『北の高校生の非常識な日常 第三話』
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○ この話は原作の過去の悲劇は起きていません。
○ ONEも出てきます。
○ 能力もいろいろ出てきます。
○ オリキャラも出ます。ていうか一部の男が目立ちます。
○ 以上の設定が嫌な方は読むのをやめるのをお奨めします。
祐一達が生徒会室に到着したのは、食べらるか食べられないかぎりぎりの時間だった。
「北川、俺は何度、栞の重箱弁当に泣かされたか、分からない。」
と祐一が言った。北川も頷いている。二人とも満腹のようだ。
ほとんどの人はこの漫才を生温い目で見ていた。
「だが、今回だけはこの弁当に感謝をしようと思う。この人知を超えた弁当を作った少女に」
「人知を超えたとは何ですか!そんなこという人嫌いです。」
祐一の台詞が終わると同時に栞が言ってきた。そして、
「むー、祐一さん!バニラアイスです。」
いつものことだ。だが、今日は違った。
「栞君、相沢君は生徒会からの呼び出しがあってね。今日は無理だ。」
と久瀬が言った。しかし、栞は
「私が先に言いました。だから、生徒会は明日にしてください!」
と、これまた予想通りだった。久瀬は、
「今日の朝から、伝えてある。証人は美坂君だ。嘘だと思うなら、聞いてみたまえ。」
栞は急いで、香里に向いた。
「ええ、言っていたわ。だから、今日はあきらめなさい。」
「え、えうー、そんなこと言う人嫌いですー。」
栞の叫びが生徒会室に木霊した。そして、それとほぼ同時に昼休みが終了した。
教室に戻り、授業が始まる。しかし、この3人には授業だろうが、関係無いのだ。
そう、祐一、北川、浩平はまたも惰眠を貪っていた。
もう、いつも通りなので、だれも注意さえしようとしない。
そう、これがいつも通りなのだ。この3人が寝るのは平和の証でもあるのだから。
もし起きていたら、全員が夢かと思えてしまうのだから、まぁいいのだろう。
「んー。ちょっと速いが授業はこれで終わり。伝えることもないし、チャイムが鳴ったら、帰っていいぞ。
じゃっ。」
と石橋は出ていった。相変わらず、いいかげんだ。程なくして、チャイムが鳴った。
「帰ろう」
「そうだ…」
「どこに、行く気かね。」
帰ろうとした。祐一と北川は久瀬に見つかる前に帰ろうとしたが無駄だった。
「さっ、生徒会室に行こう。」
しぶしぶ、二人は生徒会室に向かった。浩平はすでに龍二に連れて行かれていた。
浩平を慕う3人は悔しそうに龍二を見ていたそうな。
生徒会室には、龍二と浩平と天野がいた。って天野?
「天野が何故ここに?」
と祐一が言った。
「私は書記ですよ。相沢さん」
と言う。
「いや、そうじゃなくて…久瀬、なんで天野がここにいるんだ。」
「?」
天野は怪訝な顔をする。
「天野さん、今日は生徒会、ありませんよ。」
と久瀬が説明した。天野は、
「聞いてませんが…」
「この前早退したときに、言ったのですが伝えてなかったようですね。すみません。」
「そうですか…では、失礼します。」
とお辞儀をして、出ていった。しかし全員が
(おばさんくさい…)
と思ったのは秘密である。丁度外に真琴がいたので一緒に帰っていった。
そして、
「君達の処分は、これだ。」
と一枚の書類を差し出した。そこには、難解な文書が書かれていたが、簡潔にいうと
「…ただ働き?」
北川がポツリと呟いた。まじで?と言いたそうだ、祐一や浩平も同じ気持ちのようだ。
「そうだ。これでも大分、軽くしている。本当は一ヶ月だがたった一回でいいそうだ。」
久瀬は淡々と言いきった。そして、
「そして、その仕事が今日ある。」
今まで、黙っていた龍二がそう言った。
「「「今日?」」」
「ああ、今日だ。この仕事は給料が無いが、真面目にやれよ。」
龍二は言った。3人は呆然としている。
「それと、あれは持ってきているな。持ってないなら、急いで取って来い」
