機動六課と宮本良介(StrikerS対談)


※この物語はリクエストによる架空未来の一つです。
To a you side本編の可能性の一つとしてお楽しみ下さい。






※この対談はリリカルなのはStrikerSのネタバレが含まれています。
対談を読まれる方は、くれぐれも御注意を。





 




(機動六課管理区域――)



ティアナ「モード2、起動! はああああああああああっ!」

主人公「生真面目に攻めてきやがって! ひょいっと」

ティアナ「――くっ、逃げてばかりいないで戦って下さい!」

主人公「ちゃんと戦ってるだろ!」



ティアナ「嘘だっ!!!」



主人公「何故切れる!? っていうか、目が怖いぞ!」

ティアナ「クロスファイヤーを撃墜した時、今の倍は速かったじゃないですか!
やる気がないんですか!?」

主人公「無理やり連れて来られて、やる気なんぞ出るか!」

ティアナ「やっぱり真剣に戦ってないんですね!? 絶対、本気になってもらいます!


――モード1、リロード! クロスファイヤ――」


主人公「(至近距離から!? 判断の切り替えが早い!)」

ティアナ「シュートーーー!」

主人公「同じ技が何度も通じるか、この野郎!!」

ティアナ「(この距離でも瞬時に対応した!? やっぱり――まぐれなんかじゃない!)

――まだ、これからです」


主人公「いいや、これで終わりだ。カートリッジを使い果たしてる」


ティアナ「――!? あ……!」

主人公「慌てて確認するところを見ると、余程ヒートしてたんだな。どうする?」

ティアナ「続行すると言ったらどうするんですか? 私は格闘戦も出来ます」

主人公「寝技に持ち込む

ティアナ「――っ、きゅ、休憩しましょう!」

主人公「ふ、普段強がっているが、やっぱりその手の事に慣れていないな。
弱点を見つけたぞ、うっしっし」

ティアナ「た、試したんですね!? いいです、続行しましょう!
痴漢に屈する私ではありません!」

主人公「そんな事を言いながら、顔が赤いぞ。いや、新鮮だなー。お前のそういう顔を見るのって」

ティアナ「死んでください、今すぐに

主人公「銃をむけるな、銃を!? 降参、降参します!」


ティアナ「……。

……どうして、そんな簡単に降参とか言えるんですか……?」


主人公「あん……? 撃たれて喜ぶ趣味はねえぞ、俺は」

ティアナ「回避出来るじゃないですか! 切り払えるじゃないですか!
実力を素直に見せれば、私なんか簡単に倒せるでしょう!」

  主人公「いや、そんな事は――」

ティアナ「あります! ――それなのに……

……管理局内で、貴方がどのように噂をされているか知ってるんですか!?

