学校も部活も終わっていつも通りに帰ってたらクマが出て逃げて崖から落ちて気づいたらそこは知らない場所。

なにこのマンガ的落ち……まあちょっとそういう展開に憧れてたけど…

 









時空を駆けちまった少年



第1話














とりあえず崖から落ちて気づいたらまったくわけのわからん場所に…なんで?

おかしいな閻魔様のとこにでもきて裁判受けて地獄はやめてってお願いしようと思ったのに。

つうかさっきのツッコミしたい会話はどこから…



「ん?……ああああああっ! 俺の7年乗ってきた愛機が!?だれだこんなんにしやがったのは!」



マジで最悪だ。

なんでこんなに前輪がへし曲がってカゴも潰れてハンドルが折れてんだよ……うううっ。

これ修理できっかな……

ああ…直すにしても修理代で小遣いが消える…



待てよ……家の余ってそうなパーツで……



「うっさい! こっちに気付け!」

「うごっ!?」



何か銃でも撃ったかのような音がしたかと思ったら俺の後頭部に衝撃がはしった。

痛ぇ! なんだ!? 後頭部になんか石でも当たったか!? たんこぶできたぞ!?



「誰だ!?俺に何した!?つぅか何かした俺!?」

「ううん、特に何も」

「だよな!……Who are you ?」



あれぇ……おかしいな。

山の道にいたはずなのに俺なんか壊れまくった電車に乗ってるよ……しかも、滅茶苦茶速い。

さらに目の前に外人っぽい青髪とオレンジ髪の女子が2人いた。



青髪の容姿はショートカットで緑の瞳、右手にリボルバーのついたグローブを付け、ローラースケートを履いている。

ヘソの出る黒のインナーの上に裾の短い白のジャケットに、短パンという過激な格好。



オレンジ髪はツインテールで青の瞳に、両手拳銃を装備。

ミニスカートのワンピースのような黒のインナーの上にノースリーブの白のジャケットをというこっちもまた過激な格好。





……かなりかわいいな2人とも……

しかしなんだ、あの格好……コスプレ? 何の?

つうか青髪へそ丸見え。

オレンジ髪スカート短すぎ。

正直思春期男子には刺激強すぎですよ。

スタイルもあんたら反則です。ウチの学校にそんなスタイルのいないっつーの!

さすが外人。

っは!とりあえず英語で自己紹介だ。



「あ〜……ハロウ ナイス トゥ ミートゥー……」

「え、えっと、ないすとぅみー……」



律儀に返事してくれる青髪。

しかし発音なんか俺より悪い気が…



「今はそんな場合じゃないでしょ!馬鹿スバルと馬鹿……馬鹿!!」



オレンジ髪が青髪と俺に向かってどなってきた。

初対面の人間に馬鹿って言うか!?





「ヒドッ!名前わかんないからって馬鹿だけですまされた!?つうか日本語通じる!?」

「やったー 仲間ができた ヨロシクねー」



いや馬鹿の仲間できたからって喜ぶな青髪!それにここは喜ぶとこじゃねえぞ。

さっきのツコッミしたかった会話もこいつらだな。



俺が文句とツッコミを入れようと思った瞬間なんかビームらしきものが飛んできた。

その方向をみると…

なにやら変なアームの生えたやたら歪んだ元は丸い形をしてただろうロボっぽいものが俺たち3人に近づいてきた。



しかしなんだあの歪んでるの…前衛的なデザインのつもりか?



「うおっ! あぶねえ 何なんだあの放電しまくってるダンゴ!?マルマ○ンの親戚か?」



きっと間違いない。だって放電してるもん。

きっと最終進化系だサイズ的に。

そして俺達に攻撃を入れようとしてきた。俺達はギリギリでそれを回避する。

危ねえ……

あれだな……あのアームに掴まれたらそのまま絞め殺されるな。うん。

……俺ピーンチ!!





「アンタ!そこでおとなしくしてなさい!」

「ここはわたし達でなんとかするから!」



そういい2人はダンゴと戦いだした。

オレンジ髪は銃を使ってなんやらこれまたオレンジの球を撃ち込んでやがるけど、当たる直前で消えている。



何で消えてる?



青髪は右手のなんやら物騒なリボルバー付きの拳で殴ろうとしてるけど光線とかアームのせいで近づけない。

つうかよくあんなのに近づいていけるな。



……何もできないのがくやしな……

情けないな俺。



「スバル!サポートいれるから突っ込んで一撃!」

「りょうか…きゃあ!!」

「な、何!?」

「うおっ!?」



オレンジ髪が作戦指示して青髪が返事しようとしたら電車がいきなり縦に大きく揺れた。

電車が何か踏んだりでもしたのか!?

脱線しなかっただけマシだったけど…



しかしその瞬間を宙に浮いていたダンゴは見逃さなかった。体勢を崩した青髪とオレンジ髪にアームで殴りかかった。





危ねえ!?



