あくる12月の下旬。

  もう雪など振るのが珍しい近年で、今日はやはり珍しく雪が降っていた。

  本日の最低気温は-3℃、最高は5℃だ。本気で寒い。

  吐く息は白く、町にいる人間は全員揃って寒そうだ。

  かくいう俺も厚手のコートに毛糸のマフラーと手袋と完全防御というには少し足りないが大分重武装している。

  ふと窓から外を見上げれば、灰色に染まった空からしんしんと雪が降り続けている。

  天気予報によれば、今日は一日中雪が降るとか。

  今年は久しぶりにホワイトクリスマスが見れるだろうか? そんな淡い期待をなんとなく抱く。




 「さて、じゃあ俺はそろそろ出るな」




  玄関に立ってトレイターに声を掛ける。

  靴履いて、財布持って、クラウソラス持って、準備オーケー。

  もはや昼時なのだが、とある奴から呼び出しを喰らって出かける事となってしまった。

  しかもその呼び出し方がメールだし……いや、それは良い。

  だとしてもアレはいくらなんでも無いんじゃなかろうか。




 『会いたい、付き合え』




  素敵なまでにストレートかつ簡素。

  この一文だけで意思疎通ができてしまうあいつと俺の仲がたまに恨めしい。

  ああ、さよなら俺の愛しの炬燵よ……その温もりを求めて必ず帰ってくるから待っててくれ。

  それにしても今日は鍋でも食いたい気分である。チゲ鍋とか良いね。




 「風邪など引くなよ?」

 「誰が」

 『大丈夫ですよ、馬鹿は風邪を引かないと言いますし』




  おいこらクラウソラス、おめー喧嘩売ってるのね?




 「そうか、それもそうだな」

 「そこも納得してんじゃねー」




  全く、話が相棒達ながら気苦労が絶えないものである。

  主に俺の威厳とか家での権力とか諸々。

  最近は料理以外の権力が完全に地に落ちつつあるしな……俺、ほんとにこいつらの主?

  ここまで来ると流石に自信なくしそう、俺。




 「はあ……まあいいや、行ってくる」

 「ああ、何かあれば連絡を寄越せよ」

 「ママか、お前は」




  実際そんな気分なのかもしれんが。もしくは姉辺り。

  扉を開けると冷たい空気が外から流れ込んでくる。うう、さむさむ。

  トレイターは平気そうだ……耐性があるのだろうか、うらやましい。

  こんな寒い中で迎えに来いなどと、あいつの物好きにも困ったものだ。




 「んじゃ、行きますか」




  いざ、人攫いへ。




















  クリスマス記念小説その2 魔法少女リリカルなのはStrikerS編
                                       IF END アリサ




















