模擬戦の後、待っていたのは八神部隊長からの叱責だった。


かなり怒っているようで、所々声を荒げる場面もあった。。




でもあたしは、目の前で怒られているにも関わらずその内容が全く頭に入ってこなかった。





まさに心ここにあらず≠ニいった感じだろうか。





自分でも何を考えているのかよく整理がついていないが、間違いなく言える事があった。




あたしは・・・同じミスを繰り返した≠フだ。




●魔法少女リリカルなのはstrikers〜空を見上げる少年〜第14話 〈気づかぬ決意〉●


僕たちは模擬戦場を後に、エリオ君が搬送された病院へやってきた。

周りにはスバルさんとキャロちゃんの六課メンバーに、僕たちの4人。

そしてもう2人女性の姿があった。1人はブラウンの陸士の制服、もう1人は黒の執務官の制服に身を包んでいた。

スバルさん達の会話から察するにあの2人の女性も六課の人なのだろう。


で、肝心のエリオ君だが、担当したお医者さんの話では非殺傷だった事、そしてティアナさんが放ったスフィアがもとより、

弾力のある所謂、ゴム弾の様な射撃魔法だったこともあり大きなけがは無いらしい。

倒れたのは軽い脳震とう≠セったそうだ。まだ意識は戻っていないが。

なんにしても、一安心だけど・・・。

ティアナさん・・大丈夫かな・・・・・・・・・。


今思い返してみれば、明らかに最後の攻撃は無茶苦茶だった。

あの白い竜が放った砲撃は、一直線にスタークさんへ向かっていた。

そしてティアナさんはそれに自分のスフィアを紛れ込ませて、1回の砲撃で全てを終わらせようとしたのだ。

ティアナさんの戦闘スタイルは模擬戦でチラッと見えたが、正確な射撃と堅実さが何よりの武器なはず・・。

特にセンターガードともなれば、指揮する立場だ。的確な判断力も求められるだろう。

・・・・・じゃあなんで最後的確な判断が出来なかったんだろうか?

