To a you side 外伝５ 運命の女神達と孤独の剣士 清廉の女神
※この物語はTo a you side本編を先に読まれると、よりお楽しみ頂けます。
海鳴大学病院――この医療施設には、思えば随分助けられた。
旅の最果てとなった海鳴町へ滞在を決意して、過ぎた年月は数え切れない。
オモチャ箱をひっくり返したようなトラブルの連続で、沢山の挫折と経験を積み重ねた。
その都度傷付き、血反吐を吐き、血肉を抉る負傷を負わされた。
つくづく、よく生きてこれたと思う。
経験していない怪我は、考えられる範囲では既に皆無。
現代医療だけでは追い付かない死傷も思う存分味わった。
全て不本意な騒動だったが、決して悲観的な事件ばかりではない。
泣かされた事も沢山あったが――
――忘れられない出会いもまた、在ったのだから。
思い出を振り返るだけで、苦笑が滲み出る。
御人好しな馬鹿共ばかり――
俺以上に非現実な世界に身を置いている、俺より強い人間達。
付き合うのは大変、平和な日常など望めないトラブル続きな毎日を約束する連中――
けれど、今の俺の位置を最早誰にも譲るつもりはない。
あんな人外な連中に付き合えるのは、異世界を飛び越えても俺だけだろうから――
穏やかな天候に恵まれた、朝の一時。
海鳴大学病院の正面口を抜けると、警備員の爺さんが俺を見るなり呆れた顔でやって来る。
「朝っぱらから何じゃ、その出で立ちは。
夜中にハンマー担いで道路工事でもしてたのか」
「凶悪なチビッ娘に襲い掛かられたんだ。
人気者は辛いよ」
警備主任である米吉さんは、俺の軽い返答に小さく笑って真っ白な髭を揺らす。
病院の保安に務める人間として、今の俺を見れば一言言いたくもなるのは分かる。
ヴィータのギガントから身を守った代償で、服を含めて俺の身体は傷だらけ。
乾いた指先は爪が割れて、痛々しく固まった血が浮き出ている。
土砂の海を泳いだ損傷で服はズタズタ、顔から手足に至るまで傷と泥で塗れている。
その上グラーフアイゼン担いで来れば、警察を呼ばれても不思議ではない。
そんな俺に対する爺さんの態度は、普段とまるで変わらない。
「やれやれ……たまにはまともに来れんのか、お前さんは」
「病院は怪我や病気を治す為に来るんだぜ。
元気だったらこねえよ、普通」
「相変わらず冷たい奴じゃのう……まあいい。
とにかく、そのごついのは没収じゃ。他の患者さんが怖がるじゃろ」
「ちっ……丁重に扱ってくれよ」
俺は今の自分の持ち武器であるグラーフアイゼンを、気軽に預ける。
飄々とした爺さんだが柔剣道の達人であり、人格者だ。
信頼は出来る。
一人だった頃にはありえない無警戒に苦笑しつつ、俺は受付へ。
顔馴染みの警備員だけあって、武器の没収程度で簡単に通してくれる。
気の良い爺ちゃんだった。
受付へ行くと、可愛らしいお姉さんが俺を見るなり吹き出した。
「貴方って会う度に、どこか怪我してくるわね。
今度は何処の誰と喧嘩して来たの？」
「ツリ目のチビに噛み付かれたんだ、ひでえ奴だと思わねえか？」
「うふふ、またヴィータちゃんと喧嘩したのね。
駄目よ、仲良くしないと。
あの娘も素直じゃないから、良介君から歩み寄ってあげないと」
「昨日は素直だったよ、お前はアタシのもんだって言いながら襲い掛かって来やがったから」
「ええ、ちょっとちょっと！？ 何よ、その新展開！
チェックの必要アリでしょ、そこは！」
「後で存分に話してやるから、早く診察の予約をしてくれ。
身体中痛いんだ」
怪我人より自分の好奇心を優先するとは、何て奴だ。
俺の今の風体に驚かないだけ、既に慣れているのだろうが図太い。
仮にも怪我人なんだから、労わって欲しいもんだ。
