十三話 再建、復興 帰還と卒業
『三笠』が機関の改修期間中、良馬は、仕事をする傍らギンガの士官学校の編入試験の受験対策を教えたり、ギンガ自身もパイロット技術に関して、月村航空にあるシミュレーターを使い、リニスは紅葉と共にギンガに
AFM状況下での魔導戦を教えた。元々、フェイトにも魔法や戦闘技術を教えていたリニスなので、魔法での戦闘を教えるのは、上手かった。
最初は、負け続きのギンガであったが、回数を重ねる毎に段々と引き分けの回数、そして勝率も徐々に上がり始めた。
その結果、魔力レベルも、
AFM環境下にもかかわらず、徐々に上がり始めた。それは魔導士にとって、この劣悪な環境の中で、それに適応しようとするリンカーコアの成長なのだろうとリニスは語っていたが、その成長には限りがあり、十分適応できたとリンカーコアが判断すれば、その成長は止まるとの事だ。
しかし、今のギンガの魔力レベルはミッドに戻ればAAAレベルであり、ギンガとしては、十分に満足するレベルだった。
その理由は、元々地球は管理外世界にカテゴリーされているので、この世界で魔力が高かろうが低かろうが、そんな事は大して問題ではなかったからだ。
それに本来の目的でもあるリンカーコアの制御も出来たため、ギンガは地球に来た当初より、食事量が減った。 (それでも常人よりは多い)
「そう言えばギン姉、最近あんまり食べないよね?」
ギンガの食事量に気が付いた火憐がギンガに尋ねる。
「ああ、うん。そうね、ちょっと減っているかも・・・・」
「具合でも悪いの?」
「具合・・・・というか、体調は悪くないわ。ちゃんと食欲もあるんだけど、以前ほど食べようって気にならないのよ」
ミッドに住んでいた時であれば「物足りない」と思ったであろう食事量。
だが、今はそれで充分満腹になるし、普段の生活や魔法の訓練でも特に体に違和感や異常はない。
ギンガの食べる量が減ったその理由は先ほどあげたリンカーコアの制御ができ始めているのと、加奈江の食事療法にあった。
防衛軍士官学校の編入試験の方は、良馬との勉強の甲斐あってか、ギンガは見事、合格し、宇宙戦士としての通過切符を手に入れた。
今後、防衛軍士官になれるかはギンガの努力次第であるが、真面目なギンガの事だからたぶん大丈夫だろう。
ただ、ギンガが士官学校へ入学した時、校長が土方から山南に代わっており、その教育方針も教育方法も土方の頃と多少違っており、比較すると、山南の方が土方の頃よりも幾分楽なように感じたので、良馬は少しギンガを羨んだ。
士官学校へ入校する傍ら、休日になれば、実家へと戻り、リニスと紅葉相手に模擬戦をする日が続いた。
それから暫くして、良馬は改修作業が終わった『三笠』に乗艦し、内惑星の資源輸送の護衛任務に再び就いた。当然、リニスも『三笠』へ搭乗するので、ギンガの模擬戦の相手は、暫くは紅葉となった。
内惑星からの宇宙資源が小量ながらも着実に地球へと齎され、防衛軍は本格的に軍の再編へと乗り出した。
『三笠』を始めとするガミラスとの戦闘で運よく生き残った艦の機関改修はほぼ終わり、今まで採用されていた従来の地球型の機関は姿を消し、イスカンダルから齎された波動エンジン技術を地球独自で改良した地球製の波動エンジン、ロ号艦本イ
401式次元波動缶へと変わった。そんな中、防衛軍造艦局では、新たな艦船の設計が行われていた。
『えいゆう』と同型の
M−21741式宇宙戦艦にとって代わって艦隊の主力を構成する戦艦は、対ガミラス戦役時の主力戦闘艦(M−21741式宇宙戦艦 M−2170式宇宙巡洋艦 M-21881式宇宙突撃駆逐艦)などの紡錘形艦型の艦首に、箱形の波動砲口を装備した艦型で、『ヤマト』級の塔状艦橋、三連装主砲塔形式が採用されている。主機には新型波動エンジンを一機装備予定で、補助エンジンを艦後部両舷に一基、計二基を装備予定で、補助エンジンとは別に、艦中間部両舷に艦の前方を指向した噴射口が一基、計二基、艦底前部のインテーク状の構造物の後方に推進ノズルが四基付属する予定である。
量産式主力戦艦
諸元
全長 312m
全幅 46m
主機 ロ号艦本イ
402式次元波動缶(通称:波動エンジン)×一基
補機 艦本式コスモタービン改(
76式推進機関)×二基
兵装 艦首拡散波動砲×一門
三連装衝撃砲(ショックカノン)×三基
六連装大型艦橋砲×一基
固定式四連装舷側砲塔×二基
対空パルスレーザー砲×十門
ミサイルランチャー×十門
空母は時間の短縮化のため、主力戦艦の設計図を基に艦体後半部を格納庫と飛行甲板に改造し、その下に波動エンジンを備え、艦橋後部も主力戦艦と異なる形をしており、主力戦艦の派生型として設計された。
飛行甲板には二基のエレベーターを備え、出撃する際はエレベーターで最上部の飛行甲板に搭載機を上げ発艦する主推進口の上には着艦専用口があり、直接格納庫に繋がっている。
