To a you side 外伝5 運命の女神達と孤独の剣士 泥酔の女神



※この物語はTo a you side本編を先に読まれると、よりお楽しみ頂けます。




 マンションから出て周囲を確認、誰も居ないのを確認して変身魔法を解除する。

気絶していた時間を含めて半日以上、解除には一分もかからない。

痴漢に襲われた悲劇の美少女ミドリは消えて、天才剣士の姿へと戻った。

麗しき青少年の視点は高く、真夜中の世界が広がっていく。

俺は軽く柔軟体操をして感覚を取り戻しながら――ふと、マンションを見上げた。


エイミィ・リミエッタの部屋――


マンションの正面玄関から、彼女の部屋を見上げる光景には既に慣れ親しんでいた。

一緒に住んでいた時期は短いが、思い出が沢山詰まっている。

近所のスーパーに一緒に買い物に行っては、明るい話題に華を咲かせて帰ってきたものだった。

料理の献立に真剣に悩み、俺の感想を聞いては安堵した笑みを浮かべていたエイミィ――


――頭を振る、終わった事である。


偽りの日々だと、二人とも分かっていた事だった。

俺が未練を抱いたところで、優しい過去には戻れない――


「そろそろ来るか……クラールヴィント」

『Pendelform.』


 クラールヴィントの基本形態――青と緑の石が填まった金の指輪『リンゲフォルム』。

基本形態リンゲフォルムからの進化は正統な所有者の力が必要だが、クラールヴィントの協力を得れば一時的に行える。

指輪に入っている石が輝きを放ち、分離を開始した――

分離した指輪と眩い宝石がフーレムの役割を果たす紐で結ばれて、振り子として進化を遂げる。


湖の騎士シャマルが行使する力、ペンダルフォルム。


歴戦無敗のベルカの騎士を支え続けた守護能力。

歴史に名高い騎士達は決して、その恐るべき攻撃力だけで勝利を手に入れたのではない。

戦場を駆け抜ける戦士達の傍らで、優しき守護者の支えがあってこその戦果である。

両手の指輪から吊り下げられた振り子が、強大な魔力を感知する。


「――ぁぐっ」


 痛烈に走る頭痛に、顔を歪める。

クラールヴィントの真の力を解放しただけで、この有様だ。

脳髄を直接抉られる刺激は強烈、いい加減慣れているが痛みは常に感じ続ける。

戦闘開始後振り子に秘められた力を使用すれば、今度は全身を蝕むだろう。

シャマルと俺の魔力では比較にならない上に、性質が違い過ぎる。


その証拠に、騎士達を守る騎士甲冑が生成不能――


本来真の所有者ではなくとも、デバイスの力があればジャケットは生成出来る。

俺のバリアジャケットは特別製で、生成にはミヤとの融合が必要となるのだ。


「――くそ、本当なら今頃月村の家だったんだが……」


 何の因果か、古傷を残す過去の空間へと戻っている。

懐かしく振り返るには、まだ時間が必要な思い出の世界へ――

厳しい眼差しで、再度マンションを見上げる。


エイミィ・リミエッタ――優しくも魅力的な笑顔が似合う、女性。 


真剣勝負する気分ではないが、せめて彼女だけは守る。

俺達の思い出を第三者が汚す事を、断じて許してはならない。


「このタイミング――普通に考えれば、狙いは完璧に俺だな。

例の馬鹿噂の参加者にしては、えらく凶暴な殺気だが……」


   エイミィは他人に恨まれるような人間ではない。

逆に、俺は誰が現れても納得出来るほど恨みを買っている。

喫茶店での迂闊な発言で、次から次へと女達が襲い掛かってくる現実だ。

守護騎士達は陥落、はやては決着した勝負に執着を持つ女の子ではない。


俺に関心を寄せていて――魔力を持つ、好戦的な女性。


考えてみる。

魔力を持っているという時点で、かなり範囲は絞られる。



なのはやフェイトは街中で戦闘を仕掛ける悪魔ではない。

リンディやレティも同様――つーか来るな、未亡人。

アルフはフェイトの顔を立てる、絶対に参加しない。

考えられそうなのはアリアやロッテだが、あいつらなら奇襲を仕掛けるのに悟られる真似はしない。

突然現れて、俺が驚く顔を見て笑うのが小娘達のジャスティス。

万が一俺に勝ってもなのは達に恋人っぷりを見せびらかして、飽きたら別れるに違いない。

チビシスタ・・・・・ーが来たら、逆に笑う。

万が一麗しの御姫様・・・がこんな殺気出していたら、俺はノイローゼになる。

後は――!?