僕にはいまいちそのあたりが分からない。

まぁ・・・・・・・この考えも模擬戦後にレイナさんから色々聞いたんだけど・・。







などと思考を巡らせていると、レイナさんが中腰になって顔を近づけささやいてきた。

「ねぇ、少年君。あの2人・・・・・」



あの2人とは他でもない先ほど見た六課所属と思われる2人の女性だ。



「レイナさん、あのお二人をご存じなんですか?」



「ご存じも何もないよ、あの2人超がつくほどの有名人だよ・・」

え?そうなの。あえてはっきり言おう、僕はまったく誰だか知らない。


「あの黒い服の方がフェイト・T・ハラオウン執務官、でもう片方が高町なのは教導官。どっちもエース級の魔導師だよ。
確か今は、2人とも六課に出向中だったはずだね」

「エースですか・・・」

つくづく六課って凄い部隊だな。

やっぱり八神部隊長凄いのだろうか。まぁ凄いんだろうなぁ・・・。これだけの部隊の長なのだからと。



2人を見ながら思案していたのがいけなかったのか、その視線に高町さんが気づく。



「君、確か・・・ラウル君だったよね、模擬戦見てたよ」

ゆっくり近づいてきて、明るい声をかけられる。あれ、でも・・・・。

「あの、どうして僕の名前を・・・?」

高町教導官はその反応に一瞬だけ目を丸くしたが、すぐにまた柔和な眼差しを向けた。

「あ、そっか、そう言えば初対面なんだよね私達。君の事はねスバルから聞いたんだよ」

・・・・・・何故だろう。僕の名前がスバルさんを介して、結構広まっている気がする。

「確か、スバルをキズものにしようとしたとかなんとかって聞いたけど・・・」


「いや、た、高町さん!それはあの〜・・・半分間違ってて・・だから・・。」


僕はあわてて否定する。

いやまぁ否定というか・・・だからその・・言い方が・・・ね。

にしても・・・・・・・・・・多分僕の名前を聞いたのはスバルさんだろうが、

後の付け足しは、間違いなく八神部隊長だろう。

多分この先も事あるごとに僕はそうやって紹介されそうだ・・。



「なのは、その辺にしときなよ。ほらラウル君も困ってるみたいだし・・」

今度はハラオウンさんがその後ろから高町さんの肩に手を置いた。

「ごめんね、なのはってすこしイジワルなところがあるから・・」


「あ、い、いえそれは・・大丈夫ですけど」



はっきりってこのぐらい、困ってはいたがレイナさんに比べれば瑣末なものだった。レイナさんはもっとひどいからなぁ・・・・・。

「今・・ものすごく失礼な事考えなかった?」

「え!か、考えてませんよ!?」

ならいいけど、と口をとがらせるレイナさん。まったくいつもながら鋭い・・。

そんなレイナさんに2人は向き直ると、改めて挨拶をした。

「初めましてですね、高町なのはです、でこっちが・・」

「フェイト・T・ハラオウンです、よろしくお願いします」

「レイナ・リーンバーンです。お二人の事はよく存じ上げてますよ、と言ってもテレビや雑誌でなんですけどね」

レイナさんは差し出された手を握り返しながら気さくに話していく。

テレビや雑誌ねぇ、あんまり見ないしなぁ、僕は。




しばらく3人の会話を見ていたが、ふとレイナさんがこちらに顔を向けた。

「で、もうお2人は少年君の事をご存じなんですよね、でもまぁせっかくなんで・・・」

ほらっと背中をポンとたたかれる。

僕は一瞬レイナさんの顔を見る。何がせっかくなのか・・。

その後2人に向き直って、2人と同じように手を差し出した。

「えっと、初めまして。ラウル・スカッフです・・そのよろしくお願いします」

2人、「はい、こちらこそね」と互いに握手を交わす。

握手をし終えたあと不意に高町さんが口を開いた。

「そういえばさっき、私の事高町さんって呼んだけどなのはでいいよ、いっつもそうやって呼ばれてるしね」

「え?」

「うん、そうだね。だったら私もフェイトって呼んでくれればいいから・・・・」



そう言えばライアさんの時にも同じこと言われたよなぁ。


結構僕、普通に呼んでいるけど初めてって結構恥ずかしいというか・・・ね。


ただ・・・まぁお二人がそうおっしゃるなら・・・。

「では・・なのはさんとフェイトさんで・・」


2人はうんと笑顔で返答してくれた。





一通り挨拶を終えたと思った矢先に、不意に後ろから声がした。

「おいおい、あたしらも紹介してくれねぇのかよ?」

まぁ、ライアさんなんだけど。すぐ横にはスタークさんも控えていたが・・・・何だろうあの目は。

僕はふとスタークさんの目つきが気になった。

スタークさんは眉一つ動かさず、言ってみれば何か睨んでいるともとれるような。

それはこれから挨拶しようとする人間がするような目つきではない。

まぁ、それでもいつも通りの目と言えば目なのだが。

「ん?あぁじゃあ、ついでだし・・。えっとこの乱暴でただおっぱいがでかいだけの・・・」

「ケンカ売ってんのかてめぇ・・・」

「じょ、冗談だってば」

詰め寄るライアさんだったが、ここが病院であるということの認識はあったらしく声のトーンも落としていた。まぁ、落としていてもねぇ。

