この作品は鬼丸さんの機動六課の日々シリーズを全部見てから読むことを強く推奨いたします。












とある会議にて。

「えっ〜では、円卓会議を始めたいと思います。議題は『俺の嫁』とりあえず、私から時計回りで答えましょう。スバル」

「なのは」

「フェイト」

「はやて」

「ふむ、王道だな。しかし、揃いも揃って、鈍感そうだな。嫁が」

スバル、なのはの旦那達は、「たしかにそうだった。でも、浮気や女遊びには敏感過ぎたな〜……もうやだあの師弟」

「ナックルや砲撃ですね。分かります」

「フェイトは……まぁ、ドラマに出来そうな感じだったな〜馴れ初めは」

「彼女を差別するつもりはないが生まれが生まれだ。彼女に近付く為には十二分に想像出きる」

「はやての場合……まぁ……」

「……言わなくても、なんとなく、想像出きる」

さて、気を取り直して、続けよう。 

「キャロ」

「ルーテシア」

「なん……だと……」

ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ ざわざわ。

当惑、罵声、ヤジと次々と怒号が飛び交う。

議会は混乱のるつぼとかす。

しかし、議長の鶴の一声で思わぬ展開に転がる。 

「英断」

ポツリと、しかし他を寄せ付けぬ、力強い響きを伴ったそれは、水面に石を投げたかのごとく、伝播した。 

ざわめきは止み、凪の如く、静かな部屋。 

沈黙に耐えかねた、一人が口火を切る。 

「えっ英断とは……」

「キャロ、ルーテシア、彼女達は幼女……いや『ょぅし゛ょ』だ。しかし頭に超弩級美が付くな。たしかに、ロリコンの烙印を押されよう。世間の風は冷たからろう。だが、そんなものは関係ない。関係ないのだ!要は自分。自分なのだ。キャロ、ルーテシア共に、将来性は抜群。彼女達は幼く、言わば、白紙のキャンパス。好きな色に染められる。また、ロリ、少女、適齢期、熟成期と全ての過程を楽しめるポイントも看過出来ない」

たしかに……そう言われてみれば……

先ほどまでとは、違い、肯定の色を含んだざわめきが議場を支配する。 

ダンと机を叩き、今一度、場を鎮める。 

「一時の汚名を無視しても、先を見据えた、超戦略的視点。これを英断と呼ばすしてなんと呼べばいい」

万雷の拍手が巻き起こる。 

今度の騒ぎは議長も止めず、ただただ、二人の勇者を眺めている。

長い拍手の雨が止んだあと、議長は微笑みながら、質問を続けた。 

「おほん、ところで、馴れ初めはどうなのだね。まさか、『飴あげるから、ついておいで』とか言うテンプレ犯罪ではあるまい」

彼なりの冗談なのだろう。
笑いが議場に巻き起こる。

しかし、二人はポツリと異口同音に「「キャロ(ルーテシア)に襲われました」」

その一言に全てが凍り付いた。

長い長い沈黙のあと、議長が重々しく確認をとる。 

「そっそれは本当か」

「「本当です。有り余る魔力と召喚術で……俺はロリじゃないロリじゃないロリじゃないロリじゃないロリじゃないロリじゃないロリじゃないロリじゃないロリじゃないロリじゃないロリじゃないロリじゃない……」」

壊れたスピーカーのように繰り返される呪詛。 

さすがの議長も言葉もなく、ゴホンと咳払いをして、「衛生兵を呼べ」と告げた。 

気を取り直して、会議は続く。

嫁の名前が次々と上がる。 

ディード、ノーヴェ、ギンガ、オットー、ウェンディと続き、「テラ機人マイスターww」と良く分からん称号の授与があったのは余談。

「さて、本日の議題はこれにて終了。さて、君は、いや、ケイスケは誰を選ぶ?」

「とりあえず、そのキャロとルーテシアはパスの方向で」

「ふむ、それも、ひとつの選択だろう。君は今日から機動六課の事務員としての日々が始まる。多くのケイスケは、ここで嫁を見つけ、時には捕獲され、多くはスバルと結ばれたり、結ばされたりだが……君が誰を選ぶかは分からない。だが幸多い未来を祈っているよ」
辺りの風景が白くなる。
まるで夢から覚めるように。 

