地平線の果てまで続く青空と生い茂る草々。

  その一見平和そうな果てのない野原に、火花を撒き散らす二つの閃光があった。

 

 「スティンガースナイプ!」

 

  一つはクロノ。

  漆黒のバリアジャケットを纏い攻撃を仕掛けてくる。

  そして―――

 

 「クラウソラス!」

 『Beast Saber

 

  迫りくる青い閃光を迎撃するのは俺、黒いシャツとジーパン、その上から白いジャケットに腰から白いスカーフを纏った皇陣耶。

  その俺はつい数日前に出会った相棒で迎撃する。

 

 「はあ!」

 

  刀身を地面へ叩きつけることで込められた魔力が解放され爆発が起こる。

  その爆発によって青い閃光は掻き消えた。

 

  ―――今の魔法は「バーストセイバー」。

  魔導師としての訓練を受けるにあたって俺がはじめに編み出した攻撃魔法だ。

  内容は至って簡単でまず刀身に魔力を込める。

そして魔力がともった刀身が対象と接触した時にその魔力を解放、暴発させることで爆発を起こすという物。

  ようするに爆発する剣である。

  至近距離で爆発が起こるため自分も少々ダメージを受けてしまうのが欠点だが・・・そこは今後の課題だ。

 

  爆風によって巻き上げられた砂塵に紛れてクロノへと一気に接近する。

  だが、その程度のことをクロノが予想していない訳が無く、繰り出された斬撃は容易くシールドで防がれる。

  そして、その防いだ隙にクロノのデバイス、S2Uに青い光が灯るのが見えた。

 

  あれは――― 俺の知る魔法の中でもかなりの威力になるブレイズキャノン!!

 

 「マズッ!」

 

  まともに食らって無事でいられる保証はない。

  とにかく、緊急回避を!!

 

 『Quick move

 

  とっさにクラウソラスが発動した高速移動魔法で一気に距離をつける。

  その一瞬後にはさっきまで俺がいた場所を青い光の奔流が襲った。

 

 「反撃いくぞ! アストラルアロー!!」

 『Shoting set

 

  俺の周囲に白銀の魔力で矢が無数に形成される。

  俺はビデオで見たなのはのディバインシューターの様に上手くコントロールできない。

  が、コントロールできない分俺は攻撃力と数を重視している。なので一発一発が強烈なのだ。

 

 「シュート!!」

 

  白銀の矢がクロノめがけて次々と放たれる。

  だがそんな物でやられる相手ではないのは充分承知だ。

  なので追撃用にもう一つデカイのを用意する。

 

 「チャージスタート!」

 『All right. Standing by

 

  目の前にベルカ式ではなくミッド式の魔法陣が展開される。

  そして、そこに集束する魔力。

  なのはのスターライトブレイカーを参考にしているが、それでは芸がないのでこれは少し違う方向にしてある。

  なのはの様に“撃ち抜く”のではなくこれは“貫く”ことに特化させてある。

  具体的には集束した魔力を更に一点集中させてそれを突きで放つといった物。

  狙いを定め、相棒を構える。構えは某流浪人侍漫画に出てくる有名な突きの構え。

 

 「ブレイクガスト!!」

 『Brake Gasuto

 

  突きと共に打ち出された白銀の魔力が破壊の矛となって一直線にクロノに牙を剥く。

  クロノはそれを視界に収めるととっさにシールドを展開して防ぐ。

  青と白銀の火花が飛び散る。それは見ようによっては幻想的な光景かもしれない。

  盾と矛は拮抗している。クロノはそのまま反撃に出ようとするが、術を行使していない分俺の方が速い!

 

 「もう一回食らえ! アストラルアロー!!」

 『Shoting

 

  打ち出される無数の矢。

未だ矛を防いでいるクロノに回避手段はなく、そのまま矢の雨に飲まれた。

 

 「・・・やったか?」

 

  爆煙でその姿は見えない。

  タイミングは上々だった。いくらクロノでもあれなら―――

 

 『Master!』

 「なっ!?」

 

  バインド!? しまった、そう来たか!!