 「ふう……」




  作業を一つ終えて、ちょっと息抜き。

  手元に置かれた紅茶が淹れられてあるティーカップをを手に取り、窓から外を眺める。

  しんしんと降り続ける雪は止む事が無く、この調子なら天気予報通りに一日中降り続けるだろう。

  そのせいか今日の最高気温は5℃らしく、実際外は身が震えそうな寒さだ。

  だけどこの室内は暖房が利いていて外よりは幾分かマシ。

  健康に配慮して外の気温と室内の気温の差は最大でも5℃。これだけでも大分体感温度は違ってくる。




  備え付けの時計を見てみる。

  時刻は丁度12時を回った所だ。




 「……まだかしら」




  あいつに呼び出しを掛けてそろそろ10分。

  あいつが使う手段でならもう来ていても良い筈なんだけど……

  そう思い、未だに来ない待ち人の事を考える。










  あいつ―――皇陣耶。

  私ことアリサ・バニングスの幼馴染の一人で、私とあいつの間には色々と複雑な事もある。

  端的に言うならあいつは私の敵であり、味方であり、仇であり、恩人であり、家族、友人、他人、顔見知り……まあ、複雑なのだ。

  あいつと私との関係は一言では言い表せないほどに難しい、というかややこしい。

  こんな関係が始まったきっかけというのもまた特殊な状況から始まって……

  互いに互いを拘束している、とでも言えば良いのか。

  抱えているだけでも面倒だっていうのに、わざわざそれを放したくなくて念入りに拘束しているんだ。

  それを抱える事で傷ついても、抱えられていられるならそれでも良いと……そんな、甘い幻想を抱いて。

  だからお互いに遠慮なんてしない。

  会いたいなら呼びつけて、用があるならこき使う。

  利用するなら徹底的に、謝罪があるなら誠意を籠めて―――

  これは、ある意味では愛とも言える。

  恋愛感情のソレかどうかまでは知らないが確実にお互いに深い愛情を以って接している。

  それこそ遠慮という言葉が無いくらいに。

  酷く矛盾しているかもしれないけど、それが私とあいつの関係だ。

  互いの全てを許容しながら、絡み合っていく様な……丁度、綿みたいな感じで、緩やかに。

  そんな関係が今までずっと続いてきて……




  その時、コンコンとノックする音が聞こえた。

  ただそれは扉からではなく……窓から。

  目を向ければ、予想通りの奴が窓に張り付いてノックしていた。

  そいつも私が気付いたのを見てノックを止める。




  軽い足取りで窓まで向かい、鍵を開けてやると待ってましたと言わんばかりに室内に転がり込んできた。もちろん、靴は脱いで。

  本当、ちゃっかりとしている。




 「うおお、あったけえ……生き返るなあ」

 「いい歳して何言ってんのよ、男でしょあんた」




  そう言うといつもの仏頂面が三割増しほどで不機嫌な顔をする。

  それがどうした、悪いか、とでも言いたげな顔だ。




  それは勿論、これから色々と付き合ってもらうのに寒い寒いばっかりじゃつまらないもの。




 「はーい、それじゃ早速行きましょ? まずは外でランチを済ませなきゃね」

 「もうですかそうですか、俺に休みはありませんかそうですか……あったかい空気が欲しい」




  などと愚痴を零しつつも準備する辺りは律儀というか何というか。

  私も紙に軽くペンを奔らせてそれを自分の机に置いておく。

  後はコートを着て、用意していた持ち物が入ったバックを持つだけ。

  で、既に窓を開けた陣耶の手を掴んで……




 「しっかり掴まってろよー」

 「死んだって放してやらないから安心なさい」

 「さよけ」




  そのまま、ふわりと軽く抱きかかえられる。

  眼前に広がるのは白の世界。

  そこに向けて―――




 「さ、出発しましょ」

 「了解(ヤー)




