いきなりのことでなかなか事態が飲み込めていないけど、多分・・いやまぁ絶対このタオルを投げたのは間違いなくこのスバルっていう女の子だろう

きょとんとしている僕を見てスバルさんの後ろにいたオレンジ髪の女の子がやれやれといった感じで、声をかける。
「ほら、きょとんとしちゃってるじゃない・・。普通初めて話しかける相手に急にタオル投げないでしょ・・」

「え〜初めてじゃないよ。さっきも話したし・・」

「あんたの会話したっていう基準が知りたいわ・・」


あ、えーっと・・・つまりは・・何の用ですか・・?


●魔法少女リリカルなのはstrikers〜空を見上げる少年〜第2話〈衝動〉


ひとまず、このままでは埒があかないからタオルをスバルさんに返して要件を聞いてみよう。

「あの〜・・それで一体何の用ですかね・・?」

「あぁ、そうだった、そうだった。君さっきここで組み手してたでしょ?あれを見てちょっとね〜」
組み手ってほど大したもんじゃないけど・・。見られてたんだなぁ。なんだか微妙に恥ずかしくなってきた。
「でね、動きとか遠巻きに見てたんだけど結構いい動きしてたからさぁ、気になっちゃって・・・どんな子なのかなぁ〜と思って声かけたんだけど・・」

いい動き・・・。正直全部防がれてたんですけどね。
「あ、そういえば自己紹介まだだったね。私スバル、スバル・ナカジマっていうんだ。で、あっちが私のパートナーで・・」
「ティアナよ、ティアナ・ランスター」
「ど、どうも初めましてラウル・スカッフっていいます」


一通り、自己紹介を済ませて再び話題はさっきの組み手の話に。
正直勝ったと言われたけど内心微妙なんだよなぁ・・。
ほとんどイチかバチかっていうのを完全に防がれたし・・。


「ところで、ラウル君はさ見た感じ局員っぽいけど、どこに所属してるの?やっぱ動きもそれなりだったし、武装局員とか?」
「特定地域観測課って言って分かりますかね・・?」
「と、特・・・?う〜ん・・私は聞いたことないなぁ・・ティアは、聞いたことある?」
「あたしも無いわね、どこにあるの?」

まぁ、無理もないか・・。大体局員でも半数近くは知らないんじゃないの、この部署・・。何せ2人だよ2人。
・・・そういえば2人と言えばレイナさんは・・・
あ、帰ってきた。スポーツドリンク・・せめて違うのかって来てほしかったなぁ・・
「おまたせぇい!・・・っておや、両手に花じゃないか少年君!」

レイナさんは持っていたスポーツドリンクをこっちにニヤニヤしながら放り投げる。
「よっと・・ふぅ・・・そんなんじゃないですよ」

僕はそれを受け取って横に置く。


そして2人に向き直って、レイナさんを紹介する、こう見えても一応上司だからね・・。
「えーと、こちらが僕の課のチーフのレイナ・リーンバーンさんです。」
「よろしくね〜、一応階級は陸曹だけどさ、かたっ苦しいのは苦手なんだ〜。フレンドリィに行こうね。」

右手をヒラヒラさせて軽く挨拶するレイナさん。・・初対面なんだからもう少ししっかり挨拶ぐらいしてほしい。

「スバル・ナカジマです。よろしくお願いします!」
「ティアナ・ランスターです、よろしく・・。」

「だからフレンドリィだってば〜。」
お互いに初対面ですよ、いきなりは無理ですって・・まったく。


半ば呆れていると、ティアナさんが口を開いた。
「あの、先ほどの失礼ながら見せてもらってたんですけど・・レイナ陸曹は・・」
「その陸曹っていうのやめてくれるかい?普通に名前で呼んでくれればいいよ。」
「あ、じゃ、じゃあレイナさんはその、昔・・」
「昔?あぁ、一応陸の武装局員だったね。もう何年も前の話になるけど」
「やっぱり・・」


それを聞いて、ティアナさんはなんとなく納得したような顔をしていた。
ただそれが、何について納得しているのかまでは想像が及ばない。
「ねぇ、ティアどういうこと、何がやっぱりなの?」
「いや、確かにこの子の動きは良かったけど、それ以上にレイナさんの動きには余裕があったし、
何より観測課っていういかにも戦闘をしないような人の立ち回りじゃなかった。だからちょっと気になってね・・。」
遠巻きに見てそれだけの推測が出来るんだこの人。

