とらいあんぐるハート3 To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第五十七話
管理外世界と異世界ミッドチルダの主な違いは、二つの月。異世界の月は魔力を持っていて、この月の位置が魔力運用に大きな影響を与えるようだ。満天の夜空に煌々と、不気味に輝いている。
日本とは文化や価値観がまるで異なるが、同じ人間が住まう世界。長く過ごしていると環境にも適応してくるが、こうして夜空を見上げると異なる世界に居るのだと実感出来る。
この聖地へ来て立場も大きく変わりつつあるが、自分の変化を実感するのは世界ではなく他人との接点。何処へ行こうと何をしようと、他人と関わることでしか自分の変化を実感出来ない。
長きに渡る歴史を持つ聖王教会で唯一絶対である聖騎士の称号を与えられた女性、アナスタシヤ・イグナティオス。彼女より相談を受けて、夜空の下で二人で向き合っている。
「陛下がお与え下さった親睦の貴重な時間、私などに割いて下さって感謝しております」
「この時間もまた、貴重な親睦の機会でしょう。思えば貴女と、親睦を深める機会がありませんでした」
「不思議なものですね。お二人で過ごした時間がないというのに、貴方様との日々は今までの人生に匹敵する充実した時間でございました」
単なる親睦会のつもりだったが、騎士甲冑を脱いだアナスタシヤはフォーマルドレスを着ている。アメジストのフォーマルドレス、彼女らしいシルキータッチなストレッチであった。
質素であっても貧相ではないのは、本人の器量であろう。無粋な仮面に隠されていた素顔は満天の月より美しく、天の女神も嫉妬する美貌を誇っている。横顔は凛々しくも、柔和な微笑み。
騎士甲冑に隠されていた女性らしさはドレスによって洗練されており、豊かなライン美を描いて華奢なスタイルを際立たせていた。社交界の貴族は元より、無骨な剣士でさえ目の毒である。
カレンやディアーナ、ヴァイオラといった夜の一族の姫君と昼夜を過ごしていなければ、平常心を保つのは難しかっただろう。意識を張らず、飾らない会話が行えた。
「どちらかと言えば、こちらの都合に奔走させてしまい申し訳なく思っていたのです。ルーラーである貴女の御力がなければ、白旗は晴天を飾れなかった」
「民の前に白旗を掲げる事が出来ましたのは、貴方様の存在あっての事です。私は貴方様という至上の存在を、主張したまでの事」
――やはりというべきか、確かな実証もない自己主張だけでは聖王との関連を完全に否定出来なかった。虹色の魔力光、聖王の根源は聖騎士においては絶対のものであるらしい。
彼女が望む神とは、自分ではない。聖王と"聖王"、冠は同じであれど本質はまるで異なる。人々に祭り上げられているのは神輿であって、信仰ではないのだ。祭りとはいずれ終わるものである。
聖地の動乱が収まれば、自分という"聖王"は必要なくなる。聖女の護衛は聖王教会が望む保険でしかなく、ローゼという救世主が他にいれば代役は可能なのだ。その事実をどう説明するべきか。
言葉で言い繕えないのであれば、やはり剣を持って示すしかないのだろう。聖王教会騎士団との決着を持って、立場を証明するしかない。
「ご自分をあまり卑下なされないで下さい。これまでの聖地を支え、信徒達を守り抜いてきたのは貴女なのですから」
「ありがとうございます、陛下。貴方様が参られるこの瞬間を、私は夢見ておりました。この剣を振るう価値は確かに在ったのだと、貴方様が証明してくださったのです。
我が信仰は果たされましたが、神への感謝はこれからも持ち続ける事でございましょう。聖王様に感謝を、貴方様に揺るぎ無き忠誠を」
ふむ、彼女の中では聖王と"聖王"の区別はついているようだ。意外ではあったが、拍子抜けはしていない。突き詰めて考えてみれば、当然のことである。
聖女の予言は神の降臨を告げているが、聖女の護衛と結びつけているのはあくまで聖王教会の意向に過ぎない。最上の結果が聖王と"聖王"の関連付けであり、最悪の結果も想定している。
だからこそ聖王の代行である"聖王"役として絶対の強者を、世界各地より招いている。猟兵団や傭兵団、魔女や魔龍等、あらゆる種族の絶対的強者が蔓延る結果となってしまった。
聖騎士である彼女にとっても同様だ。彼女の信仰は聖王にあるが、彼女が望んだ"聖王"である主は聖王教会騎士団の団長なのだ。その関連性に不敬はなく、平和を願う信望があるのみだ。