全員あれ…こと鞄を取り出した。横に、「四次元鞄by秋子」と書かれている。
「はぁ、しょうがない。今日のこと秋子さんに連絡してくる。公衆電話どこだ?」
「事務室の前だ。迷うなよー」
祐一の質問に浩平がちゃちゃをいれる。
「迷うか!」
と祐一が言い、出ていった。
「オレ迷うのに、500円」
「それじゃ、賭けにならん」
「そうだぞ」
「分かりきっていることだろう」
全員こんなことを言っていた。そして、
「ここ…どこ?」
お約束通り迷っていた。
迷っている所に丁度女子生徒が通りかかり、道を聞いて事務室にたどり着いたのは、約40分後だった。
なお、その女子生徒は祐一が笑ったら顔を赤くしていた。しかし、祐一は、風邪かな。と思ったそうだ。
祐一が出ていってすぐ、龍二はマージャン卓を出していた。
「仕事の前に運試しといくか。」
見ると、全員鷹の目になっていた。
「レートはいくらだ。」
「千点、千円でどうだ。」
などと、話していた。少なくとも学校で、それも生徒会室で話す内容ではない。
「じゃ、始めるぞ」
龍二の声と同時にマージャン大会が始まった。
ちなみに、この面子は一人暮し(北川と龍二)とそれに近いものの(浩平と久瀬)対決だった。
食いタンヤオ有り
一発、裏ドラ、カン裏有り、
得点は25,000でなんとドボンなし、
ようするに、マイナスであろうがそのまま続けるのだ。
レートは千点、千円である。
以上、ルール説明でした。
東一局
親は浩平
配牌が終わったが全員がほとんど無表情なのだ。こいつら陰で相当やっているようだ。
あの、浩平でさえ静かなのだ。何はともあれ始まった。
3巡目龍二が切った白を
「ポン」
と久瀬が鳴いた。鳴いたものは…白、そのためもう一つの役が出来てしまった。
「ちっ」
龍二は、悔しそうにしていた。しかし、それ以上に悔しいのは現時点で親の浩平だ。
その後も進み、7巡目ついに動いた。
「リーチ」
親である、浩平のリーチ。全員警戒した。
その直後、北川がひいた牌は…浩平の危険牌。
(ここで、勢いをつけさせるわけにはいかない。)
北川はオリたようだ。現物を捨てた。この判断が後の結果を左右することになる。
次は久瀬、引いた牌は、北川の引いたものと同じだった。
(危険牌だが、ここで勝てれば大きい)
意外と久瀬はギャンブル好きのようだ。そして、
「ロン、リーチ、一発、タンピン、ドラは…無しっと、満貫」
「くそっ」
久瀬は悔しそうだ。
(これで、当分久瀬はおとなしいだろう。今の内に)
その後、浩平は北川に振りこみ、親は北川になる。
北川の配牌は、あと二手でテンパイ。浩平の当たり牌を止め、安い手で上がったのが功をそうしたようだ。
そして、北川の現在の運は最高だった。
満貫ツモ、を始め全員から、点棒をどんどんとっていく。
そして、前半終了時には、こうなった。
北川 50800点
浩平 26200点
龍二 15000点
久瀬 8000点
北川は勝っていた、そのため少し嬉しそうだ。
しかし、この結果が眠っていた男達が目を覚ました。
南一局
親、浩平
(ここで、しっかりしないと、負けるな。)
浩平は気を引き締めた。授業もこれぐらいしっかり受けて欲しいもんだ。
9巡目、ついに久瀬が動いた。
「リーチ」
久瀬は今まで、最初に振りこんで以来、ほとんど何もしていなかった。
それが動いたのだから、全員
(やばい)
と思った。久瀬は勝算も無く動かない。何とかしようとするも全員ただ見ていることしか出来ない。
そして、
「ツモ、一発、メンホン、七対子、…ウラ1。倍満だ」
くっ、全員が悔しそうだ。久瀬はこれで二着に浮上した。
南二局
親北川
(くそ、久瀬も浮上した。まっ、せいぜい潰しあってくれ、おれは1位をかすめとる。)
と意気込むが、そこに北川の考えに無かった男が牙を剥いた。
5巡目ついに動いた。
「リーチ」
龍二が動いた。この男がリーチをかけたとき、それは高い確率で一発が付くのだ。