これは旧日本海軍が保有していた航空戦艦『伊勢』『日向』に近いもので、純粋な空母と言うものではなかったが、分類は空母に属された。
主機は勿論波動エンジンだが、主力戦艦のものと形が異なる。
長方形型の墳進口で着艦専用口の下に設置されている。補助エンジンは、艦尾両舷まで延びている、台形型噴進口が二基、計四基。
その他に、波動エンジン下部には五基の半円型噴進口が付いている。艦中間部両舷に噴進口を二基配置、その後方にも噴進口がある。
兵装は艦隊決戦兵器である拡散波動砲一門を装備。
主砲の三連装衝撃砲(ショックカノン)は二基に減っている。
全長は飛行甲板と格納庫を保有しているため、主力戦艦よりも長い、
340mとなり、幅も一回り大きい。
開発部は更にその空母を発展させた大型空母の設計、開発も進めた。
従来の空母をベースに艦前方から後部にかけて甲板が張り出し、右舷に艦橋と主砲二基を配置し、艦左側左舷にアングルド・デッキを設けるなど、旧ソビエト連邦の洋上空母、『キエフ』級航空巡洋艦と似たレイアウトとなっている。
エンジンの形状も多少異なり、波動エンジン下部の噴射ノズルが四基になり、補助エンジン四基はそれぞれ独立して配置されている。
また従来の空母の艦橋が主力戦艦と同じ型なのに対し、この艦は艦橋のアンテナやレーダー類は左右非対称となっている。また、艦橋後部の下部に連装の副砲を装備している。
これらの艦はその形状から純粋な空母ではなく、正式名称は主力戦艦改級戦闘空母と設定されたが、後に完成し乗艦した乗組員からが正式名称を略した戦闘空母または、戦艦空母と呼ばれた。
そして前記の空母を甲型、甲型を発展させた空母を乙型と型分けした。
搭載される艦載機は当初、現在『ヤマト』に搭載されている
99式空間戦闘攻撃機 コスモファルコンと零式52型空間艦上戦闘機 コスモゼロでいいのではないかと検討されたが、コスモファルコンもコスモゼロも防衛軍は初めて着手した宇宙艦載機と言う事で運用して様々な不具合等が懸念されていたため、本格的な戦闘機開発も必要と言う事で新型の艦載機設計が行われた。
中型の戦闘艦である巡洋艦は、対ガミラス戦役時の地球防衛軍の艦艇と共通する紡錘
-葉巻形の艦型を採用しており、艦橋のある艦中央部から艦尾がロケット型に絞られる形状が特徴である。主機関には波動エンジンを採用。艦後部にあるインテーク状の構造物上に艦の前方を指向した噴射口が片舷に二基ずつ、計四基ある。
諸元
全長
230m
全幅
33m
主機 ロ号艦本イ
402式次元波動缶(通称:波動エンジン)×一基
兵装 艦首拡散波動砲×一門 (艦によっては未搭載型もあり)
主砲二連装衝撃砲×三基
副砲三連装衝撃砲×二基
三連装宇宙魚雷発射管×二基
四連装連射宇宙魚雷砲×二基
八連装重火器
二連装対空パルスレーザー砲×二基
搭載機 艦載機最大で三機搭載可能
空母同様、この巡洋艦の設計図は内惑星内のパトロール、輸送船団の護衛を主な任務とするパトロール艦、護衛艦の設計に流用された。
パトロール艦は、索敵を主な任務とするので、巡洋艦よりも武装は少ない。火力は前方及び側面に限定されるが、これは、艦底中央部と艦後部上面に各種探査装置類を装備し、情報収集と通信能力の強化した、パトロール艦の運用目的に則した配置となっており、武装は、艦隊決戦兵器である拡散波動砲を艦首に装備し、主砲は、
15.5cm二連装衝撃砲を艦体の前部に上面に二基、下面に一基を配置。艦首部分には、三連装魚雷発射管を片舷に二基ずつ計四基装備している。大きさは巡洋艦と同じ設計となっている。
諸元
全長
230m
全幅
33m
主機 ロ号艦本イ
402式次元波動缶(通称:波動エンジン)×一基
兵装 艦首拡散波動砲×一門
主砲
15.5cm二連装衝撃砲×三基三連装衝撃砲×四基
搭載艇 偵察機一機
連絡艇一機
護衛艦はその名前通り、物資輸送航路を航行する輸送艦や輸送船の護衛を目的とする艦であり、現在地球が行っている内惑星の資源輸送も、『ヤマト』が帰還し、地球が復興したあかつきには大規模になるものと、推察され、そうなれば、海賊やテロ、ガミラスの様に異星からの侵略から輸送艦、輸送船を守る必要があるため、護衛任務を主とする艦の設計を防衛軍は依頼した。
設計には巡洋艦の設計を流用しているが、その艦の大きさは巡洋艦やパトロール艦よりも一回り小さく、その大きさは駆逐艦並の大きさとなっている。
武装は、艦隊決戦用の雷撃に特化した駆逐艦と異なり、輸送艦、輸送船の護衛用としてバランスのある武装を採用している。
艦首には小口径ながらも、艦隊決戦兵器である波動砲を装備し、艦前部の方は、巡洋艦と同じ、武装配置となっているが、後部には小型の連装砲塔が四基、
X状に配置されている。
諸元
全長 150m
全幅 15m
