孤独の剣士VS姿偽る諜報者@(StrikerS対談)


※この物語はリクエストによる架空未来の一つです。
To a you side本編の可能性の一つとしてお楽しみ下さい。






※この対談はリリカルなのはStrikerSのネタバレが含まれています。
対談を読まれる方は、くれぐれも御注意を。









〜首都クラナガン〜



主人公「フッ……俺の背後を取るとはやるな」

ドゥーエ「これ以上ないほど隙だらけでしたわよ、ローゼン様」

主人公「ほっとけよ!?
あ、あんたらはどいつもこいつも男のちっぽけな自尊心を粉々に破壊しやがりますね!?」

ドゥーエ「クス……私の姉妹は皆元気ですか?」

主人公「あの地上本部の大騒乱が、豪快に物語っていると思うぞ」

ドゥーエ「法の守護者などと崇め奉られたところで、所詮醜い人間達の組織。
脆いものですわね……」

主人公「うんうん、全くもって同感だ。

(お、おかしいな……六課の連中が警護についてるとばかり思ってたんだけど。
なのは達なら勝てるだろ、ナンバーズにも)」

ドゥーエ「地上本部に……何か心配事でも?」

主人公「(――うぐっ、鋭い。頭も良さそうだ、無理に否定するのはまずい。
この質問をむしろ逆に利用して――)

過ごした時間は僅かだけど、あいつらがどれほど強いか分かってる。
本部襲撃が半ば成功しているのも頷けるけど――管理局は幾多の世界を平定する組織だ。
数で押されたらやばいだろ? 心配くらいはするさ」

ドゥーエ「……その言葉とは裏腹に逃げようとしているように見えましたけど?」

主人公「信頼と感情は別だろ。
成功すると信じてても、心配はする。心配してても、絶対成功すると信じてる。

好きだから心配する。信じてるから、あえて背中を向ける。
人間が抱える矛盾を知らないあんたじゃないだろ」

ドゥーエ「……」

主人公(ち、沈黙が怖えぇ……適当ぶっこいてるのがばれたか……?
の、喉の鋭く冷たい感触が――)

ドゥーエ「……妹達を裏切るつもりはないと、貴方は仰るのですね」

主人公「も、勿論だ」

ドゥーエ「ならば、当然私達とこれからも共に行動して下さいますわよね?」

主人公(げっ、それは――)

ドゥーエ「御答え次第では、貴方の細く柔らかい頚動脈が切れますわよ……うふふ」

主人公「絶対喜んでるだろ、あんた!? 生きた心地しないから、喉を爪で撫でるな!」

(脅迫だろ、こんなもん!? ノーと言えば、逃げる先があの世なんて嫌過ぎる!
この女はやる、躊躇なくやる、喜んで喉笛引き裂く。
血飛沫浴びて笑うタイプだ、こいつ……このドSめ!)」

ドゥーエ「――どうなのですか……?」

主人公「(この場は肯定して逃げる手はある。口先で誤魔化すことだって出来る。
俺は――)


――俺は、人に命令されるのが大嫌いでね……こういう時はノーとしか言えないのさ!」

ドゥーエ「!? イエスと言いなさい!」

主人公「絶対にノゥーッ!」

ドゥーエ「ならば、貴方はもう用済みです。
それとも――この状況で私に勝てるつもりかしら?」

主人公「イエス!」

ドゥーエ「(ノーとしか言わないはず!?)

妹達の心に残らない内に、私が存在を抹消してあげますわ!」

主人公「フン、出来るかな? そんな爪の使い方で」

ドゥーエ「今更惨めに強がりですか? 御笑い種ですわ」

主人公「笑ってしまうのはこっちさ。

教えてやるよ――我が祖国の伝統技。

強靭な戦士の精神すら狂わせる、爪技の極意をな!」


ドゥーエ「っ――!?」














――地上本部――



ディエチ「……それ、本当?」

クアットロ「ざ〜んねんですけど、本当ですー。
ローゼンちゃんはお姉さん達を置いて、尻尾巻いて逃げちゃいましたぁ」

ノーヴェ『ちっ、あの野郎ぉぉぉ!! 怖いんなら、最初からアタシを呼べばいいだろ!』

ウェンディ『そこはそれ、男のプライドってやつっすよ。
あたしに嫌われたくないから……もう、見栄っ張りで困ったもんっす。ふふふ』

セッテ『私が迎えに行きましょうか? 本部はほぼ制圧完了しています。
少し場を離れても支障はありません』

トーレ『放っておけ、臆病者に用はない。それに別の任務がある』

セイン『アタシ、アタシが行くよ! ほら、アイツを無理に連れて来たのもアタシだしさ。
ちゃんと最後まで面倒見るよ』

オットー『裏切りの可能性を誰も考慮しないところが凄いね、彼って』

ディード『――それは絶対にないもの』

チンク『騒ぐほどの事はないだろ。作戦に集中すればいい。あの男の逃げ足の速さは天下一品だ』

ウェンディ『信頼してるんっすね、チンク姉は』

チンク『当然だ。手練の管理局員達を相手にして、改めて確信した。
私の攻撃を平然と回避したあの男は、底の知れない何かがある。

この作戦が終われば、今度こそ私が倒す』

ノーヴェ『とてもそうは見えねえけどな……ふ〜ん……』

ウェンディ『……頬が緩んでいるっすよ、ノーヴェ。弟を褒められて嬉しいような――』

ノーヴェ『ば、馬鹿野郎! くだらねえ事言う暇あるなら、早く武装を再調整しろ!
幻術使いに逃げられるだろうが!』

チンク『――っ! いや、それよりお前達二人はこっちを手伝え。
ファーストに補足された』

セイン『うっ……嫌な予感……まさかそれって――』

トーレ『セインもフォローに回れ』

セイン『うう……オットー、ディード、こっちを手伝ってよー!』

オットー『ごめん、ボク達も今ちょっとてこずってる』

ディエチ『……何故? 六課の主力の大半はこっちに割かれてる』


ディード『恐るべき戦闘力を持った女が一人、います』

オットー『最初はガジェットを従えたこっちが優勢だったのに――


「……貴方達から、良介さんの匂いがするわ……うふふ」とか奇妙な事を呟いた瞬間――


――鬼になった


ディード『……私のツインブレイズが、フォークで簡単に防がれました。
むしろこっちが助けて欲しいです』

トーレ『全く……我々も任務完了次第、そちらへ向かう。
作戦の主軸はむしろそっちだ。ミスは許されない』

セッテ『ローゼンも途中、拾いますのでご安心を』

クアットロ「うふふ、ローゼンちゃんに関してはわたしにお任せ〜!
既にドゥーエお姉様にお願いして、今頃既に確保――あらん?

お姉さまに回線が繋がらない――ポチポチポチっと、ドゥーエ姉様〜? 
貴方の愛しいクアットロちゃんがお呼びです――」



『うぁぁああああああああああああああああああああ!!』



ナンバーズ『―――――っっっ!?』
































<完>







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