※注意!!
この作品はリョウさん作品の三次創作なのでリョウさんの書いているキャラと多少違う所があります。(主に文才の差で)
そう言った物に不快感を抱かれる方は今すぐUターン推奨。
To a you side 1000万Hit記念小説
「星に願いを」
「なんで俺がこんな事・・・」
机に向って必死に手作業をする俺。
それは一切の妥協は許されず、油断は破滅をもたらすこの仕事。
俺を苦しめるその実態は・・・
「なぜ俺が七夕の飾りを作らねばいかんのだ!!」
「文句言ってないで手を動かしなさい。私はまた一つ完成したわよ」
「ぐっ!? おのれ、メイドのくせに生意気な・・・!」
「不器用なご主人様を持つと自然に手先も器用になったから」
「チキショウ!?」
七月七日、一般世間で言う所の七夕の日。
俺は別にどうだっていいのだがこのメイドが・・・
『今日は七夕だね』
『そういやそうだったか? で、それがどうした。言っておくが俺はやらんぞ』
『えーーーー。これも日本の文化でしょ』
『嫌なものは嫌なの。星に願いをかけるなんざアホらしくてやってられるか』
『良介は私と七夕は嫌・・・?』
『そんな悲しみの目で俺を見るな!?』
『そう、嫌なんだ・・・・・・』
『・・・・ちっ、分かったよ。やればいいんだろやれば!!』
『やった! それじゃあコレ、お願いね♪』
『は・・・・・・?』
という風にまんまと乗せられてしまったのである。
くそ、恨むぞ数十分前の俺!! なぜあの程度のことで気が変ってしまったのか!!
俺は孤独を愛する孤高の剣士のはず!!
「手が止まってるわよー」
「ご主人様を騙すようなメイドの処分について考えていたんだよ」
「へー」
「リアクション薄いなオイ・・・」
この手の事には耐性が付いてしまったか・・・いっそ本当に処分してくれようか。
というか・・・
「これなら俺がいなくてもお前だけで大丈夫だっただろう」
すでに半分以上出来たのだがそのほとんどがアリサの手によるもの。
正直言って俺が役に立ってない。
「こういうのは気分の問題なの」
「気分で俺は手伝わされたのかよ!!」
気分で人の都合を踏みにじるとは・・・何という奴だ!!
「元々都合なんて無かったくせに」
「痛いところを突いてくるなチクショウ!? そして俺の心にツッコミを入れるな!!」
そうして黙々と飾りを作ること約十八分。全ての飾りが完成した。
と、ここで問題が発生。
「しまった、肝心の笹が無い・・・」
「意気込んでた割には本末転倒だなオイ」
「仕方ないじゃない。思い出したの今日なんだから」
しかし笹と言ってもどこにあるのやら。
山や海に囲まれた町、海鳴市。ここには自然が豊富だ。
山にでも行けば笹の一本くらい見つかるかもしれない・・・よし、ここは。
「笹が無いので諦めようか。じゃあ俺はこれで」
「待ちなさいコラ」
剣の修行でもしようと思ったが襟首を掴まれて引き止められる。
「どうせ俺が山にでも取りに行くんだろうが! 断固断る!!」
「何でそこに山が出るのよ。そこらへの店にでも行って買って来てって言ってるの」
「だが断る!」
この年でおつかいなんぞ冗談じゃねえ。
俺はこんな所で立ち止まっている暇はないのだ。
来るべき時のためにこの剣を―――
「行って?」
ポルターガイストで脅してきやがったこいつ!?
く、俺がそんな脅迫に動じるとでも・・・!!
「イキマスノデソノブッソウナコトハヤメテクダサイ」
口は別のことを口走っていました。
くそ、暴力に屈するとは情けないぞ俺!!
