とらいあんぐるハート3 To a you side 第六楽章 星たちの血の悦び 第七十三話







 深窓の令嬢が傷付いたボディーガードを守るべく、誓いを立てる――映画のワンシーンのような、気品ある光景。

映画を観る観客にとって護衛役はヒロインの引き立て役か、ただの間抜けにしか見えない。美しき花を愛でる為の、雑草でしかない。


このシナリオを描いた天才少女には文句の一つでも言ってやりたいが……心遣いだけは、受け取っておこう。


俺に月村すずかの誓いを拒否する権利はない。最初に一方的に破棄したのは、俺なのだから。

綺堂さくらと月村忍――二人の許可を得る事を条件に、俺は妹さんの申し出を受ける事にした。


承諾すると、月村すずかは壊れた俺の手を取ってそっと包み込む。


「――良いときも悪いときも、富めるときも貧しきときも、病めるときも健やかなるときも。
死がふたりを分かつまで、愛し慈しみ――守る事を今ここに誓います」

「何か、どこかで聞いたことがあるような……?」

「ドイツで一族の方々より教わりました、"誓いの言葉"です。皆さんが・・・・御選びになられた男性に詞を詠むように、教えを受けました。
誓詞奏上を捧げる事により、生涯の最後の時まで守り通す事をこの血に誓うそうです」


 綺堂さくらや月村忍に引き取られる前、妹さんは外国で夜の一族の有力者達により教育を受けていた。

一族の人間が彼女に求めたのは純血、夜の一族の女王たる資質を持つ少女に群がった。

穢れ無き少女は、一族の有力者達に一切心を開かなかった。求められても応じず、少女の闇に権力者達も持て余し気味だった。

こんな小さい女の子に政略結婚まで考える連中である。誓いの言葉とやらも、意味を教えずに無理やり言わせるつもりなのだろう。


生涯最後の時まで、ね……"契約"といい、色々と大袈裟な一族である。


「その誓いを、俺に立ててもいいのか? 文言からしても、おいそれと口にしてはいけない詞に聞こえたぞ」

「剣士さんにとって一番大切なお金を、わたしは頂きました。ならばわたしも、剣士さんに誓いを立てなければなりません。
楽しい時も苦難の時も共に歩み、生涯変わらず貴方を守り抜く事を誓います」


 えっ!? もしかしてこの子、金は大事だといったその言葉をそのまま・・・・受け止めたのか!?

赤子のように純真な心、綺堂さくらが以前電話で言っていた事を思い出す。

自分が一番大事なものをかけて戦い、一生消えない傷を負った護衛。月村すずかはその行為を、真摯に受け止めたのだ。


悲しみによって心を浸らせず、慈しみによって心を惑わせず――俺が流した血に、応えようとしている。


ハッキリと、分かった。この子こそ、本物だと――

夜の一族の女王、高潔な血を引き継ぐ姫君。権力者が欲する、世界で唯一人の存在。

渡した一万円札の重さを今更のように感じるが、後には引けない。

何だかんだ言ってもお嬢様だ、いざ何かあっても対処なんて出来ない。失敗を理由に、引き下がってもらおう。


妹さんにひとまず別れを告げて、タクシーに乗る。病院へ戻るついでに、高町の家へ立ち寄る。

脳が治った事を伝えるくらいはいいだろう。責任を感じ過ぎて、ノイローゼで入院しそうな奴がいるのだから。


「記憶を取り戻して改めて思ったが、お前には何の責任もない。俺自身が手出しするのを止めさせたんだ。
脳には何の異常もないし、忍や妹さんの事も思い出した。心配しなくても大丈夫だ」

「それで知らせに来てくれたんですか!? ごめんなさい、おにーちゃん……なのはがおにーちゃんを、守らないといけなかったのに。
手が治るかも分からないのに、記憶まで元に戻らなかったら――あいたっ!?」

