高町なのはと宮本良介(StrikerS対談)
※この物語はリクエストによる架空未来の一つです。
To a you side本編の可能性の一つとしてお楽しみ下さい。
※この対談はリリカルなのはStrikerSのネタバレが含まれています。
対談を読まれる方は、くれぐれも御注意を。
アリサ「(……呼んだのはいいけど、何て声をかけるんだろう……
今回の事はティアナやスバルだけじゃなく、なのはもきっとショックだったと思うし。
普通に考えれば真剣に話すか、その件には敢えて触れずに日常の会話で慰めるなり、するんだけど――
……あ、ノック! 来た!?)
は、はーい、どうぞ!」
(ガチャ)
主人公「よ、来たか鬼教官!」
なのは「や、やっぱり見てたんだ!? 兄さんには見られたくなかったのに……」
アリサ(ええええっ!? 何でそんなに軽いのよ!
良介も心の傷を優しく癒すどころか、直球でエグってるし!?)
なのは「アリサちゃんも久しぶりだね。会いたかったよ」
アリサ「う、うん……なのはも元気そうね……意外に」
なのは「意外?」
アリサ「い、いいから、座りなさいよ! 良介と対談するでしょう!
私は仕事があるから、二人でごゆっくりどうぞ」
(バタン)
なのは「……忙しそうだね、アリサちゃん」
主人公「世界規模でビジネスライフしてるからな。
ま、あいつの事はどうでもいいとして――貴様の所業に関して、ビデオ鑑賞しながら愉快痛快に話し合おうじゃないか」
なのは「愉快じゃないです、もう……
兄さん、まだビデオを使ってるんですか?」
主人公「このレトロなところがいいんじゃないか。
余所の世界の住民になった貴様には分からんだろうが」
なのは「吐き捨てるように言わないで下さいよ〜!
こうして兄さんとも週に一度は会っているじゃないですか」
主人公「家族にも会えよ、お前。恭也だって寂しがってるぞ。
連絡も全然してないだろ。桃子にいつも聞かれてるんだぞ、お前の様子。
つーか、俺にもう連絡しなくていいから家族に毎日電話しろよ」
なのは「に、兄さんだって私の家族です! これからもずっと、連絡します!」
主人公「ちっ、強情な奴め……さて、巻き戻しも終えたので早速見るか」
なのは「……ハァ……」
アリサ(なのは、やっぱり落ち込んでる……
――何で物陰から隠れてみてるんだろ、あたし……)
――Aパート――
主人公「ティアナを励ました上で、教官として注意もする。でも、失敗をいつまでも責めない。
優しいな――この時までは」
なのは「不吉な言い回しをしないで下さい!」
主人公「任務完了後の午後休も取らず、ティアナは真夜中で熱心に練習か。
限界まで身体を酷使して眠り、次の日はまた早朝練習――
なのは達はそんなティアナを気に掛けて、彼女の過去を話す。
――本人の許可なく思いっきりプライバシーをばらしているんだけど、いいのか教官殿」
なのは「きょ、局員の経歴に関しては事前に知っておく義務が――」
主人公「過去も本人の意思とは無関係に丸裸とは怖い組織だな、時空管理局」
なのは「あうう……」
アリサ(――そのくらい当然だって分かってるのに、優しいなのはを苛めるのよねこの男は……)
――Bパート――
なのは(映像)『――頑張っているのは分かるけど――』
なのは「どうして音量を上げるんですか!? リモコンを貸して下さい!」
主人公「ええい、離せ! ここがクライマックスだろうが!
世界全土が恐怖に震撼した瞬間だぞ、この魔王め!」
なのは「や、やめてくださいよー!」
アリサ(……慰める気あるのかしら、あいつ……)
主人公「……すげえな、お前。頭を冷やせと言いながら、火力で鎮圧しているぞ。
どっちなんだと、心から言いたい。
これだから体育会系の指導員は困るぜ」
なのは「わたし、体育会系に分類されるんですか!?」
主人公「言葉じゃなくて、行動で示している辺りがズバリじゃねえか。
おー、おー、スバルが睨んでるぞ」
なのは「……っ」
アリサ(ちょ、ちょっと――少しは気を使いなさいよ!?)
主人公「……ま、こんなところか。
久しぶりに出たユーノは普通すぎてつまらんのでパス。
それにしても、なかなか劇的な回だったな今週は」
なのは「……。
兄さんは……この模擬戦を見て――どう思いましたか?」
主人公「俺? お前……俺が誰かの面倒をみるような奴に見えるのか。
御覧の通りの御気楽人生だぜ。御立派な意見なんぞ言えねえよ」
なのは「聞かせて下さい!」
主人公「な、何だよ……真剣な顔、しやがって。面倒臭えな……
うーん……時空管理局は軍隊みたいな組織だから、こういうのは普通だろ。
追い詰められていたとはいえ、ティアナは上官のお前に銃を向けたからな。
お前の言いたい事は分かるし、連中もお前に甘え過ぎていた。
スバルなんて、お前が優しいから許してくれる――なんて死亡フラグ立ててたし。
ティアナのように功を焦ると、戦場では早死にするからな。
練習の間に痛い目見せておけば実戦では注意するだろうから、まあ分かる。
――でも」
なのは「……はい」
主人公「身体を鍛えるのはいいけど、もうちょっとお前――心の面倒も見るべきじゃないか?
ティアナの過去や痛みを知ってたんなら、尚更。
……周りは出来ているのに、自分は出来ないって――本当に、辛いんだぜ。
自分一人が弱いのだと焦って、無理に出来る事を探してしまう。
――バリアジャケットも生成出来なかった俺の経験談だがな……」
なのは「……兄さん……」
主人公「とはいえ、俺と違って――あいつは立派だからな。
お前の気持ちもきっと、分かってくれると思う。
だからお前も――あいつの気持ちを、理解してやってくれ」
なのは「……はい、勿論です!
ティアナもスバルも――私の大切な部下ですから!」
アリサ(……もう……たまに、マトモな事を言うから……始末に困るのよね、あいつ――)
主人公「お前にビビって、明日除隊願い出すかもしれないけどな」
なのは「うわーん、嫌な事言わないで下さいよ〜!」
主人公「さーて、巻き戻してもう一度見るか。
――おいこら、何処へ行く気だ。今日はお前の反省会だぞ」
なのは「一度見れば充分じゃないですか!? 兄さんの意地悪〜!」
アリサ(マトモな意見の100倍悪口を言うし……もう!
――でも、まあいいかな。なのはに、笑顔が戻ったから……)
〜続く〜
<END>
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