To a you side 外伝5 運命の女神達と孤独の剣士 聖魂の女神



※この物語はTo a you side本編を先に読まれると、よりお楽しみ頂けます。



 この海鳴町へ流れ着いて、俺の人生は劇的に変化した。

俺が頑なに否定した他者の存在が、色褪せた世界を彩ってくれた――

個人主義の学歴社会に背を向けて、定まらぬ方針を自由と見誤って生きてきた旅。

快適だったが決して満たされず、剣を掲げる未来の自分を慰めに旅歩いた。

今にして思えば、自由だがつまらぬ日々だった。

自然に愛された町へ根を下ろし、生きる事を決めた瞬間目の前に沢山の扉が開いたのだから――





扉の先は剣の道、剣の厳しさと優しさを学べる道場へ。
扉の先は魔法の道、可憐な妖精が導く奇跡の物語へ。
扉の先は科学の道、時空の艦に乗って地平線の彼方へ。
扉の先は血の道、夜の世界が招く闇の歴史へ。





扉の先は幽世の道、この世とあの世の交差点へ――















 孤独を愛する俺には皮肉な話だが、俺は多種多様な人間関係を築いている。

忍やノエル、高町家、はやて一家、さざなみ寮、フェイト、エイミィ、リンディ達――身近な存在では、アリサ。

那美と久遠もまた他の人間とは違った、独特の関係を結んでいる。

元々は偶然の出会いであり、俺にしてみれば那美は久遠の飼い主程度の認識しかなかった。

穏やかで可愛い女の子、見栄えある容姿なのは事実にしても、平凡な女子高生の域を出なかった。


俺の中で彼女が特別になったのは――あの五月の事件。


俺の愚かな過ちで死なせてしまったアリサの魂に、彼女が呼び掛けてくれた。

平凡な人間では決して届かない世界へ、彼女は手を伸ばす事が出来る――

久遠もまた普通の子狐ではなく、那美に近しい特別な存在だった。

馴れ合いが大嫌いな俺が彼女を名前で呼ぶようになったのも、俺にとって那美が心の拠り所の一つになった証拠でもある。

向こうにしてもそれは同じのようで、俺によく相談事を持ちかけてくれるようになった。

彼女の仕事・・は俺から見ても大変で、よく頑張っていると心底思う。

例の事件・・・・でも、彼女には本当に助けられた。

俺にとって本当に珍しい事なのだが――俺はあの娘に、恩義を感じている。

久遠だって忠実で可愛い家来だ、愛情だって抱くってもんさ。

携帯番号も余裕で覚えているので、俺は早速彼女に連絡を取った。



『はい、神咲です』



 見知らぬ着信相手でも、那美の声は丁寧で落ち着いていた。

職業柄、慣れているのかもしれない。

――そして相手が冷静ならば、悲鳴を上げさせたくなるのが俺だ。


「俺だよ、俺」

『え、あの――』

「実は交通事故を起こしてさ、直ぐに示談金を払わないと収監されるんだ!
俺を助けると思って、すぐに口座に金を振り込んでくれ!」

『ええっ!? わ、分かりました!』


 プツッ


慌てたような声が聞こえたのと同時に、電話が切れた。

俺は電話から耳を離して、首を傾げながら、


「……成功?」


「成功させてどうするんですかー!」

「ぬわっ!? 何だお前、さっき出て行ったんじゃないのか!」


 背後から飛び蹴りしてきた乱暴妖精を、一瞥。

空色の髪を振り回して、ミヤは怒鳴った。


「那美さんが信じたらどうするんですか!? ちゃんと電話して謝りなさいです!」

「というか、口座番号も聞かずにどうする気なんだろう……那美」


 普段着に着替えた忍が苦笑いしながら、俺の隣に座る。

電話一本でも忍には有意義な時間なのだろう、放っておく事にする。

ミヤが再び出て行ったのを見計らって、俺は先程の発信先をプッシュ――


『は、はい、神咲、です……はぁはぁ』


 息を切らせているところを見ると、銀行に向かって走っているのだろうか……?

