とらいあんぐるハート3 To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第四十六話




 戦いで傷を負えばすぐに手当するのは戦士として常識だが、習慣として身に付いたのはフィリスの説教だった。傷付く事が習慣付いているというのは、何とも悲しい弱者の宿命だった。

少しでも傷付けばフィリスの怒った顔が思い浮かんで、慌てて応急処置を施す。プロの傭兵相手に深手を負わずに済んだのはガキンチョのおかげだった。緊急を要する事態だが、慌てず急いで処置。

他人との交流を重んじるようになって、やらなければならない事が増える一方。何を優先するべきか、考えるよりも先に動く事を最優先に行動を開始する。妹さんとファリンが、戻って来ない。


妹さんとファリンで二人、こちらも俺とがきんちょで二人だ。


「エレミア、我が悪の組織は実力成果主義。ガキンチョであっても実力があるのならば、高く評価して相応の任務と報酬を与える」

「ふっけばいんさんよりつよいですもんね、うち」

「ほざきよるわ。斯様な大口を叩く貴様に重要な任務を与えよう。俺はメイド服の少女ファリンの救援に向かうので、貴様は我が護衛の救援に向かえ」

「いーですけど、ほうしゅうとしておねがいごとをきいてください」

「ほう、貴様の願いは何だ」


「うちのともだちをさがすのを、てつだってください。まっててもぜんぜんこうへんので、ふっけばいんさんがさらったとおもってます」


「探せと言いながら、何故断定するんだよ!? 後で探してやるから、早く妹さんを助けに行ってやってくれ」

「りょーかい」

「悪の組織の返事を間違えるな!」

「いー!」


 適当に言ったのに、何故か一戦闘員の返答を正しく述べてエレミアは妹さんの救援に向かった。この采配を決めたのは思いつきではなく、れっきとした理由がある。悪の組織で言う実力主義だ。

妹さんとファリンは階級なら主人の妹さんが上だが、実力では残念ながら自動人形のファリンが上だ。実力主義で任務を決めるのであれば、実力の高いエレミアを妹さんの救援に行かせた方がいい。

夜の一族の純血種である妹さんの才能は世界有数であると確信しているが、格闘技を始めて数ヶ月。プロの傭兵相手では厳しかったかもしれない。俺でもエレミアが居なければ、殺されていた。

ファリンは自動人形だが、オプション。多彩な戦術を用いる傭兵相手に、猪突猛進では苦心している可能性がある。手助けして隙を作ってやれば、対処出来るかもしれない。

自分の実力はよく分かっている。馬鹿正直に救援に向かう真似はせず、あくまでも奇襲を仕掛けるのみ。的確な位置取りを図っていると――


「良介様、ご無事ですか!?」

「ファリン、お前こそ無事で――どうしたんだ、その有り様は!?」


 物陰を窺っていた矢先に、角からひょっこり姿を見せたファリン。ノエル自慢のメイド服はズタズタになって胸が露出しており、スカートが千切れて下着がずり落ちている。

切り裂かれた痕と、爆破による火傷痕。可憐な容貌だけ無傷である点が、異様を際立たせている。小競り合いなんて生易しいものではなく、確実な死闘による負傷だった。

女の子としてあるまじき風体だが、戦場帰りの戦士に対する嘲笑は行わない。少女への世辞ではなく、戦士の評価として讃えてやる事が礼儀だった。よくやったと褒めると、嬉しそうに声を弾ませる。


「俺が戦った傭兵もナイフを用いていたが、敵は魔法か何かを使用して来たのか。それとも火薬を使った武器か?」

「聞いて下さい、良介様。傭兵団マリアージュは、悪の組織だったんです!」

「ま、まあ、怪しい組織ではあるけれど、えらく唐突だな」


「セレナ様を監視していた敵は、悪の組織が送り出した怪人達だったんです。両腕を武装化して戦刀を用い、私の襲撃を予測して襲い掛かってきました。
敵が怪人である事を認識いたしまして、私もその場でライダーに変身して対抗しました」


