七人の武器屋
七人の武器屋
概要
やりたいことが見つからない――
そんな悩みを持っていたフランに住む少年マーガス。
悪友ジャンは、勇者ご一行を騙して稼ぐモラトリアムな少年である。
そんな彼らは、ある日武器屋エクス・ガリバーのオーナー募集を知る。
オーナーに応募したマーガスとジャン、そして五人――

マーガスとジャンの幼馴染みイッコ、
イッコの親友ノン、
煙突掃除夫のドノヴァン、
一番街道に住むお嬢様ミニィ、
鍛冶屋の息子ケンジ。

集った運命の七人による武器屋経営が始まる。


レビュー

誰しもが抱えるであろう問題『やりたいことが見つからない』。

この作品も冒頭で主人公の一人であるマーガスがそう言っております。
一部を除き物語はマーガスの一人称で進み、最初は七人全員が武器屋の経営法が分からず四苦八苦し、
とある重大な問題が発生し、悩み、諦めようとし、しかし協力し合い、苦難を共に乗り越えていきます。
そして更なる問題が! という連続です。

主要キャラクター全員が十代ということで、引き方が分からず考えがぶつかり合ったりしますが、
最後は協力して一発逆転! という、少年たちが主な主人公であるライトノベルの王道を行く爽快感があります。

読み終えた後も、「ああ、よかった。やっぱり友達って大事だよなあ」と思え、
改めて友人たちの大切さを感じることができます。
脇のキャラクターたちも良い味を出しており、しかし濃すぎない、という良い塩梅です。

そして、少年少女お約束の問題――――恋。

この問題も、人によるでしょうが最後にはスカッとしました。
途中、ヤキモキするかも知れませんが、そこは心が未熟な少年少女、温かく見守って下さい。
(ある人物は二巻目で衝撃の展開が待っています)

何はともあれ。読後感が非常に爽やかですので、一度手に取って読んでみてください。


執筆者:シエンさん



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