一部の心無い人達が、立派に出世した隊長や副隊長達と比べて、貴方の事を――」

主人公「うだつの上がらない駄目人間だって言ってるんだろ。事実は事実だ。
単純に才能面だけ見ても、俺はあいつらどころか、スバル達の足元にも及ばねえからな。

十歳でB級とか、十五歳程度でエリート部隊派遣とか凄すぎるからよ。

お前だってそう思ってるから、俺を馬鹿にしてるんだろ」

ティアナ「陰でコソコソ言うような人達と、一緒にしないで下さい!!」

主人公「なっ、何だよ……急に怒りやがって」

ティアナ「私は、貴方の事を知っています。
貴方の前に立って――自分の目で貴方を見つめ、自分の耳で貴方の言葉を聞いています。

――あたしの精一杯で、貴方と戦っています。

貴方を、知りたいから。
貴方のような強さが――欲しいから」

主人公「強さなんてねえっつーに」

ティアナ「貴方は――なのはさんの「憧れの人」。
八神部隊長もフェイトさんも、貴方には勝てないと公言している。
副隊長達まで、貴方を心から信頼している。


非凡な才能を何一つ持たず――剣一本で駆け上がった、貴方を……


――何で……馬鹿にされて、黙ってるんですか。

――何で……真面目に、皆さんの信頼に応えないんですか。


貴方がもっと頼り甲斐のある人なら――私だって……


私は――今の貴方は、嫌いです。

ヘラヘラして……絶対に、認めない……」


主人公「――ティアナ……」















???「――おかしいな……二人とも、どうしちゃったのかな」















ティアナ「!? ――な、なのはさん!?」

主人公「な、なのは……?」

なのは「ティアナ――どうして、兄さんと一緒に練習しているの?」

ティアナ「あ、あ……」

なのは「この前も、わたしの名前を使って兄さんと会ってたよね?
練習の時だけ言う事聞いて――後は知らん振り。

真剣に悩んだ時や、練習中立ち止まった時は……兄さんを頼ってる」

ティアナ「違います! そ、それは――」

なのは「ねえ……わたしの言ってる事、わたしの訓練――そんなに間違えてる?」

ティアナ「ひっ……」

主人公「(うおっ、怖え!? 間近で見ると、余計に怖い!
言ってる事がちょっと意味不明で余計に怖い

あ、馬鹿! 何故俺の後ろに隠れるんだ、貴様!

――ちっ、面倒な)」

なのは「答えて、ティアナ」

ティアナ「わ、わたしは……」


主人公「一緒に訓練して欲しいと頼んだから、俺が引き受けただけだ」


ティアナ「(――えっ……?)」

なのは「……。兄さん、が……?」

主人公「文句あるのか。それと、勘違いしているようだから言っておこう。
ティアナは、お前の名前なんぞ使ってないぞ。

あの時の電話は俺の勘違いだからな」

ティアナ(ど、どうして……あたしを、庇うの……?
分からない……この人が、分からない……)」

主人公「(――たまには真剣にやれ、か。痛い事言いやがる……)

俺は自主練習に付き合ってやっただけだ。
ティアナも別にお前に不満なんかないさ。お前の心は今週でよーく分かったからな。

んじゃ、後は二人で宜しくやってくれ」


なのは「――わたしは、兄さんの心が分かりません。考えても、考えても、分からない……
わたしが間違えているから……兄さんは。

……っ、にい、さんは……わたしを、嫌いになったの……?」


主人公「それは、てめえの――」





フェイト「――やっぱり、やっぱりリョウスケだ!」
ヴィータ「ほんとか!? ――あ……うぐ……リョウスケぇ……」
シャマル「だから、言ったでしょう! 
私のクラールヴィントが、良介さんの気配を間違える訳ありません!

ああ、逢いたかった……良介さん……」





主人公「うるさいのが、ごちゃごちゃ来やがった。お前に話す事なんぞねえ」

シグナム「そうはいかん」

主人公「シグナム!? ――こ、こら、剣を突きつけるな!」

シグナム「突然三行半を叩きつけられて、納得なぞ到底出来ん。
――我々に非があるなら改める。改善もする。

だが、理由も分からぬのでは何も出来ない」

フェイト「……リョ、リョウスケに迷惑かけているなら、きちんと教えて欲しい……
自分で気付くべきなのは、分かってる。

でも――本当に、分からないの……苦しいの……」

ヴィータ「そうだよ、リョウスケ!!
ア、アタシ……た、確かにお前の面倒ちゃんと見てなかった。
親分なのに、お前を独り占めする事ばかり考えてて――すんげえ悪い事したって、思ってる。

だからって、絶交は酷いだろ! 

頼むよぉ……アタシに、チャンスをくれよぉ……
お別れなんて、嫌だ! 絶対、絶対に、嫌だーーーー!!」

主人公「っち、いちいち鬱陶しい連中だな。話す必要はねえな。
帰らせてもらうぞ、力ずくでもな!」



はやて「ええよ、出来るならやってみせたらええ!

――わたしらも、覚悟は出来てる!

わたしの部隊を舐めてもらったら困るよ、良介。
このまま逃がしたら、良介と永遠にお別れになりそうやからな……

機動六課の誇りに誓って、此処は通さへん!」



主人公「いきなり出て来て、カッコいい事言いやがって!
上等だ、俺の屍を乗り越えて行け!!」

ティアナ(一人だけ、時代劇で盛り上がらないで下さい。大の大人がみっともないです)

主人公(お前、クールになれば容赦ないですね。話しかけるな、今忙しいんだ)

ティアナ(聞きたんですけど――そもそもどうして、縁を切ったんですか?)