「ライダーのお面をつけると視界が狭くなって、逆に不利になる気がするぞ」

「女性の姿をしていても、相手は怪人。私も全力全開で対抗して撃破しましたが行動不能になった途端、なんと燃焼液に変化して自爆したんです!」

「……それで、ボロボロになったと?」

「はい――痛っ!?」

「自分の武勇伝をヒーロー解釈で語るな」

「うう、本当ですのに……」


 両腕を武装化する女型の怪人なんて、何処の誰が信じるか。本当かどうか確かめられないように、燃焼液に変化して自爆するなんぞというエピソードまで入れやがる。

大方俺と同じプロの傭兵相手に大苦戦した事を、さもライダー映画のアクションシーンであるかのように騙ったのだろう。可愛らしい誇張と言えなくもないが、心配させられたので殴っておく。

全く、馬鹿馬鹿しい話だ。傭兵団マリアージュは悪の組織で、ファリンと同じ改造人間を用いているなんぞと。正義の自我に目覚めさせてよかったのか、真剣に悩んだ。


ファリンの場合負傷というより損傷に近いが、爆発を食らっても服や皮膚素材が多少破れた程度だった。十トントラックに撥ねられても痛いの一言だった女だ、こいつの頑丈さは指折りである。


メイド服が破れているので、俺の変装用上着を貸してやると大はしゃぎ。何が嬉しいのかサッパリ分からないが、嬉々として男物の服に着替えていた。ヒーロースーツと勘違いしていそうだな。

俺も剣道服に着替え直したいが、極秘ミッションはまだ続いている。ガキンチョと俺が倒した傭兵の服を奪った上で、ファリンが拘束して無力化。荷物や武装も全て奪っておく。

ファリンが相手した傭兵は自爆して、跡形も残っていないらしい。スクラップ死体を見なくて済んだのはいいと考えるあたり、俺もまだまだ人でなしだった。死人が出たのに平然としている。

管理局への通報は後で行うとして、次は妹さんだ。追い詰められた傭兵が自爆するのであれば、近距離戦が得意な妹さんはまずい。ファリンのような頑丈さは、彼女にはない。


ファリンを連れて急行すると、物陰からひょっこり妹さんが顔を出した。この主従は、どうしてこうも神出鬼没なのか。


「剣士さん、ご無事ですか!?」

「妹さんこそよく無事――では済まなかったみたいだな」


 大人モードに変身した妹さんは半裸に近く、血と泥にまみれた肢体は扇情的ですらあった。絶世の美女が硝煙を漂わせていると、背徳的な色気さえ感じさせる。

ギア3を使用したところを見ると、想像を絶する戦闘へと移行したのだろう。妹さんの隣には、空っぽのポップコーン袋を引き摺ったガキンチョ。戦いの最中落としたのだろう、落ち込んでいた。

純血種の妹さんと、鮮烈の武を体現するガキンチョが苦戦した相手。傭兵団マリアージュは、想像を超える規模の戦力を有している。


血に濡れた肌が露出した格好でも意に介さない妹さんをファリンに手当をさせて、新しいポップコーンを報酬にガキンチョに戦場報告させる。


「こうな、りょーてにやりをつけたわるものにおそわれたんや」

「……それって両腕を武装化する、女型の怪人?」

「そうそう、そのみしらぬおっぱいおねーさんとたたかっててん。んでな、うちがせなかにおもいっきりぱんちしたったら、どかーんよ。
おねーさんがかばってくれてたすかったんやけど、おかしのふくろをおとしてしもーたわ」