「ふん、もういい。あたしが自分でやる。どけって」

レイナさんを、シッシッとおいはらう。レイナさんはだったら初めっからそうすりゃいのに・・とかぶつくさ言いながらもそれ従った。

ライアさんはジト目でそれを見やった後、これまた僕らと同じように手を差し出した。

「ライア・フォルティモア陸曹です。で、こちらが・・」



「スターク・ルシュフェンドであります」

ライアさんはそれまでとは打って変わって、目の前の上官≠ヨ挨拶をする。

スタークさんもそれにならうが、眉一つ動かさない。・・・・・・・・一体どうしたんだろう。

別に笑えとかそういうことではないにしても、少し妙だった。


けどまぁ、これでようやく、本当に一通り挨拶を終えた。

それが終わるとフッとなのはさんの顔が曇った。

当然と言えば当然だ。脳震盪とはいえエリオ君はまだ意識が戻っていない。

「なのは、あんまり気にしないで・・。その、確かにティアナがやっちゃったことだけどそのあたりの事はエリオも分かってるはずだし・・。」

うん・・と元気のない返事を返すと2人は近くの椅子に腰かけた。

その様子を見てレイナさんが不意に言う。

「あたし達は、出た方がいいね。エリオ君は心配だけど、あたし達がここにいても・・・ね」

「・・・ま、そうだわな。出来る事ねぇし」

それに賛同するライアさん。確かに今ここで僕たちが出来る事は無い。

エリオ君は気になるが、ここは同じ部隊の人間に任せた方がいいのかもしれない。

それにいざ目が覚めても、この人数で押し掛けるのも少し気が引けた。

なので、僕もそれに従うことにした。

スタークさんは、いつも通りライアさんに従う。

僕たち4人はそれぞれ複雑な思いを抱きながら、病院を後にした。























病院を出ると既に太陽は傾き西日が差していた。

俺は、3人の後を付いて行きながら、病院で考えていたことをいまだ思案していた。

この疑問はおそらくは他の3人も考えているであろう事だ。

それは、他でもないティアナだ。


・・・俺はふとチビを呼びとめる。


キョトンとした顔でこちらをみやるコイツに俺は言った。


「少し・・・いいか?」

呼びとめたことに反応して前を行く小隊長とレイナさんまでも振り返る。

振り返ったレイナさんにチビが目線で答えを仰ぐ。レイナさんはその問いに笑顔で返して大きくうなずいた。


「ありがとうございます、ではこいつを少し、お借りしますよ」


俺は言うと同時にきびすを返した。





病院の近くにある公園。その適当なところのベンチに俺たちは腰を下ろす。

「お前も気になっているんだろ?」

「・・・はい・・ティアナさんの事ですよね」

「あぁ・・・」

流石にこいつもティアナの最後の攻撃には疑問を持たずにはいられないようだ。当り前だろうな。

「それで・・・」

不意にあいつが口を開いた。

「どう、思いました?」

どう・・か。

どうもこうも無い。


「明らかにティアナの最後の攻撃はおかしい。あんな無茶な攻撃、やる前から出来るはずもない」

そう、そしてその程度の事などティアナなら分かるはずだ。

俺は今回の模擬戦を行うにあたり、出来る限りのデータを集めた。

戦術を立てる上で大切な事は、1にも2にもデータだ。だから俺は六課の全てのメンバーの映像データや資料を可能な限り集めた。

そのうえで一番警戒したのがティアナ・ランスターだ。的確な判断力に加えて広い視野。そして類まれな射撃センス。

センターガードとしてのほぼ理想に近いといってもいい。

だからこそ最も危険と判断した。

俺でもティアナほどのセンスや才に恵まれているとは言えなかった。

模擬戦の終盤あの白い竜が出てきたときは敗北を覚悟した。

そうあの時点で3人をかたす必要などなかった。

あのときの両者の生存数は同数。残り時間を考えれば、誰か1人を落とせばそれで事足りる。

結局エリオに当たっての自爆という形だったがあの模擬戦は結果引き分けだったのだ。

俺が疑問に思うのは、なぜそこで全員をかたずけようとしてしまったのかということだった。

さっきも言ったが、ティアナ・ランスターは的確な判断が出来るリーダー格の人間であることは間違いない。

それはデータが証明している。

では・・・・何故?


同じ事を繰り返し考えて堂々巡りな俺に、あいつがポツリと言った。


「ひょっとしたら・・・・・僕と同じような悩み・・・なのかも」

「え?」

「あぁ・・だからその・・。周りが凄すぎて自分がちっぽけに見えちゃうとかそういうことを言いたかったんですが・・」

なるほど・・・。その考えは思いつかなかった。こいつは自分の持つ力を気がつけていなかった。それがティアナにも?

・・・考えられないことではないが。

「僕も、スタークさんに言われて、気がついて。そういうのって意外と人に言われなきゃ分からないんですよね・・・・」

それを聞いて一つの単語が頭をよぎる。

「・・・・・・・・・・・焦りか」

だが何に対しての焦りだ?

さっきのこいつの解釈が正解だとしても、あの場面で何をムキになる必要があった?