主人公(何だよ、忙しいのに……実は――

――。

――って事で、時空管理局とは縁を切る決意をしたんだ。こんな盗撮組織に付き合えるか)」



ティアナ「(DVDですよ、アレ)」



主人公(……は?)

ティアナ(DVDです。貴方の世界で販売されている映像を、直接出力したそうです。
勿論なのはさんの入院場面は、本人の許可を得てドキュメンタリーな構成に)

主人公(ぶっちゃけすぎだろ、それ!)

ティアナ(貴方の存在もぶっちゃけてると思います)

主人公(うっさいわ! どうするんだよ、この状況! そんな理由だったと発覚したら、第二次大戦が始まるぞ!)

ティアナ(こういうのはどうですか? ――。)

主人公(おお、ナイス! で、でも、どうして俺を……?)


ティアナ(……か、借りを返しただけです。

庇って頂いた事だけは――感謝していますから)


主人公「(……分かった、ありがとな……)

ふう……分かった、事情を話すしかないようだな。
このまま逃げても地の果てまで追いかけてくるだろ、どうせ」

なのは「兄さんと同じです。皆、諦めが悪いんですよ。

わたしも――兄さんの、妹ですから」


主人公「っけ、言いやがる。
お前達を遠ざけたのは他でもない――実は俺は、命を狙われてるんだ」


フェイト「――えっ!? ほ、本当に……?」

主人公「ああ、以前ティアナに変身して俺の所へ訪ねて来た奴がいる。
情報を聞き出そうとしたんだろう。周到な奴だ。

多分俺だけではなく、俺の周りも調べている」

シグナム「――なるほど……
だから、身内である我々をわざと遠ざけてた」

ヴィータ「アタシらを巻きこまねえように、わざと冷たい言い方して嫌われようとしたんだな」

シャマル「……良介さん……私達を守る為に」

はやて「自分一人で解決すればええ。そう思って――

――そんな理由あるんやったら、尚更わたしらが引けるはずないやんか!」

なのは「そうです、兄さん! わたし達は法の守護者時空管理局の局員です。
民間人が危険に遭っているのを、見逃せません!」

フェイト「何よりリョウスケが危険な目に遭うなら、尚の事です。

――どうして、いつも……一人で戦おうとするんですか……!」

ヴィータ「お前は、アタシの大事な子分だぞ! もっと、頼ってくれていいんだよ。
アタシが絶対に、お前を守ってやるからさ!」

シグナム「大切な人間を守るのも、騎士の務めだ。お前の力にならせてくれ、宮本」

シャマル「妻として当然です!」

主人公「お前ら……すまねえな……」

ティアナ(心が痛いんじゃないですか?)

主人公「(お前の作戦だろうが!

――まー、でも……ちょっと安心した。
盗撮なんぞ許す連中じゃねえよな……)」

ティアナ(当然です。貴方とは違います)

主人公(俺、盗撮してると思われてるのか!? お前の中で)

なのは「兄さん、隊舎に案内しますので詳しい話を聞かせてください。
それと、着信拒否解除して欲しいです」

主人公「それは断る」

なのは「どうしてですか!? 
もう理由も話してくださったんですし、いいじゃないですか」

主人公「えー、でも個人的にお前が嫌いだし〜」

なのは「に、兄さん、もう苛めないでくださいよー」



ティアナ(やっぱり、不思議な人……ふふ)


















〜後日談〜



キャロ「……良かった……やっぱり、来てくださったんですね。
途中で電話が切れたので、凄く不安でした。

……やっぱりお優しい方ですね、良介様」

エリオ「なのはさんもすっかり元気になって、俺安心しました!
ありがとうございます!

僕も、リョウスケさんのような立派な人になりたいです」


主人公「い、いや、あのな……お前らのその誤解スパイラルを何とかしてくれ……」


スバル「――あれ、ティア。何か不機嫌?」

ティアナ「別に。
……キャロやエリオに懐かれて、ヘラヘラしてる人が嫌いなだけ」





〜完〜
































<END>







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