狐の元々の飼い主と共に血まみれの男性の近くに幼い頃のなのはがいた。
良介は白装飾で白い布で顔を隠した真犯人がそこに立っていた。
その時、二つの異なった美声が良介の後ろから聞こえてきた。
「ようやく見つけました、真犯人さん」
「警察と救急車を呼びました、貴方は逃げれません」
その声が聞こえた直後、忍とノエルがようやく現れたが、良介と身体のスペックが
違うのか、忍だけが息を切らしていた。ノエルは息を切らした様子すら見せてはいなかった。
そこから暫く良介と忍の口げんかが行われていたが、それを止めたのは
ほかならぬ、小さな少女の突然の乱入者に戸惑いを露にして口を開いた。
小さい少女はオそるオそるその腰に差している木刀の男性に声をかけた。
「・・・・・・おにいちゃん達は・・・・・・だれですか????」
確かに最もであるいきなり白い布を顔に被った木刀を持った男性らしき人物に襲われかけて
いたのを助けてくれた事実は合っても、必ずといって、なのは達の味方ではないのだ。
その為になのはは、自分を助けてくれた男性とその友達である女性に震える感情の中で声を出して聞いたのだ。
それに答えたのは木刀を持っち兄と同じで黒い服を着ている男性で在った。
男性も何かを忘れていたのを少女に言われて思い出した風に対峙する相手に木切れを向けて
名乗り出した。
「・・・・・・名乗ってなかったな。俺は・・・・宮本良介様だ・・・手前のせいで、散々な目にあったからな、ぼこぼこにしてから
警察に送り届けてやる」
良介が堂々と名乗ると、対峙する男は何故か面白そうに笑って言った。
「ふ・・・まさかこのような場で出会えるとはな・・・」
「うん?・・・って、その声!?」
良介が目を見開く中、その男はゆっくりと顔の布を取り外していった。
映像を見ている第六課のメンバー達は驚いた、その通り魔の正体と良介の名前を聞いた少女に
ティアナとスバルはまさか道場主が真犯人であると同時に自らの教え子達や罪も無い人々を傷つけていた事に。
またなのは、フェイト、八神家の面々達はその出てきた、少女に驚いていた。
「あれってなのはだよね」
「私が出ている〜〜〜〜」
「なのはちゃんもかわいい時期があったんやね」
「あんななのは見たことねえ」
「魔法に会う前は、あんなにかわいい少女だったんですね」
「今ではエースオブエースの幼き頃・・・後で写真にすればファンにうれるかも」
最後の言葉はシャリーであり、上から順番にフェイト・なのは・はやて・ヴィータ・シャマルで在った。
もちろんシグナムはなのはの別の一面も知っているので驚きはしない、むしろ良介と剣の訓練している時でさえ
嫉妬に怒ったなのはに攻撃されたほどだ。
それでも映像は流れていた。
「いけしゃあしゃあとよく言ってくれるな、このじじい!お前のせいで俺が濡れ衣着せられたんだぞ!!」
連続通り魔の容疑者にして、俺に屈辱と濡れ衣を着せた真犯人。
―前先道場師範にして設立者、前先健三郎―
「・・・因果応報とはこの事かも知れんな、まさか君がこの場所に現れるとは」
良介は既に木刀を持ち、構えていた。
爺の方も良介の構えに気付き直ぐに隙の無い構えをしている。
これは映像を見ている第六課メンバー達にもわかる。
特にフェイトやシグナムは第六課メンバーの中でも剣術を戦闘に使うタイプだ。
映像の中からでも爺さんの覇気か剣気見たいな物をその経験則で大体予想をつける事が出来るのは
なのは達実戦組みのみであり、ティアナ・スバル訓練生組みは未だわからない世界である。
「持ち方が様になっているとは」
冷徹な目の輝きに揺れを浮かべて、爺さんは俺の手元を見つめる。
爺さんとの最初の戦いの時は様にすらなっていないが次あったら握り方が様になっていたら
誰だって驚く。だか敵に塩をおくるほど良介は甘くはない、そのまま爺さんの言葉を無視して
良介がノエルに命令する。
「ノエル・・・・・・倒れている奴の見て、息があるなら救急車だ」
少しの沈黙後。
「・・・・はい、承知しました。」
「月村は女と餓鬼の面度を見ろ、警察は後回しだ」
ノエルとしては人の命に係わることなので直ぐにその命令に従うが、忍は良介の言葉に不満である
第六課も管理局として動くなら確かに良介の行動はある意味必然だが一つだけ間違いがある、
それは犯人を見つけたことを本部に知らせる連絡をいれることだ、
管理局が扱う事件は一歩間違えればどれも一大事に発展する事件が多いために
失敗することは許されない、だからこそ良介の採った行動は管理局でみれば違反行動であるのは明白である。
「どうして警察を呼ばないの、侍君?犯人が目の前にいるんだよ」