少なくともチャンスは向こう側だったはずだ。

それからもしばらく話し合ったが、結局ティアナが何故あんな行動に出たのか、その答えは見つからなかった。

だが、この焦りが原因の1つだとしたら、少し危ないかもしれない。

今の俺に分かったのはそのぐらいのことだった。























私とフェイトちゃんが病院を出た時には、日も落ちてすっかり夜になっていた。

エリオも気がついて、今はキャロとスバルが付き添っている。

ふうっとため息をつく。

ティアナらしくないミスだといえばそうだった。

ティアナは、確かに多少突撃志向な娘だったけど、最近はある程度、それも抑えられていると思っていたのだ。

だが結果はコレだ。

模擬戦だったから良かったが、これがガジェットとかとの戦闘だったらと思うと、少し背筋が寒くなる。

それにヴィータちゃんから、自分の限界を超えたスフィアのコントロールミスで、

スバルを誤射しかけるというミスも起こしているということも聞いていた。


ティアナは、同じミスは繰り返さない。そして、冷静な判断力に加えて広い視野、

そして平時からあのメンバーをまとめるリーダーシップが備わっている。

それゆえに私は、ティアナを味方を活かして戦う戦術型のエリートガンナーとして育てるという方向性を定めていた。

ただ今回のは、いささかミスの内容が酷すぎる。

同じミスそして決定的なチャンスだったのにも関わらず、結局のところ無謀な戦術で味方を完璧に誤射したあげく、

勝てた勝負を引き分けにしてしまった。

ポジションの役割ということだけで判断すれば、今回のティアナは完全にセンターガード失格である。

ぐるぐると、どうしてティアナがそんなミスを犯したのかという事を考え始めると中々まとまった答えが出てこない。

「・の・?」

でもどうして・・・。
「な・は・・ばッ」

どっちにしても、少し教導の予定を変える必要はあるよね・・。

「なのはってば!!」

「ふぇ!?な、何!」

「もう、なのはってばさっきからずっと呼んでるのに、何か考え事して全然気がついてくれないんだから・・」

「え、ふぇ、フェイトちゃん。あ・・・ご、ごめんね、それでなんだっけ?」

「だから、これからどうするのって、はなし」

これからか、もうあたりはすっかり夜になっちゃったし・・。そう言えば夕飯まだなんだよね。

「どうする、何か食べてく?」

何か・・・か。実際六課の隊舎に戻ったところで、食堂は閉まっていそうだし・・・。

「うん、そうしようか・・・・って、あれ?」

私はふと、フェイトちゃんの後ろで止まった黒い車に目が行った。これはフェイトちゃんの車だ。

それに気がついてフェイトちゃんも、つられて振り向く。


ゆっくりと助手席の窓があいて、中から凛とした声が聞こえた。

「なんだ、テスタロッサだけではないのか」

「シグナムさん!」

淡い赤い髪を後ろで束ね、鋭く澄んだ眼を持つベルカの騎士シグナム。今はフェイトちゃんの隊の副隊長をしている。

シグナムさんは、車のエンジンを止め、ゆっくりと車から降りてきた。

「てっきりなのはは、ティアナの件で隊舎に戻っていると思ったのだが・・・」

「シグナム、その言い方だと私を迎えに?」

シグナムさんはコクリとうなずいた。

「うむ、車を返すついでにな」

「そう言えばシグナムさんは今日どちらへ行っていたんですか?」

「なに、大したことじゃない。色々六課のたち上げで最近は忙しかったからな。今日は交替部隊の顔出しだ」

それは大したことだと思うのです。

「まぁテスタロッサの車はここで返すとしよう。どの道エリオの方にも寄っていくつもりだったからな」

そう言うと車のキーをフェイトちゃんに渡して、そのまま病院に入っていってしまった。

まぁ多分、立ち止まるとフェイトちゃんか「でも、そうするとシグナムあなたの足が・・」などと追及されるのが嫌だったんだろう。

ま、実際の所、シグナムさんはフェイトちゃんに変に気を使わせたくないっていうのが本音かな。

フェイトちゃんも少し苦笑した後、私を車へ乗るように促す。

私は乗り込みながら、ティアナの事は、教導の計画を練り直して、話し合えばきっと大丈夫だろう。と、軽い気持ちで考えていた。

後々これが、本当に軽率だったと思い知らされるなんて思ってもいなかった。























まったく・・やってくれたものだとはやては隊長室のデスクに腰掛けながら思っていた。

模擬戦とはいえ、誤射は誤射。

ティアナには、反省文と2日間の謹慎を命じている。

まぁ、正直なところを言えば、こっちも厳重注意だけで留めてあげたかったのだが、立場と言う物もある。

だからティアナには、言い方が悪いがそれなりに適当≠ネ処分を下した。

2日間と言う期間もそして反省文も、自分をよく見つめなおす、いい機会にしてほしい。

ふうっと息をつき、目線を横に移動させる。

その視線の先には、昼間撮った模擬戦が映し出されていた。


映像は終盤のフリードが現れたあたりだ。

そしてそこにはティアナの顔も映っている。

少しその表情にに違和感を覚えながらも、ウチは映像を今度はマルチウィンドウで複数個表示させた。

ラウルが映っている物、そしてその同じ時間軸でのスタークの行動そして2人の上官の戦闘。

・・・・・やっぱりなぁ。どう考えてもこの4人の邂逅は偶然とちゃうよなぁ。むしろ偶然には思えへん。

この4人。それぞれが上官と部下という関係なのはそうだが、特に気になるのはラウルとスタークや。

この2人はつい最近知り合ったと聞く。それに加えて、スタークの指示で戦闘するのは初めてやッちゅう話しや・・・・・

スタークが指示を出しとるんは間違いないけど、それに正確に合わせるだけの能力を持っているのか、それとも逆にスタークが合わせているんか。

どっちにしても、この2人の上官はとんでもないもんやなぁと思う。

なぜなら、この2人は何の申し合わせも無く、自分の部下がいずれ自分たちの様なコンビになるッちゅう事を前提で育ててる≠チちゅうことになるからや。

しかも8年も開いてるのに。

流石にウチらでも、なのはちゃんとフェイトちゃん中心で、フォワード陣の育成方針については、

いやって言うほど打ち合わせをしたうえでいまのチームが成り立ってる。


まぁもちろんこれはウチの勝手な想像やけどな。もしそうならっていう仮定での話し。

・・・・さてと、まぁティアナの事は全面的に現場に任せるしかあらへんし、

いまウチが出来る仕事もないか「はぁ〜やぁ〜てぇ〜ちゃ〜ん〜・・・・」・・っひ!

な、なんや今のは!?

どこからともなく、声がしたで・・?だ、誰や!?