  爆煙の中から悠然と出てくるのは少々疲れた様子のクロノ。

  かすり傷くらいなら見て取れるが致命的なダメージは与えられてないようだ。

 

 「・・・俺の負けか」

 「当たり前だろ。つい先日に魔法を知ったばかりの君に負ける筈がないだろ」

 「仰る通りで」

 

  これで五戦五敗。ちくしょい、連敗記録がまた伸びた・・・

 

 「それにしても―――」

 「ん?」

 「君は本当に二日前に魔法を始めたばかりなのか? いくら何でも飲み込みが早すぎるんで疑いたくなる」

 「あはははは。俺もビックリしている」

 

  まさか自分にここまで出来るとは思わなかった。

  更に戦闘になると頭で考える前に体が勝手に動いて直感が恐ろしく働くことが多い。

  これも俺の中のナニかが関係しているんだろうか―――?

 

 「そうそう。学校での調子はどうだ?」

 「特に問題はないよ。あると言えば―――フェイトの方じゃないか?」

 「フェイトが?」

 「ああ」

 

  あれは、きついよな―――

  俺は昨日、つまりフェイトが転入してきた日を思い返した―――

 

 

  魔法少女リリカルなのはA’s 〜もう一つの魔導書〜

                        第五章「起動」

 

 

 「先週急に出てきたお話ですが、今日からこのクラスに新しいお友達が来ることになりました!」

 

  先生の一言で教室が一気に盛り上がる。

  やれ転入生は誰だだの、かわいい女の子だの、かっこいい男の子だの、IQ200の天才だの、実は俺の嫁だだのあられもない噂が
 光速で飛び交い始めた。

  というか最後の奴、もしも転校生が男だったらどうするんだ? いやそれ以前の問題だけどさ。

  まあ手を出すようならリンディさんやクロノ、なのはやすずかにアリサも黙っちゃいないだろうが。

  まずリンディさんやクロノ、なのはで実力的に排除された上にすずかとアリサの手によって社会的にも排除されるに違いない。
 おお恐。

 

  ん? なにやら凄まじい殺気を感じるよ?

 

  具体的には“何失礼なことを考えてるのかな?”といった視線が三方向から。

  極力目を向けたくはないのだが後のことを考えると目を向けた方が良い。

  おそるおそる目を向けてみると・・・

 

 

  阿修羅がいた――― それも三体。

 

 

  周りから見れば極上の笑顔にしか見えない笑顔だがその笑顔の奥から俺に向けて凄まじい殺気が放たれている。

  放っているのは俺のクラスメイト、さっきの思考にも出てきた高町なのは、月村すずか、アリサ・バニングスの三人である。

  更に周りの男子もあいつらの笑顔が俺に向けられていると知ると一斉に殺気を放ってくるし。

  とりあえず他の男子は置いておくとして、あいつらに何か弁明しておかないと後がヤバイ。主に俺の命が。

  ジェスチャーで弁明の意を伝えようとするが―――

 

 「はーい、みんな静かに! 今から転入生を紹介するからねー!」

 

  無惨にも先生によって阻まれた。

  ああ、さよなら。俺の平和な中間休み・・・

 

 「それじゃあフェイトさん、入ってきて下さーい」

 「は、はい」

 

  ガラッ、とドアを開けて金髪ツインテールで赤い目の女の子が入ってきた。

  その子こそ転校生、フェイト・テスタロッサその人である。

  事前に来ることを知っていた俺、なのは、すずか、アリサの四人は大して驚くことはなかったがそれでも、笑顔の拍手で迎えた。

  そのときのフェイトの顔は何やらオロオロしていたけど、とても嬉しそうだった。

 

◇ ◇ ◇

 

  キーン、コーン、カーン、コーン、と授業の終わりを告げるチャイムが鳴り響く。

  今からみんなにとっては楽しい中間休み。

  だが、今日の俺にとっては・・・

 

 「さて、トイレにでも―――」

 「どこに行くのかな? 陣耶君」

 

  ああ、これが大魔王からは逃げられないってやつ?

  今のなのはさんを表現する言葉はこれが一番適切のように思えます。

  だって後ろに大魔王バー○が見えるんだもん。しかも真。

  いや、そんなことより! この場を離脱するための手段を考えなければ―――!!

 

 「いやですねなのはさん。拙者は少々用にでも行こうかと思いまして候」

 「ど・こ・い・く・の・か・な?」

 「・・・・・いえ、どこへも参りません。はい

 

  だからその笑顔はやめて! 本当に大魔王に見え―――!!

 

 「何か言ったかな?」

 「何でもありません!!!」

 

  な、情けねえ・・・

  く、ひるむな皇陣耶! 男子が女子に負けてどうする!! いつまでも怖がっていたらだめだ!! 今こそ立ち向か―――!!!