「何の関係もない赤の他人だったら、このまま警察に突き出してもいいんだがな、こいつが犯人だってなら話は別だ牢屋に送る前に、
あの時の決着をつけてやる」
忍は良介の強い意志とその言動に負けたようで、最後にこの様な言葉を言い残した。
「侍君らしいね・・・・分かった。存分に戦いなよ、貴方達もそこは危険だよこっちにおいで」
忍の呼び声に事態の成り行きがわからない二人は困惑する。
「・・・で・・・でも・・・・・・・」
良介が少しだけ見ると、狐を抱いている女性がそこにいる、めんどくさいので犬などにアッチニいけという行動を
人間にしてみる。すると向こうもその行動気付いたのか。
「・・・はい・・・ほ・・ほ・・本当に・・・ありがとうございます」
狐を抱いた女性が良介にお礼を言って忍達がいる場所へと向かう。
たが良介にとってはそのお礼は意味のない事であった、元々良介は真犯人を捜すために行動していただけで
助けたのは偶然であり、一歩間違えればその女性も少女も道路に血まみれで倒れている男性と同じ運命になっているだけである。
そう考えいた時に月村が何かを慌てた声でこちらに向かって話している。
「ちっと君・・・侍君任せて・・・・・私たちは下がった方がいいよ」
月村の声にそっと見るといつのまにか俺の足元にガキが立っている。確かさっき女の陰に隠れていた奴だ。
この映像を見た新人メンバーもようやくその少女の正体に気付いた。
なのは自身もこのような記憶はない、それ自体にこのような事件に在ってはいないのだ。
兄と父によって通り魔事件は直ぐに解決したとしか聞いていなかった、だからこそなのはも戸惑っている。
映像のなのはははっきり言って表情は見れば怖がっている事は誰だってわかるが。
あの【管理局の悪魔・高町なのは】が怖がっている所なので見たことがない、メンバー達は言葉を失うほどの事態であった。
そて映像の中のなのはがその爺さんに声を上げた。
「・・・どうして、どうしておじいちゃんがこんな事するの!どうして!」
その言葉にヴィータとフェイトは少しだけ困惑した。
過去になのはと対決した2人にとってこの言葉はあるいみしかたが無い事である。
説得=戦闘が頭の中に入っているなのはにとっては当たり前の事でありその説得を受けた身としては
思い出したくもない記憶の一部であるのは言うまでも無い。
「・・・美由希君の妹さんか・・・・この男が勝つ事を祈ることだ、でなければ私は君も手にかけなくてはならん」
「分からないよー!おじいちゃんはおにいちゃんやおねえちゃんにも優しかった!みんな、みんな、おじいちゃんが好きだったんだよ!
それなのに、それなのに・・・・」
ふるふると身を震わせて、ガキにとってはお爺さん的な存在が今までの起きた通り魔事件の犯罪者である事が判ったのだ。
犯罪を止めてほしいと思いながら説得するのは当たり前である。それしか選択肢がない状態なのだから。
※実際に魔法の力を手に入れるのは三ヶ月後の話であり今ただの少女である事はしかたがない真実である。
「・・・全ては正すためだ・・・・」
「え?」
ガキが見上げるままに、じじいは独白を続ける。
「時代が変わり、この国は誰もが平和に過ごせる豊かな国となった、だが、同時に腐敗への幕開けでもある。
今後の国を担う若者達の堕落ぶりは目を覆うほどだ。髪・目・耳・服。情報社会に毒される者達のなんと多いことか。
自分の主張すらまともにできず、社会に不適格な者が続出している!」
それ仕方がない事であり実際に管理局があるミッドチルダだけでも犯罪は無くならず絶えず存在している。
管理局側から見てもそのような理屈で攻撃されて殺されるという事は在ってはならない事実である。
しかもティアナはフェイトと同じく執務官になるために第六課にいるのだ。
その視点から見て思ったことは。
『人を襲う理由にはならないと思う』
「無論、このような事で大きな変化が訪れるとは思っていない、誰かが粛清せねばならんのだ。
誰かが今の時代が過ちだと教えなければいかんのだ!」
これには第六課のメンバーの殆どが
「「「「「ふざけるなそのような理屈で人を命を難だと思っている。」」」」」
特に八神家のメンバーは本気で起こっている、特にリィンフォースの事が在るのだ。
はやての命を救う為に蒐集を行ったヴォルケンズはありえないことだ思うのは仕方がない、
実際に闇の書の侵食が命に係わる事でなければ蒐集をする事はないはずだった、
それは最初に主である【はやてとの約束】で決めた事で在った。
「そんな・・・若い人にだっていい人はたくさんいます!髪の毛の色を変える人は悪いのですか!その人が決めてやっている事です!
