スーパーヒーロー作戦 NEW MISSION IF (リリカルなのはStrikers Another Story) 第一話 「異なる歴史の中で」 Part-A
新暦0075年 3月26日、 始動前の機動六課を見下ろすビルの屋上に二人の人間がいた。
「トライバル・エンド、この時間を消せばいいのか?」
「そう・・・ この時間を消滅させればわたしの計画の一部が実現するのです・・・」
トライバル・エンドと話しているのはカイである。
カイは以前、自分達の時間を手に入れようとイマジンを使って暗躍した。
「後は何ヵ所かの時間を消せば完璧ですよ・・・ そうすれば、わたしの欲しいものが手に入る・・・」
トライバル・エンドの野望が静かに動き出した。
Side はやて
2017年3月26日、ガイアセイバーズ本部である日本支部関東支部の基地の応接室でうちは天道くんと話している。
「しかし、天道くんとこうして話すと落ち着くなぁ・・・」
「久しぶりに会ったというのにずいぶんな言い様だな。 部隊を持ってみてどうだった?」
「あはは・・・ なんや自信なくしてもうたわ・・・ いろいろあってな・・・」
うちは苦笑しながらも天道くんの質問に答えていく。
「けど、誰も死んでないんだろ? なら、いいじゃないか・・・」
「天道くん、やっぱりあの時のこと、気にしとったんやな・・・」
うちの言う『あの時』とは天道くんがガイアセイバーズの総監になった時に部下を大勢死なせてしまったことである。
「まぁ、俺のことはあまり気にするな。 これからどうするつもりだ? 俺としてはそれが心配だな」
「わたしは天道くんに心配してもらう程やわやないよ。 せやけど、嬉しいわ・・・ 天道くん、最近丸くなったんとちゃう?」
「あんまり大人をからかうもんじゃないぞ、はやて。 お茶のおかわりでもするか?」
「うん、もらうわ。 天道くんの淹れてくれるお茶は格別やからな」
天道くんはうちの言葉を聞いて、応接室を後にした。
天道くんに悩みをばらすつもりはなかったのにやっぱりばれてもうた。
けど、やんわりとはぐらかしてくれたんは嬉しいなぁ・・・
「せやけど、天道くんがあんなに丸いと気持ち悪いなぁ・・・ あっ、このタルト美味しいわ・・・」
天道くんの作ったレアチーズタルトは相変わらず美味しいわ・・・
後で作り方を教えてもらわんとな・・・
あれっ・・・ 何かわたしの身体が消えてる?
何で!? 何が起こってるんや!!?
助けて、天道くん!!
SIDE 天道
はやてに頼まれてお茶のおかわりを用意しに行く間、少し考え事をしていた。
「(はやての奴、どんどん大きくなっていくな・・・ 樹花みたいに巣立つ日が来るのか。 少し寂しいな・・・)」
俺は最近、自分の周りから巣立っていく知り合いを見ると寂しくなるようだ。俺は考えるのをやめて、はやてに頼まれた紅茶を淹れる。
「はやてもだいぶ疲れていたみたいだからミルクティーでも淹れてやるか・・・」
ミルクティーを淹れて応接室に戻るとはやてがいなくなっていた。
俺は慌ててはやてを探すがどこにもいない。
ガイアセイバーズの受付係にも聞いてみるが、「今日は来ていない」と返されてしまった。
「(どういう事だ・・・ 確かにはやてと話していた。 なのに、どうして誰もはやての事を認識していない?)」
俺は事の真相を考えながら歩いていると焦った様子の野上をやって来た。
「どうした、野上。 そんなに焦っているが何かあったのか?」
「それが突然リインちゃんが消えてしまって・・・」
野上が話した内容は以下の通りだ。
リインフォースUが最近来たユニゾンデバイスでもあるアギトに自分の居場所を取られているような気がしているという話を聞いていたらしい。
似たような経験のある野上のイマジン、モモタロスは自分の想いを語っていたらしい。
その時にリインフォースUが消えたらしい。
「野上、この現象はいつかのあれか。 はやて達の時間が消されたってことか?」
「間違いないはずだよ。 たぶん、あの仮面男のしわざだろうし」
仮面男とはトライバル・エンドのことだ。
「というより、お前はウラタロスか? まぁ、それは別にいいとして、奴らの狙いは何なんだ?」
「それははやてちゃん達の時間が答えを示してくれるはずだよ。 行ってみようか」
ウラタロスの言うことももっともだ。
ここでうだうだ言っていてもしかたない。
消えた時間より前に飛んで原因を突き止めるしかないな。
「超、ヴェルディーカは航行可能か!?」
『もちろんネ。 今すぐにでも飛べるヨ!!』
ヴェルディーカが使えるなら使うことにこしたことはないな。
「ガイアセイバーズ、メンバー各員はヴェルディーカに搭乗、ただちにトライバル・エンドのしわざであろう事件の原因究明および対処を行う!!」
俺の指示にガイアセイバーズのメンバー達はヴェルディーガに搭乗していく。
ヴェルディーガとはガイアセイバーズが使用している戦闘航行艦だ。
この艦船は俺達が数年前に起きたある事件を解決するのを手伝い、この艦船を使用できるようになった。
ガイアセイバーズのメンバーを乗せたヴェルディーガがはやて達のいるであろう時間に向けて発進した。
SIDE 楓
俺の名前は氷室 楓だ。 第97管理外世界、地球の出身である。
詳しいことはまた今度語りたい。
「楓さん、少し練習に付き合ってもらえますか?」
「構わんがスバルにシューティングアーツの基礎を教えるんじゃないのか?」
俺がそう聞くとギンガは少し悩んだような顔をしていた。
そんなギンガの表情を見て、可愛いと思ったことは秘密にしておこう。
結局、ギンガはスバルのところへ行った。
「それにしても可愛いですね。 先輩がこんなに面倒をみるのも分かるよう・・・」
俺に話しかけているのは部下のレイセン・ハーミック。
第12管理外世界出身で錬成魔法の使い手でもある。
しかし、俺同様にあまりこっちの魔法が使えない。
「痛いですよぉ・・・ いきなり殴らなくてもいいじゃないですか・・・」
「うるせぇ。 分かったようなこと言うな。 それより風音はまだなのか?」
「まだみたいですよ。 最後に連絡があったのが一週間前だからそろそろ来ると思いますけど」
風音とは俺の部下の風祭風音のことである。
風音はまったく魔力の類いはないが神鳴流剣士の能力を生かして働いている。
「言っている内に来たようだ。 久しぶりだな、風音」
「お待たせしました、楓はん。 あの二人があなたの妹はん?」
「あぁ、そうだ。 だから、今抱えてる事件を1日で片付けたい」
俺が今追っている事件は質量兵器の密売だ。
今まではただの調査だったのでそんなに苦労はしなかったがそろそろアジトが分かったから潰しにかかるつもりだ。
「じゃあ、そろそろ行きましょうか? さっさと仕事を終わらせましょう」
「そうですなぁ。 早う終わらせてギンガはん達とゆっくり遊びたいですなぁ」
二人の言う通りだ。 この前の空港での事故があってから3ヶ月くらいしか経っていない。
そんな時期にこんなくだらない事件を起こしてくれた犯人には軽く報復してやる・・・
SIDE レイセン
そういうわけで、質量兵器密輸犯のアジトに侵入しています。
先輩の指示によってバズーカやミサイルなどの兵器は鉄屑に錬成しておきました。
「さて、馬鹿どもに鹿せんべいでも食わせてやるか」
「ええですなぁ。 けど、奈良まで行かんと駄目ですよ」
二人の会話に突っ込めない自分が情けないです・・・
犯人がいるであろう部屋の前に待機しています。
「風音、白金でこの扉を叩き切れ!!」
「分かりましたよ。 さっさと終わらせましょう!!」
風音さんは白金を逆手に持ち、素早く扉を切り裂いていきます。
白金は龍の鱗を鉄に混ぜて打った刀です。
この白金は風音さんが退魔師の仕事をするために作った二本の牙のうちの一本だそうです。
扉を斬って入った犯人達の部屋ではマシンガンを構えて待ち構えていた。
「風音、弾を斬っちまえ!!」
先輩の言葉を聞いた風音さんは犯人達が撃ったマシンガンの弾を素早く斬っていく。
しかし、犯人達はさらに銃撃してくる。
僕達、生きて帰れるでしょうか?
不安で仕方ありません。
part-Bへ続く
氷室 楓(ひむろ かえで)
身長:165cm
体重:55kg
出身世界:第97管理外世界「地球」
年齢:15〜18歳
髪の色:水色
魔法使いの両親の間に生まれるはずだったがその前に両親をある事件で亡くしてしまう。
しかし、双子の妹でもある氷室 かえでと楓の二人の生きたいという執念にも近い想いが二人を一人に溶け合わせ、生まれた。
使用する魔法体系はミッド式(シューターなどの簡単な魔法)とメルディアナ魔法学院で習った魔法の数々など。
デバイスは基本的には使用しないがグローブ型の通信及びサポート用のトライデントを使用する。
戦い方はキックボクシングや総合格闘技の技術と魔法や超能力を組み合わせたスバル達のシューティングアーツに似たスタイルである。
レイセン・ハーミック
身長:175cm
体重:68kg
出身世界:第12管理外世界「クナーフ」
年齢:21〜24歳
髪の色:金色
レイセンの世界の人々は皆、錬成魔法が使える。
その能力を活かして管理局に入局するもミッド式やベルカ式の魔法をあまり使えないことが原因で職場には恵まれなかった。
アルバイトを始めて2年が経ったころの楓にスカウトされて、楓のいた部隊へ出向した。
基本的には、楓の無茶な要求に応えながらしっかりサポートしている。
使用する魔法体系は錬成魔法と近代ベルカ式の魔力付加である。
戦い方は錬成魔法で前へ出る楓と風音をサポートするのが得意。
風祭 風音(かざまつり かざね)
身長:160cm
体重:48kg
出身世界:第97管理外世界「地球」
年齢:17〜20歳
髪の色:黒色
京都で生まれ、幼い頃から姉とともに京都神鳴流を学んでいた。
中学卒業をきっかけに全国を流浪する生活を始めた。
その途中で、楓と出会いスカウトされた。
姉は自分の傍にいてほしいと思っているようだ。
魔法は一切使えないが、神鳴流の剣士としての技術を元に戦闘を行う。
戦い方は居合いを中心とした剣術である。
(このプロフィールは物語が進めば更新されますのでお楽しみに。)
あとがき
皆さん、どうもです♪♪
ひらひらですよ♪♪
今回はスーパーヒーロー作戦 NEW MISSION IF (リリカルなのはStrikers Another Story) 第一話 「異なる歴史の中で」 Part-Aを修正しました。
文末の。を消して、内容の一部を変更しました♪♪
これからも文末の。や内容の変更をしていきますのでよろしくお願いしますね♪♪
ひらひらでした♪♪