 

 「さあ、陣耶君」

 「さっきのアレ」

 「どういう事か説明して貰おうかしら?」

 

  あーーれーー

 

◇ ◇ ◇

 

 「うう、もうお婿にいけない・・・」

 「何馬鹿言ってんのよ」

 「そうそう。陣耶君ならきっと良い貰い手が見つかると思うな」

 「貰われるのは俺かよ」

 

  く、金髪ツンデレに天然阿修羅め、覚えてろよ。

 

  と、何やら隅っこが騒がしいな。

  目を向けてみるとフェイトがクラスのみんなに尋問―――もとい質問攻めに遭っていた。

  傍目から見ても明らかに混乱しているのだがお構いなしに質問を吹っ掛けるクラスメイト。

  あのままでは収拾がつかなくなってフェイトは目でも回すのではないのだろうか?

 

 「まったく、仕方ないわね」

 「お、がんばれ未来の女王」

 「誰がよ!!」

 

  だって明らかそう見えてしま―――いや、すみませんでした。

 

  アリサはそのカリスマであっという間に場を仕切った。

  うーん、ホントにあいつは指導者に向いているよな。

  文化祭でクラスの出し物を決める時とかでもあいつが率先して仕切っていたし。

 

  それにしても・・・

 

 「あんなにオロオロしている奴があそこまで強いとは、みんな夢にも思わないだろうな」

 「あ、あはははは・・・」

 

  フェイトの魔導師ランクはAAA

  管理局全体でも5%居るかどうかの実力者だそうだ。ちなみになのはもそうだとか。

  俺? 聞こうとしたら何故かもの凄い勢いで誤魔化された。

  どんな感じかは想像にお任せする。

 

◇ ◇ ◇

 

  授業をすっ飛ばして昼休み。

 

  いや、授業は大変だった。

  フェイトが算数でなのは並の実力を見せたものだからクラスが大騒ぎ。

  曰く、“高町のライバル登場か!?”“やはりIQ200の天才だったか!!”“さすが俺の嫁!!”などどうでも良いことも混じっ
 ているが、まあ気にしないことにする。

  それに話すと長いので。

 

  この学校では昼食はどこで摂っても良いのでなのは、フェイト、すずか、アリサと一緒に屋上へ向かっている。

 

 「どうだった? 初めての学校は」

 「うん。同い年の子が一杯で・・・正直まだ右も左も」

 「にゃははは。これから少しずつ慣れていけばいいよ」

 「そうそう。これからはたくさん時間があるからな」

 

  人間、時間さえあれば驚くほど順応するもんだ。

  俺も“魔法”何て非常識にも慣れたしな。

 

 「そういえばさ、なのはやフェイトって陣耶とどう知り合ったわけ」

 

  って、ここでそれが来ますか!?

  よし、ここはあらかじめ決めておいた返答で―――!

  なのはとフェイトに目配せ――― よしOK!!

  口を開けて―――

 

 「俺に仕送りしてくれている人の仕事の仲間がリンディさんで」

 「リンディさんがフェイトちゃんの友達だって」

 「なのはがビデオメールで紹介してくれて」

 

  ・・・・・・あれ?

 

 「ふ〜〜〜〜ん?」

 「えっと・・・ どれが本当なのかな?」

 

  マ、マズイ!? すずかは天然だからともかくアリサは凄く疑わしい視線を!?

 

 《フェイト〜〜〜!!》

 《ごっ、ごめん!!》

 《どどどどうしよう!? アリサちゃんがすっごく恐い目を!?》

 

  はあ、どうするかな・・・・・

 

◇ ◇ ◇

 

 「まあ、その後色々と苦し紛れの言い訳を並べまくって難を逃れたんだ」

 「それは、また・・・」

 

  罰としてアイアンクローを食らわせてやったからこれからはこんな事はないだろう。うん。

  さて、そろそろ時間だし帰るとするか。

 

 「それじゃあ俺はこの辺で失礼するよ。また明日よろしく頼む」

 「まったく、分かったよ。僕じゃあいつまで訓練相手が務まるかどうか分からないけどね」

 「謙遜謙遜、俺ぐらいじゃあまだまだお前には届かないよ。じゃあな、お師匠様」

 「まったく・・・」

 

  さーて、今日の夕飯何にしようかなー。

 

 「お前も何か俺に要望があったら遠慮無く言ってくれよな、クラウソラス」

 『考えておきます』

 