  陣耶が跳んだ。




















                    ◇ ◇ ◇




















 「お待たせいたしました、ご注文のチキンカレーとシーフードグラタンになります」




  食事を運んできたウェイターが丁重に品物を俺たちの前に置いていく。

  俺の目の前に置かれたチキンカレーからはカレー独特の匂いが広がりそれがなんとも食欲をそそってくれる。

  アリサはシーフードグラタンを頼んだ。

  チーズとホワイトソースに隠れて見えるイカやエビが実に美味そうだ。




 「あんた、カレー好きねえ」

 「だって美味いじゃん」




  言いながらも早速スプーンでライスとルーを口に運ぶ。

  ちょうど良い感じに柔らかくなった肉や野菜が口の中でルーの辛さと一緒にそれぞれの味を出してくる。

  んー、やっぱカレーは良いわ。

  アリサもやってきたシーフードグラタンを下が火傷しないようにある程度冷ましながら口に運んでいる。

  その表情も心なしか嬉しそうに見える。




 「あー、体の芯からあったまるわー」

 「鍋物だとなお良いんだがなあ」




  が、カレーも美味いのでそれで良し。

  それにこの時期、ホットな食事は何だって美味く感じる。




  と、俺のカレーににゅっと別のスプーンが伸びてきた。

  ライスとルーをささっと取って視界の外に消えていく。

  それを目で追えば……アリサが俺のカレーをもしゃもしゃと喰っていた。




 「……一言くらい断りを入れたらどーかね」

 「む? ああ、カレーは美味しく頂いたわ、ありがと」

 「既に過去系だしっ! ええい、俺にも寄越せ」




  仕返しとばかりに俺もシーフードグラタンにスプーンを伸ばす。

  が、それに気づいたアリサが素早くシーフードグラタンを俺の射程外へと移動させた。

  なんとか取ろうと体ごと移動してまたスプーンを伸ばす、移動させられる。

  伸ばす、移動、伸ばす、移動、伸ばす、移動……




 「オイ」

 「何よ」

 「お前だけ喰って俺になしとはそりゃねえだろうっ」




  不公平である、不平である不満であるやり直しを要求するー。

  そんな俺の抗議すら何食わぬ顔でスルーしやがる目の前のお嬢様。俺の慈悲を施す気は無いらしい。

  こうなりゃ自棄だと残ったカレーを掻き込もうとして……




 「はい」

 「むぐっ」




  口の中にスプーンを突っ込まれた。

  そのままスプーンに乗っかってた物をもしゃもしゃと味わう。

  ……うん、シーフードグラタン。




 「美味しいかしら」

 「まー、うん、美味い」




  やられた、完璧に不意打ちだ。

  馴れた筈なのにちょっとばかり照れて返事にどもってしまう。

  こいつのしてやったり顔がちょっと悔しい。

  ここまでされるともう腹の立てようも無い。




 「さ、先は長いんだから早く済ませましょ」

 「ういうい」




















  食事を終えた後はゲームセンターに向かった。こういう所に足を運ぶのも久しぶりだな……

  入ってみれば全体的に暗めの施設内が色取り取りのライトで照らされている。

  ここ最近に新台が入荷したらしく、一部の区画が人混みで賑わっていた。




 「いつ来てもここは混んでいるわねー」

 「そういうもんだろ。娯楽を求めてここに良く足を運ぶ奴は少なくは無いと思うぜ?」




  そういう暇人を俺は二、三人ほど知っている。

  例えばカリムとか松田とかカリムとか、あとカリムとか。

  仕事はそっちのけで自分の趣味に突っ走りその度に周りから何かと言われている。

  ああいう奴ほど俗世を満喫できるんだろうなあと思う今日この頃だ。




 「なのはや忍さん辺りは妙にゲームが上手かったわね」

 「もうあれは一種の天武の才だろ。なのはなんか運動神経はパーなくせして反射神経の方は結構良いからなあ」




  でないと戦闘なんてとてもじゃないがやってられんだろう。

  もし反射神経も運動神経並みにパーならそれはそれは酷い事になる……

  が、そーなるとあの行動全てが罠の要領で敵の行動を誘導してこっちが対応していたみたいな事になりかねない。

  それは一体どんなチートだ……




  で、暫くして適当なゲームを見繕った俺たちは早速コインを投入してやってみる。

  選んだのは大きめの音ゲーで、何か対戦とかできるらしい。

  二人して並んで、難易度は物好きにアリサが最高難易度を選択。

  ちなみにアリサ、この手のゲームは初体験。俺はそうでもないがそれでも全然やって無い方だ。

  コレはもう酷い事になりかねないとか思ってたんだが……ところがどっこい、アリサが見事にやってくれた。




 「こ、こいつ何でノーミスな上に全部最高評価なんだよ」

 「この手のゲームって要は音感とリズムでしょ? 知ってる曲だから結構簡単だったわ」




  ここにも居やがったよ準チートが……

  音ゲーってリズムもあるけど第一記憶ゲーですぜ? ぶっちゃけ所謂初見殺し。

  しかしアリサはその初見殺しを見事に打ち破りましたとさ。何こいつ、絶対オカシイ。

  人の事を超人だの何だの言うがこいつだって十分規格外だと思う。むしろ俺からすればお前の方が超人じゃい。

  何か一気に勝てる気がしなくなってきた……




 「さ、次行きましょ、次」

 「くそう、次は格ゲーでリベンジしちゃる」

 「大人げないのねー」

 「ほっとけ」




















 「わり、ちょっとトイレ」

 「はいはい、ここで待っとくから行ってきなさい」




  ゲームセンターを出た後、ちょっと用を足したくなったので断わりを入れてからそそくさとアリサから離れる。

  うう、寒いとトイレが近くなるからなあ……

  ちょっと移動した所にトイレを発見。

  とりあえず混んではいない模様、ラッキー。

  中に入って出すものを出す。




 「あー、スッキリした。いやあやっぱこうスッとして生きてなくちゃね、人って」

 『このシーンをここまで描写するのもどうかとも思いますがね……』




  何の事かこれっぽっちも分からんので発言はスルー。

  と、そこで自販機が目に付いた。

  品揃えはそれなりに、暖かめな飲み物が並んでいる。

  ふむ、ついでだし何か買っていこうか。

  アリサの奴は……紅茶で良いかね? 俺はミルクっと。

  えーと、財布財布と―――




 「あー、今日は遊んだなあ……しかし、寒っ」

 『この調子だと1月2月はどうなる事やら、地球温暖化とは恐ろしいですね』




  いや逆じゃね?

  寒さに凍えながら自販機に小銭を入れて適当に熱めの紅茶とミルクを一本ずつ選択。

  そんでガコン、と落ちてくる缶二つを手に取る。あったけえ……

  この寒さの中じゃあ貴重な熱源だね、一人占めしたくなるくらい。

  が、人を待たせているので浸っている暇すら無い。

  缶を手ごとポケットに突っ込んで早足にアリサが待っている場所へと向かう。




 「……あり?」




  が、そこにアリサはいなかった。

  軽く辺りを見渡す―――うん、いない。

  トイレ行ったか……?




 『マスター、下です下』

 「へ?」




  クラウソラスに促されて下を見てみる。

  そこには見慣れたあいつ愛用の携帯……

  まさかと思い拾ってアクセサリー類などを見てみる。

  ―――うん、間違いなくあいつのだ。




  ……あれー?

  マテマテ、落ちついて考えよう。

  ここに落ちていたあいつの携帯、アリサがこんなのを落す筈もなく……




 「ま、ましゃか……」

 『本当にトラブルが尽きませんね、この世界』





  誰かに拉致られたーーーーー!?




