「……それで、ボロボロになったと?」

「うん――いたっ!?」

「何でガキンチョってのは、自分の武勇伝をヒーロー解釈で語るのか」

「ほんまのこというてるのに、なんでなぐるん!? いたいやんか――あれ、いたい……? ふっけばいんさんのぱんち、ひよわやのにいたかったな……ふふ」


 筆頭にあれほど可憐な才女を据えた傭兵団マリアージュが、実は戦闘怪人が集った悪の組織であれば俺は女性不信になってしまう。目の前で既に不穏な事件を起こしているけど。

ガキンチョ共では埒が明かないので妹さんに聞いてみるが、ガキンチョの言う通りだと肯定される。こんな時に限って優しく子供を庇う妹さんだった、いつも通り素直でいいのよ。

エレミアのパンチを食らって自爆するなんて、プロ意識の高い傭兵である。自殺したとはいえ目の前で人が死んだのを見せられた筈なのだが、二人は平然とした顔で怖い。俺が言うのも何だけど。


ひとまずこれで、監視体制は全て無力化したが、俺が先程戦っていた傭兵が気になることを口にしている。いざとなれば手段を選ばず、背後関係を吐かせてやる。


「お呼び立てするまでもなく助けに来て下さるなんて、まるで本物の英雄のようですわね」

「セレナさん!?」

「貴方様を探し求める私の心中を察して下さって、緊急時であるというのに胸を高鳴らせてしまいました。罪深きお人ですわね、旦那様」


 美貌を焦燥に揺らして探索していた先程とは打って変わって、路地裏に現れたセレナさんは俺の顔を見るなり安堵に溢れた微笑みを見せた。隙のない女性が初めて、ほんの少し本心を見せた瞬間だった。

彼女の油断ではない、それほどまでの一大事ということだ。彼女ほどの女傑にとって俺が頼れる人かどうかは置いておいて、支援が必要なのは間違いない。

曲がりなりにも監視体制の除去は内々に行った筈なのだが、取り除かれた瞬間に急行するとは恐るべきメイドである。監視も含めて、現場の状況を予め察していたとしか思わない。

メイドの嗜みでございますと言わんばかりに、緊急時であれど礼節を保つ姿勢は恐れ入るばかりだった。


「監視をしていた連中は、傭兵団マリアージュの手の者でした。敵の一人がマイアと、カリーナ姫様を捕らえていると言っています」

「お察しの通りでございます、旦那様。本日の御予定を務められるべく、移動していた最中に車ごと攫われました」


 言葉を、失った。車上荒らしとは比べ物にならない鮮やかな手並み、行動パターンや勤務計画を含めたスケジュールの全てを把握していなければ、これほど大胆かつ見事な手段には出れない。

戦力不足気味の白旗が更に戦力を割かれる復活祭当日、聖王教会や時空管理局は復活祭の警備及び進行に注視。目撃者となる聖地の住民は、不穏な空気や噂によって家から出ていない。


白旗が作り出した状況と、猟兵団が生み出した空気に便乗した、必殺の手段。怜悧冷徹な戦略を、傭兵団を率いるオルティア・イーグレットが実行に移した。


「それほどまでに大胆な手段に出たということは、もしかして」

「――カレドヴルフ・テクニクス社に対して突如、公的資金注入のお話がございました。名の知れぬ国を経由して、価値のある我が企業を国家が安く買い叩いてコントロール下に置くのが目的です。
荒唐無稽な支援でございますが、世界中のメディアが注目する中で対応しない訳にはいきませんでした。申し訳ございません」

「今日このタイミングで、呼び出されていたんですか!?」

「いいえ、ここ数日延々と対応させられておりました。カリーナお嬢様とも連絡を取ったのですが、暇を出された身の上。どうしても限界がございまして」

「カレイドウルフの威光があったとはいえ、企業設立もさまざまな波紋を呼んでいましたからね。時期的に単純に重なったとは考え難いから、前々から相当な準備をしていたんだろうな」


 国を動かす資本力を一傭兵団が持っているとは考え難いので、恐らく宗教権力者や財閥及び政財界の人脈を利用したのだろう。セレナさんほどの人が探っても、決して辿られないように。

