CROSS†CHANNEL

概要

国家試験により精神異常者の烙印を押された生徒達が通う群青学園。
主人公黒須太一は、放送部の一員――
夏休みで閑散とした学校で姿を見せる仲間達と触れあっていく。

巻き起こる様々な対立、そして和解。
閉じられた世界の中でバラバラだった部員たちの心は、少しずつ寄り添っていく。

レビュー

２００３年に発売された、傑作。
シナリオは、『最果てのイマ』『神樹の館』でおなじみの田中ロミオ氏。

少年少女の衝突と和解、そして別れを描いた作品。
適応試験によって、社会からはじき出され、群青学院という、一種の隔離施設に閉じ込められた人々。
主人公「黒須太一」はその中でも適応係数８４％。学院一「重篤」といわれる少年。
一見、彼は「どこかにいそう」な少年でしかありませんが。

物語の始め、彼を含む、放送部の部員八名が「人類が消失した繰り返す一週間の世界」にとらわれたことで、
彼の異質性、攻撃性が刺激されていきます。世界に残された放送部。
元々ばらばらだった彼らは「人類消失」という、未曾有の異常事態により、完全に瓦解。
健常なものが誰一人いない、異常な世界で。
さらに異質な主人公が本当の意味で「生きていく」物語。
リセットされる一週間の謎。太一の過去。友情・愛情の行き着く先。そして、それぞれが持つ、空の青になじめない「群青色」。

―この空が、消えて無くなるその日までは。生きていこう。

サイコホラー好き。学園青春もの大好き。ツンデレもヤンデレも俺の嫁。
田中ロミオ万歳。涙を流したい。自分も社会のはみ出しもの。くろかげ。
このどれかに当てはまる。そんな人にお勧めです。

執筆者：くろかげさん

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