主人公;武ノ内 ケイ

設定;15歳。中三。運動能力はちょっと高いくらいで悪運が強い。体力は無駄に高い。めんどくさがりで寝るのが大好き











時空を駆けちまった少年



プロローグ










今日もいつも通りの日だった。

授業も適当にノートに写しつつ寝てた。

その後も部活に出た。



あとは晩飯食って風呂入って寝よ。



とにかくまあいつものように田舎であるこの街の山道を自転車で通っている時だった。

何か山の林から何か物音がした。



んっ?何か動き続けてる?

……えッ!?ま、まさかあれか? アイツか!?



「ガアアアアアツ!!!」



「うそぉ!? ここらよく出るって放送で言ってたけどマジで出たあああああ!!!!」





今現在俺を襲おうとしてるのはかなり大きいサイズのツキノワグマである。

ちなみに俺の住んでいる所は頻繁に出てきていて学校にも現れたりしている。

そのせいで夜道は気を付けろと学校側から放送で言われていたりするのであるが……

マジで出るとか思わねえじゃん!?





「な、なめんなよ!俺の体力と自転車テクでこの上り坂でイッキに差を開いてや…… 「があああ!!!」 うっそ!?」





差を開こうとしたらむしろ急激に差を縮めてきやがったこのクマ。

後日知ったんだが実はクマは登りがむっちゃ速かったりするんですよね。

残念ながら俺そんなことは知りませんよ。





「だれかヘルプミー!」





だけどこの辺に民家がないーーー!

自動車通れ!

そしてクラクションで威嚇してくれーーー!





「マテやコ……があああああ!」



「しゃべった!?なぁ!?今しゃべろうとしたよな!?あんた!」

「ぐおおおおお」



くそ! 誤魔化したようにクマらしく叫びやがって。



「ちっきしょうー! 無視かよ! いい加減あきらめろ!俺はうまくねえぞ」



こんなやりとりをしつついつ俺は死ぬ気で駆け上った。

今の俺の顔は間違いなくひどいだろうな。

顔の肉がおもいっきり固くなってるのがわかる。

汗もものすごく感じる。

そしてついに坂のてっぺんに俺は来た。



いよっしゃ!この下り坂で差をつける。ついでに体力回復だ! あれ? そういやこの坂って確か……





「ぎゃあああああああ!? しまったーーー! ここはーーー」





今俺の目の前には白いガードレールが、ついでになんか向こうの山の肌が見える。

そしてその手前にはなにか溝っぽいのが。

つまりこの先……





「やばいーーこの先は急カーブーでその先は……」



崖だった。

もう見事に俺は吹っ飛んだ。ガードレールなんか簡単にぶっ壊れやがった。

なんでこんな簡単に壊れるんだよ!?



「あああああああああっーーーーーーー!」



俺死んだな、これは。

嗚呼おとん、おかん……親より先に逝ってごめんよ……

そのまま俺は崖に落ちて行った。









〜ミッドチルダ郊外レールウェイ上〜







「やばいよ、なんかあのでっかいガジェット」

「多分さっきエリオが倒してたV型ね。大丈夫よ、冷静に戦ればかんた……」





「いやあぁぁぁーーーー」





「「えっ!?」」







Sideティアナ







突然V型の後ろに黒い空間が現れたと思ったら叫び声と共に自転車にのった同い年くらいの男が現れV型に激突した

同時に結構なダメージを与えた…あんな位で壊れるって意外と脆い?

それともあの男の突っ込んできた勢いが凄かったのか……



というか誰よあいつ。

なんでいきなりあんなとこに現れるのよ。

スバルの方を見てみると唖然とした顔でこっちを向いてきた。





「なんで自転車がいきなり……」

「そんなこと私にわかるわけないでしょ!」

「そんなこと言われても〜〜」

 

うっさいわね! こっちが聞きたいわよ。

 

あ〜もうなんなのよあの自転車男は! 生きてたら文句言ってやる!

……てか生きてるのあれ?







  Sideスバル





V型があたし達を攻撃してこようとしたら黒いのがいきなり後ろに現れてそこから叫びながら男の子が自転車に乗ってあらわれた。



しかもそのまま激突してるよ……イタソ〜……

うわぁ!なんかV型壊れてるし……

あたしの攻撃より激突の方が強かったの?

うう……っは!?

そうだティアはどんな反応を……うわ向こうも唖然とした顔してるよ。

珍し〜





「なんで自転車がいきなり……」

「そんなこと私にわかるわけないでしょ!」 

「そんなこと言われても〜〜」



うう〜なんでそんな怒るの〜 

わかんなかったんだから仕方ないじゃん。

というかあの男の子生きてるかな?ものすごい勢いでぶつかってたし。







Sideケイ







「痛ええええ! マジ死ぬーー!」



なんなんだこれは!? これが死ぬ時の痛みか!?

なんかいきなり目の前が暗くなったもんな。

あ〜これから閻魔様に裁かれるのか…地獄はやだな…





「あっ、生きてた」

「ホントだ。頑丈なひとだねぇ」

「あんた他人のこといえないでしょうが!」

「えへへ〜〜」





ん?なにやらいや、それどこも褒めてねえよ!

と突っ込みたい会話が聞こえてきた……

……あれ?俺生きてる?





「お〜痛え……」





取り合えず頭と尻と腰が痛え。

受け身も何もとれんかったし。



「んっ?どこだ此処?」



気づくと崖から落ちたはずの俺はわけのわからん所にいた。

なんで?







つづく





あとがき



書き直し2回目。

実際はほとんど変わってない。

句読点とかとHTML化を変えたくらいですね。

このまま一気に直します。








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