ナンバーズと宮本良介C(StrikerS対談)
※この物語はリクエストによる架空未来の一つです。
To a you side本編の可能性の一つとしてお楽しみ下さい。
※この対談はリリカルなのはStrikerSのネタバレが含まれています。
対談を読まれる方は、くれぐれも御注意を。
〜前回までのあらすじ〜
拝啓アリサ様、お元気ですか? 私は元気です。
寿命は縮まり続けておりますが
今は健康の為、水泳を行っています。
地中ですけど
(アジトから離れた崖の上にて)
セイン「(ペリスコープ・アイ中)……周囲に人影なし、と。出ていいよ、もう」
主人公「……寒中水泳は経験あるけど、地中水泳ってのは初めてだぞ」
セイン「ぶつくさ言わないの。苦しくなかったでしょ、別に」
主人公「呼吸困難にならないから、余計に違和感を感じるんだが……
ま、慣れると面白いけどよ」
セイン「でしょ? ひろーい世界に沈んでいく感覚が快感なんだわ、これが」
主人公「そのままマントルまで落下するなよ」
セイン「あ、アタシの心配してくれるんだ? えへへー」
主人公「間近でニタニタ笑うな、気持ち悪い!」
セイン「女の子に向かって気持ち悪いって、ひどいなーもう」
アギト(お前ら、何をいちゃちゃしてやがる! 状況を理解してるのか!)
主人公「……あのさ」
アギト(何だよ、文句でもあんのか!? あたしは間違った事は言ってねえぞ)
主人公「お前、手遅れにならない内に分離してルー子の所へ戻った方がいいぞ」
アギト(……へ?)
セイン「うん、その方がいいよ。
無理やり連れ去られたって事にしておけば大丈夫でしょ」
アギト(そ、それは……そうだけどよ……
……ん〜〜〜〜〜)
主人公「悩む意味が分からん」
アギト(うがーーーー!!!! 悩むのが面倒臭い!
もうちょっとだけ付き合ってやる!)
主人公「付き合うって、お前――俺に手を貸したらやばいだろ」
アギト(うるせえ! 絵描いて貰った手間賃程度は働いてやる!
それでチャラだ、この野郎!)
主人公「……へえ。意外といい奴だな、お前って」
アギト(言っとくけど、万が一のときはてめえを差し出すからな。
てめえは、まあ、その……確かにすんごい、いい宿主だけどよ。
アタシはルルと旦那が一番大事なんだ)
主人公「仲間優先は当然だろ。俺だって、お前の立場ならそうするさ。
お互いやばそうなら分離して、別行動だ」
アギト(よーし、決まりだな。
へへん、お前と融合してアタシの炎もレベルアップしてるからな。
ガジェットが何機来ても撃退してやるぜ)
主人公「……何気にストレスとか溜めてるだろ、お前。大暴れすると、時空管理局が飛んでくるぞ。
問題は――あの連中が追いかけてくる可能性だな」
セイン「……」
主人公「……俺を連れて戻れば、今なら気の迷いで済むぞ」
セイン「馬鹿にしないで! 自分の取った行動は自分で責任取るわよ!
あんたを管理局から逃がしたのは、アタシ。
逃がしておいて殺すなんて、意味分かんないもん。
姉の命令でも、絶対認めないんだから!」
主人公「へえ……義理堅いんだな、お前」
セイン「アタシは自分のやりたい事をやってるだけ。
それに――絵も描いて貰ったしさ……
あの絵……本当に気に入ったんだよ、アタシ。
あんたの目から……アタシはあんなに綺麗に写ってるんだって……」
主人公「……」
セイン「……」
アギト(……な、なんだよ、この甘酸っぱい空気は……!?)
主人公「! セイン」
セイン「は、はい!」
主人公「危ない!」
セイン「えっ――きゃっ!?」
(大爆発)
〜アジト近隣にて〜
ディエチ「(イノーメスカノンを下ろす)……外れた」
トーレ「外れただと……? お前が、この距離で?」
ディエチ「ごめん」
トーレ「……理由はセインか? あの男か?」
ディエチ「……質問の意味が分からない。やり直せと言うならやり直す」
トーレ「無駄だ。奇襲はばれれば意味がない。全く、お前といい、クアットロといい……
逃走直後すぐ追えば捕縛出来たかも知れんのに、シルバーカーテンで邪魔をしてくれたな」
クアットロ「あん、それは誤解ですわお姉様。た・だ、どういう訳かISが勝手に起動したんですのよ。
よかったですわ、作戦前に欠陥が見つかって」
トーレ「……っ。ならばさっさと調節をしておけ!
――ノーヴェ、ウェンディ、チンク。追撃して奴を捕まえろ」
クアットロ「あらあら、お姉様〜? 発見次第抹殺のご命令ではなかったですぅ?」
トーレ「……」
〜抹殺対象者側〜
主人公「やめろ、チン子!? お前と戦うつもりはねえ」
チンク「っ、その名で呼ぶな!(スティンガーを投げ続ける)」
主人公「ぬわわわわ!? 刺されば爆発するタイプ――じゃないか。
コントロールは自由自在、厄介な能力を持ってやがる」
チンク「(20本、全て回避しただと!?
――あの必死な形相……偶然、か?)