朝早くから申し訳ない事をした。

ここは一つ、小粋なジョークで彼女の心を癒してやろうではないか。


「そんなお急ぎの貴方に質問コーナー!」

『は、はぁ……』

「貴方のお名前を教えてください!」

『そ、その……神咲那美です』

「ブー、不正解!」

『ど、どうしてですかっ!?』

 プツッ

俺は携帯電話から耳を離して、爽やかな汗を拭う。


「……成功」


「だから、成功させてどうするんですかーー!!」

「おわあああっ!?」


 フライングボディアタックを後頭部に食らって、俺は前倒しになる。

隣で腹を抱えて笑っている美人を睨みながら、俺は吼えた。


「さっさと行けよ! 何でいちいち戻ってくるんだ!?」

「貴方がきちんと電話をしないからです!
はやてちゃんの御婿さんに相応しい人となるように、ミヤは貴方を教育しないといけません!」

「婿入りするのかよ、俺!? 俺の戸籍も限りなく怪しいけどさ! 


……ん? ちょっと待て」


 忍を一瞥、俺に同意するように不思議そうな顔。

うむ、こいつにはちゃんと話は通じているよな。

既に事情を説明したのに今更何を言っているんだ、このチビは。


「はやての婿って、俺はキッチリ断ったんですけど……?」

「何を言ってるんですか!
はやてちゃんが貴方と戦って勝利すれば、はやてちゃんはゴール・インです!」


 ユニゾンみたいに気取っても無駄ですからね、ちなみに。

俺は冷酷に事実を突きつけてやる事にした。


「はやてなら俺と戦って、既に負けているぞ」

「確かにそういう嘘をついてましたね、先程」


 少しも怯まずに、チビスケは困ったもんですとばかりに首を振る。

うわ、むかつく。

嘘つき呼ばわりされて黙っている俺ではない。


「真剣に戦って勝ったんだよ!」

真剣に・・・戦って・・・、勝ったんですか?」

「か、勝ちましたよ……?」

「うわ、侍君駄目すぎ」


 真正面からミヤの真剣な瞳に見つめられて、丁寧語になる俺。

忍は何でこんな人好きになったんだろうと、深い溜息を吐いている。

ザフィーラ・はやて組だぞ!? 真剣に戦って勝てる相手じゃねえだろ!

時空管理局でも単独で勝てる奴いねえよ!