主機 ロ号艦本イ
402式次元波動缶(通称:波動エンジン)×一基
兵装 艦首拡散波動砲×一門
主砲二連装衝撃砲×三基
三連装宇宙魚雷発射管×二基
四連装連射宇宙魚雷砲×二基
二連装対空パルスレーザー砲×四基
M-21881
式宇宙突撃駆逐艦にとって代わる予定の駆逐艦は、シミュレートでは、現在防衛軍が保有する艦船、そして設計された艦船の中では、防衛軍艦艇随一の速力を誇り、宇宙魚雷発射管を十六基装備、強力な雷装を持つ設計となっている。戦闘方法は、その快足を生かして敵艦隊に肉薄し雷撃を行うという、ガミラス戦役時のミサイル駆逐艦と同様の戦闘スタイルを持つ。
主機関に、波動エンジンを採用しており、対ガミラス帝国戦役時の宇宙駆逐艦とは、あらゆる面で比較にならぬ性能を有するが、波動砲を装備していないのが、この艦級の特徴である。
諸元
全長
150m
全幅 15m
主機 ロ号艦本イ
402式次元波動缶(通称:波動エンジン)×一基
兵装 四連装連射宇宙魚雷発射管×四基
主砲
二連装衝撃砲×二基副砲
二連装衝撃砲×四基艦橋側面連装対空パルスレーザー砲×四基
乗員 四十五名
そして造艦局の技術者達が特に力を入れたのが、旗艦級の大型戦艦だった。
技術者たちは早速、出来上がった設計図を日本連合艦隊提督である土方の下へ持って行った。
「ほぉ・・・・之が・・・・」
技術者から受けっとった設計図を見た土方が思わず声をあげる。
受け取った設計図には旗艦級の戦艦の図と諸元が書かれていた。
諸元
全長
350m
全幅
65m
主機 ロ号艦本イ
402式次元波動缶(通称:波動エンジン)×四基
補機 艦本式コスモタービン改(
76式推進機関)×十基・四軸(機関は現在開発作業中)
兵装 艦首拡散波動砲×二門
主砲 三連装
50.8cm衝撃砲×四基七連装大型艦橋砲×一基
三連装対空パルスレーザー砲×二基
二連装対空パルスレーザー砲×二基
艦首ミサイル発射管×四門
対空ミサイル砲×八門
連装舷側砲×四基
搭載機 約三十機搭載可能
乗員 九十五名
新造艦の諸元を見て、土方が気になった点はまず二つ。
新造艦の最大の特徴の一つ、兵装の艦首拡散波動砲×二門 と言う部分と乗員の数であった。
波動砲の威力は既に『ヤマト』から報告を受け、その威力を知っている。
その波動砲を二門も装備し、しかも発射された波動砲は、波動砲制御室に設置された強力な波動エネルギー増幅装置により、広範囲に拡散し、敵を殲滅する。
予想される威力は『ヤマト』の艦首波動砲の二倍の威力と推察された。
「しかし、乗員の数が『ヤマト』よりも少ないな・・・・『ヤマト』級戦艦の
114人の八割程度の人数ではないか」「はぁ・・・・しかし、それはやむを得ません。度重なる戦役による深刻な人的資源の問題がありました・・・・乗員の育成は一朝一夕では行えませんから・・・・」
「確かに、宇宙戦士一人の育成には少なくとも一年半以上はかかる。一人前となると、最短で二年から三年はかかるからな・・・・」
士官学校の校長を務めた経験のある土方だからこそ、人材育成の時間と労力の大変さはよく知っている。
「そこで、人員不足を補うため、今後の艦船は、波動エンジンや機関の制御や作動は、全て設置されたロボットやコンピューターが行い、機関室には機関部員を置きません。また、武器に関しても同様で主砲塔内部には、座席を設けず、砲術部員も置きません。攻撃においては、レーダーからの情報をコンピューターが即時に分析、各パートに伝達、照準から射撃までの戦闘指揮を、中央でコントロールする自動管理方式を採用します」
これが果たして戦艦と呼べる代物なのか疑問は残るが、やはり人員不足の問題から仕方なく、土方はこの自動管理方式を採用し、この艦の建造を許可した。
防衛軍が内惑星の鉱物資源の確保と軍艦の建造を行い、再建をしている中、
遂に地球の人々が待ちに待った日が来た・・・・
ガミラスと数多くの死闘を繰り広げ、『ヤマト』は遂にイスカンダルへ到達、そしてコスモクリーナーを持って地球へと無事に帰還した。
地球はギリギリの所で救われた。
しかし、『ヤマト』が帰還したその日、ある訃報があった。
その日の朝、農林水産省 食糧局局長室・・・・。
一人の男がその部屋にある机の引き出しから一丁のコスモガンを取り出し、自らの米神に銃口を押し当て・・・・
バキューン
そして引き金を引いた・・・・。
「あっ!!」
秘書官が、その部屋に入ると、デスクに突っ伏す様に部屋の主であるその男は既にこと切れていた。
「何!?食糧局局長が!?」
「はい・・・・護身用のコスモガンで、自決なさいました」
「局長は食糧の蓄えが残り少なくなったのを気にしていたからな・・・・」
省内で、食糧局のトップである局長の死は瞬く間に知れ渡り、事件性が全く無いことから、警察の方も『責任を感じての自殺』という事でこの件を処理した。