ただその関連性がここへ来て、彼女を苦しめてしまっている。俺という"聖王"の登場により、教会の意向と自分の信望の間で揺れているのだ。彼女もその矛盾に気付いて、相談を持ちかけたのだろう。
「貴女が向けるべき崇高なる忠誠心は、私に与えられるべきであるか分かりません。私とて神ではなく、何処にでもいる人にすぎない。
民は神を求めておりますが、世界が求めているのは平和です。今の私は平和を象徴する存在にすぎません」
「やはり貴方様は、御自身の存在について問われておられるのですね。聖王教会騎士団との決闘を行う事で、剣による証明を求めていらっしゃる」
聡明なる騎士の瞳が、神を憂うように悲しみを滲ませている。その純粋なる瞳にあるのは自分の苦悩ではなく、俺の苦悩を映し出しているようだった。
気高き騎士でありながらも、純朴な乙女のように優しき女性。相談を持ちかけて来たのは、苦悩を分かり合おうとする騎士の奉公であったようだ。
自分の苦悩を押し殺してまで、俺の苦悩を分かり合おうとする彼女の敬虔さには愛さえ感じてしまう。ならばこそ、彼女の苦悩を取り除いてあげたい。
「俗世間で高く持ち上げられていようと、所詮私は剣士でしかありません。言葉による証明で叶わないのであれば、剣にかけて問うしかありません。
彼ら騎士団とて、志は同じでありましょう。立場が違うというだけで、栄誉を与えられないのは理不尽です。私はこの剣にかけて、彼らが行ってきた活動に報いたい」
「とても残念です、陛下。生まれながらにして貴方様のお傍に控えていれば、名誉ある決闘に馳せ参じられましたのに。
聖騎士の立場をお守り下さる貴方様の心遣いに熱く胸を震わしておりますが、やはり貴方様の騎士としてお傍で戦いたかった」
……。
……。
……貴方様の騎士として?
……貴方様の騎士として!?
ど、どういう意味だ。俺が剣にかけて問うべきなのは、聖騎士の主として相応しき"聖王"だ。聖王教会騎士団と白旗との御前試合は、お互いの信念をかけた決闘である。
勝敗によって決まるのは聖女の護衛としての座、決闘により見出すのは治安維持を行える実力だ。決闘による結果が聖騎士の主であるというのに、何故彼女の中では俺が主であるという前提が成立している!?
御前試合は確かに両治安組織の実力を民に見せる事が意義ではあるが、彼女が既に主を決めているのであれば勝敗による結果は単に聖女の護衛の座でしかなくなる。
聖女の護衛が最終目的である白旗の方針としては問題なくても、これでは俺が折角聖騎士の為に提案した意味が無くなってしまう。
「い、いえ、ですから」
「はい?」
「是非とも聖王教会騎士団との決闘において、貴女に"聖王"を見出して頂きたいのです。聖騎士としての貴女に相応しい主は、果たして誰であるのか」
「無論、私が忠誠を捧げる主は貴方様以外にございません。決闘の如何に関わらず、貴方様への忠誠は不変でございます。決闘に参加できずとも、身も心も貴方様に捧げております。
私は確信しております。剣に問うべき貴方様の正義と誇りは、必ずや聖王教会騎士団の方々にも届く事でございましょう。
争いは好まないお立場でありながら、敢えて決闘にかけて聖王教会騎士団の意義を見出して頂いた貴方様のご慈悲に深く感謝しております」
「もしかして貴女は――私が聖女の護衛に相応しいと、思っていらっしゃる?」
「確信しております。民の厚き信を寄せられたお立場でありながら、敢えて決闘を申し込んで聖王教会騎士団を相手に正義の是非を問う貴方様のお覚悟。
本来治安の維持を心がける同じ組織ではございますが、私はこの崇高なる決闘に憂いなど微塵も感じておりません。貴方様のご決断を、民と共に見届ける所存であります」
俺が決闘を申し込んだ真の意図だけが、何故に彼女の頭から削除されているのか!? 俺の覚悟だけではなく、相手の騎士団長殿の正義も見届けてくださいよ!
先ほどの会議の場で反対や申し立てを一切行わなかった理由自体は、これで分かった。分かったけど、全くもって納得出来ない。全然理解が及ばない。
怪我を押してまで騎士団長に決闘を申し込むのは、正義の在り処を彼女に見届けて貰うためだ。その在処を俺だと決めつけられてしまうと、決闘は本当に単なる御前試合になってしまう。
治安維持組織の実力を発揮する意味は当然あるけれど、これではまるで俺が聖王教会騎士団の為にわざわざ力を割いたように思われてしまうではないか。慈善事業になってしまうぞ。
――あっ。だから三役やアリサやリーゼアリア、リニス達首脳陣が最終的に賛同に回ったのか。違うんだ、君達。俺が決闘をやりたかったのは、あくまで聖騎士に主を選んで貰う為なんだ!