きょろきょろとあたりを見回すが、誰もいない。

「ま、まさか・・・そんな・・・・・・・」

すると再び声がした。

「み下〜げて〜ご覧〜」

み、見下げてごらん・・?ウチはその歌の通り目線を下に移動する。

「はやてちゃん!何帰ろうとしてるですか!!まだ全部資料に目を通してないですよ!!!」

「ぎゃぁぁ!出たぁぁーーーーーー!!!」

「し、失礼ですよ、出たーーじゃありませんです!!リィンはお化けとかそんな類のものじゃないですよ!!!」


そう言うとリィンは目の前にドサッと資料の山を置いていく。まったくこんなチビっこい身体のどこにそんな力が・・・・。

「これ、はやてちゃんの分ですよ!」

「ちょ、リィン!こ、この量はアカンて!!」

「何言ってるですか!!大体模擬戦を観戦なんてしてるから、時間がなくなるですよ!なのはさん達に任せておけばいいものを!

とにかく、これだけ分は全部目を通してもらうです」

「い、いやせやかてこの量はちょう多いんと・・・」

「・・・・(ギロッ)」

「ッ!!!な、なんでもあらへん!さーはりきってやろかなー」

アカン最近リィンがどんどん、シグナムみたいになって来とる・・・。

どこであんな目ぇを覚えたんか知らんけど、逆らったら氷漬けにされそうや。



結局・・・・・資料を全部見終えたころには、東の空からお日さんが顔をのぞかせていた。

アカン〜アカンでぇ〜・・・・・ウチ・・・死んでしま・・・・・・・・い・・・・そ(ガクッ

























部屋に戻ってから、ずっとベットに横なって天井を見ている。

机には反省文の用紙が無造作に置かれ、夜だというのに部屋の電気すらついていない。

あたしをいま照らしているのは、机の卓上ライトだけだった。

・・・・・なにやってんだろあたし。

同じミスを繰り返した、その上エリオまで。

今日まであたしは何をしてきたのだろう。

アグスタでの一件以来、ずっとあたしは努力してきた。

もう二度とこんな事はしないようにと。起こさないようにと・・・。

でも結果はコレだ。

六課に入って以来、ずっと心の中でくすぶっていた思い。

結局自分ではダメだったのだろうか。

才能豊かな周囲に比べて、断トツに平凡な自分。

隊長陣が強いのは当たり前だ。当然あたしだってあそこまで出来るとは思っていない。

ただ、一番身近な人たちにでさえ、追いつけないと、かなわないと薄々感じ始めている事は確かだった。

諦めたくない、でも・・・どうしようも出来ない。そんな思いがいつしか自分を苦しめている。

不意に、目の前がじわっと滲んだ。



やだ・・、何泣いてんのよあたし・・・。なんで泣いてるのよ。





なんで・・・な・・みだなん・・て・・・ッ!



どう・・し、て?

その涙が自分の無力さへの物なのか、それとも自分への惨めさへの物なのか、それとも違うのか・・・。

あたしは、声を殺して、薄暗い部屋で布団に顔をうずめるようにして1人泣いた。












結局、その後泣き疲れたのか分からないが、目が覚めた時にはすでに朝日が部屋をさしていた。

あたしは、起き上がるとチラリと2段ベットの上段を見やる。

そこには昨日見たのと変わらず綺麗にたたまれたスバルの布団があった。

どうやら昨日は、帰ってこなかったようだ。

・・・・・・・エリオ大丈夫かな。

そんな事が、ふと頭をよぎった。

その原因は自分なのだがそれでも六課の仲間だ。心配にならないはずが無い。

そう思い、誰か・・・・・そうだエリオを運んでシグナム副隊長ともかかわりが深いヴァイス陸曹や、

アルトさんあたりに聞けば情報が入ってきているかもしれないとドアに走りかけた瞬間、自分が謹慎処分中であることに気がつく。


今日と明日は、この部屋でジッとしていなけらばならない。

元々、1人と言うのにはそれほど抵抗が無かった。

兄を亡くしてから天涯孤独の身だったし、何事も1人でやってきたからだ。



あたしは、おもむろに反省文用紙の散らかる机の引き出しを開けた。

そこには今は亡き兄ティーダ・ランスター≠ニ一緒に写る幼い自分の写真と、おもちゃの銃があった。

あたしは、その両方を手に取る。

兄は実際あたしの全てだろう。管理局に入った動機も、この射撃魔法も。すべて兄の影響だった。


・・・・・・・あたしが兄さんから、受け継いだ・・・・ランスターの魔法≠ヘこんなものなのだろうか?


あたしは、フッと湧いて出たそんな疑問を振り払うようにかぶりを振る。

何を言っているのだ、あたしは。

それを証明するために、ここにいるのではないか。

ランスターの魔法≠ヘこんなものではないと・・・・・・証明するために・・・ッ!