満天の星空より降り注ぐ、破壊の彗星。


思考を即座に遮断して、ペンダルフォルムに魔力を漲らせる。

戦闘経験より導かれるクリティカルポイントの予測と、クラールヴィントの超高速演算―ー

最短の動きで回避して、俺はマンションから距離を取る。


敵の攻撃を確認――魔力の閃光を放つ鉄球。


地面に驚愕の破壊力を刻んで、コンクリートに敷き詰められた正面玄関に穴を空ける。

咄嗟に消音したが、破壊までは防げなかった。

何より、俺は冷静に魔法の使用が行えずにいた。


「シュワルベフリーゲン――ヴィータ!?
あの馬鹿、まだ負けを認めてないのか!?」


 ギガント・シュラークを防いだ時点で、俺の完全勝利だろ!

自分の口で敗北宣言した分際で、たかが一日過ぎた程度で主張を変えるのか!?

ベルカの騎士の名が泣くぞ、こら!

第一、いい加減街中で俺を襲うのはやめろ!

俺が被害者だと何故か時空管理局の連中は知らん顔するけど、限度がある――


――よね!? 俺、民間人だよね!?


とにかく、もう俺に勝負を挑むのはやめろ!

次に同じ展開が来たら、勝てるかどうか怪しいんだからさ!

自分でも情けない事を言っているのは分かるが、ギガント・シュラークを生涯で何度も味わいたくない。


「ヴィータ、この我侭娘が!
いい加減にしねえと、完璧に絶交してボロ屑の様に捨てるぞ!」


「捨てる……捨てるだとぉ!? この毒虫が!」



 夜気を切り裂く声。

怒号が暗闇の世界を危険に照らして、烈火の殺意に染める。

戦慄に身を震わせると、ゆっくりとした足取りで闇の中から現れた――


「――誰……?」


 紅のドレスの美少女――ではなく、むさ苦しい作業着を着た御年寄り。

作業帽を丁寧に被り、老齢な顔立ちを暗闇に染めている。

爛々とした双眸だけが俺を射抜き、乾いた唇を笑みに歪めていた。


「貴様のような悪に名乗る名前はない!
貴様が行った不法投棄の数々――挙句の果てに、罪の無い少女すら捨てようとする腐り切った性根!

天に代わって、このワシが成敗してくれるわ!」

「ええ、と……」


 カッコ良い台詞を吐いているところ悪いが、何を言っているのかサッパリ分かりません。

ただ、おっさんの格好には見覚えがあった。

海鳴町に住んでいれば、誰でも一度や二度見かけた事はあるだろう。


「あんた、町のゴミを集めている作業員だろ?
俺に何の用――って、あ、それは!?」


 凶悪な笑みを浮かべている親父の手に握られているのは――グラーフアイゼン。

鉄槌の騎士ヴィータが愛用するアームドデバイス。

凶悪な破壊を行使するハンマーが、何故かおっさんの手に収まっていた。

そして不法投棄という言葉にも、何となくピンと来た。


「誤解があるようだから言っておくが、俺は捨ててないぞ。 
病院に預けてたんだ、そのハンマーは」


 信頼出来ると思って警備員に預けてたのに、何でゴミ収集員が持っているんだ?

もしかして……捨てやがったのか、あの警備のおっさん!

確かに取りに行くのを忘れていた俺も悪いけど、普通捨てるか!?


事件が片付いたら、病院側に――フィリスに言い付けてやる。


俺の正当な言い分を、収集員は鼻で笑う。


「笑止! 貴様の悪行、他ならぬこの聖槌が語ってくれたわ!
貴様のような不燃ゴミがいるから、我が愛する町のゴミの量が過去最悪を記録したんじゃ!

許さん……許さんぞぉぉぉ!」


 八つ当たりじゃねえか!?

しかも「聖槌」って、脳内変換出来ない単語を持ち出すな!

収集員の殺気に応えるかのように、ハンマーヘッドの片方から魔力の息吹が噴き出す。

くそ、アイゼンの奴……さては、妄想ジジイに力を貸してやがるな!