「頑張れよケイスケ」

「お前もな、ケイスケ。あまりスバルの尻に敷かれるなよ」

「それは無理な話だな」
互いに、はははと笑いながら消えていった。 











「っ……朝か」

夢を見た。 

「今日から、たしか新しい部署になるんだよな〜」

内容は忘れた。

「機動六課……楽しみだな」

日々は進み、未来を紡ぐ。 

彼の未来に幸多からんことを――

ケイスケの機動六課の日々――本日開幕。


















本編スキップ中。 




















以下、個別ルートに入りますが、容量と私の根気の問題で山場のみピックアップします。 


―和やかな日々―

「アイスが美味しいですぅ」

「おいおい、そんなにハイペースで食うと……」
「頭痛いですぅ〜」

―忙しくも、笑いの絶えない、日常―

「ケイスケー!また領収書が来たですぅー」

「うがー。誰だ、ため込んでアホはー」

「はっはっはっーすまんなぁケイスケくん」

「てめぇか、このぽんぽこ狸」

「なんやとー」

「二人ともやめるですぅ」

―崩れ去る、機動六課―

「ケイスケ、ケイスケ、大丈夫ですか!?死んじゃだめ。死んじゃだめですぅ」

「……アホ、勝手に殺すなや」

「ケイスケ!ケイスケ、ケイスケ」

「揺するな、抱きつくな、血が、血がぁー!!」

―悲しみ―

「ケイスケが、ケイスケが病室にいないんです!あんなに傷だらけなのに、あんなに、あんなにぃ……」

―復讐―

「鉛玉のフルコースだ。なに、遠慮はすんな。腹一杯食ってきやがれっ!」

「ディエチ、ウゥンディ撃ち返せ!ノーヴェ、ディードは弾幕をかい潜るって切り込むフリをしろ。相手の注意を十分に引き付けたら、セイン、貴様が止めをさせ」

―獅子奮迅―

「なに、セインを一撃で!くそっ、生粋のガンナーと見せかけて、白兵技能を隠してたと言うのか。ノーヴェ、ディード気をつけろ、相手は白兵技能持ちだ」

―死闘―

「はぁはぁはぁ……」

「まさか貴様一人の手で、ナンバーズを半壊させられるとはなあ……」

「もう……引け……はあはあ……てめえらの負けは確定……だ」

「そうだな。ゆりかごは墜ち。ドクター達も捕縛されたみたいだ。だが、目の前で妹達をやられて、黙っていられるほど、腰抜けではないんでな」

「ちっ……ついてねぇな」

―決着―

「化かし合いは……俺の……勝ちだ」

「なっ、しまっ」

「遅ぇ!俺の花道(間合い)決めさせて貰う!打撃っ衝撃波っっっ!」

「……見事……だ。貴様の……勝ち……だ。すま……ん、皆」

バタン。

「……馬鹿野郎。相打ちだ、クソったれ」

バタン。

―再開― 

雨が降っている。
ポツリ、ポツリと顔を濡らしている。

瞼を開ける。 

「泣いてる……のか」

「……泣いてるです。こんなに、どうして良いのか分からない気持ちなんて初めてです」

「そっか……」

「気持ちはグチャグチャです。でも、今一番したいことだけは分かります」

「奇遇だな……俺もだ……」

二人の距離が縮まっていく。








その音声を、遠い異世界で聞いているケイスケ達。 

「くそっ、映像機が壊れてなけりゃ、ちゃんと映像が見れたのによ」

「まぁまぁ、今更言っても仕方がないだろ。それより……あいつ、凄まじいの選んだな」

「なにが、キャロやルーテシアは遠慮するだよ。それよりも凄まじいのを選びやがって」

「小さすぎだろ!」

「ミニマムここに極まれりだな。いや、勇者の中の勇者だな」

「リィンとはな……いやはや……」

各人が己の嫁は棚上げしながら、生暖かい気持ちで論評を繰り広げる。 

「映像機直ったぜ」

「マジか」

「マジだ。映像写します」

「よし、なんとかラストに間に合ったな」

皆が、場面に釘付けになる。 

大画面に映し出される二人。 

傷だらけのケイスケを膝枕しながら、キスをしている、翠色の女性。 

『ケイスケ。愛してるです』

『俺もだよ翠星石』

………
……


せーの


「え゛え゛え゛っっっっっっっっっーーーーーーーーーーー!!!!!!!!ローゼンんんんんんんん!!!」



この作品を展示して頂いたリョウさん、掲載を許可して頂いた鬼丸さん、そして、最後まで見て頂いた読者の皆様に感謝を
後書き。 

良いよねローゼンメイデン!








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