善か悪か、貴方に判断する権利はありません!」
その声は狐を抱いていた女性の声であり、映像を見ていた誰もが思っていた事であった。
そしてなのはと爺さんとの会話がづづいていた時に良介がなのはの頭に手を置いた。
「・・・・おにいちゃん・・・・?」
不思議そうに見つめるガキに微笑んでやり、俺はガキを後ろに下がらせた。
「ごちゃごちゃと奇麗事をほざいているけどよ、結局はむかついたんだろう」
良介にしてみればゴチャゴチャというより良介が思った事をそのまま爺さんに話していた。
「どんなに言っても、お前のやっている事はただの犯罪なんだよ!てめえを正当化してんじゃねーぞ、こら!!」
動考えても完全に挑発行動以外何者でもなかった。しかも散々良介に言われたことに腹が立ったのか、
「黙れ!何も知らない小僧が!!」
激昂し、じじいは木刀を振り上げて襲い掛かってきた。
良介が直ぐにその振り上げてきた木刀を受け流したが爺さんも直ぐに追撃の型に入る。
その為に良介は殆ど防御に回っているが映像で見る限り、剣速はかなり早い部類に入る。
フェイトにしても魔法なしで試合をすれば勝てる確立はかなり高いが、それでも映像の中の良介の動きを見ている限り
勝てる確立は低い、勝率は良くて10%しかない。
まければ死亡の死合だ、だが今良介がココにいる事実がある以上勝った真実は変わらないがどのようにして勝ったのかわからない。
映像の中の良介も時間が経つに連れて次第に追い詰められている、それでも木と木のぶつかり合う音が聞こえている
それを数えると大抵八回程度で一度は止まり再び音が聞こえるという現象が起きている。
攻撃に出なければやられるしかないのだが、全く攻撃できる余裕はない。
確か前回道場で戦った時は、このじじいはゆったりとした剣戟を行っていた筈だ。
なのに、今は技量に物を言わせて次から次へと仕掛けてくる。
これではただの乱暴者の剣だ映像を見るシグナムとフェイトはそのように思うが、ティアナとスバルは怒涛の攻撃に手も足も出ない
良介の映像を見ていた。特にティアナは一度良介と剣を交えているので剣筋なとが明らかに違うのは直ぐにわかってしまう。
『あの時私の・・・・・シュートを切った太刀筋はもっと綺麗で隙すらなかった、この人に教わったわけでないの?』
と思うほど疑問に思っていた瞬間に映像の中では死合の決着が決まりかけていた。
危機感に駆られた俺は右から左へと剣を振って返したが、直後自分の迂闊さを知る、
じじいは俺の行動を読んでいたのか、素早く胸中央を狙って突きを繰り出した。
自分の剣はさっきの防御後で剣を振った後であり、胸元はがら空きである。
串刺しにせんと伸び行く木刀の先に、俺は冷や汗が流れるのを感じながら自分の上半身を咄嗟に沈めた。
「うがっ・・・・・っ!?」
何とか心臓は免れたが、屈んだ際に右肩に先端が突き刺さって俺は後方へ飛ばされた。
再び映像が逆にゆっくりと流れていた、これは良介が飛ばされた為に起きた現象である。
この瞬間に既に勝負は着いたのは誰の目にも明らかで在った、良介の身体が飛ばされるほどの力が右肩に掛かったのだ。
特にシャマルに分かってしまう、既に右肩が使えない事に、他にも何人かは気付いていたようで、既に絶望的な状況である。
飛ばされた良介が爺さんが直ぐ側に近づいたのは忍の声であり、気付いた時には将棋で言えば王手手前であり。
だれの目にも勝負が終わっていたことにわかった。
その瞬間、映像から何かが壊れる音が聞こえてくる。それれを見た誰もが終わったと思った
そうその音の正体は、良介が持っていた木刀が爺さんの木刀によって破壊された音で合った。
唯一の武器である木刀が壊された今、その意味は判りきっていた、正体を知られた者は抹殺である。
今まで通り魔の正体がわからなかったのは正体を知った者が死んだまた意識不明の状態であるからだ。
たが運命の女神は良介を見捨ててはいなかった、最初に動いたのは忍とノエルであった。
「侍君!?ノエル、あいつを攻撃して!」
「・・・忍お嬢様、それは・・・」
「いいの!侍君を助けて!」
「・・・分かりました。距離・・・・・・」
だがその救援行動すらも良介は止めてしまう、だか仕方がない事だ、もし忍とノエル強さを死っているならこの様な行動は
採らないが実際には止めてしまった。この行動を見ている第六課のメンバーもなんでと思う。
力が足りない時は、他の力を借りてそれで敵を犯罪者を捕らえるのだ、それが当たり前であり、組織の力だ
だからこそ良介の行動を疑問に思う。
ノエル達の助けを断り、さらにはその傷ついた身体で起き上がった、その様子を見ていた爺さんは驚きながら