                    ◇ ◇ ◇




















 「ん……」




  床の冷たい感触に目を覚ます。

  私、倒れてる……? 何か暗いし、ベッドは堅いし……うん、家じゃないわねここ。

  何でこんな所に居るんだっけ……




 「あ、目を覚ましたみたいっすよアニキ」




  何か聞き慣れない声が聞こえる。

  あれ、私ってば確か陣耶と……って、あ。




 (そうだ、思い出してきた……)




  陣耶を見送った隙に一気に数人の男に囲まれたんだっけ。

  そいつらがあからさまにナンパしてくるもんだからスパッと一言切って捨てたら口にハンカチか何かを押し当てられたんだ。

  本能的にヤバイって思って暴れたけど、時既に遅し。

  そのまま意識が落ちていって……たぶん、クロロホルムとかそこら辺のもので。

  で、目が覚めればこの状況。

  両手は後ろで組む形で縛られていて、服にも重みが感じられない。

  所持品の類は全部向こうが持っているんだと思う。もしくは処分されたか。




 「へっへっへ、こうして見ると良い体してんなあ……滅多にいねえ上玉だぜ」

 「それはどうも。そんな上玉をもうちょっと丁重に扱おうとは思わないのかしら?」

 「いやいや、これから丁重に扱いますとも」




  そう言って男はサディスティックな嗤いをその顔に浮かべる。

  あーあ、迂闊ねえ……私もドジ踏んだものだわ。

  状況は至って最悪。

  周りには5人ほどのチンピラじみた男達。

  私といえば、両手を縛られている上に変な薬でも嗅がされたせいか体が重たい。

  護身術とかも全然嗜んじゃいないし……




 「丁重に扱って、すーぐ良くしてやるからよ?」

 『ヒャハハハハハハ』




  最低ね、こいつら。

  周りが盛り上がっていく中で、私だけどんどん冷めていく。

  だけどその分だけ余計に現状の拙さを否応なく認識してしまって……




  ……ヤバイ、怖くなってきた。




 「さーて、そんじゃあお楽しみターイム」




  リーダーらしき男がこちらにゆっくりと歩いてくる。

  その動作に、思わず身を固くしてしまう。

  それが余計に相手の興奮を煽ったのか、男たちは更に嫌な笑みを深めた。

  おぞましい、と感じる。




 「……来ないで」




  何とかその一言だけ発する。

  けど、相手はそんな言葉がまるで聞こえないかのようにゆったりと余裕の表情でこちらに迫る。




  また一歩。




  逃げようと体に力を入れても、思う様には動いてくれない。

  体がまるで鉛の様で、身を起して後ずさるのが精一杯だった。




  また一歩。




 「来ないで」




  もう一度繰り返す。今度は、さっきより強く。

  だけど男は歩みを止めない、動じやしない。

  余計に笑みを深めて、こっちにやってくるだけだ。

  徐々に男達に囲まれて、逃げ場がなくなっていく。




  ドン、と背中が壁にぶつかった。




  後ろに下がろうにも、壁があるからもう下がれない。

  男はそのまま私の傍まで歩み寄って来て……




 「っ、来ないで、よっ!!」




  反射的に右足で男を蹴ろうとしていた。

  けど無茶な体制から放った蹴りなんてまともにダメージを与えられる訳もなく、男は慣れた様にそれをあしらう。

  そのまま肩を掴まれて、思いっきり床に叩きつけられた。




 「痛っつ……」




  痛みに顔を顰めても目の前の男は気にした風はない。

  それでもと、目の前の私を押し倒している男を睨む。

  だけど、それすら男にとっては何の意味も成さないらしい。




 「いいね、気の強い女は好きだぜ……」




  そんな私を見て、男はより一層笑み深める。

  抵抗しようにも、体を押さえつけられて碌に身動きできない。

  男の口が私の耳に寄せられる。

  耳に掛かる息が何共気持ち悪くて、嫌悪感を掻き立てさせる。




 「そういう気の強い女が屈服していって、最後には自分から求めてくると思うと……堪らねえなあ」

 「っ―――!!」




  その言葉に、一気に背筋を悪寒が奔った。

  この男達は、確実に私を―――

  そう思った瞬間、顔に怯えが浮かんでしまったのが自分でも分かった。




 「良いねえ、その顔が実にそそる」

 「ふざっ、けんじゃないわよ!!」




  叫んで全力で暴れようと体に力を込めても、屈強な男の腕はビクともしない。

  私の必死の抵抗を嘲笑うかのように男は私を持ち上げて―――壁に叩きつけた。




 「かはっ……」




  衝撃で息が詰まる。

  こういった衝撃に慣れていない私の体には、酷い鈍痛が奔っていた。

  くう、ただでさえ重い体がこれ以上動けなくなるのは……!




 「さて、そえじゃあお前さんも楽しめるようにしてやろう」




  懐を弄ると男は一本の小さな注射器を取りだした。

  中には液体の様なものが入っている。

  こんな状況で持ち出す物といえば……




 「最近の裏ルートじゃあ質の良い品物が出回っていてなあ。まあ、コレは良すぎて法律に引っかかっちまう物なんだけどな」




  すぐにそんなのは気にならなくなるさ、なんて勝手な事を言う男。

  冗談じゃない……! 誰がこんな男達の慰み者なんかになって堪るもんですか……!!

