孤独の剣士VS姿偽る諜報者A(StrikerS対談)


※この物語はリクエストによる架空未来の一つです。
To a you side本編の可能性の一つとしてお楽しみ下さい。






※この対談はリリカルなのはStrikerSのネタバレが含まれています。
対談を読まれる方は、くれぐれも御注意を。









〜首都クラナガン〜



クアットロ「ドゥーエ姉様、どうなされたんですか!? ドゥーエ姉様!」

ドゥーエ『ぐぅぅ……ひぅ……お、お願い、だから……大声出さないで……』

ノーヴェ『お、おい!? 大丈夫なのかよ!?』

ドゥーエ『あううう!? あ、貴方の甲高い声が、耳に響いて……ぅぅ』

ディエチ『……耳?』

ドゥーエ『っぅ……そうよ……あの男、が……』

ノーヴェ『――ローゼンがっっっ!? 嘘だろ!』

セッテ『信じ難い事実ですが――相当の実力者という事に』

チンク『だから、あの男は侮るべきではないと私は言ったんだ!』

トーレ『……姉を倒されたと言うのに自慢げに見えるのは気のせいか、チンク』

ウェンディ『羊の皮を被った狼って奴っすね! くぅぅ、痺れるっす!
きっとあたしも皮(スーツ)を剥かれて、そのまま食われる運命っすよ……』

ディード『なるほど……興味深いですね』

セイン『興味を示しちゃ駄目、ディード!?
そ、それにローゼンはそんな奴じゃないってば! きっと何か誤解してるんだよ!』

オットー『……ほんとだ、外傷はないね。どうやってやられたんだろ?』

ドゥーエ『やっと貴方達に会えたのに……みっともない所を見せたわね……
ぐぅ……あの男、ニホンの伝統などと言って……恐るべき爪技を……』

ノーヴェ『爪ぇ? 普通の長さだったはずだぜ。
それっぽい武器も持ってないつーか、そもそも手ぶらで――』

ドゥーエ『ガジェットよ』



ナンバーズ『ガジェットォ!?』














〜十五分前〜



ドゥーエ『――っっっっっっ!!??』

主人公『ふふん……本当の悲鳴ってのは声が出ないもんだぜ、エス姉さん。 我が祖国の伝統ともなれば、爪一つで聴覚を破壊する音波攻撃を出せる』

ドゥーエ『……ぁ、ぐ……ぃぅ……

(ガ、ガジェットの破片!? そ、そんな物を利用するなんて……)』

主人公『さっき撃墜された時、拾っておいたのさ。こういう特殊加工品は、黒板やガラス以上に表面が繊細だ。
引っ掻けば、素敵な音色を鳴らす。

特に俺ほどの体現者となれば、引っかき音でジャイアンリサイタルが開催出来る』

ドゥーエ『……ぁぅ……ぉぁう……

(何故貴方が無事で……私にこれほどのダメージが……)」

主人公『一般人はおろか、一流の殺し屋を倒したあやとりガンマンさえ泣いて謝る、この轟歌――
特にお前達戦闘機人なら、より効果が増大する。
戦闘機人については名前程度しか知らないが、基本性能の大よその推測はつく。
一般人と同レベルでは意味ねえからな。機械との理想的な調和で、感覚が驚異的に高められている筈だ。


最低でも視力――そして、聴力


ドゥーエ『――!? ぁぅぁ……

(わっ……私達のシステムを、逆手にとって……!?)』

主人公『普通の人間は悶絶か麻痺だが、あんたらはその程度ではすまない。
三半規管系がイカレた今の状態じゃ、立つ事も出来ないぜ。俺の勝ちだ、エス姉さん。

傷付けるだけが武器じゃないって事さ』

ドゥーエ『……。

(完敗……ですわね……、フフ……戦わずに負けるとは思いませんでしたわ……)」

主人公『さーて、姉さんを――っと』


ドゥーエ(建物の影……? 人気のない場所へ連れ込んでどうする……はっ!?
ま、まさか……指一本動かせない私を、思う存分蹂躙するつもりで――
いえ、情報を聞き出す為に、私を拷問にかけるのかもしれませんわね。

……ああ、どうしましょう……抵抗したいのに出来ませんわ……)


主人公『――何で恍惚に震えてるのか怖いから聞かないけど、元気そうだし置いていくからな。
管理局もあの騒ぎだ、此処まで念入りに探さないだろ』

ドゥーエ(――私を……逃がす? 何故……?)