手馴れた手付きで受付が回線を繋ぎ、確認を取る。
「先生、怪我人が約一名診察を希望です。
はい、はい……ええ、例の彼です。
そうですそうです、また大怪我しちゃってます。――はい、分かりました」
例の彼とか、またとか、ツッコミどころの多い会話を終えて、受付が俺に微笑みかける。
実に楽しそうに。
「先生、すぐにお会いになられるそうよ。
怪我をしたって聞いてまた怒ってたから、覚悟した方がいいかも」
「……一応聞くけど、あんたが連絡した相手って――」
「モチロン、矢沢先生よ。他に誰がいるのよ」
今日の天気を聞かれたかのように、当然のように答える受付のお姉さん。
微塵の疑いもないその笑顔に、聞いた俺が悪いようにすら思えてしまう。
「いや、まああいつに頼もうと思ってたのは事実だけど……
普通怪我の治療とかだと、別に担当が居るような気がしてならないぞ」
「何を言ってるのよ、今更。
良介君の担当を務められるのは、矢沢先生しかいないでしょう」
すげえ、断言しやがったぞこいつ。
驚きなのは受付奥の看護士や、通路を歩く医者や患者まで同意の目を向けている事だ。
誰一人反対しない。
そんな共通認識持っていて平気なのか、この病院……？
医療界最先端の技術があるとか噂される大きな病院だが、根幹が間違えている気がする。
日頃から世話になっているので文句は言わないが、病院の未来をちょっぴり心配してしまう。
「感心してないで早く言った方がいいわよ。
館内放送で貴方の名前がまた叫ばれるから」
「地味な嫌がらせだからな、アレは……
分かった、ありがとう」
「帰りはちゃんと寄ってね。皆集めておくから」
「集めるな、そんなもん！？」
マジで集まるから怖いぜ、ナース井戸端会議。
入院中は大いにネタにされて、ほとほと困り果てた記憶しかない。
基本的に良い娘なヴィータや、長い間一人ぼっちだったはやてはよく楽しそうに会話をしていたのを覚えている。
「ヴィータちゃん話は、私達のホットニュースよ。
はやてちゃんと並ぶ勝ち馬だもん」
「意味が分からんわ！」
「シャマルさんはちょっと不利ね……良介君、十歳年下が好みだから」
……アイゼンを預けたのが悔やまれる。
この軽い脳味噌を豪快に叩き潰せたのに。
大体、十歳年下って小学生レベルじゃねえか！
女に興味がないって素直に言えば、薔薇路線に走りそうで怖い。
昨晩から女の相手ばかりで疲れている。
とっとと、退散しよう。
「頑張ってね、良介君。私の本命は矢沢先生だから、応援してるわ」
「精神科へ行きやがれ、お前は！」
本当に変わったよな、俺って――
言いたい放題言われているのに心地良い感覚に戸惑いつつ、俺は目的の医務室へ向かった。
フィリス・矢沢との付き合いは古い。
海鳴大学病院の名医と、渡り鳥の剣士――
すれ違うだけの運命が細い糸のような繋がりを保ち続け、月日を経て変わらぬ関係を維持している。
何時か切れると高を括っていたのに、俺は今日も足を運んでいる。
つくづく、不思議だった。
何の皮肉か、この病院で拾った石が原因で非現実の扉を開いた俺――
扉の向こうに居たフェイトを始めとする異世界の連中がとびきりの土産を携えて、俺の前へ姿を見せた。
魔法。
この現実にあらゆる事象を起こす、未知の力。
御伽話とは違う科学に塗れた能力は、これまでの俺の世界を簡単に破壊した。
魔法には攻撃や防御、回復系等多岐に渡った能力がある。
今回は致し方ないが、本来は怪我の治療程度でフィリスは必要ない。
なのに――俺は今日も、フィリスに会いに来ている。
「いてててて……もう少し優しくしろよ、お前」
「じっとしていて下さい、すぐに処置をしますから。
もう、顔まで泥だらけじゃないですか！」