  とにかく、アレを打たれたら冗談にならない。

  何とかして離れないと……!




 「く、う……!」

 「そう怖がんなよ、すぐに良くしてやっからよ」




  体を押さえつけられて思うように動けない。

  眼前にはニヤニヤと笑う男の顔。手の注射器は既に私の腕に添えられている。

  そのまま少し力を入れるだけで、簡単に針は―――




 「―――そんなのは、御免だわっ!!」

 「がっ!?」




  頭を思いっきり振って頭突きをかましてやった。

  動けないと思って油断しきっていた男の顔に綺麗に私の頭が命中して、男の体が仰け反る。

  頭がジンジンするけど、やり返してやったわよ。ざまあみろ。

  歯向かうとは思っていなかったのだろう。男は鼻血を流しながら面食ったような表情で私を見ている。

  チャンス―――今の内に移動できれば、身を隠す事くらいはできるかもしれない。

  そう思って駆け出そうとした時に―――




 「……く、くくく……はっははははははははは!!」

 「っ!?」




  急に男が笑い始めた。心底おかしそうに、ゲラゲラと。

  突然の事に思わずそっちに気を取られてしまって―――それがミスだった。

  あっという間にこっちに迫った男が今度は私を正面から壁に叩きつけた。




 「あぐっ!」

 「はっは、良いねえ……お前最高だよ。ここまで来てまだそんな風に歯向かうなんて思っちゃいなかった」




  く、拙い拙いまずいまずいマズイ―――!

  男に背を向ける形で壁に押し付けられているこの状態じゃほんとに抵抗ができない!

  体は、相変わらず男の力で固定されて言う事を聞いてくれない。

  針の冷たい感触が、腕から伝わる。




 「気に入った、俺のオンナにしてやるよ」

 「誰が、アンタなんかの……!」

 「やっぱアレか、一緒にいた男はお前の彼か?」




  その言葉で、ハッとした。

  陣耶―――男の言葉で、一緒に居たあいつの事を思い出す。

  そっけなくぶっきらぼうで、協調性があるかのように見えて実はどこまでも自分勝手な奴。

  だけど根っこの部分はお人好しで、あいつは私の傍に居てくれた。

  小学生の頃、あいつの本質に気付いたあの時……




 『俺は、殺す側の人間なんだ―――人を殺せるような、そんな人間なんだよッ!』




  あいつは初めて、私達に弱さを見せた。

  怖かったと……一人で抱え込んで、孤独に怯えて。




 『だから、もう……』




  みんなとは、いられない。

  そんな事を言っていた。

  だけど、それは怖さの裏返しだ。

  失ってしまう事が怖くなって、手に入れたモノから眼を背けようとしていた。

  だからそうなんだと分かってしまった。

  あいつは私たちが居るからこそ成り立っている……私たちが居るから強くなって、弱くなれるんだ。




  そう、だから、私は―――




 「は……別にアイツはそんなんじゃないわよ」

 「へえ? 結構親しげに見えたけどなあ」

 「だって、あいつは私の男よ? 一緒に居るのは当たり前じゃない」




  言ってやった。

  男はまたしても面食らった様な顔をして……また大声で笑った。

  周りの男達まで口笛を吹いている始末だ。




 「はっはははははは! こいつあ良い!! まいった、お前本気でイイ女だ!!」

 「ありがとう……ついでに放してくれるとなお嬉しいんだけど」

 「そいつは無理だな……ますますモノにしたくなった」




  そう言って私を押さえつける腕に更に力が込められる。

  冷たい針が今度こそ腕に刺さってきて、中の液体が私の血管の中に侵入してくる。










  でも、何でだろう。

  今は……不思議と、怖く感じない。




 「その男の事、忘れさせてやるよ」

 「出来るもんならね……」




  こんな状況でも、勝気な笑みが出てくる自分に少し驚いた。

  あんなに恐れていた状況が、今は何ともない。

  あいつの事を考えたらこれだ……自分で自分が可笑しいと思う。




  男の手が、私の腰や胸に伸びてくる。

  刺された場所からじんわりと熱くなってきて……やっぱ、そういう類の薬だったわけね。




 「ん……」

 「そーだ、大人しくしてな。そしたらすぐに……」




















 「悪いが、そこまでにしてくんねーかな」




  不意に、良く聞き慣れた声が聞こえた。




 「誰だテメエッ!?」




  倉庫に居た全ての人間の目が、入口に立つその人物へと集まる。




 「ん、俺か? 俺はな……」




  まるで知人に挨拶をするかの様に、そいつは気軽に笑って―――










 「拉致られた奴を取り返しに来た、ただの喫茶店のコックだよ」




  あいつは―――来てくれた。




 「陣耶っ!」

 「よーアリサ、やるならやるで相手と場所は選んだ方が良いと思うぞ?」




  こんな状況の中で中々に気の利いた冗談を言ってくれる。

  ああ、そうよ。こいつはこうでなくっちゃ……!




