とらいあんぐるハート3 To a you side 第七楽章 暁は光と闇とを分かつ 第八十四話





 七月。たった一月の間に、ヨーロッパの大国ドイツで多発的に国際テロ事件が勃発した。ヨーロッパ大陸のみならず、世界中がこの一ヶ月間に震撼せしめられたであろう。

一ヶ月間の悪夢として恐怖と共に世界の歴史に刻まれる忌むべき事件は、皮肉にも世界中から注目を集めたといっても過言では決してない。各国の重鎮が勢揃いした一月でもある。


世界各国が、緊張している。権力者達が、怯えている。一般庶民が、震えている。地球全体が――この恐怖の一月の、一刻も早い終わりを願っている。


最初に起きたのは国際的都市であるベルリンの平和を破壊した、爆破事件。狙われたのは富裕層が集う繁華街、アメリカの大富豪の姉妹を標的とした爆破は民間人を大勢巻き込んだ大惨事となった。

続いて起きたのはフランス大財閥の御曹司を標的とした、誘拐事件。狙いは一人だったが、フランスとイギリスの同盟が結ばれようとしていた重要なこの日多くの権力者が目撃者となった。

さほど日を開かず、今度は世界各国の代表者が人質となった襲撃事件。ロシアンマフィアと国際テロリスト達による拉致は、先進国を苦悩と絶望に陥れる結果となった。

最後に起きたのは、世界平和式典会場を舞台とした暗殺未遂事件。暗殺対象は夜の一族と俺だったが、平和式典の最中であった事が四十八カ国もの国々を混乱に陥れてしまった。


ヨーロッパの火薬庫と化した、ドイツ。人々は火を恐れるが、火から目を離す事は絶対に出来ない。俺と同じく、利を求めて火中へ身を投じてしまう。



「ごめん、支持は得られなかった」


 夜の一族、世界の闇に住まう者達が主催する支援パーティが今宵盛大に行われている。平和式典が行われた直後とあって、世界各国の著名人がパーティに参加している。

世界の平和を脅かすテロリスト達が焚きつけた業火に惹かれるように、権力者達が集まったのである。まるで、人と火の温もりで恐怖の冷たさを癒すかのように。

人間は一人でも生きていけるが、人の上に立つ人間は人無くしては成り立たない。此処には、全てがある。金も、力も、情報も――人間も。人脈こそ命綱だと、誰もが理解しているのだ。

歓談の中に思惑を、団欒の中に陰謀を、正義の中に欲望を混ぜ込んで、人々はテロ憎しで集って平和と安全を確保すべく連携を図る。支援を得ようと、躍起になる。


俺も、その一人だった。


「そうですか……仕方ありませんわ。相手はかの女帝が育て上げた正統後継者、"アリサ・バニングス"なのですから」

「でも、引き抜きは上手くいったぞ。俺のメイ――部下になってくれる」

「ちょ、ちょっとお待ち下さいな。話についていけませんわ!? 支持は得られなかったのに、引き抜き工作には成功……? 普通、逆ではありませんの。
彼女を引き抜けたのでしたら、今この場でその事実を発表するべきですわ。そうすれば女帝の権威は確実に失墜、イギリスを陥落出来ますのよ!」

「イギリスだけじゃない。友好国であるフランスにも、大きな痛手を与えてしまう。婚約の解消はまだ、公にはされていないんだぞ」

「公式の事実ではないというだけですわ、人の口には戸は立てられませんもの。このパーティに招待される人間ならば、多かれ少なかれ存じてはいるでしょう。
王子様が気になさることではありません。敵を倒すことに、集中するべきです」

「あのな……イギリスとフランス、この二国の影響を失ってしまえば夜の一族そのものの衰退に繋がるんだぞ。アメリカだって、無傷ではいられなくなる。
世界会議の場でならともかく、このパーティで夜の一族の政争を持ち出すのは諸刃の刃だ。表面化させれば、全勢力を殺しかねない。

そうならば、話し合いでは済まなくなる――やめておこう」


 猛反発していたカレンが俺の意見を聞いて、驚愕と感激の熱い眼差しで俺を見つめて頷く。世界情勢すら視野に入れた先読み、戦況を鋭く見据える洞察力に彼女は目を見張っていた。

アメリカの経済王である彼女に尊敬されるのは実に気分が良いのだが、何を隠そう今言ったことは全てアリサが説明してくれた事である。俺は頭の中に記載したメモを、超棒読みしただけである。

アリサに支持を求めなかったのは俺の要望ではあるが、あくまで個人的な理由でしかない。その点、アリサは夜の一族全体を考慮して提案してくれたのだ。本当に、恐れ入る。


俺は自分の敵であるアンジェラを倒すことしか頭になかったが、アリサは今此処で敵を倒す事による後々のデメリットまで考えていたのである。


アリサを取り込んで、アンジェラに恥をかかせるのは容易い。秘蔵っ子であるアリサまで失えば、"女帝"は完全に支持を失うだろう。後継者の居ない王など、国ごと滅んでいくのみ。