そして、北川は、安全だと思われた牌を捨てたが、
「ロン、リーチ、一発、タンピン、三色…ドラ1。跳満」
なんと、当たり牌だった。そして、この結果、龍二が1位に浮上する。
たった一回のあたりで自身の順位を1位にしてしまった。北川は悔しそうだ。
南3局
親久瀬
(ここからが勝負だ。)
全員が思ったことだった。まだ、4位の浩平でさえ、二回あがれば追いつける点差だ。
ちなみに
龍二 29000点
北川 28800点
久瀬 24000点
浩平 18200点
だ。なので、ここからが真の勝負だ。配牌が終わり、全員が集中する。
そして、牌を捨てるたびに全員は集中力を高める。
5巡目、浩平の捨てた牌にわずかに力が入る。
(……テンパイしたな。)
3人はそう直感した。恐るべき集中力だ。だが、現在の状況では当たり牌が絞れない。
細心の注意をしながら、牌を捨てる3人。
8巡目、龍二がポンをして、順番を変えた。
そして、9巡目ついに龍二がテンパイする。役はなんと、倍満。
この局面で倍満を引き当てる男。恐ろしい男である。しかし、それを全員が見破った。
まるで、プロのようだ。
このままでは、まずいと判断した、久瀬が北川の捨てた牌をないた。
そして、本来なら久瀬が引く牌を龍二がすてた。その牌は、
「ロン、タンヤオ、七対子、3200」
浩平の当たり牌だった。三千二百点分の点棒を渡す。
しかし、また、これで点数が微妙になった。
北川 28800点
龍二 25800点
久瀬 24000点
浩平 21400点
次はついにオーラス(最終局)だ。
南4局
親龍二
配牌終了。全員の呼吸さえも聞こえる静寂の瞬間だ。
そして、呼吸以上に牌の音が生徒会室に響く。
第6巡目。なんと全員にテンパイがかかる。そして、全員この状況に気付いた。
(まじかよ)
と北川が小声でぼやいた。こりゃ、ツモッタやつの勝ちだな。そう思った矢先
浩平が、
「リーチ」
なんと、リーチした。リーチの利点は役が増えることだが、逆につもった牌は当たりで
無い限り捨てなくてはならない。危険牌だと、わかっていても捨てるという状況だ。
全員が驚いた。この状態でリーチをするなど、暴挙だ。
龍二でさえも驚愕していた。そしてその驚きが伝わったのか、全員ツモレなかった。
そして、浩平が
「ツモ、リーチ、一発、一通、満貫」
で勝負に決着をつけた。結果は、
浩平 29400点
北川 26800点
久瀬 22000点
龍二 21800点
となった。浩平の逆転勝ちだった。それはいい、しかし、
「何であそこで、リーチすんだよ。普通はしないぞ。
その前にリーチしなくても、捨て牌とあわせれば、満貫ぐらいいってるじゃねぇか。」
と北川が脱力しながらぼやいた。浩平は
「オレだって、普通ならやらねぇよ。だけど、ここにいる奴、全員普通じゃねぇしな。」
と会心の笑みを浮かべてそう言った。瑞佳達が見たら、赤面間違い無しだ。
「…ふう、負けたよ。」
と、久瀬は、比較的あっさり負けを認めた。
もっとも、始めに振りこんだ時点で負けていたのかもしれない。と思っていた。
「ちっ。」
龍二は悔しそうにいった。自分がビリになるのはこの面子では初めてだった。
「どうしたんだ。」
と祐一が帰ってきた。祐一はマージャン卓を見つけると、
「おまえら、俺ぬきでマージャンやってやがったな!」
怒っていた。しかし、
「お前が、帰ってくるのが遅いからだろうが。やっぱり、迷ってやがったな」
と龍二がいった。負けたのが悔しいのか語気が少々荒い。
「うっ、そ、それはともかく俺もいれてくれ。」
「ふぅ、そうだな。トランプでもしよう。」
と久瀬が言った。そのまま、夜の10時まで、賭けポーカーをしていた。
結局今日儲けたのは、ポーカーに勝った祐一とマージャンに勝った浩平だった。
龍二の負け分はなんとか精算されたそうだ。
ポーカーが終わり、仕事の準備をしていた。