 「ふん、アンタがいつまでも待たせるからこうなってるんでしょ? 悔しかったら取り戻してみなさいよ」

 「ああ……遠慮なく、そうさせてもらうさ」




  そう言って一歩、踏み出した。

  当然それに周りの連中は黙っていない。

  懐からナイフを取り出してあいつに向かっていく。

  だけど、そんな物じゃあ陣耶はやられない。




 「ほい」

 「がっ!」

 「ぶげっ!!」




  突きだされたナイフを身を捻って回避して、そのまま向かってくる男二人の顔にカウンター気味に両拳が入った。

  そのまま陣耶が右手を振りかぶって―――




 「せい!」

 「が、ぁっ!?」




  男一人の腹を思いっきり殴りつけた。

  その衝撃に耐えきれず、男は膝から崩れて倒れる。

  何か、殴った時にボズゥッ! なんて尋常じゃ無い音が聞こえたような気が……魔力使ってるわね、あいつ。

  そして、その場で独楽の様な回し蹴りでもう一人の男の首を引っ掛け、そのまま地面に叩きつけた。

  これで残りは私を押さえている男と二人の男。

  陣耶はこちらに悠々と近づいてくる。




 「ちい、調子乗ってんじゃねえ!」




  取り巻き二人がサイレンサー付きの拳銃を抜き放って陣耶に狙いを定めた。

  だが、それに対しての陣耶の動きも速かった。

  即座に懐から缶を二つ取り出し、それぞれ男の方へと投げつける。

  同時に静かに放たれる銃弾が、投げられた缶に命中して鈍い音を立てる。



 「なっ!?」

 「驚いてる暇かよ」




  その瞬間に一息で距離を詰めたあいつが銃を掴み、それを捻ってトリガーに掛けていた指を折った。

  そのまま銃を頭に打ち付けて、また一人男が倒れる。

  だがもう一人の男が陣耶に向けて銃弾を放った。

  人間には、銃弾を捉える事ができない。理由は簡単、速すぎるからだ。

  それは動体視力の限界からくるものであり、音がした瞬間には目標が撃ち抜かれている。

  だけど、そんな理屈すら陣耶は覆す。

  音がした瞬間、陣耶の姿はその場から掻き消えていた。

  それはまるで瞬間移動、何かの手品のように忽然と消えるその様。

  困惑にうろたえる取り巻きの男。

  次の瞬間には、急に背後に現れた陣耶に頭を地面に叩きつけられていた。




  ―――静寂が倉庫に満ちる。

  今この場でまともに動けるのは陣耶と男だけ。

  二人はまるでお互いを測るかのようにその場で静止して……




 「おいおいすげえな、そりゃ一体何の手品だ?」

 「人の女を攫った連中に手品のネタを教えるほど甘くないんで」

 「はは、そうかい」




  男はそう言って銃を構える。

  対する陣耶は相変わらずの自然体だ。

  ……ていうか、今なんて言ったのかしら、あいつ。

  さらっと言ったけど、今結構聞き捨てならない事言ったわよね。




 「じゃあ悪いが……死んでくれや」




  発砲。

  音と共に標的を撃ち抜く必殺の弾丸でも、やはり陣耶には通用しない。

  発砲と共に姿が掻き消え―――




 「―――」




  そして、男の左横にその姿が現れる。

  既に右腕を振りかぶり攻撃態勢―――振り抜けばそれだけで命中する。

  だけど、男はそれに反応した。




 「見えてんだよっ!」

 「っ!」




  振り抜かれた右腕を左手で掴み、そのまま絡め捕られる。

  そのまま銃を手放して陣耶の襟首を掴み―――




 「お、らぁ!!」




  投げた。

  ブォン、と空を切る音と共に豪快に陣耶が倉庫の一角に投げ飛ばされる。

  投げ飛ばされた陣耶はそのまま荷物の山に突っ込んで、積まれていた荷物を崩れさせる。

  ガラガラと陣耶の投げ飛ばされた場所に落ちて積もっていく崩れた荷物。

  長らく廃棄されていた場所なのか、舞い上がった塵や埃が私の視界から陣耶を隠した。




 「ごっほ、ごほ……何よこの塵埃の量」

 「流石に動けないと思うが、止め刺しとくか」




  男が銃を拾って陣耶のいた場所に構える。

  陣耶を隠している塵埃は徐々に晴れていって……




  やがて、崩れた荷物の山が見えた。




  そこに陣耶の姿は見えず、中に埋もれたのかそれとも―――

  男は、徐々にその荷物の山へと進んでいく。




  奇妙な静寂がその場に満ちている。

  響くのは私の荒い息遣いと、静かに歩みを進める男の足音。




 「さて……」




  男が引き金に指を掛ける。

  その中にいるであろう陣耶に狙いを定めて―――