・・・この人凄いかも




















ふぅ〜ん、なかなか見てるねこのティアナって子。
遠巻きにあたし動きを見ただけでそこまで推測してくるとはね。こういった子はどうだろうね、しっかりと鍛えてあげればリーダー格になる逸材だろう。


そういえばさっき、少年君の動きが良いって言ってたけど、それはあたしも同感だね。

鍛え始めたころに比べれば格段に進歩してるよ、間違いなく。・・・まぁ元の素材はいいもの持ってたしねぇ〜


まぁ、まだ角は取れてないいびつな形だけど。
もう少し、基礎的な事は必要かね。
でも少年君が完成したら、結構凄くなっちゃうかも〜
それ思うと若干顔がにやけちゃうよ〜♪



















・・な、なんかレイナさんがにやけている・・・。あぁ・・ついにキタかな・・。
「良い病院知ってますよ」

「あたしは、正常だよ!」

「あ、良かった日常会話はまだできるみたいですね」

「き、君ねぇ・・、よ〜し決めた、今日までに取ったデータ統合からチェックまで全部少年君の仕事〜♪」

「うぇ!?いや・・ちょっとどんだけあると思ってるんですか!」

「知らないよ〜そんなの、あ、言っとくけどこれ命令ね、め・い・れ・い!観測課チーフとしての。意義は認めないし拒否権も無いよ!」
な、なんて横暴な・・!
良い時だけ・・こんなことを〜〜ッ!!!
「なんかさ、ティア」
「えぇ、あたし達の知ってる上司部下の関係と違うわね・・。」
お願いだからこれが普通だとは思わないでくださいね・・この人は特別ですから・・。

「あ、そうそう、それで話を戻しますけど!」
ころ合いを見てスバルさんが切りだす、あぁなんて絶妙なタイミング・・これでうやむやにしてやる・・っていうか何の話してたっけ・・。 「そういえば、なんの話してたの君達?」
よかった・・。レイナさんも食いついてくれた・・。これで何とかデータ地獄には陥らずに済む・・・のか?

それを願いながら、それと同時に何の話をしていたか記憶を探っていく・・。

「確か・・・観測課の話になって・・それでえーっと・・」
「そう、確か場所がどことか聞いたわね。」
「あ、思い出した!、そうそう、そうだったよね、でラウル君どこにあるのその観測課ってさ?」
「湾岸地区の一角ですよ、このすぐ近くです。」
「特定地域観測っていうのは、とにかく電波状況が良くないと無理でねぇ。山奥じゃ電波障害起きやすいし、
かといってごちゃごちゃした街中じゃ別の意味で電波飛び交ってんでしょ?だから必然的にこういう比較的遮蔽物の少ない湾岸地区に作るしかなかったんだよ。」

流石、一応観測課のチーフ。それなりには説明できるんだ。久しぶりに鍛練以外で関心した気がす・・・って・・
「危なぁッ!!」
っつ、危ないなぁもう・・!まさかあの鍛練で使った棒が飛んでくるとは思わなかった・・。
「なんか、今失礼なこと考えなかったかい?」
「・・・いえ微塵も・・」
ならいいけど、と向き直るレイナさん。よく女性って勘が鋭いとか言うけど、あれは多分ホントだな・・。

そんなことをふと考えていると、いきなりスバルさんが若干驚きを交えて声をあげた。
「え?湾岸地区なんですか!?」
「ん?そうだよ。この近くのね。」


ん?ひょっとして、スバルさんたちもこの近くなのかな・・。
「じゃぁ、結構近いですね、私たちの所属、機動六課だから、あの隊舎で寝泊まりしてるんですよ。」









・・・・・え。







機動・・・六課・・・・?







しかも関係者・・。







僕の中で何かが湧き上がってくるのが確かに分かった。
それは、抑えようと思っても抑えられない、言ってみれば衝動の様な物。
そして同時に思い出すのは、あの時の事・・・。





僕は、気がつけば立ち上がって2人の魔道師≠睨みつけていた。
そして、いきなりの事に困惑する2人に向かって僕は静かに言い放つ・・。





「僕と戦ってください・・・。」




























〜あとがき〜
さて・・若干盛り上がるのか?とか思わせておきながら
全然盛り上がらずに終わるっていうパターンが私クヲリティでございます♪(爆
なかなか試行錯誤でやってますが、日々精進で頑張って書いていこうと思いますので、
そのあたりどうかよろしくお願いします。


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