正義の守護者と宮本良介(StrikerS対談)
※この物語はリクエストによる架空未来の一つです。
To a you side本編の可能性の一つとしてお楽しみ下さい。
※この対談はリリカルなのはStrikerSのネタバレが含まれています。
対談を読まれる方は、くれぐれも御注意を。
レジアス「何故だ! 何故こんな事になっている! あの男に連絡は!?」
男「外線が変えられています……研究所ももぬけの殻です」
レジアス「ここまで充分に重用してきた筈だ!? なのに、何故――!
オーリスはどうした!?」
男「今、対策に駆け回っています!
……先程委員会より連絡がありました。中将への緊急査問が行われるそうです」
レジアス「ぬうう……」
男「同時に、アインへリアルの運用も――」
レジアス「緊急事態は継続中だ! 査問など引き延ばせ!!
あの男の掌で踊ってたまるか――動かしてきたのはワシだ!
歯向かうのならば、叩き落すまでだ!」
男「ぜ、全力にて取り計らいます!
――それと、急ぎ御確認頂きたい事が」
レジアス「今度は何だ!!」
男「はっ、本部襲撃事件について聖王教会より緊急の連絡が入っています」
レジアス「教会が……? はっ、我々の失態を嘲笑いにでも来たのか。
今は奴らに付き合っている暇はないわ!」
男「そ、それが……理事官より中将本人に直接コンタクトを求められています。
本部襲撃犯に関して重要な情報があるとの事で――」
レジアス「……確か、カリム・グラシア理事官はあの男と繋がりがあったか?」
男「過去、聖王教会で起きた例の事件で面識があります。
調査によると、その後も教会や直下の村々であの男の姿が目撃されています」
レジアス「なるほど……奴め、管理局の追求を逃れる為に教会の縁を頼ったか。
女の情にでも縋ったのだろうが――この事態だ、見捨てられたようだな。
分かった、繋げ」
男「はっ! 至急そのように――」
カリム『レジアス・ゲイツ中将。御忙しい中、失礼致します。此度の件、我々の力が及ばず――』
レジアス「そちらが気にする事ではない。我々の手で必ず解決してみせる。
回りくどい挨拶は抜きにして、ご用件を伺いたい。
――ジェイル・スカリエッティと戦闘機人、そして共犯者。
本部を襲撃した犯人について情報があると」
カリム『はい。実は勝手ながら、先程共犯者を我々聖王教会が確保しました』
レジアス「(ふふん、やはりな。管理局の追跡に怯えて、教会の縁を頼ったか。浅はかな男だ)
それはありがたい。しかしながら、宜しいのですかな? 貴方と彼は親しい間柄になると、お聞きしています」
カリム『私も騎士団騎士、立場ある身です。公私混同は致しません』
レジアス「(カリム・グラシア、能力だけの小娘だと思っていたが……些か侮り過ぎていたか。
なるほど、教会のみならず管理局にも名が知れているだけの事はある。奴さえ確保出来れば、査問はどうにでもなる)
御協力感謝する。これ以上の被害を出さぬように、一刻も早く犯人達を捕えなければならない。
早急に管理局へ御渡し願いたい」
カリム『犯人達への強い憤りは、私達も同じくこの胸に宿しています。お話次第で、喜んで引き渡します』
レジアス「……? 話とはどういう意味か」
カリム『ジェイル・スカリエッティに戦闘機人――
彼らの存在と保有する技術について、何か御心当たりは御座いませんか?』
レジアス「――っ!? な、何を突然……私の方が知りたいぐらいだ!」
カリム『何も知らないと、そう仰いますか?』
レジアス「奴は手配中の凶悪犯罪者だ! 以前より、我々も必死で捜査の手を伸ばしていた!
居所や動向を知っていれば、すぐにでも捕えている!」
カリム『地上本部襲撃時、彼らが警備状況やネットワーク範囲を正確に知り得ていたのは何故でしょう?』
レジアス「私を疑っているのか!!」
カリム『私はあくまでも可能性を――っ、アハハハハハハハ!!」
レジアス「き、貴様! 何が可笑しい!」
カリム『何をするんですか、お兄様!? 脇を擽らないで下さい!』
???「あまりにも固い顔をしてたから、肩を解してやったんじゃないか。ちょっと触った程度で大袈裟だな。敏感な奴め」
カリム『御自身の年齢を弁えた行動をして下さい! 私だってもう大人なんですよ。
もう、お兄様だからいいようなものの……女性に気安く触ってはいけません』
レジアス「ええい、何を和んでおるか!!
それに、この声は……宮本良介、貴様かぁぁぁぁぁ!!」
良介『やっほー。ご無沙汰してるな、大将。相変わらず御機嫌斜めですな』
レジアス「貴様がいつも怒らせておるんだろうが!
……そうだ、貴様だ。何もかも、貴様のせいだ!
時空管理局を根底から揺るがせたあの事件からというもの、何もかも上手くいかなくなった!!
貴様という疫病神に出逢った御蔭でな!」
良介『裏でコソコソ企んでるからだろ。自業自得という言葉を謹んで送ろう』
レジアス「貴様の鼻っ面に突き出してくれるわ!」
良介『あんた、俺の顔見ると元気に怒鳴り散らすよな。ストレスでも溜まってるんじゃねえの』
レジアス「誰のせいで疲労を溜め込んでると思ってる! ええい、その薄汚い顔を見るだけで腸が煮えくり返るわ!
何故ワシがこんな目に遭わねばならんのだ!
本部が襲われたのも、あの男が裏切ったのも、理不尽な査問も、全部全部貴様の責任だ!」
良介『無茶苦茶言うな!?
地上本部の守りは鉄壁だと仰っていたのは大将殿ではござらんか、カッカッカ』
レジアス「貴様を盾にしてやればよかったわ! おのれ、おのれ、おのれ、あの男めぇぇぇぇ!!
ワシは地上の平和の為に邁進してきたのに、貴様のせいで全部台無しになる!」
良介『あの男が悪いとか今言っただろうが!』
カリム『……御二人は仲が悪いとばかり思っていましたけど』
男「中将殿は宮本良介を嫌っておられるのは事実です。
元より中将は責任ある立場、一時も気を許せず、心労を溜め込んでおられて――
実の子供にも構えておられる。
あのように、何の遠慮も無く文句をぶつけられる人間は少ないのです」
カリム『仲が悪く、年齢も立場も違えど――心をぶつけられる。
友情も何もないのに……不思議な関係ですね。
いえ、むしろ――』
レジアス「貴様が事件を起さなければ、ワシとてこれほど日々悩まずに済んだ!
どうせ今度の事件も、貴様が手引きしたんだろう――この蛆虫が!」
良介『あんた、とりあえず俺の責任にしてるだけだろ!?』
レジアス「うるさい! 文句あるか!」
良介『認めたー!?』
カリム『フフ……不思議なのは貴方自身ですね、お兄様』
〜続く〜
<続く>
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