『ヤマト』からの通信はその数時間後に地球へと齎された。
あと、数時間、『ヤマト』が早ければ・・・・。
あと、数時間、局長が思いとどまってくれたら・・・・。
局長の家族や部下たちはそんな思いを巡らしていた。
『ヤマト』の帰還に地球の人々は皆歓喜し、『ヤマト』が帰還したこの日を世界共通の祝日にされるぐらいのものだった。
その偉業を達成した『ヤマト』艦長の沖田 十三は地球を目前に宇宙放射線病で亡くなった。
沖田以外でもこの航海で『ヤマト』乗組員
114名の内、47名が戦死した。そしてこの戦死者の中で、不名誉な戦死を遂げた者達も居た。
『ヤマト』が苦難の末、ようやくイスカンダルへと到着し、放射能除去装置であるコスモクリーナーを受け取り、翌朝、地球へ向け出航しようとしていたその日の夜、一部の『ヤマト』乗組員達が艦を脱走し、イスカンダルへの永住を宣言した。
しかも、人質もしくは自分達の子孫を残す為か、森 雪を拉致して・・・・。
これらの行為は『ヤマト』の仲間、そして地球に残る人々に対して許しがたい裏切り行為であった。
何故彼らがこの様な行動をとったのかと言うと、『ヤマト』の航海日数に関係していた。
当初、『ヤマト』の予定航海日数は地球〜イスカンダル間を九ヵ月で終える予定だった。
だが、度重なるガミラスとの戦闘、宇宙気象等の影響で航海日数は遅れに遅れて地球到着が『ヤマト』抜錨後の十一ヵ月掛かる見通しとなった。
その為、艦内では地球に戻っても既に人類は死滅しているのではないか?と言う噂が立ち始め、乗員達の中に不安が付き纏った。
やがて、疑惑は狂気へと変貌し、これまでの航海の中で地球人類が住めそうな唯一の星としてこのイスカンダルが選ばれ、彼らは雪を拉致し、『ヤマト』を脱走して、イスカンダルにあるダイヤモンド大陸へ籠城した。
しかし、彼らは失念していた。
このイスカンダルもガミラス同様、年老いた星であった事を・・・・。
彼らが籠城したダイヤモンド大陸は急激な地殻変動が起こり、大陸は避け、大きな津波が起こった。
懸命の救助活動が行われるも、生還者は拉致被害者の雪のみであった。
『ヤマト』戦死者の中で、今回の脱走者達の名も加えられたのはせめてもの情けであった。
だが、この一件は『ヤマト』の航海を汚す醜聞として、封印され、また脱走者達の遺族や関係者の名誉の為にもこの事件が『ヤマト』乗員の口から語られる事は無かった。
大勢の戦死者を出した『ヤマト』であったが、その一方で、冥王星海戦で、戦死したと思われていた駆逐艦『雪風』の艦長でもあり、古代の兄、古代 守がイスカンダルで生きていた。
彼は冥王星海戦の後、ガミラスの捕虜となり、本星に護送されている最中に、その護送船がイスカンダルの付近で遭難し、イスカンダルの女王スターシアに救助され、彼は一命を取り留めていた。
スターシアは救助した古代 守に一目惚れをしており、恋焦がれていた。また、守の方も自らを助け、献身的に自分を看病してくれたスターシアの事を愛していた。
『ヤマト』が地球へ帰還する日、スターシアは『ヤマト』のタラップで、守に告白した後、泣きながらタラップを駆け降りていき、守はそんなスターシアの後を追いかけた。
そして、守は最終的に地球へは帰らず、スターシアと共にイスカンダルに残った。
互いに愛する者通しを引き裂くのは余りにも無粋である。
沖田は守のイスカンダル残留を許可し、弟の進も兄の守を笑顔で見送った。
地球の皆が『ヤマト』の帰還に歓喜し、『ヤマト』の乗組員も故郷である地球へと無事帰還し、乗組員同士、家族や恋人と嬉しさを分かち合っている頃、人知れず、沖田艦長の遺体は『ヤマト』から姿を消していた。
後日、沖田艦長の葬儀は国葬として、軍や政府の関係者の間で壮大に行われたが、ここである噂が囁かれた。
それは祭壇に安置されている棺の中に沖田艦長の遺体が入っていないと言うモノだった。
噂の出所は分からないが、『ヤマト』の乗員の中で、沖田艦長の遺体を『ヤマト』の艦外へ出すのを見た者もいなければ、手伝った者もいない。
それは沖田の主治医である佐渡や艦長代理を沖田本人から任命された古代、『ヤマト』副長の真田も例外ではなく、気が付いたら沖田艦長の遺体は『ヤマト』から消えていた。
それに葬儀中も棺の蓋が開かれることは決してなく、最後の別れも棺越しで行われた。また火葬場への随行は何故か藤堂長官を含め、ごく僅かな人間以外の随行を固く禁止し、葬儀の様子を報道していたマスコミ関係者も同様だった。
マスコミ関係者や軍、政治家、官僚以外にも一番の関係者である筈の『ヤマト』の乗員達や艦長代理である古代も『ヤマト』副長の真田、主治医の佐渡も何故か遂行を許可されず、その事実がこの噂に信憑性を持たせる結果となった。
本当にあの棺の中に沖田艦長の遺体は安置されていたのだろうか?