  瞬間、積まれていた荷物が爆ぜた。




 「ちぃ!!」

 「ぁぁあああああああッ!!」




  叫びと共に駆ける陣耶。

  その突進してくる陣耶に男は即座に銃を発砲する。




  だけど―――陣耶の姿は、先ほどまでのそれと違った。

  黒いスーツの上から純白のコートを纏ったその姿―――




  陣耶の魔導師としての、戦闘服。




  その力を纏った陣耶は、銃弾が届く前にそれを悉く弾いた。




 「なっ……!」

 「遅いんだよ!!」




  怒号と共に陣耶の右拳が男の顔に直撃する。

  ミシッ、という音がしたかと思うとそのまま男が豪快に吹き飛んだ。

  ガンッ、とおよそ人間が発するようではない音を立てて、男が壁から崩れ落ちる。




  ……終わった、の?




 「……ったく、ドジ踏んじまった」

 「油断、してるからでしょ……バカ」




  内心安心したのはおくびも見せずに憎まれ口を叩いてやる。

  それに対して陣耶は勝気な笑みを浮かべて……たぶん、私も同じような顔をしているんだろう。

  陣耶はそのまま荷物を縛っているロープを適当にデバイスで切って男たちを縛り上げていった。




  そうして、やっとあいつは私のところにやってくる。




 「さて、待たせたな」

 「遅すぎるわよ、全く……」




















◇ ◇ ◇




















  とりあえず男を縛り上げて荷物も手の届かない所に放置した俺はアリサを解放してやる。

  目立った外傷は特にないが……打ち身とかしてるのか腕を押えている。




 「んー、遅くなっちまったが、無事か?」

 「ちょっと無事とは……言い難いかしら」

 「あん?」




  なんかアリサの息が荒い。

  痛がってる……って訳でもなさそうだ。




 「クスリ、打たれたの……たぶん、媚薬か何か」

 「……あー」




  ちょっと気まずくなって顔を逸らす。

  そういや心なしか顔が赤いような……

  く、精神衛生上この状況はマズイ! どうにかならんかクラウソラス。




 『アリサさんの体に影響を与えている物質を魔力で分解してみては?』

 「いや、そんな器用な事は……」

 『こっちで誘導しますから、さあさあさあ』




  ……なんか、楽しんじゃいませんかクラウソラスさん?

  とはいえ、まあそれくらいしか手がないか……解毒剤とかそんなの無いだろうし。

  放っておくと碌な事になりそうな気がしない。誰かに見つかったりしたらなおマズイ。




 「分かった……そんじゃやってみるんで」

 「ん、お願い……」




  そう言ってアリサは肩から力を抜いた。

  随分と信頼されている事で……少しくすぐったい感じがする。

  腕に手で触れると「ん……」なんて悩ましげな声を上げたが無視だ無視。

  意識をアリサの体内に集中させ、白夜の書の解析能力を奔らせる―――




 「―――」




  毒素の知識が俺にはないので得た情報はクラウソラスに直通させている。

  それを受け取ったクラウソラスからの指示で特定個所に向けて魔力を奔らせて……




  数分後―――




 『作業完了です』

 「ふいー……終わった」




  一通りの作業が終了して一息を吐く。

  アリサの方は……さっきよりは息も静まっていて、顔の赤みも少しは引いていた。

  ん、とりあえずは成功かな?




 「どうだ?」

 「うん……さっきよりは楽になったわ、ありがと」

 「そか」




  本来ならここで警察に連絡して〜とかなんだろうが……




 「で、これからどーしますかね?」

 「当然……続きに行きましょ」




  こっちのお嬢様はまだまだ遊び周る気らしい。

  まあ俺としてもその意見には逆らう気はない。




  警察にこの倉庫の事を通報すると、俺たちはそのまま街に駆けだした。




















  そろそろ午後8時を回ろうとしているところ。

  俺たちはようやく街に戻ってきていた。

  相変わらず外の空気は冷たくて、空からは雪が降り続いている。




 「あー、寒いなあほんと」

 「冷えるわねえ……さっきまでの妙な熱さとかどっかに消えたわ」




  完全に影響は抜けたらしい。

  初めてやったにしてはかなりの成果だろう、何となく誇らしい。




 『半分以上は私のお陰ですがね』

 「それもそーだな、サンキュ」

 『……珍しく素直な』




  俺はいつだって素直だが?