ノーヴェ「おーおー、流石頭脳は猿並みだけあって、逃げ足も速いな」
ウエンディ「さっきスティンガーを掴んでたっすよ、あいつ。器用っすよね、お猿さんは」
主人公「あいつら、他人事だと思って楽しげに観戦しやがって〜〜〜!
哀れな逃亡者を助けようとは思わんのか!」
ノーヴェ「馬鹿、死ね」
ウェンディ「ごめんっす、逃げ回る姿すっごい面白いんでアンタ」
主人公「ぐわ、手まで振ってやがるぞあん畜生! いずれ二人まとめて犯してやる!」
セイン「姉の前でふしだらな事言わないでくれる!」
アギト(しかも二人まとめてかよ、この鬼畜!)
主人公「言葉の暴力以外で、俺が勝てる要素があるか?」
セイン「うん、ごめん。キスくらいしてあげよっか?」
アギト(あー、生きろ)
主人公「そこまで真面目に同情するな、畜生!
……ちなみに、貴方達が地面に逃げてくれるなり、炎出してくれればいいんですけどね!」
セイン「いやー、このお姫様抱っこって奴が気持ち良くてつい――なーんて、あはは」
アギト(お前の魔力じゃ話にならねえよ。アタシの魔力だけ消費されるからパース)
主人公「緊張感がねえええええ!」
チンク(……っく、確かに。
ウェンディはともかく、ノーヴェまであいつに笑顔を……
なぜ、こんなに空気が緩んでいる?
抹殺命令が出ているのに――どうもやり辛い、あの男)
〜お姉様側〜
トーレ「いつまでも何をグズグズしている、あの馬鹿共は!」
クアットロ「お姉様が直接行けば、多分すぐに捕まえられると思いますけど?」
ディエチ「同感」
トーレ「……。作戦本番前に、能力を試すいい機会だ。あの三人で捕まえてもらう」
クアットロ「むふ、鉄火面の下にはどんな顔が隠れているのかしら〜?」
ディエチ「観察」
トーレ「やる気がないなら、とっととアジトへ戻れ!
――ディードはまだ最終調節中。セッテを向かわせるか……」
〜抹殺対象側〜
チンク「……はあ、はあ……何故、一発も当たらないんだ……
両手が塞がっているのに、しぶとい……」
主人公「ふっふっふ、俺様の回避力を甘く見るなよ」
アギト(根本的な危機は少しも回避出来てないけどな、お前って)
主人公「うるせえ、俺だって平穏な人生望んでるんだいい加減!」
セイン「でも、すごいね……アタシを両手で抱えたまま息一つ切れてない」
主人公「体力には自信あるからな、任せろよ」
ノーヴェ「脳みそも鍛えろ、馬鹿」
ウェンディ「きっと一晩中でもお前を抱けるぜ、とか繋げるんっすよ。キャッ♪」
主人公「二言目には馬鹿馬鹿と!
お前も自分で言って顔を赤らめるな、あほんだら!」
チンク「……ノーヴェ、ウェンディ。
お前達が手伝ってくれれば、すぐに任務を果たせるんだが?」
ノーヴェ「ごめん、チンク姉。馬鹿が移りそうなのでパス」
ウェンディ「チンク姉と戦うそいつが面白いので、こっちもパスっす」
チンク「はぁ……結局、セインやこいつに味方をしてるじゃないか……
この男もこの男で、弱いのか強いのかまるで分からん」
主人公「勿論、俺は強いに決まってる」
ノーヴェ「頭は弱いけどな」
ウェンディ「逃げ続けてるだけっすよ、いまんとこ」
主人公「やかましい!
勝つか負けるかは別にして――お前らを怪我させたら、セインが悲しむだろ。
帰る場所も今度こそ失ってしまう。
だから、やらねえ」
アギト(……へぇ……)
チンク「――っ!?
だから先程やりたくないと――言ったのか」
セイン「……アタシの為に、そこまで考えてくれてたの……?
別に、アタシは良かったのに……ごめん……」
主人公「謝るのは俺だろ。巻き込んだんだから」
ウェンディ「……ね、ねえ、ノーヴェ」
ノーヴェ「分かってるよ!
……しょうがねえな……逃げられたって事にして、どこか別世界に――」
セッテ「申し訳ありませんが、それは出来ません」
オットー「ローゼンには用がある」
主人公「うげっ、無愛想コンビ!?」
アギト(くっそ、こいつら相手だとやべえぞローゼン!
アタシの力使っていいから攻撃しろ!)
チンク「待て、ローゼンは私が倒す。お前達は下がっていてくれ」
セイン「これ以上ローゼンに手を出したら、姉妹でも許さないよ」
ノーヴェ「いいじゃねえか、別にローゼン一匹。もう逃がしてやろうぜ」
ウェンディ「そうっすよ! わるそーな顔してるけどイイ奴っすよ、ローゼンは」
主人公「ローゼンローゼン、うるせえええええええ!!
定着させるなよ、俺の名前!?
つーか、お前にだけはローゼンって言われたくねえよチン子!」
セッテ「殺すつもりはありません」
オットー「ドクターが会いたいらしいよ、君に。客人として招待しろって」
主人公「い、家に帰してくださいよ!?」
〜公開陳述会まで、残り十時間〜
<続く>
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