俺だってクラールヴィントの力を借りている状態だ、条件は同じ。

爺さん本人に素養は多分無い筈だが、たまにこういう精神力でどうにか出来る奴が出現する。

時空管理局を筆頭に魔法は日々進化を遂げているが、根源の解析は完全ではない。

魔力の完全な分析はまだまだ先で、どのような環境で如何なる力が備わるのか、誰にも分からない。

俺の法術も然りだ。


「で、俺にどうして欲しいんだ? アイゼン回収なら、喜んで引き受けるぞ」

「愚か者め、こ奴とワシは一心同体!
貴様を倒す為に――」


 アイゼンの先端から推進剤噴射口が出現して、豪快に噴射する。

空気を切り裂くような烈風が発生して、敵を穿つスパイクがアイゼンに装着された。


ラケーテンハンマー、ヴィータ必殺の攻撃技――


「――我らは此処へ参ったぅぅ!!」


 強き信念を帯びた咆哮が木霊して、爆発的な推進力を発揮。

敵を粉々に粉砕するロケットが、急速に俺に接近――余裕の笑みを浮かべる。

ヴィータに比べれば、ダントツに遅い。

カートリッジを使用しているようだが、ベルカの騎士と一般人の差は激しい。

正面衝突してやる義理も無い。

ラケーテンハンマーは確かに攻撃力は絶大だが、隙も大きい。

これ以上の騒ぎはまずい。

回避した瞬間を見計らってアイゼンを取り上げて、強制転送して逃げよう。


"クラールヴィント、転送準――"



「リョウスケ!?」



 ――在ってはならない、声。

胸の奥を熱く震わせる女の叫びに、俺は目を見開いて背後を見やる。


パジャマ姿で立ち尽くす、女性。


女は必死で前方を指差して、何かを叫んでいる。

唯一つの真実――

この場を回避すれば、衝撃波があの柔らかな肢体を切り刻む。

回避し掛けていた身体を足を踏ん張って停止、叫ぶ。


「てっ――転送準備!!」

『Ja.!』


 刹那の瞬間、行なえたのはそれが限度だった。

眼前に迫る凶暴な破壊を前に、逃げる事すら出来ずに両腕を交差させる。


  ――轟音。


「がああああああっ!!!!」


 シグナムの剣を受け止めた衝撃で麻痺した腕に、アイゼンが衝突する。

魔力の火花を派手に撒き散らして、スパイクが生身の腕を削り取っていく。

血煙が視界を満たし、肉と槌のぶつかり合いで破砕音を高らかに鳴らす。

シールドでも防ぎ切れない力を、生身で受け止めているのだ。

激痛に目が眩むが、一歩でも引けば背後の女に被害が及ぶ。


「何故砕けない!?」

「――アイゼン、じいさん。
俺はお前らの言う通り、ゴミ屑のような男だが――」


   俺を中心に地割れが起きるが、俺自身は微動だにしない。

バリアジャケットもない生身の男に必殺を封じられたデバイスに、俺は笑ってやった。


守ると誓った――その意思だけが、決して曲げない!


「――ゴミにだって、誇りはあるんだ!!」


 これこそ、日本男児の精神――!

強大な力に立ち向かう、唯一つの意思。

日本の大いなる旗印を武器に、俺は生身で対抗する!


――破壊の余波が連鎖して、円形状に広がっていく。


駐輪所の自転車が薙ぎ倒されて、駐車場の屋根が吹き飛ぶ。

屋根は空高く飛んでいって――


――ある一点に到達した瞬間、消滅する。


あれは――!?

輝ける星空を遮る、黒衣の人影。

思い掛けない僥倖に、俺は束の間心を躍らせる。

腕はアイゼンの怒りにズタズタに抉られ、皮が破れ、肉を裂き、骨へ――


――準備、完了。


「長距離――転送!!」


 守護騎士システムの特殊魔法が発動。

異世界への転送を行なう魔力の光が、殺意に溺れる収集員を包み込む。

光が放射状に伸びていき、空から飛来する影すら飲み込んでいく――


「こ、こら!? 君という男は、まさか――!」

「ハァ、ハァ……後は宜しく頼むぜ、執務官殿」


 魔法円は抵抗する黒衣の少年を簡単に飲み込んで、完全に姿を消した。

アイゼンを装備した収集員も抵抗出来ず、時空の彼方へ消滅。


マンション正面玄関に――ようやく、平穏が戻った。


焦げ臭い匂いが鼻につく腕を摩りながら、俺は安堵の息を吐いた。


「やれやれ……何とか片付いたか……」



「――全然片付いてないんですけど」



 冷え切った声に、俺は冷や汗に背を濡らす。

振り返りたくない、絶対に振り返りたくない!