大国が滅びれば、周辺国にも大きな影響を及ぼす。アリサの恐るべき点は、その影響力まで完璧に把握していた事だ。女帝により才能を開花させたあいつは、比類なき天才であった。

あいつは、世界や人々がどうなろうと知ったことではない。あくまでも俺、俺個人にのしかかる悪影響を考えて反対している。その上で、信じてくれている。

自分が力を貸さなくても、俺ならば必ず夜の一族に勝てる。カレン達夜の一族の次世代と、手と手を取り合える未来が来るのを待ってくれている。


夜の一族は、潰すべきではない。敵を味方に変えてみろと、無茶な信頼を笑顔で押し付けて俺を送り出した。


「ハッキリ仰ってはどうですか、王子様。ヴァイオラ・ルーズヴェルトやカミーユ・オードランまで、巻き込みたくはないと」

「お前まで道連れにしたくはないな、確かに」

「ふふふ……あからさまな論点のすりかえですが、まあいいでしょう。それなりには、嬉しいですから」

「ちっ、多少は上手く世辞を並べたつもりだったんだが」

「女を口説くにはまだまだですわね。それでも、貴方は見事にあのアリサ・バニングスまで口説き落とすことが出来た。

良かったですわ、本当に――このわたくしを二度も救ってくださった殿方が、特別な御人で」


 俺が特別なのではない。出会えた人達が、特別だったというだけだ。けれど、特別な人間に出会えて嬉しい気持ちはよく分かる。

海鳴で芽生えたこの温かい想い――海外で育んだこの気持ちこそ、今日俺が用意した『武器』であった。



「では参りましょう、王子様。そして――"我々の世界"に、ようこそ」

「よろしく頼む」



 大言壮語でも何でもない。この場にいる人間が、この世界を作っている。人類みな兄弟、世界平等なんて貧乏人の妄想でしかない。世界は、一部の人間が掌握している。

海外に来るまではテレビの向こう側でしかなかった世界が、目の前に広がっている。チケットをようやく手に入れられて、俺はこの大舞台に立てたのだ。

この場にいる人間に、普通なんて概念は存在しない。高嶺の花もこれほど多く咲いていると、目が痛くなってしまう。俺如き雑草が生えていれば、毟られるだけだろう。


横目で見ると、ドイツの次期当主である氷室遊が積極的に挨拶回りをしている。声をかけられた紳士達の愛想も非常に良く、好感触である事が伺える。


利権と欲望の溜まり場と以前は馬鹿にしていたものだが、他人事ではなくなった。氷室が先程俺を馬鹿にしていたが、奴の指摘も的を射てはいるのだ。

金も力も何も無い、俺。ならば、何を持って支持を得よというのか。この場で優しさや思い遣りなんて、一円の値打ちもない。お前の何を支持すればいいのか、必ず問い掛けてくるだろう。


俺に支持される点など、何も無い。氷室遊はそう言って、嘲笑っていたのだ。


「王子様、紹介いたしますわ。"iNac"の創設者であり、共同創業者であられるアリス・ジョーンズ氏。
ジョーンズ様、こちらは――紹介しなくても分かりますわね」

「おいおい、無礼だろう。さすがに」

「ははは、かまわないよ。私の良き友人を救ってくれてありがとう」


 武功というのも侮れないものだ。剣士や侍なんて、今の現代社会には必要ない。俺でさえもそう思っていたのに、剣で立てた武勇が通用してしまっている。

にわかには信じ難い話なのだが、名刺どころか自己紹介も必要とされなかった。顔を見せて、一言挨拶すれば超大物にも認識されてしまう。あくまでも、覚えてもらえるだけだが。

俺はこの時知らなかったのだが、後々この話をして腰を抜かしたなのはに教えてもらった。世界中で使用されている、コンピューターを世に送り出した人間なのだと。

この人に関わらず、紹介される人物に関する情報は事前にカレンに頭に叩きこまれている。釣りが大好きだと、聞いている。当然、話題にも出る。


「釣りですか。俺は何が面白いのか、全然わからないですね」

「……ほう」

「お、王子様!?」

「日本中旅していた時、食べるものに困ってよく川釣りとかに挑戦したんです。でも全然釣れなくて……空きっ腹抱えて、魚を恨んだものですよ。
餌とか悪いんですかね、竹竿とか作ってこんな風にしっかりと握って粘ったんですけどね」