清潔な布を水に濡らし、雪のように白い指で丁寧に俺の顔を拭く。
幼い柔らかさのある美貌が俺への心配で曇っている。
小柄で華奢な身体を白衣で包むこの女性こそ、俺の担当医になっているフィリス・矢沢。
透き通った銀色の髪が背中を流れ、曇り一つない美しさを見せている。
この見目麗しい女医は、常に献身的に分け隔てなく優しさを向ける。
医療関係者のみならず、大勢の患者に人望のある女性――
人々に愛されて、本人もまた人々を愛する。
俺のような風来坊にさえ、彼女は決して見捨てる事はない。
この奇妙な関係は続いているのも、彼女の優しさに俺がただ甘えているだけの一方通行なのかもしれないな――
フィリスの微笑みは、時として俺を辛くさせた。
誰にでも優しいフィリスにはどんな人間も弱く、甘えを見せてしまう。
でもフィリスは、他人に弱音を吐く女性ではない。
彼女の本当の素顔を見た事のある人間はいるのだろうか……？
黙って顔を拭かれながら、ふとそんな事を考える自分がいた。
フィリスの出身や能力に関しては、例の事件で彼女本人から聞いた――
自惚れかも知れないが、フィリスの正体を知っている人間は少ないだろう。
けれど、フィリスだって一人の女性だ。
今回の恋人事件に別に感化されている訳でもないが、異性関係については気になる。
フィリス程の人格者が好きになる男って，どんな聖人君子なのだろうか……？
医者になる為に生まれたような愛に溢れた性格、美貌と知性を持つ女性――
好いている男は多いだろう。
実は俺が知らないだけで、フィリスには親密な付き合いのある男とかいたりするのだろうか？
いい加減長い付き合いだが、浮いた話は一つも聞いたことがない。
考えてみれば最近、リスティも俺をけしかけたりしなくなった。
まさか本当に、こいつには既に――
考え事をしていると、不意にフィリスの表情が険しくなるのが見えた。
「なっ、何ですか！？
この頬の、キ、キ――く、口紅の痕は！」
「キスマークくらい普通に言えよ。処女じゃあるまいし」
「失礼な事を言わないで下さい！ 私はまだどなたとも――あ！？
な、何を言わせるんですか！」
「だーっ！？ お、お前が口を滑らせたくせに……イテテ……」
「知りません！」
自分で自爆したくせに、顔を真っ赤にして平手打ちが飛んできた。
怪我人相手に何て奴だと思ったが、怒りはすぐに萎む。
なるほど、フィリスは未経験か……よしよし、いい事聞いた。
純真無垢なフィリスはまだ、他の誰にも汚されていない。
別に俺がどうこうしたい訳でもないが、他の安っぽい男に取られるとなるとむかつく。
羞恥で瞳を潤ませるフィリスを間近で見ると、落ち着かない。
貴重な情報だけ頂いて、俺は大人しくする。
フィリスは一生懸命俺の頬を拭くが――
「っ、っ！
く――ヘ、変ですね……口紅が取れません……」
「あー、何となく予想がついてたけどやっぱり無理か。
……つくづくあいつは、余計な事ばかりしやがる。
性質の悪い呪いをかけやがって」
「の、呪い！？
この口紅の痕は、その……良介さんの……」
「変な勘繰りするな。無理やりつけられたんだよ、無理やり。
俺がこんなもんつけて病院に来る訳ねえだろ。
悪い、フィリス。
ガーゼか何か頬にあてて、目立たないようにだけしてくれるか？
万年怪我人の俺だったら、ガーゼぶら下げても違和感感じないだろ」
「そんな事を威張らないで下さい。
怪我をしないほうが良いに決まっています！
……あんまり心配かけないで下さいね」
キスマークが俺の本意ではないと知り、フィリスも表情が少し柔らかくなった。
土砂崩れの負傷に薬をぬって、白い大きめのガーゼを当ててくれた。
テープが少しゴワゴワするが、手当てを受けた傷から痛みは和らいでいく。