「させるか!!ダンゴ!!」



近くに落ちていた折れたハンドルを使い防御をしようとして受け止めたがそのまま吹っ飛ばされる。

しかもそのまま後ろにいた青髪に衝突してさらにオレンジ髪にまで衝突して壁に叩きつけられた。





ちくしょう足ひっぱっちまった。体勢を整えて反撃を……





「ダメっ!間に合わない」

「くっ…」

「このっ…」



ダンゴのアームが体勢を直す前に迫ってきた。

対処できず攻撃を喰らいそうになった瞬間桜色の特大砲撃がダンゴを飲み込み破壊した。



何だ今の!?



「あ、あれ?なに今の?か○は○波?ファイナ○・フラッシュ?」

「今の砲撃は…」

「なのはさんだ!」





なのはさん?誰?戦闘民族サイ○人の生き残りか?

いやいやいや、流石にないよな…

でもマジで今の何!?





「二人とも大丈夫?…あれっ?なんで民間人が?」



空から茶髪のツインテールの女の人が降りてきた。

こっちは白のミニスカートとインナーの上にまた白の胸元のリボンで締めたジャケットに腰当をしている。

日本人……な感じの人だな。

しかも超美人。



んっ?空から?……



「うお!?なんか空飛んでる!スゲェ!」



どう飛んでるんだ!?マジかよ!人って飛べたんだ!!



……おしい……もう少しで見えそうだった……何かとは言わんが。



空から飛んできた人は俺を無視してそのまま青髪とオレンジ髪の2人と話しをし始めた。



「二人ともどうしてこんな処に民間人が?」

「さ、さぁ〜?なんででしょう?」

「突然黒い空間が現れたと思ったらそこからそいつが出てきたんです」



そう言いながら青髪は不思議そうに、オレンジ髪は指をさして気に入らなさそうにこっちに視線を向ける。

おいオレンジ、人を指差すな。



それに俺だって現状把握できてねえんだ。勝手に3人だけで把握しようとすんじゃねえ。





「なのはさぁ〜ん」



どこからともなく幼い感じのする声がしてきた。

今度は誰だ?





「あっ、リイン 」



ふわふわと飛んできたのはリインとか呼ばれた妖精であった。

見た目は30p程しかなくどっからどうみても妖精のようにしか見えない。

銀に近いような蒼色の髪と瞳で、白のインナーに腰巻を着ていた。



……見た目もそうだが雰囲気からして子供っぽいな。





「今度は妖精!?どうなってんだこりゃ!?」





あれか!?ここはネバーラン○か!?

さっきの人は妖精の粉で空を飛んでいたのか!?





「あんたさっきからうっさいのよ。少しはテンション下げなさいよ」

「いいじゃんなんか面白いし」





いや本当は寝てたりゴロゴロしたりしてめんどくさがりなんですけどね……

ほら、あれじゃん。

こんな色々はっちゃけたこと起きたらビビるじゃん。

 



「それにさっき邪魔だからおとなしくしてなさいって言ったでしょ? おかげで危なかったじゃない」

「でもわたしのこと庇ったんでしょ? ありがと」





いや庇ったというかなんというか……

目の前で流石に誰か死なれるシーンは見たら寝ざめ悪くなりそうだし……

知らない奴はどうなってもいいって思ってるけど……





2人の顔をチェック。



青髪の方。ショートで活発的な雰囲気。パッチリした目。かなりかわいい。健康美溢れてる。



オレンジ髪。ツインテールでどこかキツそうな雰囲気。恐らくツンデレとかいうのに分類されてそう。綺麗に近い感じでかわいい。



…… やっぱさ …… こんなかわいい女子がピンチだったらいいとこ見せたいって思うし……

でも死にたくはねえ…





「まあ…黙ってもいられんだろ」

「…けど壁に叩きつけられたとき私のおしり触ってたわよね?この変態」

「そういえば私も胸触られたような気が…」





えっ!? 触ったっけ、俺!? まて、非常事態だったからな。よく思い出そう……

まず青髪にぶつかって次にオレンジ髪にぶつかって…… 壁に激突 ……っで体勢直そうと手に力をいれようとして

…… あっ ……

た、確かに触ったかも……

右手が青髪の胸に当たって左手がオレンジのおしりにかすった気が……

憶えてないとはもったいないことした!

俺のバカ!!

ってそんな場合じゃねえ!?





「ゴメンナサイ。ヒジョウジタイダッタノデ、グウゼンソウナッテシマシマシタ」

「「…………」」





2人の無言が恐い…

何故だ!? 何故こうなった!? とくに日頃悪いことしてるわけじゃないのに!?





「まあ、触ったというよりかすったみたいなもんだったし、反省してるみたいだから」

「わたしも当たったみたいなもんだったからね」





ホッ…助かった。





「「一発で勘弁してあげる」」



えっ!?





「のばっ!?ぐばほっ!?」





そう言われて俺の顔面にオレンジ髪のビンタと青髪の一発の拳が腹に飛んできた。

い、イテエ……

正直その体でどっからそんな力が出てるんですか!?