思い立って傭兵より奪った荷物を検分してみるが、案の定マリアージュに繋がる物は何一つ出てこなかった。多分俺がハズレで、妹さんやファリンがアタリ。だからこそ自爆して、痕跡を消した。

そもそも傭兵団マリアージュの手の者だと判明したのはあくまで、妹さんが聞いた"声"でしかない。証拠能力も何もなかった。


マイアまで攫われたのは多分、単純に運転手をしていたからだろう。車ごと攫うには、運転手を丸ごと抱えて誘拐するしかない。


「誘拐した連中から、要求は何かありましたか?」

「要求そのものはございません、復活祭の終了に合わせてお帰り頂くとの連絡がございました。強いて言えば、『何もしない事』が要求でございましょう」

「人質を取った事だけを連絡して、何も要求せずに交渉の窓口を一切閉ざす。用意周到に、あらゆる接点を絶っていますね」

「誘拐事件ではありますが、要求も何も無ければこちらの行動も限られてきます。旦那様が捕らえて下さったこの者を然るべき所へ差し出しても、恐らく時間の無駄でしょう。
事件が立件する頃にはお嬢様は解放されているか――既に、始末された後です」

「そうした俺達の推測や想像も考慮した上で、不穏を煽って行動制限を行っているのでしょう。徹底したやり方で、付け入る隙がありませんね」


 傭兵団マリアージュの仕業だと分かっても、どうしようもない。実にいやらしいのは事件が明るみに出るのを嫌っているのは、こちらだという立場の悪さだ。

復活祭を取り仕切る最大のスポンサーが誘拐されたと騒げば、当然事件は大事になって復活祭は中止となるだろう。反対派である傭兵団からすれば、万々歳である。

ならば向こうが騒ぎ立てれば復活祭は中止となるのに、尻尾を掴ませる真似は一切しない。大胆な手段に出たくせに、用意周到な才女の冷徹さに身震いした。

監視を排除しようとしたら、マイアを殺すとまで傭兵は言っていた。多分、ハッタリではない。カリーナさえ無事ならば交渉は成立する、マイアはおまけであり、交渉材料の一つに過ぎない。


オルティア・イーグレット、極上の蒼い宝石――セレナさんどころか、カレイドウルフまで翻弄する程の女だったのか。甘く見ていた、舌打ちする。


「話は分かりました。ただカレイドウルフ大商会ともなれば私有戦力どころか、公的立法機関に至るまで手札をお持ちでしょう。事件解決に向けた、あらゆる力をお持ちの筈。
何ゆえ単独行動の危険性を考慮してまで、白旗への接触を試みたのですか。復活祭の中止が目的となれば、白旗への接触も敵は最大限警戒しているでしょう。事実、貴女に監視がついていた。

貴女ほどの聡明な女性が、このような賭けに出る理由が分かりません」

「理由は明白でございますわ。私と――カリーナお嬢様が何よりも信頼を置き、頼みとしているのが貴方様だからです」


 聡明な光と知性ある瞳に、何一つ揺れがない。物腰は柔らかく、優美な表情はありのまま。美しき光をたたえて、セレナさんは俺を見つめている。

監視される危険を考慮した上で一人、単独行動に出て俺との接触を試みる。直接的な接触では敵に気付かれる、彼女が探索していたのは言わば"偶然の機会"だったのだ。

賭けにしたって、馬鹿げている。聡明な女性が主人を危険に晒してまで、出るべき行動ではない。この時ばかりは、怒りに任せて反論した。


「買い被り過ぎだと、再三申し上げたはずです。最早比喩でも何でもなく申し上げますが、私は正真正銘の田舎者ですよ。貴方には、お分かりのはずだ」

「それは貴方様の自己評価であって、カリーナお嬢様の評価ではございません。貴方への評価を定めていらっしゃるのは、他ならぬ私の主人でございます。
カリーナお嬢様は私に暇を出した際、仰いました――何かあれば、貴方様を頼れと。自分の無理難題に全て応えた貴方様ならば、何が起きても対応出来ると絶賛しておられました。

