Kanon another story
〜World is Sky〜
第1話
コケコッコ〜!(目覚ましの音)
「う、ん?」
寝ぼけた顔をこすりながら窓の外を見る。
「なんだ、もう朝か、ダリィ、な」
体を起こし洗面所に向かう。
「まだ、雪降ってんのか…」
どうやら昨日降っていた雪は今だに降り続けているらしい。
「さて、と。飯食って学校行くか、な」
今度は台所へ向かう。
オレの親は、オレがガキのころに死んじまっていない。そんなオレが今まで生きてこれたのは…
まぁ、彼女と彼女の両親のおかげだろう。オレがこの歳になるまで育ててくれたんだから。でも、もう彼女は…
っと、こんなこと思い出してる場合じゃなかった。料理は出来上がってる。早く食って学校に急がないと。
家を出て傘をさす。相変わらず雪が止む気配はなかった。
しばらくすると十字路が見えてきた。
このまま真っ直ぐ行けば学校がある。左に行くと商店街。右に行くと…
「あ!神!はよ〜!」
と、まぁ、こいつの家があるわけだ。
「おぅ」
声をかけてきた冷香に軽く手を上げて答えておく。
「な〜に朝から辛気臭い面(つら)してンのよ!」
「朝からハイテンションの奴の方が珍しぃわボケェ」
「ボケとはなによボケとは!」
「あぁ、うるせぇうるせぇ」
無視してさっさと歩き出す。
「ちょ、ちょっと待ちなさいよー!」
オレが歩き出すと冷香が慌てた様子でついてきた。
校門に入ろうとしたところでよく知った奴に声をかけられた。
「神、はよ〜」
(…この挨拶…流行ってんのか?)
声をかけてきたのは、川倉祐吾(かわくらゆうご)。オレの幼馴染の1人だ。オレには3人の幼馴染がいる。
1人は冷香。もう1人は祐吾。もう1人は…
「…おはよう神…」
後ろから声が聞こえる。オレは後ろに振り返り…
「よぅ、優易」
片手を上げて答える。
今声をかけてきたのがもう1人の幼馴染、折真優易(せつまゆうい)だ。
大体いつも4人はここで一緒になる。そして教室まで一緒だ。この腐れ縁はなかなか切れない。
…いや、1人だけ切れてしまった。
ホントなら一緒にこの学校に入るはずだった彼女…
ずっと一緒だと言ってくれた彼女…
もう1人の幼馴染…
オレの初恋の人…
そして、オレを好きだと言ってくれた彼女…
「ん…ぃん…神!」
冷香の声で現実に引き戻される。
「ん?」
「ン、じゃないわよ!アンタがボーっとしてるから二人共行っちゃったじゃないの!」
そう言われ周りを見渡す。
「確かにいないな」
「はあ〜、もう!早く行こ!」
そう言ってさっさと行ってしまう。
「ふぅ」
オレは一息ついて空を見上げる。
(なぁ、お前はそこにいんのか?)
空に問いかける。
ヒュゥゥゥゥゥ
その時一際強い風が吹いた。
(………はっ。な、わけねぇか…)
微笑しながら空に問いかけた後、教室に向かって歩き出す。
to be continued
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あとがき
この小説を読んでいただきありがとうございました。
あとがきを再び勤めさせていただくのは作者ことアトラシアです。
ア「では、今回も人物紹介をしますか?」
冷「そうね、前回予定ではアタシまでやるつもりだったのに、神しか紹介できなかったしね」
ア「むお!なぜそれを!?」
冷「乙女の秘密よ。さっさと紹介に行きましょ」
ア「へいよ。え〜とですね、オレの隣にいるのがこの話の一応ヒロインの雪乃詩冷香です」
冷「一応?」
ア「今のは流すとこ(ボソボソ」
冷「え!?そういうことは早く言いなさいよね!(ボソボソ」
ア「ん!んん!では続いては見た目を」
冷「そうね、バッチリお願い!」
ア「髪の毛が特徴的ですね、え〜っと(ガサゴソ(カンペ見中)」
冷「何してンのよ!?(ボソボソ」
ア「うるさいな!今回の話書くのに忙しくて、セリフ覚えて無ぇんだよ!(ボソボソ」
冷「そンなの言い訳にしないでよ!このド三流!」
ア「な!?この!人が気にしてることを!」
神「…おい、ちょっと待て。話がずれてるぞ?」
ア+冷「○★×□※◆◎☆■!!」
神「あっと、アホ共はほっぽして、オレが人物紹介をしようか、な」
ア+冷「○★×□※◆◎☆■!!」
神「あいつの見た目ねぇ、髪が特徴的だな。…さっきも言ったとか思わないでくれよ?」
ア+冷「○★×□※◆◎☆■!!」
神「え、え〜っとだな…」
ア+冷「○★×□※◆◎☆■!!」
神「いいかげん黙れ貴様らぁぁぁぁぁぁ!!」
大変お見苦しいところをお見せして申し訳ありませんでした。心よりお詫び申し上げます。(謝フカブカ〜
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では、次回のお話までほんの少しの休息を…