生存本能が否定しまくるが、無視しても無駄である。

迂闊だった……もう一人、転送するべきだった……

心の底から後悔しながら、渋々振り返る。



「よ、よう……良い夜だな……」

「ええ、本当に――最っ高の夜よね」



 砂煙を頭から被った女が、殺意に満ちた微笑みを俺に向けてくれた。















 エイミィの部屋へ強制連行された俺――


有無を言わさず連れ込まれて、風呂場へ叩き込まれる。

上着を脱がした後に装着していたクラールヴィントを剥ぎ取って、回復魔法を使用。

女性との相性が良いのか、俺より遥かに補助能力を発揮して傷を癒す。

砕かれた肉が再生して、艶やかな皮膚が生まれる。

損傷した腕の痛みはまだ完全に消えていないが、軽い動作を行なえる程度には回復した。


エイミィは何も言わない――


無言の圧力がただ恐ろしく、真剣そのものの顔に何も言えない。

回復した傷口にシャワーを当てて洗浄して、救急箱を持って来て包帯を巻く。

丁寧な治療を終えると、俺を押し出して寝室へ放り込む。

冷たい眼差しで俺を一瞥して、エイミィは部屋を出て行った。

機敏な一連の動作に呆然としていると、風呂場からシャワー音が聞こえてくる。

ああ、なるほど――


「出て行ったら殺すって言いたいんだな……」


 凍てついた視線の意味を理解して、俺は深々と嘆息した。

マンション前であれほどの騒ぎを起こしたのだ、目覚めて当然だろう。

部屋からミドリが居なくなり、マンションの前では俺が何者かと戦っている――

変身魔法を自在に操るクラールヴィントを装備して。

幼女と剣士を結び付けるのは簡単だ。


「……怒るよな、流石に……」


 エイミィは心から痴漢に襲われた幼女を心配してくれた。

その気持ちを無碍にされたと知れば、誰だって怒り心頭になる。

一緒に風呂へ入って裸まで見られたのだ、時空管理局へ届けられれば逮捕間違い無しだ。


――どれほど糾弾されるか考えただけで、気が重い。


他の女ならまだしも、エイミィが相手だ。

お互い色々あっただけに、こういう因縁は尾を引きそうだった。

やがて風呂場のシャワー音が消えて、脱衣所の扉を開く音が聞こえてくる――

一直線にこっちへ来るかと思えば、台所の冷蔵庫と食器棚をごそごそやっている。

固唾を呑んで正座していると、やがて寝室のドアが開いた――って!?


「……何よ」

「い、いや……」


 高級ワインと二つのグラス。

それらを手にやって来たエイミィは、素肌に長袖シャツだけを羽織っていた。

パジャマが汚れたので着替えたとか、安易な理屈はその艶姿に完全に吹き飛んでいた。

締め切られていない胸元に、見事な谷間――

襟元から白い肌が見え隠れしており、シャツの裾からは美しい脚が伸びている。

絶句したのは無防備な姿に心を奪われたからではなく――懐かしさから。

二人で生活していた時、彼女はよくこの格好をしていた。


あの雨の日に――俺が着せたシャツを好んで。


下着が見えるのもかまわず、エイミィは俺の前に座ってグラスを置く。

不機嫌な顔を崩さずに瓶を開けて、赤いワインを二人分注いで――気付いたように立ち上がって、寝室に鍵をかけた。

――鍵!?