「も、もうしないんで…… 許して下さい……」

「まあいいでしょ」

「もうしちゃだめだからね」



しない。絶対しない。つかできねえよ。今日は厄日だ…… ちくしょう…







俺たち3人が話してる間になのはさんとかいう人とリインとかいう妖精のと話がまとまったようで、なのはさんとかいう人が話しかけてきた。





「じゃあ、とりあえず君には隊舎のほうにきてもらおっか」

「えっ?隊舎?」





この人達何!?





「はいです。時空管理局古代遺物管理部・機動六課の隊舎です。」



なんか響きからして警察っぽい!?

俺この歳でもう前科持ちになんの!?





「じゃあヴァイス君、ヘリで送っててくれないかな?」

「へ〜い、了解しやした」





いきなり空間にパネルが現れてそこに映っていた男にヘリの注文をつけた。



うおっ!? 何この空間テレビ!?

滅茶苦茶欲しい!!





「じゃあ行くよ」

「はい? ってうおっ!?」





そしてそのヘリに向かって俺はなのはさんとかいう人にぶら下がりつつ近づいて行った。

ちなみに妖精はなんかいつの間にかどっかに行っていた。青髪とオレンジ髪はなんやら青い道みたいなのつくって一緒にヘリに近づいている。





おお…… 高高度で飛んでるな〜 落ちたら死ぬな〜 だが絶景かな絶景かな。

しっかし、さっきは飛んでる事やらにびびって気づかんかったけど、この人20歳くらいだよな?正直その年でその格好はイタ…





「のぁぁぉおお!」 





突然手を放され本日2度目の落下を体験。

しかも地上300メートルはあるんじゃないかというくらいの高さで真下は切り立った崖。



超怖ええええええ!?





「ご、ごめんね!? 何故か一瞬イラッと来て手が滑っちゃった!?」





あんたエスパーですか!?

いやわざとやったってわけじゃないのはなんとなくわかるけど本能的に察知できるってどうよ!?



普段から何か言われてるの!?

だからそう言ったのに滅茶苦茶敏感だとかっすか!?





「と、とりあえずもう落とさないで下さい」



マジで心臓に悪いっすから!!





「う、うん。気を付けるね。でもさっきのなんだったんだろ……」

「さ、さあ…… 何でしょうね……」





さっきのことは二度と考えまい……

命に関わる気がしてきた……





こうして俺は15歳という若さで前科持ちとなり警察?(俺いわく)につれていかれたのであった











謎の地下ラボ







Side 美人秘書





「くっくっく、はぁっ、はは・うゲぇほっ、ごほっ、ごほ」



はあ……またドクターが笑いすぎてむせてるわ……いつになったらこの癖なおるのかしら。

けどまあ一応私の創造主であるから気くらいは使ってあげましょう。





「ドクター、大丈夫ですか?」

「ああ、大丈夫だよ。ウーノ」

「そうですか。」





大丈夫じゃなくてもいいんですけどね。少しはこの笑い声が静かになるでしょうから。





「それにしてもこの案件はやはりすばらしい……

私の研究にとって興味深い素材がそろっている上にプロジェクトFの残種までいるじゃないか。是非とも手に入れたい」





そう言って先程の機動六課のレールウエイでの戦闘を見ている。

まったく、こう真面目にしていればまったく問題ないのに。それでもなんだか危ない人発言ですけれど…

まあ、そこはしょうがないわね





「しかし、あの突然現れた少年は一体……」

「なに、気にする必要もあるまい。おそらく偶然空いた時空の穴にでも落ちてきたのだろう。まったく不運だねぇ」



しかしどうしたらそんな所に落ちてV型の真後ろに出てこられるのでしょう?

相当な確率ですのに…… 生きてはいるけれど不運なのか幸運なのか……

まあそれは置いとくとしましょう。





「しかしV型が壊れる程の衝撃でぶつかって怪我をしてないとは不思議ですね」

「たしかにそうだね……ふむ……」

「少々調べますか?」

「まあ一応調べてみてはくれるかい?」

「わかりました」

「特に急ぐ必要はないがね。どちらかと言うと六課のことについての方を優先にしておいてくれ」

「ええ、承知しました」





まあ特に警戒の必要もないでしょう。

どこからどうみてもなにか出来るような感じではありませんでしたし。









                               つづく







  おまけ



「ウーノ?」

「何でしょうか?ドクター」

「なんだか最近ひどいことを考えてたりしないかい?」

「いいえ。私はドクターと妹たちのためになることしか考えていません」

「そうかい?なら私の勘違いだったようだね」

「はい」



私はあくまでドクターと妹たちのためになることしか考えていません。

だからドクターの人間性と妹たちの情操教育のためにもあの笑いはやめてほしいものです。



「ところでウーノ。のど飴あるかい?何故かのどが痛くてね」

「その笑い方のせいですよ。いい加減やめてください」





あとがき



第1話書き直し。

なのはのギャグを直しました。

スカの所も少々変えました。

後は……特にないっすね。HTML化を変えただけっすね。









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