  俺はそんな他愛のないことを喋りながら帰路についた。

 

◇ ◇ ◇

 

  あれから数日が経過した。

 

  以前ヴィータ達の襲撃事件は続いているが補足は出来ない状態だった。

  こちらが戦えない以上、そっちの方が好都合だがな。

 

  今日はなのはの検査の最終日とレイジングハート、バルディッシュの修理が完了する日でもある。

  レイジングハートとバルディッシュの受け取りにはフェイト、ユーノ、アルフが。

  なのはの検査には俺が付き合っている。ちなみにクロノは留守番だ。

 

 「ふむ。やはり若さというのは素晴らしいね。リンカーコアは無事完治だ」

 「良かったな、なのは」

 「うん!」

 

  とりあえずあの緑の女性にやられた傷は癒えたか。

  後はレイジングハートとバルディッシュだが・・・

 

 「それじゃあ、失礼します」

 「ああ。気をつけてね」

 「はい! ありがとうございました!!」

 

  保険医の先生に挨拶をして医務室を出る。

  さて、あいつらの所に―――

 

 「なのはーー!」

 

  っと、あいつらの方が速かったか。

  元気に走ってくるのはフェイト、ユーノ、アルフの三人だ。

 

 「どうだった?」

 「無事完治!」

 

  もう大丈夫! と言わんばかりにガッツポーズを取るなのは。

  けど肝心のデバイスの方はどうなんだ?

 

 「そっちはどうだったんだ?」

 「こっちも、無事完治!」

 

  開かれたユーノの手のひらには元通りに修復されたなのはのデバイス、レイジングハートが。

  フェイトにはバルディッシュがしっかりと握られていた。

 

 「それじゃあ今日は帰るか。あまり待たせるのも悪いしな」

 「そうだね。それじゃあ―――」

 

  そんな会話をしていて第二ゲートに来たところでエイミィさんにこれから帰ると連絡を入れた。

 

 「それは良かった! それじゃあ帰ってきたらレイジングハートとバルディッシュの説明を―――」

 

  使い慣れているから説明なんて必要ないんじゃあ? あ、修理したからどこか変わっていたりするのか?

  と、いきなり向こうからアラート音が聞こえてきた。

 

 「エイミィさん!?」

 「ちょっと待って! これは――― この前の連中だよ!!」

 

  来たか!

  それを聞いてみんなも表情が変わる。

 

 「エイミィさん! すぐそちらに向かいますんでサポートお願いします!!」

 「了解! 任せといて!」

 

  さあ、行こう。

  ここからが――― この戦いの始まりだ。

 

◇ ◇ ◇

 

 「スティンガーブレイド・エクスキューションシフト!!」

 

  百を超える刃が奴ら目掛けて降り注ぐ。

  着弾した刃は次々と爆発を起こし奴らの視界を奪う。これで武装局員が展開する時間稼ぎも出来たはず。

  これで倒せないにしても少しはダメージは与えられたか?

 

  爆煙が、徐々に晴れていく。

 

 「・・・くそ」

 

  放たれた魔法の成果は、わずかに三本ほど男の腕に突き刺さっただけだった。

  これじゃあ閉じこめることが出来ても僕一人でどこまで持ちこたえられるか・・・

 

 「クロノ君!」

 「エイミィか!」

 「状況はどう!?」

 「正直、良くない。閉じこめることは出来ても僕一人だけではそう長く持ちこたえられない」

 「大丈夫! 今そっちに助っ人転送したから!!」

 「助っ人?」

 

  不意に視線を巡らせると建物の屋上にいる三つの人影を見つけた。

  少し離れた位置にもう二つほどある。その影の主は―――

 

 「なのは! フェイト! 陣耶!」

 

  これ以上ないほどに、頼もしい増援だった。

 

◇ ◇ ◇

 

  遙か上空を見上げる。そこにはこの前戦った奴らが、確かにいた。

  なのはとフェイトがデバイスを掲げる。

その手に戻った力を手に、今度は言葉が届くように。

 

  それが、こいつらの願い。

 

  言葉にしなければ、伝わらないことが確かにあることをこいつらは知っているのだろう。

  そのためならば、戦うこともいとわない。それでもまずは話し合いから。

 

  それは、他人を助けてやりたいと思う優しい心の具現たるが故に。

  だからこそ、今一度その力を手にする。

 

 「レイジングハート!」

 「バルディッシュ!」

 『セーット、アップ!!』

 

  手にしたその力を解放する。が、それは何かおかしかった。

  俺の時とは違って何やら帯状の物があいつらを渦巻いている。

  デバイスの方も何やら認証のようなことを始めた。

 

 『Order of setup was accepted

 『Operating check of the new system has started

Exchange parts are in good condition, completely cleared from the NEURO-DYNA-IDENT alpha zero one to bate right six five

 『The deformation mechanism confirmation is in good condition

 『Main system, start up

 

  聴いている限りではニューシステムとか何とか。

  いったい何を積んだというのだろうか?