そうだ、証明しなければならない。

兄の写真から、そしてこの銃から、力をもらったような気がしたあたしは、迷いを振り払うようにキッと前を見据えた。

この2日間は何もできない、いや何もできない訳ではない。

部屋のなかでも出来る事はある。

・・・・・次こそ絶対に・・・。

もう絶対に失敗しないと、既にそれが、心構えから、強迫観念のようになってしまっている事に気がつかぬまま、

あたしはひとまず反省文の製作に取り掛かった。

























う〜ん・・・結局帰れなかったなぁ。

あたしは、病院の中庭に出て朝日のさす空を見上げた。

空は、あたしの心とは真逆に、雲ひとつないすっきりした快晴だった。

その空を見上げながらふとティアの事を思う。

はっきり言って、心配で心配でいても経っても居られなかったのは事実だった。

でもキャロを1人置いていくわけにもいかず、それに、同じぐらいエリオも心配だった。

あの後シグナム副隊長が来て、「代わるか?」と聞かれたけど、あたしはここにいますと答えた。

本当はすっごくその言葉に甘えたかったけど・・・・。

でもあたしは、何故か断っていた。

・・・・・いや何故かじゃない。

心配だったのは確かだ。でも逆に、それでティアになんて話しかければいいのか分からなかった。

慰めればいいのか、励ませばいいのか。それとも「どうして!?」と糾弾すればいいのか。

・・・・・・・・・。

あたしはふぅっと息を吐くと、中庭の適当なベンチに腰を下ろした。

しばらくボケッと、そのまま空を見上げていた。

エリオはついさっき目を覚ました。先生の診断でも、大丈夫とのことで今日中に退院できるらしい。

こう考えてみると、あたしはまだまだティアのことを知らないと思う。

訓練校でパートナーになってそれ以来ずっと、試験も任務もやってきた。

でも・・・と思う。あたしはそれでティアを知ったつもりになっていたのではないのか。

確かに過去やお兄さんの事も聞いたし、そのほかにもいろいろ話し合ったと思うけど、実際肝心なところを何もわかっていなかったのではないかと。

いまさらそんなことを思ってしまう。

人は後悔しかしないって、聞いたことが歩けど本当だとあたしは思った。

あたしは、ベンチから立ち上がると中庭から病院内に戻る入り口に体を向けた。

「あれ?」

ふと向けた視線の先に見知った少年の姿があった。

向こうもこちらに気がついたらしい、ゆっくりと中庭に入ってくる。

「えっと、どうも」

「ラウル君!」

ラウル君は手にお見舞いと思われる、果物の入った中ぐらいのバスケットをぶら下げていた。




















「え!?じゃぁ、もう退院できるんですか!」

開口一番、彼が発した言葉はそれだった。

「うん、いろいろ検査とかはあるみたいだけど、今日の夜には退院できるって先生が言ってたし」

「そうですか、良かったです!」と、まるで自分のことのように喜ぶラウル君を見てついつい顔がほころぶ。

にしても、わざわざ果物の入ったバスケットを持ってきてくれるとは思わなかった。

まぁ定番ではあるにしてもだ。

少し迷いやすい性格ではあるが、やっぱり彼はとても優しい少年のようだ。

あたし達は今、エリオの病室へ向かっている。病室は病院の本館2階の真ん中。

もうそろそろ到着だ。

にしても、わざわざ果物の入ったバスケットを持ってきてくれるとは思わなかった。

まぁ少々定番すぎではあるが。

あたしは、チラリとバスケットをのぞく。

リンゴとか、オレンジとか・・・・・おいしそーだな・・。

って、ダメダメ!これはエリオのじゃんか。

あたしはかぶりを振って邪念を吹き飛ばすと、丁度たどり着いたエリオの病室のドアを開けた。





















病室のドアが開かれるとそこにはベットの上で、上半身を起こしてキャロちゃんと話すエリオ君がいた。

音に気がついてエリオ君がこちらを向く。

運ばれた直後よりも明らかに顔色がいい。

よかった、本当に大丈夫みたいだ。

僕は、近くの台にバスケットを置くとエリオ君のベットに近付く。

「わざわざ、すいません・・・・あれ、お見舞いの」

「え、あぁうん。なんか手ぶらっていうのもと思って・・それで」

僕は気を使わせまいと、少し大げさなアクションで手を振った。

向こうも、それを汲んでくれたのか、それ以上は何も言わなかった。・・・・・・ほんとしっかりしてるよなぁ。

「あ、あの・・・・」

なんて事を考えていたら、ベットの反対側から声がする。キャロちゃんが心配そうな顔で問うた。

「ティアさんは・・その」

僕は、あぁと思う。そりゃ気になるよなぁ。

昨日は帰っていないという話はスバルさんから聞いていた。

その後シグナムさんっていう六課の方が来たそうだけど、ティアナさんの処遇は知らなかったそうだ。

「どうも、あのあと八神部隊長に叱責されて、2日間ぐらい謹慎処分だそうです。まぁ僕もレイナさんに聞いただけなのではっきりとは分かりませんけどね・・。」

僕の謹慎≠ニいう言葉に2人が同時に反応し、1人が複雑な顔でうつむいた。

「ティアが謹慎処分!?・・・そ、そんなぁ」

「そうですよ!あの場面では、僕も避けられなかったのが悪いわけだし・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・」