消毒液と塗り薬、ガーゼと包帯の簡単な治療でもフィリスは決して手を抜かない。
顔の手当てを終えた後、シグナムの剣を止めた掌の負傷へ移る。
「酷い……
良介さん、親指側より中指から小指に違和感を感じませんか？」
「……やっぱり分かる？」
「当たり前です！
処置はしますが、絶対にしばらくは剣の練習を控えて下さい。
手首も腫れて痛みが酷くなると思いますので、覚悟して下さいね」
――シグナムの剣を受け止めた代償。
麻痺していた痛みが、ヴィータ戦後から酷くなって来ている。
フィリスの指摘は見事で、中指や小指の感覚が鈍い。
はやてを担いでいて良かったと、つくづく思う。
手加減無しで攻撃されたら、俺の身体は真っ二つだっただろう。
それにしてもフィリスめ……患者に対する労わりはないのか。
オブラートに包む言い方を一切せず、冷酷に宣言しやがった。
俺相手に下手に気遣えば、無視して剣の修行をすると思っているのだろう。
……大正解だが。
「ちょ、ちょっとだけとか――」
「駄目です。鍛錬なんて、もっての外です。
二度と剣が握れないようになりたいのでしたら、どうぞ好きにして下さい」
医師の冷徹な宣言に、心の底から震えた。
まずいな……
戦いは、まだ続く。
これから月村家とさざなみ寮へ行かないといけない。
あの猛者達――あいつらを女と認めない――を相手に、麻痺した手で戦うのはキツい。
真剣勝負は馬鹿約束が成立している限り絶対しないが、手が使えないハンディはでかい。
とにかく今は喫茶店に保管している"剣"とチビを回収しよう。
出来る選択肢は少しでも多い方が良い。
その上で口紅の呪いを解呪する為に、熾烈な戦場へ向かうのだ。
見てろ、月村一族……そして、寮の酔っ払い共！
此処が日本であるという事を、お前達に教えてくれるわ。
「もう、また何か悪戯を考えているでしょう？
駄目ですよ、他の人の迷惑になる事をしては」
「やってない、やってない。むしろ、今回は俺が被害者。
悪いのは、一方的に攻撃を仕掛けてくるあの求婚者達」
「求婚者……？ どういう意味ですか、それは」
しまった！？
慌てて口をつぐむが、時は既に遅し。
熱愛するシャマルに感化されてか、いつの間にか脳内にインプットされた言葉が滑り出てしまった。
恐るべし、シャマル効果。
奴の呪いは口紅だけではなかったのだ――！
「そういえば……患者さんから聞きました。
良介さんがお嫁さんを探していて、自分より強い人を選ぶと――
――まさかこの怪我、それが原因で……そうなんですね！」
だああああ、何て連想の早い奴だ！？
海鳴大学病院期待の女医さんは、卓越した医療の腕と豊富な知識を持っている。
優れた知性は少ない手掛かりから簡単に答えを導いて、愚者を睨んだ。
フィリスは治療を終えた俺の手を、掴む。
「良介さん、いいですか？ 貴方が剣士で、優れた実力をお持ちなのは分かります。
あの時――リスティや私、フィアッセを命懸けで助けて下さった恩を、私は一生忘れません。
ですけど、強さだけで恋愛の価値観まで決定するのは絶対に間違えています！」
フィリスの目は――どこまでも真摯だった。
俺の手を握るフィリスの手は暖かく、想いに満ちていた。
「私も経験はありませんが……恋愛とは、心と心の結びつきだと思います。
仮にその方が貴方に想いを寄せていて、貴方を倒せる実力を持っていても――
――貴方がその方を好きになれなければ、意味がありません。
強いだけでは必ずしも、心までは奪えませんから」
「フィリス……」
すまん――今日だけは正直に言わせてくれ。
感動した！
今の言葉、あの騎士達に伝えてやりたい！
そうそう、そうだよ、その通りだよフィリス！！