「ははは、そんなに殺気立っては魚も逃げてしまうよ。いいかい、釣りというものはだね――」


 趣味につけこんで親近感を得て、支持を煽る。ありふれた手であり、常策。社交辞令は、社会の常識。その理論はよく分かるからこそ、俺は使用しなかった。

誰でもやっているのならば、俺でなくてもいいのだ。俺は、俺が見て感じたことを話して、自分を知って貰いたい。自分を、分かって貰いたい。


そして何よりも――相手のことを、知りたい。一方的な自己主張ばかりではなく、相手の主張を聞きたかった。


「iNac、プレゼントしてくれるんだってよ。気前いいよな、あの爺さん」

「……よろしいですか、王子様。支・持・を、求めて下さい! どうして、釣りに行く約束なんてしているんですの!?」

「あ、そうか!? ごめん、つい話が盛り上がって」

「ああ、もう、あの会長も……貴方でも使えるパソコンを造ると、張り切って帰ってしまうし……まあ、支持はして下さるでしょうけど」

「なら、いいじゃん」

「……王子様?」

「す、すいません、真面目にします」


 勿論、支持を求めるのを忘れた訳ではない。既に多くの支持を得ている氷室でも、支持拡大に今躍起になっている。勢力拡大は戦国の必須条件、粛々と内政するだけでは生き残れない。

ただ、俺は今だけ行儀良くして指示を貰うつもりはなかった。俺は、自分の人脈を作りたい。もっと多く他人と繋がって、自分の知らない価値観を得たいのだ。

他人と繋がる方法を、俺は対話でしか知らない。だから、語り尽くそうと思う。言葉を覚えたばかりの子供、小学生が友達を作るように。


  言葉こそ、ようやく他人を受け入れたばかりの俺に出来る唯一の交流手段だから。


「以前にも話したと思うけど、私の生まれはドイツなの。こちらが、私の――」

「ヴィクターと言う。多くの祖国の民を救ってくれて感謝する。この子は真面目で気難しい面もあるが、出来た孫娘なんだ。大事にしてやってくれ」

「しょ、紹介するとは言いましたが、恋人ではありません!?」


 自分の支持層を紹介してくれたのは、カレンだけではない。ドイツ出身の綺堂さくらは、自分の大事な親族を俺に紹介してくれた。

綺堂に氷室、日本を代表する名家である彼らの家柄は、ここドイツに起源を持つ。厳しい表情の老人、貫禄のある人物だが人格者である事は話を聞くだけで分かった。

真面目にも、不真面目にもならずに、出来る限り物怖じせずにしっかりと会話をする。ただ頷くだけではなく、自分の意見をハッキリと述べて。

負け戦ではあった。自分の稚拙さを思い知らされ、説教を随分聞かされる羽目になった。テロ事件に自ら関わった事さえも、叱責された。


結果を出せれば、それでいいという訳ではない。生き残れたのは幸運でしかないと、結論付けられて終わった。支持も……得られなかった。


「ごめんなさい……本当は、初対面の人に年下とはいえあそこまで言う人ではないの」

「立派な人じゃないか。俺のような取るに足りない若造に、真剣に叱ってくれたんだ」


 結局世界会議が終わるまで、ヴィクター氏より力添えを受けることはなかった。彼にとって俺は最後の最後まで、未熟者でしかなかった。

全員から、支持を得られるはずがない。なのに落胆しているのは、自分の中で自惚れがあったからだろう。世界中から褒められて、内心いい気になっていた。それを、見透かされたのだ。

彼は最後に、また遊びに来なさいと言ってくれた。社交辞令ではない。チャンスをくれたのだ、俺のような子供に。あり得る筈のない、機会を。


また今度会いに行こうと、思う。今度は、認められるべく。さくらにそう告げた時、顔を赤くして困った顔をされてしまったが――嬉しそうでも、あった。


「失礼。宮本良介さん、ですか」

「ええ、そうですけど……貴女は?」

「私はエヴァーグレイス・マギウス・ノア、国際救助隊の者です」

「国際救助――まさか、セルフィ・アルバレットの!?」

「エヴァンと呼んで下さい」


 国際救助隊の第八分室長、エヴァーグレイス・M・ノア。夜の一族ではなく、俺個人の繋がりを通じての出会いもあった。といっても、俺とセルフィとの関係を向こうは知らなかったが。