うつむいたのはキャロちゃんだった。

そう言えば、あの時ティアナさんの一番近くにいたのはキャロちゃんだったっけ・・。

それに他の2人も気がついて、僕も含めてその場の全員がうつむいてしまう。

そして少しの沈黙の後、キャロちゃんがポツリポツリ、と話し始めた。

「あの時・・・ティアさん少しおかしかった・・・・様な気がするんです」

おかしかった・・・か。確かにスタークさんも同じことを気にしていたし、僕も同様に思っていたことではあった。

僕はスタークさんに焦りじゃないかと提言したが、実際のところは良く分からない。

だからこそ、あの時一番ティアナさんの近くにいたキャロちゃんの意見は、貴重だ。

何かティアナさんについて分かるかもしれないし・・。

「ねぇキャロ、おかしかったって・・・その例えばどういうところ?」

スバルさんも同様に気になっている。まぁ当然か。パートナーなわけだし。



「いや・・その具体的にココっていうのは・・私も良く分からないんですけど・・・そのチャンスなのに、

みすみすそのチャンスを不意にするような策を取ったようにも思えてならないんです・・・・・」

「いや、でもティアだって失敗はするし・・・」

「つまり、その失敗の度合いがっていう事じゃないですかね、スバルさん」

その話は、一度スタークさんとの会話で出た話題だった。あの場面でなんで3人まとめて撃とうとしたのかって。

ティアナさんは、スタークさんが警戒するほどの相手だ。そして僕よりも間違いなく格上の人物。

そして何より、機動六課でセンターガードを任されている。少なくともチャンスで、同様したり心を乱すような相手ではないはずだ。



そう考えるとますます分からなくなってきたぞ・・・・・・。

「失敗の度合い・・・・・とも少し違うのかもしれません。私一番近くにいましたけど初めは普通だったんです・・・。

的確な指示とコンビネーションでレイナさんを撃破してましたし」

「そうですね、キャロの言うとおりです。僕も初めのうちはちゃんと指示をもらってましたし、援護のタイミングも完ぺきだったから・・」

実際に指示を受けていたエリオ君が言うのだからそうなんだろう。

でも、初めのうちってのが微妙に引っかかる・・・。

そこで僕はこんな質問をしてみた。


「キャロちゃん、さっき初めのうちって言ったけど、それじゃぁ具体的にどのあたりから変だなって思い始めたの?」


その問いに首をひねって考えていたキャロちゃんだったが、ほどなく口を開いた。


「えーと・・・・・、詳しくいつっていうのは分からないんですけど・・・・・・・確か、スバルさんが落とされた後ぐらいからだったような・・・。」


スバルさんを・・・。やっぱり焦ったのかな。早い段階でフォワードを失って・・。


いやでも、それを想像していなかったはずはないし・・・・う〜むわからん・・・・・・・・。


結局4人で集まってあーだこーだ意見を出し合っても、良い答えは見つからなかった・・・・・。
























昨日あのチビと別れてから、俺は自分のデスクで、仕事をこなしつつ片手間にティアナの事について、色々と調べていた。

だがまぁ当然と言えば当然なのだが、そんなやり方で効率的に仕事をこなせるはずも無く、結局終わってみれば夜が明けてしまっていた。

俺は、両手を上にあげ、身体全身を伸ばす。

座りっぱなしで収縮しきっていた筋肉が、その動作によって伸ばされ、何とも言えない気持ちよさが身体をめぐる。

「ふぅ・・・・・・・結局分かったのは、あいつに兄がいたってことぐらいしか分からなかったな」

そう、仕事も調べも片手間な状態でずっと行っていたため、結局互いに中途半端な成果しか挙がらなかった。

これなら、仕事をしながらなんてやるんじゃなかったと少し後悔したが、もうかれこれ数時間はずっと座りっぱなし。

実際のところ、今はいくら情報があろうが再び調べようという気にはなれなかった。

俺は立ち上がると、自室の洗面器で顔を洗い、顔を備え付けのタオルで拭きあげる。

そしてそのタオルを、適当に放り投げそのままの足で部屋の扉へと向かった。

(集中してたから気がつかんかったが・・・・・・腹が減った)