たとえ決闘で俺に勝って恋人になれたって、俺が好きにならなかったら意味がねえんだよ。
はやてや守護騎士達だってその程度分かっている筈なのに、チャンスだの何だのと……
俺の心を尊重してほしいよ、本当に。
ただ、その――ちょっとだけ、気になる。
「も、もしさ……お前が、その、俺を好きとして――」
「りょ、良介さん！？ 私、は……」
「もしだよ、もし！
もし――お前が俺を好きで、お前に俺を倒す力があったら……
お前は、俺に――」
「勝負なんてしません」
俺の言いたい事が何か分かったのか、フィリスは静かに首を振る。
躊躇いも何もなかった。
彼女はどこまでも、優しく気高い女性だった――
「私は医者です。
良介さんのような方を否定するつもりはありませんが――私の仕事は人を傷つける事ではありません。
人を助けるのが、私の仕事です。
……勿論自分の恋心も大切にしたいですが……良介さんを傷つけるのは、私は嫌です。
剣を持つ貴方の手を癒したいと、私はいつも思っています」
完璧な答えだった。
透き通るような眼差しに、清らかな信念が宿っている。
握った手から伝わる暖かな気持ちは、雑念を簡単に払ってくれた気がした。
――此処に来て、良かった。
新たに、決意する。
これからも、真剣勝負は絶対にしてやらない。
半端な気持ちで受け入れるような、優柔不断な男にはならない。
ヴィータの真っ直ぐな初恋、シャマルの想いに満ちた愛。
シグナムの凛々しき信頼に、はやての暖かな家族愛――
――他の誰にも手に入れられない心を、拒絶したんだ。
今更安易な気持ちで、他の心など受け止められるもんか。
そんな事は絶対に、許されない。
決意を新たにした俺は礼を言おうとして……手が少しも弛んでいない事に気付く。
フィリスは、また握っていた。
微笑みの表情のまま――蒼白いオーラを浮かべて。
「さて、良介さん。貴方に言いたい事はまだ沢山あります。
聞けば、この噂も貴方の無責任な発言が理由のようですね。
……定期診察を無断で拒否した件も含めて、じっくり話し合いましょう」
実は根に持ってたのねーーー！？
のおおおお、握られた手が閂でもかけられたかのように動かない。
逃走経路を見失ったまま、これから始まる説教地獄に俺は心の中で絶叫をあげた。
来るんじゃなかった……とほほ。
＜白衣の天使○―×孤独の剣士
敗因：宿命
ポイント：海鳴大学病院
負傷：頬にキスマーク（ガーゼ）・全身に埃・両手の平負傷（麻痺）・全身負傷・精神疲労
装備：カップ酒・スルメ・柿の種・はやて、グラーフアイゼン・クラールヴィント（不許可所持）
謎の組織内：
謎の魔法少女：悲しみから怒りへ属性変化
謎の黒衣の少女：悲しみから怒りへ属性変化
謎の執務官及び動物：？？？へ到着。交渉中。
ヴィータ：魔法少女の気配に、必死でデバイス捜索中
シグナム：黒衣の少女の気配に、慌ててカートリッジ補充
はやて：ザフィーラの上で死んだフリ
ザフィーラ：逃走
シャマル：(夢の中で結婚式）
オイル：さざなみ寮
剣：翠屋
ミヤ：ノエルと洗濯物を干している
米吉さん：緊急連絡→グラーフアイゼンを咄嗟に隠して管理室へ。
子供：その様子を見て、喜色満面でアイゼンを引き摺っていく。
被害状況：自然公園水没＞
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小説を読んでいただいてありがとうございました。
感想やご意見などを頂けるととても嬉しいです。
メールアドレスをお書き下されば、必ずお返事したいと思います。
東北紅魔卿
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