なお、晩飯は北川、久瀬、そして龍二が作ったものを食べた。
祐一は例の鞄から日本刀を取り出した。さすが四次元鞄だ
日本刀を綿で曇りをとっていた。その時、龍二は
キィィィィン
祐一に剣でいきなり切り付けた。それを防ぐ祐一、
「…いきなりだな。」
「お前の、体調を調べただけだ。」
と言った。
「心配か。」
「死なれると、代わりを捜すのがめんどい。」
と祐一の言葉をそう返した。祐一は肩をすくめて、再び作業に没頭した。
「お前ら、もうちょっと平和に調べることできないのか。」
呆れた声で北川が返してきた。見るとマシンガンを整備していた。祐一が
「お前は、素手のほうが強いだろうが」
「いいじゃん。俺の趣味だよ。それにこれ持ってたほうが人がこないから、楽だし。それに」
と一瞬、言葉を止めた。そして、
「それは、折原や久瀬も同じだろ。」
「…まぁな」
と返した。ちなみに二人はトイレにいった。俗にいう、ツレションだ。
ちなみに、浩平と久瀬は棒をもっていた。ちなみに、秋子さんお手製の棒で、
祐一の技にも耐えられる。浩平の棒は軽くて丈夫。久瀬は普通の物よりちょっと重い。
なにで、出来てるか聞いたら、
「企業秘密です。」
だそうだ。鞄といい棒といい、相変わらず謎な人だ。そこに、
「おい、そろそろいこうぜ。久瀬はもう外だ。」
と浩平が戻ってきた。全員が立ち上がり出発した。
夜11時、人もいなくなり始めるこの時間、
しかし、彼らは、この時間に動き出す。
目の前に見えるはヤクザの屋敷。そして、今夜の仕事場でもある。
「全員、準備は出来てるな。」
と龍二が声をかける。全員が頷く。
「いくぞ」
そして、全員が取りだしたのは、なんと手榴弾。それらのピンを外し、屋敷に投げ入れた。
ドカァァァァーン
爆発が起きる。今、彼らの非常識な日常が始まる。
続く
登場人物紹介
天野美汐
生徒会の書記。おばさんくさい…もとい物腰が上品のため
生徒会に訪ねてきた人を案内もしている。真琴と一緒に住んでいる。
真琴に少し妖術を習ったが、あまり強くない。
北川に、ナンパされている所を助けられたことがあるが、北川は忘れているため、ある意味不幸である。
北川に恋心抱いている。
沢渡真琴
妖狐で、妖術が使える少女。
なお、祐一のことは憎んでいなく、兄妹のような仲。
美汐が大好き。現在、保育園でバイト中。保母の資格を取ろうとしている。
なお、生命の危機を本能で感じ取ると暴走し、狐に戻る。
後書き
作:北の高校生3話でした。
浩:いやー、マージャンに勝って良かった、良かった。
作:しかし、問題が…
浩:なんだ?
作:私、マージャンしたことないから、点数合ってるか分からない。
浩:おい、まてや。じゃ、前半とばしたの、ややこしくしたくなかったからか!
作:ピンポーン、大正解。
浩:お前、いつか失敗するぞ。
作:失敗恐れては書けるものも書けないわー。
浩:少しは恐れろって、それにしても、ようやく非常識な日常になってきたな。
作:うむ、長かった。というか、最初はAIRも出そうかと思っていたからな。
浩:なんで、やめたんだ?
作:いや、なんか本格的に収拾つかないし、いや、マジで。
浩:まぁ、たしかに、
作:まぁ、これもあんまり収拾ついてないから、これ以上やると本気でまずいから。
浩:収拾…つくんだろうな。
作:………さぁ、次回からはついに祐一達の戦闘スタイルも明らかに!
浩:おい!どうなんだ
作:まぁ、なんとかするさ。
それと、これから登場するキャラクターはほとんど、ほとんど祐一達の関係者だし。
それと、秋子さんと佐祐理さんと舞は知っている。
浩:なんで?
作:以前に、スカウトされたから。
浩:そうか。でも、いいのか。こんなに出して。これだけでもう収拾ついてないだろ
作:私は気にせんのだ。では、次回。
浩:気にしろって。
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