「言ったわね・・・」
―・・・これでよかったのか―
消えていった良介を見送ったクイントに、何処からか響いてきた声がかけられた。
「はい、お力をお貸ししてくださってありがとうございました」
―いや、よい。それより分かっておるな?―
「良介君にお力をお貸ししてくださる代わりに私は・・・」
そういってクイントは胸に手を当てて、
「この身を地獄に落とす事でしたね」
―ああ・・・、・・・お主―
「はい、何でしょうか?」
―分かっておるのか?地獄に落ちるという事がどういう事かを―
「はい、分かっておりますよ」
―分かっておりながら何故・・・?―
「私の愛する家族のためですから」
―だが、あの者・・・宮本良介はお主とは血が繋がっておらぬのだろう?―
「はい、確かに血は繋がっておりません。・・・ですが」
―だが?―
「心・・・、心が繋がっておりますから」
クイントは胸に手を当てながら微笑んだ。
―心・・・―
「心が繋がっている限り、血がどうとか関係ありませんから」
―・・・怖くはないのか?針山地獄など様々な地獄で永遠の苦痛を味わうのだぞ?―
「確かにそれは怖いです。・・・けれど愛しい家族のためならば平気です。それに息子の尻拭いをするのも親の役目ですから」
―そうか・・・。お主は強いのだな―
「親は子の為に強くなれるものですからね」
―そうか・・・。・・・・・・ではそろそろ―
「分かりました」
そして、クイントの体が足から消えていく・・・。
(さよなら、あなた、ギンガ、スバル、そして良介君・・・、私の愛しい家族達・・・)
あとがき
名無しASさんとアヌビスさんの許可が下りて書いた物なんですが・・・面白いと言える自身が全くありません、それに短いですし・・・orz
小説を書くのがきついと改めて実感しました。
作者さんへの感想、指摘等ありましたらメ−ル、投稿小説感想板、