自慢じゃないけど、俺の取り巻く面々の中で誰一人正面から戦って勝てる奴はいません。

……本気で自慢にも何にもならないので、これ以上考えるのは止めておく。


「やっぱり思った通りです。はやてちゃんは、ミヤの大事な大事な主なのですよー!」

「今、二回言ったからな」

「リョウスケがどれほど頑張っても勝てる相手じゃないです。

きっと純粋なはやてちゃんを騙して、反論出来ないやり方で勝利したに決まってます」


 ほぼ100%正解だが、人間間違いを指摘されると腹が立つ。

はやてやザフィーラが既に納得した勝敗なのだ、蒸し返されると困る。


「はやてが既に納得してるんだ。主の決定に、お前が異論を唱えるのか?」

「うー、でもでも……」


 ミヤは……俺の心の決意とはやての想いの二つが叶う事を願っている。

両者が納得する未来は望めなくても、妥協あれど双方共に幸多い人生を求めている。

俺ならはやてを守り通せると、はやてなら俺を幸せに出来ると信じている。

喫茶店の俺の戯言は、ミヤにとっては願ってもない約束事だったに違いない。


俺が意地を張らなければ――俺さえ妥協すれば、幸せになれるのだから。


幸せは目の前に広がっているのに、あえて独りの道を進もうとする俺は愚かなのだろう。

傷付くばかりの俺の人生を、心から案じているのもミヤだ。


――仕方がない奴だな。


「よーし、じゃあこうしよう。
今から、俺とお前が真剣勝負をする。
俺が勝てばこの件に関して俺に全面協力し、口を挟まない。

お前が俺に勝ったら、はやてと正式に付き合うよ」

「ほっ、本当ですかリョウスケ!?」

「こうでも言わないと納得しないだろ、お前。
……お前には昔から助けてもらってるからな。

主への恩返しになるぞ。ヴィータ達も大喜びだ」


俺がそう提案してやると、ミヤは感極まったように俺の手を握る。

サイズ的に指しか掴めていないが、彼女の微熱が温かく浸透していく。


「リョウスケは……本当に優しくなりましたね……ミヤは感激です。100点満点です!
はやてちゃんへの愛が、ひしひしと伝わってきました。

安心して下さい。

はやてちゃんと添い遂げても、ミヤはこれからも貴方のデバイスとして頑張りますから!」 


 ……何でお前が勝つ前提で話を進めてるんだよ。

ちょっと妥協すると、すぐ調子に乗るからな。

婿入り計画が順調で満面の笑顔の妖精さんに、俺は呆れる。

俺のデバイス発言は……多少嬉しかったりするので、スルーしておく。

自称内縁の妻さんは、愛人と愛人のデバイスの会話を楽しげに見つめている。


「納得したところで、ルール説明だ。
本来俺に勝った奴が恋人になるが、今回は特別にお前の主とする。

勝負方法は一対一の真剣勝負。

気絶するか、敗北を認めれば勝利だ」

「オッケーです!」


 やる気満々でファイティングポーズなミヤさん。

可愛らしい妖精の戦う姿はただ和むだけなのだが、本人は真剣である。

一方俺の説明を聞きながら、忍は怪訝な顔をしている。

正当ルールの勝負内容に、俺らしくないと感じているのだろう。

――彼女の疑念は正しい。

俺は説明を続ける。


「尚、この勝負では魔法は一切禁止とする」


「ふぇ……? ど、どうしてですか!?」

「だって俺、お前がいないと魔法が使えないだろ。
魔法が使えない相手に、魔法ぶっ放すのかお前?」

「でもでも、魔法が使えないとミヤは何も出来ません!」

「安心しろ、俺も今剣は持っていない。
剣士が剣を使わず、魔導師が魔法を使わない。


互いに素手――条件は同じだろ?」


「あ、本当ですね! 良かった……安心しましたぁ」

「安心しちゃうんだ、それで!?」


 ほっと胸を撫で下ろすミヤに、忍が何やら言いたげにしている。

余計な事を言われる前に、とっとと片をつけよう。

俺は立ち上がり、臨戦態勢に入る。


「いくぞ、ミヤ……勝負!」

「覚悟して下さい、リョウスケ! 今日のミヤは大本気ですよー!」


「えい」


 ペチ


「はぅッ」


 ポト……コロコロコロ。


「む、無念です……」


「え、もう終わり!? 