 

 「こ、これは―――?」

 「なのはちゃん! フェイトちゃん! よく聞いてね、レイジングハートとバルディッシュには新しいシステムが積んであるの!」

 「新しい―――」

 「システム―――?」

 「そう。私は止めたんだけど、その二人、全然譲らなくって」

 

  な、何だ? 何を積んだ? なんか果てしなく不安になる。

  いやだってエイミィさんの言い回しが・・・

 

 「呼んであげて! 二人の新しい名前を!!」

 

  その言葉を聞いて、なにやらやる気になった二人。

  その心意気に応えようと思ったのだろう。その目にはみなぎる決意が見て取れる。

 

 『Condition, all green. Get set

 『Standby, ready

 「レイジングハート・エクセリオン!!」

 「バルディッシュ・アサルト!!」

 『Drive ignition

 

  そして、新たな力が起動する。

 

  起動したレイジングハートとバルディッシュ。

二機に新しく積まれているのは紛う事なきベルカのシステム。

  なのはとフェイトのバリアジャケットも細かいところが少し変わっている。

 

 「さて、俺らもいくか。相棒」

 『OK, my master

 

  俺も自身のデバイスを掲げる。

  これは、この世界で生き抜くために手にした力。

  そして俺の唯一有無にの相棒。

 

 「いくぞ! クラウソラス!!」

 『Standing by, setup

 

  漆黒の衣の上に純白の鎧を纏って、俺は今戦場に立つ。

 

  その手に未来を切り開くための剣を握りしめて、今、俺の戦いが始まる。



   Next「混迷の序章」

   深まる闇を切り裂くために―――ドライブ・イグニッション!!



   後書き

   お久しぶりです皆さん!! 投稿が遅れて申し訳ありません。

   投稿速度の低下はまだまだ続きそうなのですが、それでもしっかりと書いていきたいと思います。

   えー、それでは今回出てきた陣耶君の魔法について少し説明を。


   バーストセイバー

   近接用魔法。典型的なベルカ式。   

   刀身に込めた魔力を接触時に一気に解放、暴発させることで爆発を起こす。

   直接攻撃能力も高いが目眩ましや広範囲攻撃、迎撃など幅広く応用が利く。

   だが至近距離で爆発が起こるため自身も少なからずダメージを受けるのが欠点。


   アストラルアロー

   中・遠距離用攻撃魔法。魔法式はミッド。

   陣耶はコントロールが上手くないのでその分の魔力を威力・弾速・弾数にまわしている。

   そのため、威力・弾速・弾数はなのは達を上回る。が、直線的な動きしかできないので読まれやすい。


   ブレイクガスト

   中距離攻撃用集束型魔法。ミッドとベルカが混じっているので近代ベルカ式。

   残留魔力を集束して突きと共に放つ。

   そのため”貫く”ということに特化しておりシールド突破能力はスターライトブレイカーを上回る。

   チャージ時間は集束する魔力量によっても変わる。

   当然、スターライトブレイカー並みの威力をだそうと思えばチャージにも時間がかかる。

   だが状況に応じてチャージ時間を調節できるのが利点。


   クイックムーブ

   高速移動用魔法。ミッド式。

   瞬間的に魔力を爆発させることで移動能力を強化する魔法。

   フェイトのブリッツアクションと酷似している。


   どうだったでしょうか。もっと詳しい説明がほしいなどの要望があれば拍手、メールなどでお願いします。

   物語も原作で言うところの4話が終了したところまで来ていよいよ中盤です。

   次回は仮面の戦士が登場しますよ。そこで伏線が張られると思う・・・ネタバレフラグっぽいですがね!

   深まる謎! 加速する物語! これからの展開を楽しみに待っていてくださるとそれが何よりも励みにないます!!

   これからもどうぞよしなに―――








作者さんへの感想、指摘等ありましたらメ−ル投稿小説感想板

に下さると嬉しいです。