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この物語の主人公、衛宮切嗣の青年時代。
ナターリアに引き取られて、彼女の知識や腕前を学んでいった。その生き方も。
煙草を吸うようになったのも、彼女の影響によるものだったのが印象的ですね。
彼女がいなければ、今の切嗣はありえなかったでしょう。
それだけに、己の生き方を曲げられなかった彼が痛々しいですね。
見知らぬ多くの他人を救うべく――育ての母を撃ってしまった、切嗣。
かつて初恋の人の最後の願いを聞き遂げられず、故郷を地獄と化してしまったのも、
彼の中で強い後悔となっていたのでしょう。しかし、それでも――と思ってしまいますね。
アーチャーなら分かりませんが、士郎なら選べなかったでしょう。
過去の過ちを撃ち抜くために、彼は生涯を正義に捧げる決意を固めました。
その集大成が聖杯戦争、物語は現代へと回帰します。