『ONE PIECE 〜外伝〜  3話  出会いの項』



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ここは、どこだろう。

彼……こと、アイザワ・ユウイチが思ったことだった。
先程は洞窟の中だった。そして、その奥に光があり、洞窟を出ると、そこに家があった。
洞窟の奥に家を建てたのか?それとも、元々家があった為に住んでいるのか?
それはわからない。
しかし、そこは彼女……ミサカ・カオリの家だった。

「どうしたの?はやく入りなさい」

カオリがそう指示した。
家の前に立たれても、山の自然の美観を損なうだけだ。
そう、彼女は言外に言ったのかもしれないし、純粋に言ったのかもしれない。
おそらく、後者だろう。
しかし、ユウイチは先程戦闘中に爆薬を投げられた恨みもあり、前者だと思っても不思議ではない。

「……入るよ。入りますよ」

不貞腐れた様子だが、彼は家の中に入った。
入らない事には、何も始まらないし、自分にとっても意味が無いからだ。
こうして、ユウイチはミサカ・カオリの家に入っていった。



「あ!お姉ちゃん!!お帰り!!」

元気な声が帰ってきた姉に向かって言った。
姉の後ろには二人の少年がいた。
一人はキタガワだ。しかし、もう一人は見覚えが無い。

「お姉ちゃん……この人、誰?」

小首を傾げながら、ユウイチを見て、聞いてきた。
その動作が可愛らしい。

「そういえば……あたしも知らない。あんた、誰なの?」
「おまえは、知らない相手に、爆薬を、投げるのか!?」

一言一言、区切って聞いた。
やはり、吹っ切れていない。まァ、死にかけたのだからしょうがない。

「まァ、まァ。いつものコトだから」
「いつもって……少しは怒れよ!!」
「いいんだ。おまえは知らないけどな。爆薬はまだマシだぞ?
あれが、メスかと思うと想像するのも恐ろしい」

なんかを悟っているが、ユウイチには別の単語が引っ掛かった。

「……ちょっと待て……メスって言ったな。もしかして、こいつ医者か?」
「そうだ。ちなみに爆薬はそこにいるシオリちