Kanon another story
〜World is Sky〜
第3話
オレは今商店街に来ていた。
あの後、教室に戻る気が起きなかったオレは祐吾にメールを打って早退した。
まぁ、早退と言っても実際はただのサボりなんだが…
オレがここに来たのには理由がある。
あの日以来欠かしたことのない、彼女の墓参りをするためだ。
彼女の墓は、商店街を越えたところの、ちょっとした丘の上にある。
オレは商店街を越え、丘を登った。
ふと、後ろを振り返り街を見渡した。
この丘は滅多に人がこない。それに、街の喧騒もここまでは届かない。
丘を登り終えた時に見るこの景色がオレは密かに好きだった…
っつーかそれ以外は全部嫌いだ。
『丘』って名前がついてる割にはやたらめったらに高ぇし、整備されてねぇから歩きづれぇし、
なんかここの木々はやたら影背負ってる気がすっし、それもこれも全部あいつがこんなとこに墓なんて作っからだ!
墓の前に立つ。
「よぉ、何でこんなとこに墓作ったんだ?」
無意味な質問をしてみる。
もちろん無意味だったが…
「よっこらせっと」
彼女の墓の前には切り株がある。
この丘には、オレが知ってるだけで結構の数の切り株があった。
確か、何年か前に女の子が木から落ちたとかなんとかでその木が切られたらしいが…
まぁ、この切り株もその木の道連れといったところか、見たところかなりの大きさだったみたいだし、な。
オレは切り株の上に座り込む。
「…何で…オレ達、思い出なんて作ったんだろうな?」
オレは、その言葉を噛み締めながら少しだけ目を閉じた。
そして、そのままオレの意識は闇に沈んだ…
夢を見た…
あいつが…
目の前で死んだ…
あの日の夢…
「商店街?」
オレの隣には先日彼女になった幼馴染、神無月 美冬=ケイ=雪咲(かんなづき みふゆ=けい=ゆきさき)がいた。
なんでこんな長い名前なのかはオレは知らない。別に彼女はハーフでもなんでもなかった筈だ…
まあ、彼女の親の趣味なんだろう………多分……
1度だけそのことを聞いたら…
「エヘヘ、秘密♪」
とか、なんとか言って教えてくれなかったんだよなぁ…
「駄目かな〜?」
確か、一緒に商店街に付き合ってくれと言われたんだったかな?
それが、あいつに告白された次の日の放課後のことだった。
「やだ、めんどい」
オレはその一言をあっさり断った。
「う〜〜」
どうやら、少しだけ怒ったようだ。
「1人で行きゃいいだろ?」
正直オレは恥ずかしかった。なんて言うか恋人同士みたいだったから…
「え〜私達恋人さん同士だよ〜?」
……どうやら声にでていたようだ…
「…そ、そ、そういや、そだったな」
きわめて平静をよそおいながら言う……バレバレだろうが…
「だ・か・ら・行ってくれるよね?」
上目遣いに聞いてくる。
こう言う時は何を言っても聞かないことは知ってる。
だけど今日だけはオレも引けない。オレにはどうしてもやることがあるからだ。
「ダ・メ・だ!」
視線を外しながら拒否する。
「行・こ・う・よ!」
オレはできるだけ突き放すように言ったつもりだったが、ケイも引く気はないようだ。
「なんと言われようと今日だけは付き合わないからな」
今度は真正面からケイを見る。
「う〜〜」
スネてしまったようだがしょうがない。今度死ぬ程謝らなきゃいけないだろうが…
「悪ぃな。今度絶対埋め合わせするからさ」
ウインクなどしつつクールに決めてみた。
「う〜〜……わかった。でも、今度は付き合ってね?」
そう言われたら断る理由はない。
わかった、と言おうとしたところで…
「あっウインク似合ってないよ?」
痛いところをつかれた。
気づかれないようにさっさと教室を出て行く。
「待ってよ〜〜!!」
無視して走り出す。
いつも通りだったから…
いつもと変わらなかったから…
だから…
思わなかったんだ…
『日常』が…
オワルなんて…
to be continued
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あとがき
この小説を読んでいただきありがとうございました。
あとがきを四度勤めさせていただくのは作者ことアトラシアです。
ア「どうも〜アトラシアで〜す♪」
祐「どうも〜祐吾で〜す♪」
ア「むお!いつからそこに!?」
祐「今」
ア「…そうかい」
祐「そうだ」
ア「じゃあ、毎回恒例のキャラ紹介にいくか?」
祐「だな、さっさとしやーれ」
ア「うむ、だが…大変な事実があるんだが…」
祐「なんだ?」
ア「実はお前の資料がまったくないんだ」
祐「…?」
ア「だ・か・ら・資料がな・い・の!」
祐「つまり?」
ア「あぁ!だからぁ!お前のキャラは名前しかないんだよっ!設定も何もねぇペラッペラのペラッペラのキャラなんだよ!」
祐「ふ〜ん」
ア「Σ(○w○;)!!」
祐「だって、俺脇役だしなー」
ア「以外に冷静だ…」
祐「まあな、今回は静かに終わりたいし」
ア「そうだな、前回なんて…(回想)」
冷『SEE! YOU! LIFE! IS! NEXT! AGAINN!!』
ア「(回想終了)だったもんな〜」
祐「またね!もう1度人生を!」
ア「??」
祐「訳してみた」
ア「意味わからんな」
祐「まったくだ…」
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では、次回のお話までほんの少しの休息を…