「騎士団長はどうされるのですか!?」
「聖王教会騎士団の団長殿がどうされましたか?」
「どうか落ち着いて下さい、貴女は少し混乱されておいでのようです。誉れ高き聖王教会騎士団の団長殿、かの強者こそが貴女の求めるべき主ではございませんか!」
「御慧眼に敬服致します。もしやと思いましたが、やはり貴方様はご賢察されておられたのですね。聖地を御案内させて頂いた時、お見苦しい所をお見せいたしました」
「は、はぁ……」
二ヶ月も経過していないのに、聖地に初めて訪れた日が遠い昔に思える。あの時入国審査場でお逢いしたその人こそ、この聖騎士様だったのだ。
ユーリ達の登場で有耶無耶になってしまったが、そういえばあの時騎士団長と聖騎士が主従関係で揉めていた。間を取り持つべきか悩んだが、もしも本当の主従であれば間に立つ必要はない。
両者の会話を思い出しても、特に気になった点はなかったように思える。騎士団長殿は確かに優れた騎士に見えたが、聖騎士の言い方では別の意味も含まれているようだ。
まるで神を崇拝するような眼差しで、彼女は俺に告げた。
「ご賢察の通り、聖王教会騎士団の団長殿は聖王家に連なる誉れ高き一族の当主を務められておられます」
「聖王家の血筋!? で、ですが、聖王家は既に途絶えてしまった家であると!?」
「古来勃発したの苛烈な戦争を終わらせた聖王家が信仰対象に、聖王教会が設立されました。王家の直系の血筋は絶えたとされておりますが、継承権の低い分家が存在したとされています。
男爵位の継承の儀が行われた一族であり、正当継承権こそありませんが血筋そのものは受け継がれていたそうです」
「で、でしたら、騎士団長殿こそが紛う事なき聖王の後継者ではありませんか!」
「当時のベルカ時代に繋がる記録は今では殆ど残されておらず、聖王教会でも団長殿の家名しか刻まれていなかったそうです。
事実、当主であらせられる団長殿でさえも聖王家の特徴となる遺伝子は顕現されておられない。ただ由緒正しき一族であるが故に、尊重されておられるのです」
「聖王教会において、聖王家の血筋こそが絶対でありましょう。何処ぞと知れぬ余所者よりも、家名を刻んだ一族を重んじるべきだ」
「私も当時、そう考えた事もございました。聖女様が予言された当時も私のみならず、聖王教会全体が鳴動したのです。着目された人物は、団長殿でございました。
敬虔深き団長殿も自ら名乗りを上げられたのですが、聖女様の予言後も聖王家を示す遺伝子の発現がありませんでした。皮肉にも、その団長殿の存在こそが教会に新たな考えをもたらしたのです」
「聖王家に連なる正統後継者――"聖王"が、この世にまで受け継がれていると?」
「はい、つまり――貴方様の存在です」
違います、単なる偶然です。ですので、熱く握りしめられたこの両手を離して下さい。俺より遥かに強い剣士であるのに、何故こうも柔らかであるのか。
このミッドチルダは魔法技術が盛んな世界であり、今は時空管理局という法の組織で守られた時代。血筋が尊ばれた古代より、実力を求められた近代では、家柄より実績を求められてしまった。
聖王教会騎士団の団長にまで任命される家柄と実力の持ち主でありながらも、聖王家の特徴が何一つ顕現しなかった時点で疑惑を持たれてしまった。記録もないのであれば、証明は出来ない。
可哀想な話だとは思う。夜の一族でも月村すずかという正統後継者がいながら、実績が求められて世界会議による後継者争いが行われた。血を重んじる一族であるのに、血が軽んじられたのだ。
妹さんと違う点は、団長殿に流れる聖王家の血が限りなく薄い事だろう。過去男爵位の継承の儀まで行われた誉れ高き一族であっても、遺伝子がなければ聖王の後継者として認められない。
「古代ベルカに謳われる騎士の在り方は、ただひたすらに主に仕える事。己が名も歴史に遺さず、己が顔も必要とせず、剣のみを捧げて主に尽くす事こそ騎士の本懐。
我が家は騎士の家系でありますが、身分は低く、神への信仰と主への忠節に尽くした奉公の出でございました。私は女の身でございますが、騎士道に則る事に何の疑念もなく、精進の日々。
顔を隠し、真名を語らず、剣による忠義で聖王様への信仰を行う身。やがて騎士団へと招かれ、教会より聖騎士の名を頂戴致しました――ですがあくまでも、騎士とは主の為に在るべき身。
団長殿より忠節を求められながらも、私も当時聖王教会と同じ疑念を持っておりました。今聖地に求められるのは、聖女様の護衛に必要なのは、何であろうか」
顔を上げる――聖騎士は俺を見つめ、歓喜の涙を滲ませた笑顔で答えた。そ、その問いかけには確かあの時――
