魔法少女リリカルなのはStrikerS 第22話「Pain to Pain」(2)(StrikerS対談)
※この物語はリクエストによる架空未来の一つです。
To a you side本編の可能性の一つとしてお楽しみ下さい。
※この対談はリリカルなのはStrikerSのネタバレが含まれています。
対談を読まれる方は、くれぐれも御注意を。
〜クアットロとディエチの場面〜
ディエチ『――この作戦、あまり気が進まない』
クアットロ『あ〜ら、どうして?』
ディエチ『こんな小さな子を使ってまで、この船を動かさなくちゃ行けないのかな……?
ドクターの言う事も分からなくはないけど、でも――』
クアットロ『ドクターの言ってる事は、嘘でまかせですわ』
ディエチ『えっ?』
クアットロ『ドクターの目的は、最初から一つだけよ。
生命操作技術の完全なる完成、それが出来る空間作り――このゆりかごはそのための船であり、実現できる力。
今回の件で何万人か死ぬけれど、百年も立たずに元に戻りますわ。
ドクターの研究は人々を救う力ですもの』
ディエチ『――何万人』
クアットロ『どうしたの、ディエチちゃん。
ドクターやお姉様の言う事が信じられなくなっちゃったの』
ディエチ『その何万人の中に……ローゼンも入るかもしれないんだよね?』
クアットロ『……、変わったわね、ディエチちゃん。
ほんの少し前は、平気でトリガーを引けたのに』
ディエチ『……ごめん……』
クアットロ『お馬鹿な、ディエチちゃん。
このお姉様が何のために、ドクターやウーノ姉様にも内緒で作業をしていたと思ってるの?』
ディエチ『えっ、それじゃあ!?』
クアットロ『出立前に、船から降りているわよ。
ローゼンちゃんは今ドゥーエ姉様が御相手してくださっているから、問題ないとは思うけれど――
どうしても自分の手で捕まえたい、こっそり本人が出ていっちゃったのよ。
ちゃ〜んと連れて帰ってくれるわ』
ディエチ『うん。わたしも、命令された任務はちゃんとやる』
クアットロ『はいはーい、頑張ってねー
……行ったわね、本当に、世話のやける子。こんな嘘に、騙されて――
ドゥーエ姉様が本気でお相手して、五体満足で帰ってこれるはずがない。
何も出来ない無力な命なんて、その辺の虫と一緒じゃない。いくら殺しても勝手に生まれてくる。
ローゼンちゃん、貴方の命の価値はどれほどかしら?
ドクターの策が貴方を破滅させるか、貴方の戦略が私達を敗北へ追いやるか――結果は、分かりますわ。
すぐに、ね――うふふふふふ』
〜シャッハとセインの場面〜
セイン「――アタシは、ドクターを裏切れない」
シャッハ「生みの親を思うのは当然です。親の愛情を信じたいその気持ちも分かります。
ただ……彼が私を此処へと導いたその真意も、理解してもらいたいんです」
セイン「ローゼンは、敵じゃない。そんなの、最初から分かってる。
アタシが誰よりも、アイツのことを信じてたんだから!」
シャッハ「彼は貴方との和解を望んでいます。一緒に来てくれませんか……?
これ以上の戦いは無益です。私も、貴方ともっと話したい」
セイン「……そんな物々しい格好をしてるのに優しいんだね、アンタ」
シャッハ「これでも、シスターです」
セイン「嘘!? 管理局の人間だとばっかり思ってたのに!
えっ、じゃあローゼンは局員じゃなく、わざわざ教会のシスターにお願いしてまで――」
シャッハ「ええ、貴方と共に健やかに生きられる未来を求めている」
セイン「……っ……、本当に……ローゼンと戦わなくていいの……?
あいつと一緒に生きていけるのなら、アタシ――」
「離反を確認」
シャッハ「! ヴィンデルシャフト!!」
セイン「うわっ!? あっ――お前!」
セッテ「……」
シャッハ「っ……正気ですか? 自分の姉妹に攻撃するなんて」
セッテ「仲間ではありません。たった今、彼女はドクターを裏切りました」
セイン「アタシを見張っていたのか! 何で!?」
セッテ「無意味な問いかけですね。自分の胸に聞いてみてはいかがですか」
セイン「そうか……最初から、そういうつもりだったのか……馬鹿にしやがって……!!」
シャッハ「貴方は下がっていてください」
セイン「アンタは黙ってろ、シス――ター? シスター、その怪我!?」
シャッハ「だ、大丈夫です……最近のシスターは強いんですよ」
セイン「肩からそんなに血を流して、似合わない冗談なんて言うな!
さっきアタシを庇って怪我したんだな!? 何でだよ、どうしてアンタがアタシを――!?」
シャッハ「貴方を無事に連れて帰ると、彼と約束しました。
それに、貴方のような不器用な人は好きなんです」
セイン「シスター……」
セッテ「茶番はそれまでにしてもらいましょう、どいて下さい」
シャッハ「お断りします。道理を弁えまい者の頼みなど、聞くつもりはありません!」
〜続く〜
<続く>
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