半分満足しているようでもあった。そのためにこのような言葉を発している。
「つくづくおかしな男だ」
「・・・あん?」
誰でもそのように思うのは当たり前である。救援を断りさらには警察すら呼ばない、たた爺さんと死合するために行動
している良介を見れば当たり前の言葉である。たが当人の良介はそれが当たり前の事であるので逆に変な声を上げていた。
俺はせせら笑って答えた。
「てめえこそなんで止めを刺さないんだ?」
爺さんは沈黙したままである。さらには映像を見ている第六課のメンバーにしてみれば狂っているとしか思えない行動である。
誰だって命は大事だ、それに相手は何人も病院送りまたは人を殺している、今更躊躇するはずもない。
その考えはあっている。映像の中の良介もそのように思っていながら未だに止めを刺してこない爺さんに対して挑発しているのだから。
「俺が天下を取る男だからだ」
「っ!?」
ぶるぶると木刀を振るわせて、じじいはぎりぎり歯軋りをして俺を睨み付けた。
そこへ――
「「ま、前先先生!!!!」」
「・・・・・恭也君、それに美由希君・・・・」
声の発する方を向くと、俺達が来た道から黒髪の美人にスポーティーな服装をした高町美由希、
そしてこの前俺を追った男が驚愕の表情で立っていた。
よほど運命の女神は良介を気に入っているのかそれともただ単に遊んでいるのかはわからないが今も良介の命があることには違いない。
高町兄妹が来て見た現場では師範が通り魔を抑えてる用に見えるが実際には違う、
たが早とちりの高町美由希は先生を襲ったのが良介と思っていたのだ。その為に爺さんに隙が出来る、
その隙で良介の傷の手当てをするノエルそれを指示した忍はある意味凄い事である。
そして良介の犯人否定と同時に前川師範の犯人の証明するなのはの証言よってそれは覆された。
また恭也と忍が初めてお互いの自己紹介をしたのが印象が強いのか。なのははより一段と驚いていた。
「お兄ちゃんと忍さんが自己紹介!!!!!」
映像の中では恭也と爺さんが既に何時でも戦える状態になっていた。
恭也は良介のように構えはなく自然体で構えていたがそれが分かるのは一握りの人間のみ。
そこに再び良介が怪我をした状態で横槍を入れている。本来は戦える状態ではない。それは爺さんも知っていることであり。
恭也もまた怪我をした所を見てある程度は予想はつけていた。それは第六課のメンバーから見ても明らかで在ったが
映像の中の良介の言葉で映像を見ている全てが驚きを隠せなかった。
「じいさんは全てを覚悟の上でやって来た。
最後の最後大切な弟子に剣で倒されたら、じいさん自殺でもするつもりだったんじゃないのか」
老人もその言葉を否定はせずにいる、つまりは【本当に考えていた】ということになる。
はっきりいってただ単に倒せば事件が終わるどころではない。
犯人を捕まえても自殺されてしまっては意味を成さない。しかも恭也もその考えを師ってしまったようで。手がだせなくなっている。
唯一戦えるのは満身創痍と言っても支障はない良介のみなのだ、動考えても分が悪すぎるどころでない。
だれもがそう思っていたなか。映像からある言葉が流れてくる。
【剣道は剣の理法の修練による人間形成の道である】
何の意味があるのかわからない人達も居るが良介・シグナム・フェイトには何の意味かはわかっていた。
そして遂に決着の時が来たようで。ここまで来れば良介の考えはある程度予想がつく。
【現在持つ最も最大の攻撃力で一振りで決着を決める】
実際には間違ってはいない。急に映像が黒くなりそのまま流れ出す。二つの大きな音共に空気が切れる音と同時に何かの音がした
同時に何かがこげる匂いが部屋中に流れていく。
そして映像が完全に切れてしまった。
皆がシャーリー方を見てみると記憶装置とパソコンがつなげている中間機器から白い煙が流れていた。
あとがき〜
済みません予定より長くなってしまいました。
本当は五話構成でしたが、実際に編集作業+物語の道筋を勝手に書き換えないようにしたらこのようになってしまいました。
出来るだけ本編を多く削り第六課の視点なのど入れた結果なのですみません。またアリサやミヤなどは今回の話では出てきません。
アリサなとが出てくる話は本編アニメで話数で言えば大体なのはが悪魔から魔王様になった話数で登場予定です。
その前に色々と話があるので。
問答無用で壊れてしまいました。元々ムリに装置を再生したいたので負荷が予想以上にかかり、壊れてしまいました。
次は一話話を置いて、向こう側、元々良介がいた世界の話になります。
作者さんへの感想、指摘等ありましたらメ−ル、投稿小説感想板、