(注)今回はかなり悪ふざけしていますのでご注意を
今俺は人生最大の危機に直面している。
さっきの襲撃も目の前で起こっている事に比べれば・・・・・
胃に穴が開くかも
Unreal・World 第6話「一難去ってまた一難?」
屋上から教室へ向かう。
「疲れたな、帰って飯でも食うかな」
気楽な事を考えながら歩いているが、自分の教室の在る階に着いた時、空気がおかしかった。
異常なまでに張り詰めた緊張感とでも言えばいいのだろうか。
それはある場所から出ていた。
淳哉「俺の教室かよ・・・・・・」
思わず呟いてしまう、まさかミリィ達に何かあったのか?
ドアに手をかけるが、この異常なまでの緊張感に開けられない。
効果音をつけたらゴゴゴゴゴとか聞こえてきそうだ。
そのままドアに手をかけた状態で時間が経過する、時間にすれば30秒ほどだろうが、
俺には一時間ぐらいに感じられた。
この階の空気は、無神論者でも思わず神に祈りたくなる空気だ。
意を決してドアを開ける、そこで見たものを俺は信じられなかった。
何事も無かったのだ、これといった異常は見当たらなかった。
3人とも普通だった、だけど1人だけ涙目でガタガタ震えていた。
不法侵入していたねこみみ娘だった、彼女は俺の姿を見つけるなり抱きついて来た。
そして涙目+上目遣いで一言。
「怖かったです」
こりゃもう誰でもグラッときますよ、ここテストに出るからメモしとくように。
簡潔に言えば、生きてて良かった。
目を閉じて神様にありがとうを言いたい気分だ。
電波「神様にお祈りは済ませたか、部屋の隅でガタガタ震えて命乞いする準備はオッケイ?」
はて?教育上、非常によろしくない物騒な言葉が聞こえた気がするが・・・・
恐る恐る目を開いてみる、そこには三人の修羅が居た。
ミリィ「ハァイ、淳哉」
セイナ「先輩、遅かったですね」
つばさ「待ってましたよ、部長」
いつもと変わらない言葉、だけどその言葉には恐ろしさがあった。
俺はこの異常の原因を理解した、彼女達だった。
逃げ出せるなら逃げ出したい、だけどそれは無理だろう。
背中を見せたらヤバイ、コーラを飲んだらゲップが出るくらい確実にヤバイ。
カミサマボクガナニカシタンデスカ?
祈った分損しただろうが!この疫病神がとっとと消えやがれ!!
さっきまでの感謝の気持ちを投げ捨て、神に罵詈雑言を浴びせる。
もっともこれは無駄な努力だが、しないよりはマシだろう。
さて、そこで問題だこのピンチをどう切り抜ければいいのだろう。
抱きついているねこみみを見る・・・・
淳哉「なぁ、何でこうなったかわかるかな?」
無言で首を横に振る、どうやら知らないらしい。
淳哉「そうか・・・・・!?」
何時の間にか彼女達が目の前に迫って来てる。
この距離はマズイ!必殺の距離だ!!
逃げなければ、何としてでも。
ミリィ「どうやって逃げるノ?」
考え読まれちゃってるよ、こうなったら。
淳哉「さらばだ諸君」
悪人が吐くような捨て台詞を残し、ドアから離れて走り去ろうとした。
その時俺は忘れていた、今の俺にはねこみみが抱きついていた事。
そりゃもう転びますよ、これ異常無い位派手に。
体勢を立て直したときには、もう囲まれていました。
セイナ「先輩、何で逃げるんですか?」
それは君達が怖いからです、そんな事は口にも出せず。
つばさ「部長、捕まえました」
嬉しそうに俺の足をロックする、そして教室へ。
セイナ「ゆっくりお話しましょう」
そう言って教室のドアを閉める、ああ全ての希望は絶たれた。
この後、斎藤によって救助されるまで、俺は1時間ほど地獄を体験した。
NEXT Unreal・World 第7話 「我が家ですごすくつろぎの時間」
後書きという名のおまけ劇場
SAKUSYAの世界
はお休みです、次回をお楽しみに。