「早く行ってきて?」
「行ってまいります!!」
◇ ◇ ◇
適当に金を渡されて家を出た。
街々の照明が照らす道を歩く。
夜空に輝く星は街の明かりによってよく見えない。
「―――」
幼い日に見た星の姿はここになく、優しく月が照らす空だけがそこにあった。
あの時、俺は何を思って星を見たのだろうか・・・
やがて目的の店に着く。
店内を探せば、思いのほか簡単に笹は見つかった。
「毎度ありがとうございましたー」
笹を受け取って店を出る。
そこで意外な奴と出くわした。
「宮本」
「シグナム」
シグナム―――
二年くらい前からの知り合いである八神はやての家族。
剣の腕は達人の域にある女傑である。
「珍しいな、お前がこんな所にいるとは」
「強制的に買い出しに出されたんだよ」
「腕に抱えているのは―――笹か」
「おう」
「そういえば主やシャマル、ヴィータも七夕の準備をしていたな」
あいつらも子供だからな、そういう行事は楽しかったりするのだろう。
大人である俺には分からんがな。
第一俺はそういったことには何らかのトラブルがあるから、平和に過ごすためにあいつらとはあまり関わりたくない。
「今年こそは願いが叶うようにと何やら騒いでいたぞ。主にシャマルが」
「もういい。もう分かったから」
奴め、性懲りもなく・・・
絶対あいつの思い通りにはなってやらねえ。他の奴らも同様だ。
「七夕か・・・」
「? 何だ急に黄昏だして」
「いやな、こういう風に星に願いをかけるとは思いもしなかったからな」
「ああ・・・」
こいつらには、星に祈ることすら許されなかったのか、それとも知らずにいただけなのか・・・
どちらにせよ、こいつらにも祈りたいほどに大切なことはあるということだ。
「で、お前は何でここにいるんだよ」
「私も笹の買い出しだ」
「そうかい。じゃあ俺はここで失礼するわ」
あまり遅いとメイドがうるさいのでとっとと帰らなければいけない。
そろそろ八時だ。いいかげんメシもできているだろう。
「宮本」
「何だ?」
「いや、明日以降は気をつけた方が良いかもしれん・・・」
「そうか、礼を言う・・・・」
襲撃計画まで立ててるのか・・・・?
本気で逃亡してやろうか・・・
「さて、私もそろそろ行こう。ではな宮本」
「んじゃな」
夜道を歩く。
星は、まだ見えない。
◇ ◇ ◇
「帰ったぞー」
「お帰りー」
玄関に入るとアリサが奥から出迎えに来た。
靴を脱いで我が家に上がる。
「ほい、頼まれたもの」
「ありがと。あとは飾りつけだけね・・・」
笹を抱えて奥へと消えていく。
俺もそれについて行った。
外に出ると、空には星が瞬いている。
気のせいか、さっきよりよく見える気がした。
「ここに飾りをこうして・・・良介、そっちお願い」
「へいへい」
まったく、何をしているのだろうか俺は。
こんな感じの家族ごっこを始めてもう二年近くになる。
孤独を求めていたはずの俺は、いつの間にか孤独になれないでいた。
「良介はまだ短冊に願いを書いてないよね」
「あん? だから俺は―――」
「はい、書いてきてね」
と言ってペンと短冊を押し付けた後台所に消えて行った・・・・・
だから、俺はこういうのは柄じゃないって。
いっそのこと短冊を捨ててやろうかとも思ったが・・・
「―――」
星をしばらく眺めて、気が変わった。
この心境の変化に俺自身も少々の戸惑いもある。
二年前から少しずつ変わってきている俺・・・孤独にはなれそうにもない。
だけど、得たものも確かにあると知っているから。
「―――そうだな。柄じゃないが・・・」
ちょっと思いついたことを短冊に書き募る。
外に出て、それを笹の一番上―――誰にも見られないような所にかける。
「良介ー、ご飯ーー」
「おーう」
中に戻って席に着く。
「ねー、もう書いた?」
「おう。メイドがしつこいから仕方なくな」
「またそんなこと言って・・・」
「早く食うぞ、メシが冷める」
「はいはい。で、何を書いたの?」
「どうだっていいだろ」
「ふーん、後で見てやろっと」
「人の願いを勝手に覘くのか!?」
「人に見られたら困るものでも書いたの?」
「んなわけねえだろうが!!」
「どうだか〜」
「信じろよ!?」
「普段の行いを省みてから言うのね」
「テメエ!?」
徐々に変わり始めたと感じている者。
孤独を愛している者は、果してもう孤独になることはないかもしれない。
彼が今、胸に抱くものは何なのか。
温もりに囲まれて、何を思ったのか。
それは、おそらく星のようにたくさんの想いを抱えている。
彼が星を見て、星に何を願ったのか何を願ったのか、それは本人しか知る由のない事。
「良介ー、届かないー」
「当然だ。届いたら困るからな」
今夜は、星がよく見えていた。
後書き
やっちゃったww
初めて書く良介、もうなんかキャラ崩壊ww こんなの良介じゃない!! っていう方は所詮別の作家の三次創作だと諦めてください。
話の内容もよくワカラナイ・・・・良介のキャラをうまく生かせてないなー
星に何かたそがれるってよくありませんか? テーマは星にたそがれてみよう、ですww 全然たそがれてませんが。
で、自分の作品はこの程度だと思ってくれて結構です。少なくとも今はこれ以上は無理です・・・・・・ハア
文章力無くてスミマセン・・・・・
第十四章の方はもうすぐ出来ますので待っておられる方はもうしばらくお待ちを・・・
それはともかくとして・・・・・生まれたての風1000万Hit、あらためておめでとうございます!!!!!