もし、噂通り、安置されていなかったとしたら、沖田艦長の遺体はどこへ消えたのだろうか?
古代達『ヤマト』の乗員を始めとする防衛軍関係者がそれを知るのはもう少し、後になってからの事だった・・・・。
防衛軍の再建と地球の復興が進められていく中、ギンガは主席・・・・と言うわけではないが、それでも上位の成績で無事に士官学校を卒業した。
もし、途中編入でなければ、主席で卒業できたかもしれないと、宗次郎は後にそう語っていた。
しかし、途中編入にも関わらず、上位の成績で卒業したのだから大したものだろう。
士官学校を卒業したが、任官先はまだ決まっておらず、ギンガは任官先が決まるまで自宅待機を命じられ、士官学校の寮を後にし、自宅である中嶋家へと戻った。
士官学校を無事に卒業し、新たに地上に建てられた中嶋家に戻ったギンガは皆から歓待を受けた。
「ギンガ、士官学校卒業おめでとう」
「おめでとう」
「おめでとう。ギンガ」
「おめでとうございます」
「ありがとうございます。皆・・・・」
「ところで配属先はもう決まったのか?」
卒業祝いの最中、宗次郎がギンガに尋ねる。
「いえ、まだです」
「そうか・・・・」
ギンガの配属先がまだ決まらないことを知った宗次郎は顎に手を当てて、考える仕草をとる。
「あっ、父さん」
そんな宗次郎を見たギンガが宗次郎に声をかける。
「ん?なんだい?ギンガ」
ギンガに『父さん』と呼ばれて少し嬉しい宗次郎。ちなみに加奈江もギンガから『母さん』と呼ばれると、嬉しそうな顔をする。
「私の配属先がまだ決まらないのを良い事に強引に人事部に圧力をかけて、安全な後方勤務とかに回すのは止めてね」
ジト目をして宗次郎に釘を刺すギンガ。
「あ、ああ・・・・勿論だとも」
顔を少し引きつらせ、乾いた声を出す宗次郎。
如何やら、ほんの少しだけ、ギンガが言ったように人事部に遠まわしで圧力をかけようかと考えていた様だ。
ギンガが士官学校を卒業した同じ頃、ミッドでもある部隊が解散の日を迎えていた。
八神 はやて二佐が部隊長を務めた機動六課は、ロストロギア関連の危険な任務を扱う古代遺物管理部の機動課第六の部隊で、主にレリックと呼ばれるロストギアの回収を専門としていた部隊だった。
後見人にリンディ・ハラオウン、クロノ・ハラオウン、カリム・グラシアを据えており、本局の上層部と聖王教会からの支援を得ていた。
噂ではあの三提督も影ながら支援をしていたらしい。
しかし、六課は正式な部隊ではなく、一年間という運用期間の制限がある試験部隊だった。
何故こうなったのかと言う理由は、六課の設置目的が、「最悪の事態が起こった場合に対応する部署の設立」というあやふやなものの為であったからである。
その為、部隊の人員も大々的に優秀な人材を集めるわけにも行かなかった。
ギンガも本来、妹のスバルと共に108部隊からこの機動六課へと出向する予定だった。
その目的は、この部隊の隊長陣は、八神 はやての身内ばかりを中核にして、FW陣は、高町 なのはと選んだ能力や将来性に優れるものの、出向者や訓練校を卒業したばかりで、実績や経験の乏しい新人達だったため、隊長陣とFW陣との間の確執を防ぐため、両方と繋がりのあるギンガがその中和剤の役割を果たす予定だったのだ。
ここで時系列は一年前の過去に時間を戻す。
新暦75年 三月 ミッドチルダ中央区画 湾岸地区
ミッドチルダ中央区画 湾岸地区・・・・此処は八神 はやて二佐が部隊長となる機動六課隊舎建設地区だった。
外装は既に完成し、後は内装のみとなっていた。
建設中の隊舎をはやてとシャマルは外から見学していた。
「なんや、こーして隊舎を見ていると、いよいよやなーってきになるな・・・・」
「そうですね、はやてちゃん・・・・いえ、八神部隊長」
それから二人は隊舎の敷地内を散策した。
「それにしても、いい場所があって良かったですね」
「交通の便は不便やけど、ヘリの出入りにはちょうどええ、六課にはええ隊舎や」
「何となく海鳴に似ていますものね」
シャマルが隣接する海岸を見ながら、はやての故郷、海鳴とこの場所が地形的に海鳴に似ている事を示唆する。
「そう言えば、そうやな」