「想いが強いのはお前の良さだけど、負の方向に走り出したら止まらなくなるのがお前の悪いところだ。
ジュエルシード事件の時もそうだったけど、お前は良くも悪くも真面目に考えすぎなんだよ。もう少し子供らしく、のびのび生きろよ」

「だって、おにーちゃんはいつも怪我して、いっぱい、いっぱい血を流して……ううっ……

おにーちゃんは優しいから、いつか誰かの為に死んじゃうんじゃないかって……


えぐ……おにーちゃん死んじゃったら……えぐ……」


 お花見の時高町なのはと、気まぐれに話をした。優しい家族の中にいながらも、どこか孤独を感じていた少女が気になって。

少女が少女らしくない気遣いをしている事に腹を立てて、俺は家族でもないくせに兄めいた事を言ってやった。

優しさでも、思い遣りでもない。酒の席での、馬鹿な戯言だった。なのになのはは鵜呑みにして、子供らしく無邪気に喜んだ。


妹のように甘えてくるこの娘に、俺は悲惨な姿を見せ続けた。皮を引き裂かれ、肉を千切られ、骨を砕かれた、死に様を――


奇跡的に、俺は生き延びた。奇跡は俺ではなく、俺を想ってくれる誰かが起こしてくれた。なのはもきっと、その一人だ。

なのはは今でも誤解している。俺は他人の為に何かをしたつもりはないし、自分の為にこれからも傷を負うだろう。

嘘は言えない。優しくも出来ない。約束だって、してやれない。俺がなのはの兄になる事なんて、金輪際ない。


ちゃんと言ってやろう。ありのままの、事実だけを。


「なーのーは、ちょっと高町の家を離れた間にずいぶん生意気な事を言うようになったじゃねえか。
お前が俺の心配だと……? 百年早いんだよ、クソちびが」

「ふひゃあっ!? 頬をつにぇらにゃいでくだしゃい〜〜〜〜!」

「うぬぬ、利き腕じゃないと力が入らん……何かムカついてきた。こうなったら絶対に、生きてお前より幸せになってやる。
俺が死んだ後、お前が人生を明るく謳歌するなんぞ我慢ならん。お前が死ぬまで・・・・・・・、生き続けてくれるわ」

「ほ……ほんろれすか……? ずっろずっろげんきに……!?」

「当然だ、ボケ。手が使えなかろうが、才能がなかろうが、俺は胸を張って生きてやる。
だから――いちいち泣く事はないんだよ。どんな事になっても絶対に生きて帰ると信じて、俺を待っててくれ。