爆破テロ事件での人命救助や要人襲撃事件での人質開放をニュースで知り、いたく感激されたそうだ。気品ある老女は、孫ほどに年が離れている俺に敬意を示してくれた。

セルフィ・アルバレット、自分の部下についての手紙でのやり取りについても興味深そうだった。


「シェリーは、ペンフレンドなのね。とても素敵な関係だわ」

「今はメールで交流しています。今時古臭いですけどね、文通なんて」

「古き良き風習だと、わたくしは思いますよ」

「確かに、言葉と文化の勉強にはなりますね。俺はどうも他人と身近に接するのが苦手な性分なので、手紙でのやり取りは性には合っています」

「よければわたくしとも文通をして頂けないかしら? 貴方のことを、もっと知りたいわ」

「えっ!?」

「……駄目かしら、こんなおばあちゃんとは」

「いやいや、俺の方こそいいのかな。貴方のようなお偉いさん相手と」

「ペンフレンドに、年齢や階級の差なんてないわ」


 これも、負け。自分の個人情報を相手に教えるのは、無条件降伏と変わらない。それでも笑みが零れてしまうのは、女性の笑顔が素敵だったからだろう。

ちなみに俺とパーティ会場で会った事を彼女はセルフィに話し、激怒させたらしい。後で気付いたのだが、彼女にメールするのを俺はずっと忘れてしまっていたのだ。

夜の一族とは無関係な、縁。これも、自分の意志で海外に来たからこそ繋がった関係である。


夜の一族が開催した支援パーティは、庶民的な言い方で恐縮だが俺の出会いの場となった。


「アルバートさん、少しお時間を頂ける? 私の娘の婚約者を、紹介したいの」

「おいおい、ママさん!? 公式の場で、それを言っちゃ駄目だろう!」

「あっ、そうだったわね。ごめんなさい、つい嬉しくて」

「貴女という人は、全く……けれど、私にとっても都合が良い。噂の彼とは、私も会ってみたかったのだよ」


 カレンだけではない。ヴァイオラやカミーユ、そしてその親族の方も俺の支持層拡大に尽力してくれた。今回は本当に、大人達には頭が上がらない。

ヴァイオラのママさんが紹介してくれたのは、英国で上院議員を務められているアルバート氏。医療改革に力を注いでいる、イギリスの優れた政治家。

ママさんとは社交界で知り合い、個人的な交流があるらしい。といっても爛れた関係などではなく、アルバート氏は妻も子供もいる英国紳士。


このパーティでは実に多くの人と会話する機会を設けられたが、カレン達が直々に選別して紹介してくれた人達は例外なくで大人だった。


清濁併せ呑んでこの世の中を生きており、厳しい現実で理想を貫いている。金や権力に関係なく、ほんとうの意味での勝者であった。

下衆な人間は、一人もいない。かといって、単なるお人好しではない。金持なんてどいつも同じだと思い込んでいた、自分が恥ずかしかった。

特にこのアルバート氏は熱心な政治活動に勤しみ、祖国の発展を願って尽力している。その為に政敵が多く命を狙われる事もあるそうで、一連のテロ事件にも怒りを禁じ得なかったそうだ。

ドイツへ来たのも支援パーティへの参席ではなく、世界平和式典に参加すべくはるばるやって来たらしい。


「なるほど、納得がいきました」

「納得……?」

「世の中に悪党が蔓延らないのは、こんな世界を本気で良くしようとしている人達がいるからでしょう」

「あら、これは期待に応えないといけないのではなくて?」

「やれやれ、プレッシャーをかけられてしまったな。君のような青年に応援されると、やり甲斐も出るよ」


 大人達に歓談のネタにされてしまったが、俺は実感として受け止めていた。この世界には、正義の味方は存在する。ファリンが、喜びそうだった。

日本を旅していた頃、俺は自由気ままで誰よりも大人のつもりでいた。社会の全てを見透かした顔をして、大人は馬鹿だと笑っていたのだ。

本当にそうであれば、こんな世界なんて当の昔に壊れている。人間が救いようのない愚か者ばかりならば、地球は簡単に壊れていただろう。

テロ事件で世界を救ったのは、俺ではない。テロリズムに脅かされない世界を作った、アルバート氏のような大人達なのだ。大人も、世界も、捨てたものではない。


「宮本君、少し時間はあるかな? 君に紹介したい、人がいる」

「喜んで。ママさん、少し席を外すよ」

「ふふ、頑張って」


 頑張って……? 謎の声援を受けて、俺は首を傾げる。確かに頑張らなければいけないのだが、何処か含みのある言い方だった。

アルバート氏に連れられた先は、先程アリサと話したテラス。欲望渦巻くパーティ会場から離れた、権力闘争の憩いの場。そこに、一人の女声が腰掛けていた。


杖をついている、英国の老婦人。連れられた俺を見るなり、柔和な笑顔を浮かべて立ち上がる。


「紹介しよう。私の妻――"ティオレ"だ」

「初めまして、ティオレです。会えて嬉しいわ」


 何故だろう――とても優しい笑顔なのに、肌がざわついた。神経が、無意味に尖る。胸の鼓動が収縮し、我知らず息を呑んでしまう。

分からない、本当に分からない。どうしてなのか、全然分からない。けれど、向けられているこの感覚は哀しくも分かってしまう。

これまで何度も向けられたから、分かってしまう。


どうしてなんだ。


何故、この人は――これほどまでに、俺を憎んでいる?
















<続く>








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