――自分のサイズを考えようよ、ミヤ……」


 平手一発で床に墜落したチビっ娘に、忍はしみじみと敗北理由を語る。

武器を持てば話は別だが、同じ素手同士だと普通に力が強い方が勝つ。

三十センチサイズの小人相手に負ける道理はないぜ。

――今回は日本の伝統を使う必要もなかったが、せめてキメ台詞は侍っぽく。


「またつまらぬ者を斬ってしまった……」

「うう、無念なり……です」

「……いいコンビだよね、二人って」


 忍の辛味の利いたコメントで、勝負は無事締め括られた。

ミヤは悔し泣きしていたが、はやての従者に相応しく潔く敗北を認める。


「グス……はやてちゃんに合わせる顔がありません……」

「安心しろ。主の面汚しが約一匹いるから」


 はやてが負けたのも、そもそもあの犬野郎が原因だからな。

むしろはやての為だけに戦ったミヤは立派だ。

シグナムはともかく、ヴィータもシャマルも思いっきり自分の為だからな……

励ましてやると少しは元気も出たのか、忍に頭を下げて飛び立つ。


「では改めて、なのはさんとフェイトさんを探しに行って来ます。
フェイトさんはこの町にいらっしゃるようなので、すぐに連れて来ますね!」

「だから連れて来なくてもいい――あいつも大概、人の話を聞かないな」

「侍君もでしょう。

いい加減那美に電話してあげないと、銀行に振込みに行くよ」

「げっ、そうだった!?」


 ちょっとした幕間はあったが、いよいよ本格的に行動開始に移る。

一刻も早くシャマルの呪いを解いて、事態の収拾に移らねば。

俺はエイミィより貰った携帯電話を取り出して、那美に電話をかけた。















「冗談はやめて下さい、ビックリしたじゃないですか!」

「ATMで悩む前に気づけよ、少しは……」


 出会い頭に怒鳴られて、俺は両手を合わせつつも苦笑いする。

――正午、海鳴公園にて待ち合わせ。

広い海が見渡せる自然公園のベンチで、ノエルに送って貰った俺は約束の時間に那美と会っている。

出来れば早い目に会いたかったが、午前中用事があるとの事で俺は月村邸で時間を潰す。

エイミィと話し込んで寝不足な上に、貧血気味だったので丁度良かった。

手当てを受けた傷を見て、那美の剣幕も緩んだ。


「また怪我をなさって……大丈夫ですか? 酷い傷じゃないですか」

「平気、平気。いつもの事だ」

「いつも怪我をしているから心配なんです。
本当は戦う事もやめて欲しいんですけど……」


 包帯が巻かれた俺の手を優しく摩り、那美は心配に表情を曇らせる。


神咲那美――年月を経て彼女も少しずつ大人になっている。


季節感のある洋服に身を包んだ那美の女を感じさせる仕草に、少しだけ胸が高鳴った。

俺の怪我を心配して撫でる手つきも、夫のネクタイを直す新妻のような――って、何考えているんだ俺。

……ま、いい奥さんにはなれるだろうけど。


俺に似つかわしくなく和んでいると――仄かな温かみを感じた。


那美は静かに瞳を閉じており、大怪我を負った箇所を撫でている。

アイゼンに骨まで抉られ、血が噴出するまで浴びせた打撃の傷――

彼女から伝わる体温と、手先の柔らかな温もりが傷を優しく覆う。

野暮だと思うが、聞かずにはいられない。


「……いいのか?」

「はい。貴方と出逢って、少しは強くなったんですよ私」


 くすっと笑って、俺を見上げる那美。

幼さの残る瞳の光は柔らかく、外道な俺でさえ心が透明になっていくのを感じる。


「良介さんが選んだ道で……今まで沢山の人を助けて来たのも知っています。
剣は、捨てられないでしょう。

貴方の剣に――私も、久遠も助けられましたから」

「でも、その代償は――」

「私は、後悔してません。……貴方と結ばれた事を」


   あの時――俺達は良くも悪くも、子供だった。

願えば叶うと信じていた。

信じ続ける事が最悪を回避する何よりの術だと――

俺は、何時の間にか……那美の手を握り締めている事に気付く。

慌てて離そうとしたが、逆に握り返された。


「貴方の存在を――その温かさを、私はいつも感じています。
貴方は決して、一人じゃありません。


喜びも、痛みも、悲しみも――感じ合える隣人の存在を忘れないで下さい」