その気持ちの強さは敗北に嘆くより、勝利を願う事に向けてくれ。この手だって、絶対に何とかしてみせる」

「はいっ! でもおにーちゃん、病院でちゃんと休んでくださいね」


 信用されているようで、俺に釘をさすことは忘れないなのはさん。将来、大物になれる気がする。

この調子ならもう心ぱ――なんで俺がこんなガキ、心配しなければならないんだ――問題はないだろう、病院へ戻って寝よう。

元気を取り戻した魔法少女はあっと叫んで、慌てて家に戻る。首を傾げる間もなく、ちびっ子は戻ってきた。

小さな掌に、一枚のDVDをのせて。


「ユーノ君がビデオレターを届けてくれたんです! フェイトちゃんやクロノ君から、おにーちゃん宛に」


 問題が落ち着いた頃に届けられる、異世界からの手紙。親交を深める内容ではない事は確かだろう。

見る前からウンザリするが、退屈凌ぎ程度にはなる。向こうさんも色々心配してくれているみたいだし、見ておくか。


とりあえず、最後に一言。


「病院でどうやって見るんだ、これ?」

「!? ご、ごめんなさーい!」


 俺の一言に飛び上がって、なのはは慌てて自宅へ舞い戻り――派手な音と悲鳴を上げる。靴を脱ぐ際に、玄関で転んだらしい。

精神的に落ち込んでいる時は真面目で大人っぽく、元気になると歳相応に戻る少女。多少ドジでも、その方が可愛らしいってもんだ。

ぶつけた鼻を真っ赤にして涙目で出てきたなのはを、俺は笑ってやった。















 DVDを病院でも気軽に見れるとは、便利な世の中になったものである。剣を振っている間にも、科学技術は進化していくようだ。

海鳴大学病院へ戻り、フィリスに成果を報告。結果は見えていたのか、忍は不安に怯えず悠々と帰ってしまっていた。

ノエルとも結局会えずじまい、体調が悪いと聞いているが大丈夫なのだろうか。怪我人に心配されたくないだろうけど。


アリサも帰ってしまっていて一人、病院の不味い夕飯を食べて跡は消灯時間を待つばかり。


なのはより借りたDVDプレイヤーを取り出して、異世界からのビデオレターを再生する。個室なので、堂々と見られるので助かる。

再生ボタンを押そうとして――音量を最小限に抑える。周りを気にしたのではない、あのメスゴリラの嫌がらせを警戒したのだ。

この前はフェイトの歌を序盤から大音量で流しやがったからな……どんな報復を企てているのか、分かったものではない。

画面から目を離し、耳を抑えた上で、再生ボタンを押した。


『……』

「――、……何も言わねえのかよ!?」


 再生された画面には、とびっきり不機嫌な顔をした女が映っている。クロノの副官、エイミィ・リミエッタ。

警戒していた俺が馬鹿みたいに、画面の向こうの女は何一つ語ろうとしない。猛獣の分際で、あの手この手で嫌がらせしやがる。

入院生活は確かに暇だが、異世界の無言電話に付き合える程我慢強くはない。スイッチを切ろうとした途端、


『……派遣された捜査官から聞いたわ。犯人に襲われて、両腕を怪我したんだって? 
日頃の行いが最悪だから、そういう目に遭うのよ。天罰よ、天罰』

「この女……今度会ったら、絶対殴っ――!」

『ミッドチルダ――あたし達の世界にさ、いい病院があるのよ。時空管理局の本局に、最新の設備が揃っている医療施設もある。
えと、その……あ、あんたがこれまでのあたしへの無礼を土下座して謝るなら、しょ、紹介してあげてもいいわよ!』

「……何言ってんの、この女? ゴリラウイルスが頭にわいたか、可哀想に」

『記憶喪失になりかけたアンタに言われたくないわよ!
いい、そっちが謝らない限りは絶対に紹介状書いてやらないからね!?』

「誰がお前なんかに頭なんぞ下げるか!」


『エイミィ……頼むから、カメラに向かって一人で喧嘩しないでくれ……
ビデオレターで会話が成立する筈がないだろう』

『あいつの考える事なんて、一瞬で分かるのよあたしは! このまま何時間でも喋り続けられる自信があるわ!』


 こんなクソ女に俺の思考が読まれるとは、悔しい! ギリギリ歯を鳴らしている間に、馬鹿女はベーと舌を出して退席した。

何が言いたかったのかよく分からなかったが、とりあえずあの女がムカつくという事だけははっきりした。

利き腕を破壊された俺を労る気持ちなんて、微塵もないのだ。所詮は獣、情けは微塵も持ち合わせていない。

騒がしい女局員は消え去って、呆れ果てた顔をした少年執務官が表示される。


『気にしないでくれ、宮本。エイミィも本心であんな事を言ったんじゃない。
派遣された捜査官から報告を受けた時、彼女が一番怒ったんだ。あれほど怒りを露にしたエイミィを見たのは、僕も初めてだ。
まだ短い付き合いだが、君の剣に対する思い入れは僕達もよく分かっている。

その大事な手を壊されて、君の心中は如何なるものか……捜査官を責めるのはお門違いだが、我慢出来なかったのだろう。

――僕も同じ気持ちだよ、宮本。
君の身の安全を最優先に考えて、地上と連携を取ったのに……後手に回ってばかりで、そのツケを君に払わせている』


 ? き、気持ちはありがたいとは思うけど……何を言っているの、こいつ??