はやては、新築の隊舎と海を見比べながら、来月から始動する自分の部隊、古代遺物管理部 機動六課に胸を躍らせていた。
しかし、その最中に自らの師でもあるゲンヤ・ナカジマの娘、ギンガ・ナカジマがある任務中に殉職した知らせを聞いた。
ギンガが、任務中に殉職(管理局の正式記録ではそうなっている)してしまったが、はやては部隊の設置を戸惑うことなく、機動六課を設立し、予定通りに六課は起動した。
そして試験運用期間の一年の間、様々な事があった。
起動した最初の月は、出動の機会は無く、訓練校と変わらず、教導官である高町 なのはと八神 ヴィータが、FW陣の訓練をする日々が続いた。
主に魔力効果を減少させる
AMF状況下の戦闘訓練と敵の尖兵ともいうべきガジェット・ドローンと呼ばれる機動兵器との模擬戦闘が行われた。この起動最初の月は平穏な一ヵ月だった。
翌月になり、FW陣に新たなデバイスが支給されたその日、機動六課は初出動を迎えた。
山間部を走るリニアレールにレリックが運び込まれていたのだ。
直ちに機動六課は出動し、レリックの回収へと向かった。
現場に向かう途中のヘリの中で、新人FW陣の一人、キャロ・ル・ルシエ三等陸士は不安にかられていた。
初めての現場と言う事もあるが、彼女は竜召喚士として類稀な素質を持って生まれたが、その力が強過ぎることを危惧した長老から故郷の集落を追放された経緯があり、魔法の使用に関して、消極的だったのだ。
そして、現場には、レリックを狙うガジェットと呼ばれる謎のロボットが襲撃してきた。
その襲撃により、同僚のエリオ・モンディアル三等陸士がピンチに陥った中、キャロの使役竜であるフリードリヒの完全制御に成功し、キャロは自分の殻を破る事が出来た。
その後、無事にリニア内にあったレリックは無事回収され、破壊されたガジェットから一連のガジェットによる襲撃犯の黒幕が判明した。
黒幕は管理局が指名手配しているジェイル・スカリエッティと呼ばれる科学者であった。
犯人が分かり、六課のその後の方針はレリックの回収と共にスカリエッティの捜索及び逮捕に決まった。
その後、八神 はやて、高町 なのはの故郷である地球でロストギア反応があり、六課のメンバーは地球へと向かった。
なのは、フェイトは中学校卒業後、嘱託から正規の局員となり管理局に就職し、居住も地球からミッドへと移したので、久しぶりの帰郷となり、昔の学友(月村 すずか、アリサ・バニングス)と再会し、懐かしんだ。
幸い地球で発見されたロストギアはレリックでもなく、世界を破壊する程の危険物でもなく、無事に回収された。
六課の稼働が進んでいく中、FW陣の一人、ティアナ・ランスターは焦りを感じていた。
彼女は殉職した兄の意志を継ぎ、将来は執務官になると言う夢を抱き、管理局へと入局したが、周りが自分よりも魔力レベルが高い上司や相棒で囲まれており、更には自分よりも若く、才能の開花が大いに秘められているキャロ・ル・ルシエやエリオ・モンディアルに嫉妬の様なモノを抱いていた。
そんな中、六課はホテル・アグスタにおいて、ロストギアのオークション会場の警備を依頼され、会場警備を行った。
そしてオークションの最中、予想通りガジェットが突然出現し、ホテルへと迫ってきたので、警護任務を任された六課の面々はその迎撃にむかった。
その中で、ティアナは焦りの余り相棒のスバル・ナカジマを誤射しそうになるミスショットをしてしまった。
その後も、ティアナの焦りは益々募り、早朝訓練が始まるより前に起き、自主練をする日々が続き、後日、行われた模擬戦で、ティアナの危険行為になのははキレ、オーバーキル並の方法でティアナを叩きのめした。
隊長陣とFW陣の間に深い溝が生まれるかと思ったが、FW陣に隊長陣が経験した過去の出来事を知り、「強さ」の意味を知り、ティアナとなのはは衝突することなく、無事に和解した。
夏の終わりにミッドの首都、クラナガンで一台の輸送トラックが突如ガジェットの襲撃を受けた。
現場に着いた捜査官が見たのは破壊されたガジェットの残骸と空になった生体ポッドだった。
その日、六課のFW陣は久しぶりの休日を満喫していたのだが、キャロとエリオがマンホールの近くで両足にレリックの入ったケースを鎖で括り付けた少女を保護した事から事態は一変した。