 一本の刀に、二つの血を――

奇跡すら越えた強さを、俺はあの時学ぶ事が出来た。

桜色に染まる頬にそっと触れて、俺は頷いた。


「ああ、勿論だ。

今はかなり慣れたけど、最初はトイレも一緒だったもんなー」

「そ、それはもう忘れて下さい!」


 陽光に照らされて眠る小動物を真ん中に、俺達は穏やかに語り合う。

戦いの嵐の――束の間の休息だった。




















































































<戦闘終了 孤独の剣士○――×蒼天の妖精

勝因:サイズ

ポイント:月村邸→神咲那美

負傷:頬にキスマーク(ガーゼ)・全身に埃・両手の平負傷(麻痺)・全身負傷痴漢中汚水
心の古傷・両腕損壊(緩和しました)、凍傷、貧血

装備:カップ酒スルメ柿の種はやてグラーフアイゼンクラールヴィント
アイスクリーム女の子文字・・・・・で書かれた番号とアドレスメモチビリイン(ミヤ)
   ミヤの歯型メロン・御土産酢昆布
 


(※エイミィ・リミエッタより、以下の支給品を授かりました)



・携帯電話(ミッドチルダ製)
・耐刃防護服
・エイミィさん手製対戦者名簿・・・・・





月村邸:




謎の秘書:(自分の主とのすれ違いに、ガッカリ)

謎の麗人:(落ち込んでいる秘書を慰めて、姪に事情を聞く)

月村:(後一歩で勝てた試合経過を話して、同じくガッカリ)

ノエル:(三人の御茶を用意)






謎の空間


収集員:(廃棄物処理騎士、光臨。ギガントフォルム(廃棄物破砕機)に変型)

クロノ:(生きて――)
謎の動物:(――帰れるのかな)




謎の街:




謎の親父:(少女の手を繋いで、ホテルへ)

謎の魔法少女:(寝巻き姿のまま、黙って連れて行かれる)





謎の地上本部:




謎の秘書:(地上部隊の動向を乱す噂について報告)

謎の中将:(噂の人物・・・・の顔写真を見ている)





はやて:(列席した隊長陣に、これまでの経緯を報告。大規模演習を立案、可決の見込みへ)





謎の航空部隊:




シグナム:(集まった航空部隊に、自分達が敗北した経緯を物語っている)

※シグナム視点の為、真実と異なっています。
(例:ギガントを空手で防いだ、シグナムの剣を受け止めた、オ−バーSランクの魔導師相手に素手で勝利)





謎の本局:




シャマル:(次元航行部隊を相手に、主人公との愛の軌跡と美談を演説。
絶対に挑戦しないように説得中)

※シャマル視点の美談なので、逆効果になっています。
(例:守護騎士全員が愛の奴隷、難事件の数々を一人で解決、管理外世界の支配者)





謎のトラック:





ヴィータ:(サービスエリア付近に降りて、乱暴運転の運転手に怒鳴り込む→疲労で気絶)

謎の運転手:(空中運転及び現れた少女を酒の幻覚と判断。自分と少女に御酒を飲ませて、運転再開)

※守護騎士システムに、飲酒属性が追加されました。

※九州に入りました。






謎の家:




チビリイン(ミヤ):(地面に書かれた絵に仰天しつつ、黒衣の少女と接触)

謎の黒衣の少女:(生きている事実を知って、号泣)










(ロンリーウルフ編)

(ピーーーーーー)
  ↓
XX時XX分、御臨終です
  ↓
安らかな表情で眠る狼
  ↓
あの世へと導かれる魂
  ↓
無念……せめて最後に一目……
  ↓
(噂の人物の膝で死んでいる(本当は眠っているだけ)子狐)
  ↓
久遠殿おおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!
  ↓
(心拍数、フルバースト)

(地獄の番犬編へ続く)










オイル:さざなみ寮

剣:高町家





被害状況:自然公園水没・翠屋営業停止・ミッドチルダ演習地(半壊)・ゴミ収集場(崩壊)
グラーフアイゼン(時空の彼方)・マンション前(半壊)・月村邸(絵画・家具・窓ガラス)、ノエルのメイド服、少女の涙>








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