主人公『そんじゃあな、エス姉さん。あんたなら、後五分もすれば耳も回復するだろうよ。
もっとも急激に音の世界を取り戻す反動で、パニックになって叫ぶだろうけど』

ドゥーエ「……ぅ……ぐ……

(待ちなさい。私の可愛い妹達を――裏切らない、で……!)」

主人公『そうそう、エス姉さん。どうせ連中やジェイルが文句言うだろうから伝えておいてくれ。

俺は――』















トーレ『――逃げてもいいと言われたので、逃げるだけ――?』

ドゥーエ『そう……言ってた、わ……ぅ……』


ノーヴェ『ふ……ふざけんなあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!!!!』


ウェンディ『うわっ! ノーヴェ、何処へ行くっすか!?』

ノーヴェ『ブッ殺す! 幻術使いやハチマキはもうどうでもいい!!
王様なんぞ知るか!!』

トーレ『やめろ! 任務を放棄するつもりか!!』

チンク『そうだ、あの男を倒すのは私が先口なんだぞ!』

セッチ『戒めるポイントがずれています』

ノーヴェ『逃げやがって……約束を破りやがって……アタシの気持ちを、無視しやがって!
ぜってぇ許さねえぇぇぇぇ! 

ミンチになるまでボコってやる!!』



ディエチ『……約束なんて、した?』



ノーヴェ『――っ! 
や、やばくなったらアタシを呼べって言っておいたんだぞ!』

セッテ『彼は無事です。元気に逃げているならば、呼ぶ必要はありません』

ノーヴェ『だ、だけどアジトへ帰る気配0じゃねえか!』

オット『……アジトへ逃げろって言ってなかった気がする』

ノーヴェ『に、任務が終われば合流――』

ディード『合流ポイントを伝えましたか?』

ノーヴェ『……(パクパク)』

クアットロ『もしかしてローゼンちゃん……家に帰っちゃったんじゃないかしら?』

トーレ『……子供か、あの男は。まったく……』


ノーヴェ『あの無限大馬鹿野郎は〜〜〜〜!!!
一から十まで教えてやらねえと、何にも出来ねえのか!!

くっそ、手間のかかる……やっぱアタシが面倒見てやらねえと駄目か』


ウェンディ『どうするんっすか、ノーヴェ? 追いかけるんなら手伝うっすよ。
燃え上がる悲劇の街を背景に再会っす!』

セイン『まだこっちの仕事が残ってるでしょう。
ファーストだってまだ捕獲してないんだから、しっかりやる事やりなさい』

ウェンディ『うう……切ないっす。ローゼン……』

セイン『きっと――

――きっと、また会えるよ。元気出して……ね?

会えるに……決まってる、んだから……決まってるんだからぁ!!』

クアットロ「セインちゃん……貴方、泣いて……」



ジェイル『フフフ、話は聞かせてもらったよ』



トーレ『ドクター!? 申し訳ありません、重要任務の最中にこのような――』

ジェイル『かまわないさ、彼は大切な友人だ。居なくなれば、私も寂しい。
心を痛める娘達の為に、私は一肌脱ごうじゃないか。彼一人、簡単に見つけ出す事が出来る』

ディエチ『……本当?』

ジェイル『勿論だとも。君達が任務を完遂すれば――使える手段がある。
協力してくれるかい?』

ナンバーズ『……はい!』





※ナンバーズの戦闘力が膨れ上がりました





〜続く〜
































<続く>







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