今までガジェット以外姿を見せなかったジェイル・スカリエッティの軍勢・・・・ギンガやスバルと同じ戦闘機人、ナンバーズとの戦闘に入った。
結局、この時は戦闘機人達の逮捕もスカリエッティの詳しい情報も得られなかったが、レリックの回収と少女の保護は出来た。
後日、保護した少女に事情を聞くと、彼女は自らをヴィヴィオと名乗った。
そして、彼女の正体は古代ベルカ時代の人物、「最後の『ゆりかご』の聖王オリヴィエ」のクロ−ン体「聖王の器」であった。
同じ、クローン体であるフェイトと彼女の親友であるなのはに保護され、検査入院していた病院で初体面をし、そこで懐かれたなのはとフェイトの二人は、ヴィヴィオの後見人となり、事件解決のあかつきには、この子を養子にしようと思った。
しかし、九月に地上本部ビルで行われた公開陳述会にて、今までなりを潜めていたスカリエッティ一味は一気に攻勢へと出た。
公開陳述会が開かれた地上本部ビルと六課の隊舎が同時襲撃を受け、多くの局員が負傷し、ヴィヴィオは、スカリエッティ一味に攫われてしまった。
ヴィヴィオを手に入れたスカリエッティ一味は古代ベルカの戦艦『聖王のゆりかご』を浮上させ、同時に地上に設置されていた砲台施設『アインヘリアル』を破壊した。
六課は破壊された隊舎の代わりに廃艦予定だった次元巡航艦『アースラ』に司令部を置き、スカリエッティとの決戦に臨んだ。
その結果、なのはは無事にヴィヴィオを保護し、フェイトはスカリエッティを逮捕、FW陣はそれぞれ相手をした戦闘機人達との戦いに苦戦しながらも勝利し、彼女らを捕縛した。
復活した『聖王のゆりかご』も管理局の次元航行艦隊のアルカンシェルの一斉射撃を受けて消滅した。
後にこの事件はJS事件と呼ばれ管理局史上ミッドで起きた大規模テロ事件としてその名を後世の歴史に名を残した。
そしてこの事件を解決に導いた六課も奇跡の部隊として管理局の歴史にその名を残した。
スバルは、その中で、姉であるギンガの名誉を回復しようとしたが、それについては、未だ賛否両論となっており、ギンガの名誉は未だに回復はしていない。
そして、今日、六課の運用期間が終わりの日を迎えた。
終わりは六課らしいFW陣対隊長陣との全力全開の模擬戦で終わりを告げた。
六課卒業後、FW陣はそれぞれの夢に向かって新たな一歩を歩んだ。
ティアナは執務官を目指すため、まずは執務官補佐として六課卒業後もフェイトの下で働く事となった。
スバルは“陸”所属の部隊の一つで、災害救助のエキスパートである特別救助隊からスカウトが来て、そのまま特別救助隊に入隊し、任務をこなすと同時にギンガの名誉回復のための活動を続けている。
キャロとエリオの二人は自然保護官となり、ミッドから離れた自然世界で暮らしている。
スカリエッティとその配下の戦闘機人、ナンバーズには管理局が司法取引を持ち掛けたが、スカリエッティ本人とナンバーズの内、ウーノ、トーレ、クワットロ、セッテの四人は取引を拒否し、スカリエッティと共に刑務所へと服役し、ナンバーズ唯一の死亡者であるドゥーエを除く、残りのナンバーズは皆、この取引を受け、海上隔離施設で更生プログラムを受けた。
プログラムの担当には108部隊とマリエル・アテンザ技術官が主に担当した。
その理由は、108部隊の部隊長ゲンヤ・ナカジマが戦闘機人である娘を育てた経験からでゲンヤ自らがこのプログラムの担当に志願した。
マリエルの方はギンガとスバルの健康診断を何度も行ってきた事から、スカリエッティに次ぐ、戦闘機人の権威でもあったからである。
更生プログラムが終了した後、司法取引を受けたナンバーズの内、チンク、デェイチ、ノーヴェ、ウェンディの四人はナカジマ家の養子となり、セイン、オットー、ディードの三人は聖王教会が引き取り、彼女達は教会の修道女となった。
そして、聖王のクローンであるヴィヴィオはなのはが養子として引き取り、フェイトもヴィヴィオの後見人となった。
一緒に過ごした時間と受け取った思い出があるなら、それはきっと「お別れ」ではなく、新たな旅立ちである。
終わりのない夢の途中ならば、きっとまた再会出来る。
駆け抜けた日々はまた会う日その時まで大切に抱きしめる。
愛しくて優しい宝物として・・・・。