「『心を、守る』――貴方様は、そう仰られた。聖地を守る為に、民を救う為に、聖女様を護衛する為に必要なのは、その守護ることである。
私はあの時大いなる感動と、居た堪れない羞恥を感じました。聖地へ初めて訪れた貴方様はまだ何一つお知りでなかった筈なのに、聖女様や民の心を悼まれ、救おうとする決意をされた。
なのに私は騎士道に則るあまり、本心をさらけ出そうともせず、顔も名前も隠して、ただ苦悩するだけ。考えるだけで行動にも移さない騎士に、何の価値が有るのか。
『相応しい主を求める』だけで、『主に相応しき騎士』になろうとしない――聖騎士として祭り上げられただけの私は、恥ずかしかった。貴方様はその手に何もなくとも、行動されていたのに。
白旗を託され、立場を与えてくださり、私のような愚か者を騎士として取り立てて下さった。そうであるのに、私は貴方様に相応しき騎士ではない。貴方様の好意に甘えるだけでは駄目でした。
心を固く戒めて、誓ったのです。貴方様が私を騎士とお認め下さったその時、私は貴方の騎士として名乗り出ようと」
「えーと……俺、何かしましたっけ?」
「これまでルーラーとして多くの『嘆願』をお聞きしておりましたが、魔龍との決戦時に貴方様は初めて騎士としての私に『御命令』下さいました」
そ、そういえば、俺――この人に今までずっと、頼み事をしていただけだった気がする。いつも前提としてお願いがあるのだと、一個人として頼んでいた。
当たり前である。だって俺は、この人を騎士として取り立てた覚えが全く無いのだ。ルーラーとしての立場であれば、むしろ俺から頭を下げてお願いするのは当然だった。
この人はそれを命令される価値が無いのだと、自分をずっと戒めていたとでも言うのか。一体この女性は、どこまで騎士であるのか。本当に人生の全てを、剣に捧げている。
だからこそこの人の剣は強く、そして気高いのだ。弾丸も、魔法も、あらゆる自然現象さえも断罪する、聖なる剣。魂の全てが込められた、忠節なる剣道。
「貴女は――貴女は、本当にそれでいいのですか!? もうお分かりでしょう、私は――いや。
俺は、聖王なんかじゃない。単なる人間だ。聖女を救うのも、聖地を守るのも、民を救うのだって、その全てはローゼとアギトの安全を保証したいだけなんだ」
「……」
「誰かの為に、何かをしたいのではない。神ではないんだ、俺は! いつだって、自分の事で精一杯なんだ」
「ですが貴方様は魔龍との決戦において、誰かの為に剣を振るわれた」
「違う。あの時俺は、敵を斬り殺すことしか考えていなかった。人でなしの、剣士でしかなかった」
「私は、見ておりました――自分を殺して戦い続ける、"剣士殿"のお姿を」
「……お、俺は」
「何よりもまず、ご自分を斬り殺されておいでだった――ミヤ殿の、仇を討つために。聖地を脅かす敵を倒すために、あらゆる感情を排除していた。そうしなければ、誰も救えなかった。
自分本位な我を消してまで、敵と戦う理由は何だったのですか? 剣士で在り続けたのは、その手で他人を守るためだった。仲間を救うためだった。家族のご無念を、晴らすためだった。
貴方は神ではない、人です。正しき、人間です。そして――今の聖地に求められているのは神ではなく、同じ人であると私は思うのです。
私は、貴方という剣士の剣で在りたい」
「……よりにもよって、剣士である俺の剣を名乗るのか。不遜だな」
「貴方様の剣としては相応しい騎士でありましょう"剣士殿"」
最後の最後に、冗談のようにクスッと笑った――まいった、完敗だ。これほどまでに、俺に相応しい騎士はいない。
捧げられた手を取った。これで絶対に、負けられなくなった。俺は行わなければならない。彼女の奉公に報いるべく、再び自分の剣を取って戦わなければならないのだ。
由緒正しき血筋の聖王様を、"聖王"に祭り上げられた剣士が斬る。神殺しを、実行しなければならない。大胆不敵ではあるが、憂いは全く無い。
自分の"剣"を守るのは、剣士として当然だった。
「ところで、相談というのは俺の騎士となる件だったのか」
「いえ、陛下が討伐された魔龍の件です。お話に出ておりました聖王教会騎士団の団長殿が、教会に直訴されております」
「直訴……?」
「龍族の姫君プレセアと魔龍を、聖地の威信にかけて『公開処刑』に処するべきであるとの事です」
治安活動組織である、白旗と聖王教会騎士団――俺は無意識に、同じであると決めつけていた。同じ志を持った、正しき人達であると。
正義の在り処は、果たして何処にあるのか。
<続く>
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