この両腕の怪我は夜の一族の権力争いが原因であって、異世界絡みの一件とは全然関係ない。

現場に護衛役のなのはが居たんだから、あいつからちゃんと説明くらい受けて――


――もしかして、なのはからちゃんと聞いてないのか……? あれ……?


いや、そもそもなのはの奴もあんまり状況を分かってないんじゃないか? 忍やすずかの件は、簡単にしか説明していない。

あの夜の襲撃も忍の腕を狙っての犯行だが、直接相手をしたのは俺だ。なのはは俺を守ろうとしただけで、状況判断も困難だった。

仮に状況を掴んでも、両腕の破壊や脳の機能障害といった俺の怪我を知って、なのはは錯乱していた。説明なんて無理だ。

捜査官とやらにはまだ会っていない・・・・・・・・けど、俺が襲われた事くらいは知っているだろう。近所のおばさん・・・・・・・でも知ってたんだし。


『脳には幸い問題はなかったそうだが、君の利き腕については僕達の責任でもある。
本当なら見舞いに行きたいところだが、現状では難しい。フェイトやプレシアの裁判も控えている。

彼女達の事を疎かにして見舞いへ行っても、君に襲われそうだからね。代わりと言っては何だが、朗報を期待していてくれ』


 当たり前だ、ジュエルシード事件ではどれほど苦労させられたと思っている。大詰めで失敗されたらたまらない。

それにクロノ達が会いに来て真相を知ったら、逆に俺が怒られそうだ。一刻も早く、彼らの誤解を解かねば。

早く返信するべきなのだが、次から次へと厄介事が起きて後回しにしてしまっている。やばいな。


『先程も少し話していたが、エイミィが今君の怪我の治療方法を模索している。
「プロジェクトF.A.T.E」に関する調査の合間に、彼女がコッソリ色々見て回っているみたいなんだ。
君の怪我の状態については、優秀な捜査官が資料にして送ってくれているからね。

本当なら仕事優先なんだが、リンディ提督も僕も黙認している。だから君も無理をせず、ゆっくり病院で休んでいてくれ。
君の事だから自暴自棄にはならないと確信しているので、励ましの言葉はやめておくよ』


 生真面目な執務官殿には珍しく、嫌味の混じった笑顔を見せている。クロノなりの下手な冗談だとすぐに分かって、笑ってしまった。

生まれた世界すら違うのに、こいつらは本当にいい奴らだ。付き合っていて気持ちがいい。

リンディも職務には私情を挟まないが、俺の為にも事件解決に全力を上げてくれているのが分かる。

悪意どころか、善意を隠すのも本当に下手くそな奴らだ――病室で一人、気味が悪いほどニヤニヤしてしまいそうだった。


あのクソゴリラはむかつくが……まあ、本当にいい病院を見つけられたら、嫌々だが礼の一つくらいは言ってやらないでもない。


『捜査官も引き続き現地での事件調査と、君の身辺警護を強く希望している。
君を利用する形になって申し訳ないが、襲撃を受けた事実と捜査官の不手際について追求し、捜査権限の強化をさせてもらった。

地上本部の上層部がどうもこの事件について妙な関心を示していてね――現場とも揉めているみたいなんだ。
介入されて捜査方針を変えられるのも御免だ。君の為にも、そしてフェイト達親子の為にも、事件は解決しなければならない』


 相手の弱みにつけこんで、クロノ達の発言力を強くしたのか。俺としては上層部より、こいつらの方が信用出来るのでいいけど。

ジュエルシード事件そのものは終わったのだが、犯人であるプレシアによる影響はまだ残されている。


『プロジェクトF.A.T.E』――人造生命を作成するクローン技術や、死者の蘇生を目的とした研究。


この研究を悪用しようとする者達の、暗躍。俺が封印した紅いジュエルシードも、管理局より持ち出されたと聞く。

俺を襲った犯人はこの件とは全く関係ないのだが、実際のところ事件の調査はどの程度進んでいるのだろう?