六課の皆はそう思いながら新たな未来へと夢を抱いて旅立って行った・・・・。
登場兵器紹介



M-2170
式宇宙巡洋艦ガミラス戦役前から防衛軍で採用されている宇宙巡洋艦。
大まかな形状は、葉巻形で、艦底部にはバルジのような張り出しがある。艦首には横方向に張り出したフィンと陽電子衝撃砲の発射口があり、艦後部の両舷には艦載機の発着口らしき物が、艦尾には
Y字型に尾翼が配置されている。また、艦橋上部にも小型の補助翼あるいはレーダーと思しき構造物が確認できる。全長
152m
武装
20サンチ陽電子衝撃砲×一基20
サンチ連装高圧増幅光線砲×三基魚雷発射管×四基
艦首部に
20サンチ陽電子衝撃砲と魚雷発射管を、艦橋の前後部と艦底部にそれぞれ一基ずつ、短砲身の連装高圧増幅光線砲を装備している。
艦の色分けによって製造月を分けている。
甲型 初期に建艦されたタイプで黄色を基調として艦首と艦橋根元が赤、艦橋と艦底部が白い。
乙型 中期に建艦されたタイプで外見は甲型と同じだが、内部は甲型から得たデータを参考に、改善点等が見られる。色は赤色を基調とし、艦首と側面のエアインテーク上構造物の縁が白く、艦底部と第一砲塔から縦方向が灰色のもの。
丙型 後期に建艦されたタイプで、ガミラスとの戦争で建艦時間の短縮、また塗料の不足から色は灰色を基調として艦首・艦首フィンの後部・艦橋を白く、艦中央部と艦尾を赤で塗装した簡易的なモノとなっている。



M-21881
式宇宙突撃駆逐艦ガミラス戦役前から防衛軍で採用されている宇宙駆逐艦。
その艦容は、大型航空機と宇宙艦艇を折衷したような姿であり、艦橋は非常に低くて艦体と一体の構造で、第二次世界大戦期の大型爆撃機のキャノピーを思わせる形状を持つ。
艦首には板状の構造物があり、その上にレーダーまたは噴射ノズルの様な機器が二基見られる。その端から上下横方向に三角形状の小型のフィンが合わせて六枚付いており、エンテ型航空機の機首に似た形態を持つ。
艦後部両舷に水平尾翼があり、その付け根には上下に姿勢制御用の垂直尾翼が付いている。
艦底部には燃料用増槽を二基付属している。
主機は一基備える。また、小型ノズルが、艦首の板状構造物後部の付け根部分に左右それぞれ一基ずつ、艦首から艦橋付近まで、艦底部に板状構造物があり、その後部にある一基、合計三基を備える。
全長
80m
全幅
24m
全高
23m
兵装 艦首三連装ミサイル発射管×一基
上部三連装小口径光線砲×一基
下部三連装小口径光線砲×一基
艦橋手前に固定式ミサイル発射管三門を備える。
光学兵器として、三連装小口径光線砲を、艦橋の背後に一基、その真下に一基の計二基を備える。
M-2170
式宇宙巡洋艦同様、艦の色分けによって製造月を分けている。甲型 初期に建艦されたタイプで黄色を基調として艦首と艦尾部が赤、艦橋と艦底部の一部が白い。
乙型 中期に建艦されたタイプで外見は甲型と同じだが、内部は甲型から得たデータを参考に、改善点等が見られる。色は赤色を基調とし、艦首と側面、艦尾が赤く、艦底部と第一砲塔の後方から縦方向が灰色のもの。
丙型 後期に建艦されたタイプで、ガミラスとの戦争で建艦時間の短縮、また塗料の不足から色は灰色を基調として艦首・艦尾、フィンの一部が赤く、艦橋や艦中央部、艦底を灰色で塗装した簡易的なモノとなっている。
あとがき
M-2170
式宇宙巡洋艦、M-21881式宇宙突撃駆逐艦の艦色設定は作者の解釈で、公式設定ではありません。M-2170
式宇宙巡洋艦の名称もヤマト2199に登場した『村雨型宇宙巡洋艦』をアレンジしたものです。新造艦の艦影はさらば宇宙戦艦ヤマト、宇宙戦艦ヤマト
2に登場した地球防衛軍艦艇をご想像してください。沖田本人は恐らく国葬なんてものは遠慮したかもしれませんが、彼は地球の救世主ですから、恐らく国葬として執り行われたモノと推察し、描きました。
しかし、完結編の事もありまして、作中の様に奇妙な国葬となりました。
なのは
Sts、ヤマト(ヤマト2199)はダイジェストで終わり、彗星帝国戦役前に少しオリジナル話を入れてから、彗星帝国戦へいきたいと思っております。では、次回にまたお会い致しましょう。