  しかしさて……これからどうしたもんか。




 「まずは夕食を食べたいわねー、色々あってお腹空いたわ」

 「確かに……帰りは遅くなるって連絡入れとくか」




  とはいえ、少し休みたい気分だ。

  どちらからともなく適当なベンチに腰を落として、戻ってくる途中で買った缶紅茶を渡してやる。

  俺はホットミルク。あったけえ……




 「そういえばさ」

 「んー?」

 「アンタ、どうやって私の居場所がわかったの?」




  あー、それな。

  ぶっちゃけ半分以上他人頼みなんだが……




 「雪が積もって足跡が残ってたからな……クラウソラスにそれを追跡させた」

 「……強引ねえ、それ」




  それは俺も思った。

  いくら俺が書と繋がって解析能力に長けているとはいえ人込みの中で消えるであろう足跡を追跡するとか……

  まあそれで何とか補足出来たんだから良しとしようじゃないか。




 「ん……そうね」




  そのまま、静かに時間が過ぎていく。

  街はクリスマスも近い事でイベントやセールで盛り上がっている。

  所々に見える照明や仮装した人が客寄せをしたり騒いだり……




 「ねえ……陣耶」

 「何だ?」




  不意に、アリサが口を開く。

  その眼は遠くを見ていて、どこか切なげで……それが、何よりも綺麗に見えた。




 「あの時の言葉ってさあ……そのままの意味で良いの?」

 「ああ、アレか……」




  なーんかその場の勢いに任せて凄い事口走ってたっけか。

  けど、まあ……うん。




 「そうだな……アレは、俺の嘘偽りない本心だ」

 「へえ……」




  そこで、アリサがこちらを向いた。

  俺もアリサの方に向き直る。




 「良いの? 一度踏み込んだら互いに引き返せないのはアンタも分かってるでしょ?」

 「ああ分かってる。だから欲しくなったんだよ、お前が」




  視線を逸らすことなくそう言い切る。

  アリサの目には挑発的な色が浮かんでいて……




  自然と、距離が縮まる。

  互いの息と息を感じる距離。

  ともすれば唇が触れてしまいそうな、そんな距離。

  それ以上は近づかない―――それが俺たちのルールであり、距離だった。




 「私をモノにする以上、ちゃんと満足させてくれるんでしょうね」

 「さて、な。俺は俺だし、その生き方を変えるつもりも無いんで」




  俺たちの関係は対等だ。

  互いに遠慮をせず、求め、拒絶し、利用する。

  それが心地よくて、それをまた求めて―――




 「身勝手ね」

 「知ってただろ? 俺は我儘なんだよ。だから欲しいモノは手に入れる」










  そうして、俺はその距離をゼロにした。




 「ん……」




  甘い声がアリサから漏れる。

  それが愛しくて堪らなくなって、もっと味わっていたくなる。




  暫くして、息が苦しくなった辺りで距離が離れた。




 「ん……もう、強引ね」

 「嫌か?」

 「ううん」




  アリサは笑顔でそう答えた。

  そのまま、今度はアリサから距離を縮めてくる。




 「……私も、アンタを私の男にしたい」

 「なんともまあ今更な」

 「ふふ、それもそうね」




  いたずら猫の様にアリサが微笑む。

  その眼に喜色が見えるのは、まあ気のせいではないだろう。




  俺たちはどちらかが求めれば、それに応える。応えてしまう。

  けどそれが良いと思い、この関係が愛しくて、楽しくて……それ以上を求めた。ただ、それだけの話。

  なるべくしてなった、そういう事だろう。





 「うわ、なんとまああからさまな」




  故に容赦など無し。

  互いが求めてしまえば、それはもはや際限など無く求めていく。

  貪欲に、どこまでも深く……




  それほどまでに互いが愛しくて堪らなかった。




  隣に座っていた奴がおもむろに立ち上がり、俺に向き直った。

  その表情はとても晴れ晴れしく―――俺の知っているあいつの中で、一番の笑顔。










 「さ、行きましょ? 夜はまだまだ長いんだから」





















  後書き

  クリスマス記念にまたIF物を。

  今回はアリサのお話……何かえらいアダルティーにw

  なんていうか、規制ギリギリな表現が多いなあ。

  そしてアリサは攫われたりするのがですてにーなのだろうか……原作のとらハでも攫われて幽霊になったしw

  で、陣耶とくっつくならこんなお話な訳ですが、いかがだったでしょうか?

  要望が結構来ていた物ですから、ご期待に添えたかどうかw

  次は本編を投稿しますので、多分更新は年末か年明けになるのではないかと。

  え? 現実のクリスマス?

  一人寂しく灰色のクリスマスを過ごすに決まってんでしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

  では拍手返しの方へ



  >新連載、やりこんでいたのでかなり感慨深いですね……。

   次も楽しみにお待ちしております

  >新連載、おめでとうございます。

   キャラについてはまだ掴めていませんが、続きを待っています。


  NWに拍手キターw

  アレはNWにここ、生まれたてのキャラクターを突っ込んでみようというコンセプトから生まれ、どうせだからとリリカルクロス。

  そんな作品ですが、長い眼で見て頂ければ幸せです。

  キャラ出演の許可を下さった作家の皆さん、改めてお礼を。

  ありがとうございまーす!



  それではみなさん、また次回に―――





















  裏も有りますよ?(ぁ

  隠してあるので興味があればお探しをw






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