同じ年頃の可愛い女の子と、寝室で二人っきり――

健康な男なら十中八九性を意識するが、俺は此処から無事に出て行けるように生を懇願する。

エイミィはグラスを片手に、


「女泣かせの今後のご健闘を願いまして、かんぱーい!」

「か、かんぱーい……」

「乾杯じゃない!」

「うわおうっ!?」


 エイミィはそのままごくごくと一気飲みして、グラスを床に叩き付ける。

ワインを豪快に注ぎながら、壮絶な目で俺を睨み付ける。


「ロリコンじゃないって信じてたのに、自分で小さい女の子になるなんて……幻滅です、おねーさんは」

「違うわ!? あらゆる意味で違うわ!?
第一おねーさんって、お前俺とほぼ同年代だろうが」

「同年代の女の子の裸を見たんだよねー、この下衆な目が!」

「痛い、痛い、突っつくな!」

「ふんだ……」


 唇を尖らせて、エイミィは二杯目を喉に流し込む。

付き合わない訳にもいかず、俺は渋々相伴に預かる。

ワインそのものは香りが良くて、本当に美味しい。


「……男のくせに痴漢に襲われて――恥ずかしい奴」

「抵抗出来るか、あんなもん!?
お前も一度実体験してみろ、絶対にびびる――あ……



……わ、悪い……」


 ――それは断じて、こいつの前で口にしてはいけない言葉だった。

エイミィは顔色を曇らせて、空になったグラスに視線を落とす。

自分の無神経さに歯噛みするしかない。



"――お願い……寂しいの……怖いの……

……一人にしないで……"



"……こ、殺される……

俺……あの――に……殺される……"



 ――夜が怖かった、あの頃。


暗闇の先に浮かぶ幻に恐怖して、眠れない日々が続いた。

俺達は頼れる肉親も、愛する友人も、誇り高き仲間にも縋れずに――


――対等な、親友に哀れみを請うた。


エイミィは静かに立ち上がって、グラスを片手に俺の隣に座る。

ベットの上の毛布を引き寄せて、自分と俺を優しく包み込んだ。


「だーめ、許しません。
乙女心と女の身体を弄んだ罪は大きいよ、リョウスケ」


 茶目っ気たっぷりに微笑んで、二つのグラスにワインを注ぐ。

頭から被った毛布が厳かな雰囲気を生み出して、二人っきりの小さな空間を彩る。


「……このまま朝まで、一緒に居てくれれば許してあげる。

過去の痛みも、今の寂しさも、忘れさせて――」

「エイミィ……」


 間近に感じる温もりと、甘い吐息。

エイミィは潤んだ瞳を俺に向けて――


――眼前に、白いメモを広げた。


「うふふ〜、酒の肴もバッチリ用意してくれているもんねー。
朝までタップリ聞かせてもらいましょうかね、ふっふっふ。


さあ、この電話番号とアドレスの相手は誰なのかなー?


なのはちゃん達じゃないよねー?
リョウスケの知人友人関係の番号は、あたし全員把握してるもん」


 上着から取ったな、この女ぁぁぁぁ!?

俺の事を知り尽くしている元同居人は、意地悪い笑みを浮かべて尋問を開始する。

朝まで続くのかよ、これ!?





――こんな調子で朝まで友好を温めた俺達だった。

















































































<戦闘終了 鉄槌の収集員×――○孤独の剣士

勝因:執務官殿へ委託

ポイント:マンション前→エイミィ・リミエッタの寝室

負傷:頬にキスマーク(ガーゼ)・全身に埃・両手の平負傷(麻痺)・全身負傷痴漢中汚水心の古傷・両腕損壊(かろうじて動作)

装備:カップ酒スルメ柿の種はやてグラーフアイゼンクラールヴィント(エイミィが没収)
アイスクリーム女の子文字・・・・・で書かれた番号とアドレスメモ(エイミィがゲット)




謎の寝室




エイミィ:(じゃれ合っている)




謎の空間


収集員:(クロノを孤独の剣士の仲間と断定。襲撃開始)

クロノ:(押し付けられた任務に憤りを感じつつ、説得開始)




謎の組織内:




謎の魔法少女:(病室内で、兄の死に嗚咽)

シグナム:(手当てを受けて休んでいる)

はやて:(行方不明者の捜索を開始)

ザフィーラ:(心拍数が50を切りました)

シャマル:(目を覚まして、夢だった事に嗚咽)





謎の外国:




謎の麗人:(帰国等の手続きを済ませている)

謎の秘書:(電話に出ない誰かに怒っている)





謎のトラック:





謎の運転手:(荷台に響く衝突音。首を傾げつつ、鼻歌熱唱で運転再開)

ヴィータ:(長距離転送で魔力0。トラックの荷台に墜落後気絶)


(トラック便:海鳴町→九州・・





謎の家:




謎の黒衣の少女:(家の前に座り込んでいる)










謎のゴミ捨て場:




謎の妖精:(???)

謎のメイド:(現場の騒ぎにより、隠密行動に切り替える)




オイル:さざなみ寮

剣:高町家





被害状況:自然公園水没・翠屋営業停止・ミッドチルダ演習地(半壊)・ゴミ収集場(崩壊)・ミヤ(生死不明)・グラーフアイゼン(時空の彼方)・マンション前(半壊)>








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