現地入りしている捜査官も含めて、気になる。


『プレシア・テスタロッサの全面協力、そして地上との連携によって捜査も進んでいる。
「プロジェクトF.A.T.E」の研究がやはり流用されていて、人造生命体製造を目的とした研究施設も見つかった。

僕達の睨んだ通り、捜査の手が及ばない管理外世界――君の世界でも、発見された』


 俺様の住む世界を片田舎扱いして、悠々と研究所なんぞ作ってやがったのか。流石に日本ではないらしいが、腹が立つ。

クロノの話では前々から懸念されている管理局内に潜む敵により、捜査の手が及ぶ前に施設は廃棄されている可能性が高いとの事。

それでも地上の協力も得て、近々強行捜査は行われるらしい。手掛かりが見つかる事を祈るしかない。


『それでだな、一つ問題があって……どうもプレシアが、君が襲われた事を知ったみたいなんだ。
フェイトかアルフが迂闊に漏らしてしまったのか、供述を求めに行った時探りを入れられた。恐らく、知っていると見ていい』


 フェイトやアルフは遠い空の向こうで、俺やなのはとの再会を楽しみにしていてくれているらしい。

自分の罪と向き合い、母親と共に罪を償うべく裁判を大人しく待っている身。クロノやユーノに、俺達の現状を聞いているそうだ。

両腕に大怪我を負った事を知り、あの幼くも心優しい魔法少女はきっと悲しんでくれたのだろう。


母親に迂闊に漏らしても責められないと思うのだが……?


『プレシア・テスタロッサの愛娘アリシアは、きわめて不安定な存在だ。
君の法術により魂は現界しているが、永久的とは限らない。術者である君に万が一の事が起きれば、法術そのものが解除される危険がある。

そうなれば彼女の目の前で、娘が消滅する――聡明な彼女だ、その可能性を必ず考える』


 他者の願いを叶える能力、法術。夜天の魔導書とユニゾンデバイスのミヤ、そして何より他者の強い想いで実現する力。

俺一人では絶対に起こせない、奇跡。孤独を求める俺がこの力を持つなんて、神様も随分意地悪なもんである。

アリサは俺が死んだら心中するとまで、言い切っている。共に死ねるのならば幸せだと、笑っていた。

ただ、プレシアの場合は違う。俺が死ねば愛娘が目の前で消滅する――悲劇が再び繰り返されるのだ。

悲劇が終わったからこそ、プレシアは過去の罪を償う決心をしたのだ。また悲劇が起きれば、今度こそプレシアは狂うだろう。


皮肉なもんだ。アリシアが微笑みかけてくれているから、プレシアは怯えてしまっている。


  『彼女は全面的に罪を認め、今刑の執行を待つ身。この期に及んで、強行な手段には出ないとは思う。
ただ君が襲われた事を知りながら、今も静かにしているのが気にかかる。
フェイトやアルフ、アリシアも君の怪我については心を痛めているのに、何故か君の身を心配している様子がない。

アリシアと何を話したのか、知らないが――この前、フェイトやアルフが泣いていたんだ。
どういう訳か、君にすごく感謝をしていた。

君に害する事は起きないだろうが……一応、心に留めておいてくれ』


 プレシアやアリシアが、俺の為に何か企んでいる? それだけで、すごく嫌な予感がした。

なのはや妹さんに続いて、アリシアまで俺の護衛につく――訳はないか、さすがに幽霊一人で移動出来る距離ではない。

アリシアには何の力もないのだ、俺の護衛には不適格だろう。第一、母親のプレシアが手放す筈がない。


プレシアやアリシア、フェイトやアルフが安心出来る理由……? 考えても、全く分からない。


こういう時は寝るに限る。俺は見終えたDVDを消して、ベットに横になった。

護衛の仕事も終わった。出来ることは、もう何も無い。


明日からは病院生活――静かで退屈な日々になりそうだ。

































































<続く>







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