昨日から座りっぱなしで、ロクに飯も食っていない事を思い出しふとそんな事を考える。

そして、頭の中で今日の食堂のモーニングセットの内容を想像しながら、ふらりと部屋を出ると・・・・・。

「うぁいたッ!!」

「おっと!?」

廊下に出たとたん身体の右側に強い衝撃を感じた。少しよろめいたが俺はなんとか、自室のドアのヘリにもたれかかって転びはしなかったが、

相手は、どうやら走っていたようでその衝撃で尻もちをついてしまっていた。


「す、すまない大丈夫だった・・・・・かぁッ!?」


「ったたぁ、ちょっとぉ、気をつけなさい・・・・よっ!?」

な、なんでこいつがこんなところに・・・・というよりも俺はなんて嫌な奴とぶつかってしまったのか。

そこにいたのは、俺と同じように顔をひきつらせた、深緑の髪をツインテールでまとめ、少し小さめの眼鏡をかけた少女だった。

そして互いに、うわずった声で名前を呼び合う。

「ス、スターク・ルシュフェンド・・・」

「ミミィ・アルデア・・・・」

そしてしばらくの沈黙の後、いきなり口を開いたのはミミィだった。

「あ、あんたねぇ!いきなりフラッと飛び出してくるとか馬鹿なの!?」

「い、いやそれは・・・・悪かったと思っているが」

事実は事実、言い返すことが出来ない。

改めて紹介するとこのギャーギャーうるさいやつはミミィ・アルデア。同じ108部隊に所属し、陸上警備隊第8小隊長補佐をやっている魔導師。

今回はまぁ、俺もフラッと注意せずに出たのが悪かったが、こんな事は今回だけではない。

毎度毎度こんな感じで突っかかられる少し面倒な奴なのだ。


そして、その理由なのだが、中々一言では言い表せない、変に複雑な事情がある。

まぁ、その事情とやらも、小隊長を含め俺達にとって見れば、迷惑極まりないのだが・・・。

「まったく・・・・なんでこんな良い日の朝にあんたなんかとぶつからなくちゃいけないのか・・・・・」

「いやだから悪かったと・・・・・」

「大体、なんで急に出てくるかなぁ・・・あたしなら出る前に絶対に左右確認するケド・・・」

わざとらしく俺に背中を向けジト目で俺を睨む。

「それに、その後だって、転んだ女の子に手の一つも差し伸べないとか考えられないよねー・・・・」

まったく小言をツラツラと・・・流石の俺も少しイラついてきた。

「急いでたのに、これでもし遅れたらどう責任をとってくれるのかしらね?」

「・・・・・だったらとっとといけばいいだろうが、俺なんかにかまってる時間なんて無いだろうに」

小言にイラつき少し言い返した俺に、目を見開き信じられないという顔で俺に迫るミミィ。

「はぁ!?そもそもこの事故はあんたのせいでしょうが!!何?これが交通事故だったらあんた10:0よ?」

「じゅ、10:0だと!?お前いい加減にしろ、そもそもお前だって走ってくるのが悪いんだろうが!」

無茶苦茶な言い分に、俺もつい声を荒げてしまう。

っていうか10:0って。誰がどう見ても俺が10っていう事は無いだろう。確かにまぁ6か7ぐらいはあるだろうが。

「そんな言い分ありなの!?」

「ありもなしもお前の言い分も相当おかしいぞ!」

腹が減っている上に、こいつの目茶苦茶な言い分も重なって、もう恥も外聞も無く声を荒げ互いに、わめきあう。



お互いに、もう見えているのは相手の顔だけ。

聞こえるのも相手の声だけだ。

そして頭は、矢継ぎ早に繰り出される相手への罵倒の言葉をせわしなく考えてフル回転。

もう、周りの事など何一つ見えても聞こえてもいなかった。

そのまま俺たちはその後、小隊長にケンカ両成敗で鉄拳制裁を食らうまで結構な時間を言い合っていたらしい。

・・・・・・はぁまったく最悪の1日の始まり方だ。

この時の俺は、本当に最悪だと思った。

何も変わりの無い、1日の始まりにこんな事など・・・と。

そう何の変わりのないごくごく普通で、雲ひとつない快晴な日。

しかしこの日、1人の射撃魔導師がともすれば破滅しかねない・・・・・それこそ最悪のシナリオがゆっくりと動き出そうとしていることなど、

ミミィと言い争っていた俺が知る由も無かった。



















〜あとがき〜
しるくです、どうも皆様。
現在1月ですよみなさん。
明けましておめでとうございますです。
さて本編の方は、ティアナが少し間違った方向へと進んで行ってしまうそんな事に触れつつさらっと
新キャラを登場させております。
個人的にこの作品最近ではリリカルなのはの設定を使った何かへと変貌してるような気がしてなりませんw
ちなみにうんざりでしょうけど、新キャラまだまだ出ますのでよろしくお願いしますw
ティアナ撃墜までまだちょっとってところでしょうか?
そもそも撃墜させるかなぁ?
そう言ったところも楽しんでいただければと思ってます!
それでは今年もどうぞよろしく!



作者さんへの感想、指摘等ありましたらメ−ル投稿小説感想板
に下さると嬉しいです。