貴方様が聖地へ参られてからの数々の出来事、その全てが明確に示しております。貴方様ならば、"偶然の機会"さえ味方に出来る」

「偶然に頼るなんて、貴女らしくありませんよ!」

「ふふふ、ようやくですね」

「えっ……?」


「ようやく、私とカリーナお嬢様が勝利致しました――自分を信じられなかった、貴方様の敗北でございます」


 俺の鼻先に、セレナさんは指を突き付ける。田舎者を演じていた俺がいつもしていた演出、セレナさんは実に魅力的なウインクをした。


「いつも言い負かされて、実のところほんの少し悔しく思っておりました。
他人をあれほど信じられる貴方様にはいつも叶いませんでしたが、こと御自身の事となるとカリーナお嬢様には勝てないようですわね。あの御方は、貴方を信頼する御自分を常に信じておられる。
貴方が必ず救ってくださると、今頃胸を張っておられるでしょう。だから最愛の主人を攫われた私もこうして、平然としていられるのですよ。

こうして貴方様が、来て下さったのですから」


 ――本当に偶然でしかない。危険でも彼女に接触しようとしたのは、ガキンチョに促されたからだ。見捨てるという選択肢だって、強烈に俺の頭に突き付けられていたのだ。

その全ての偶然を勝ち取って、彼女は采配の全てを俺に託した。俺は全知全能の神ではないのだと分かっていながら、田舎者である人間に主人の命運を任せたのだ。

敵は恐るべき女オルティア・イーグレット、傭兵団という固有戦力と人脈という過剰戦力。あらゆる準備の上で仕上げられた芸術の戦略に対し、こちらはほぼ無防備でしかなかった。

これほど危機的な状況に立たされても、セレナさんはまだ俺を信頼しようとしている。必ず救ってくれるのだと、"他人を信じている"。


セレナさんやカリーナお嬢様が信じているのは――他人を信じた、俺なのだ。俺という人間を見て、彼女たちも俺という他人を初めて信頼したのだ。


「ふっけばいんさん」

「何だ」


「やくそく。うちのともだちも、すくってください――おねがいします」


 虐待を受けた少女が、無防備に頭を下げた。何も信じようとしなかった女の子が、初めて頼ろうとしている。この子もまた俺を信じるセレナさんを見て、自分も信じてみようと踏み出したのだ。

だったら、彼女達を変えた俺に責任はある。


「誰に向かって、モノを言っている。この私こそ世界を支配する悪の組織、フッケバインの頭領――誘拐ごとき些少な悪など、叩き潰してくれるわ!」

「田舎者の次は、悪者でございますか。見惚れてしまいますわ、旦那様」

「おー、ぱちぱち」


 しかし考えてみればカリーナお嬢様とマイア、ヴィクターお嬢様とエレミアの友人。これほどの誘拐事件が今晩、一気に同時に起こったのだ。

これを本当に偶然の一致だとするのならば、俺はむしろ運命に呪われているのではないだろうか。映画だって、一晩で同時に三件も誘拐事件が起きたりしないだろうに。

しかも、タイムリミット付き――今から、頭痛がしてきた。


「いかがされますか、良介様」

「監視体制を排除したんだ、遅かれ早かれ敵にバレる。さりとて無駄に騒ぎ立てれば復活祭は中止となり、白旗に全員を集めたら人質がやばくなる」

「八方塞がりじゃないですか!?」

「連中の目的は白旗及び関係者の行動抑制と、俺の竹刀だろう。だったら話はむしろ単純じゃないか、ファリン。
竹刀をぶら下げて俺が一人、オルティア・イーグレットとエテルナ・ランティスに会いに行けばいい。これで取引は成立だ」

「素敵ですわ、旦那様。あらゆる策を弄する敵勢力を相手に、無策で特攻するなんて」



 ――嫌みではないと、信じたい。










<続く>








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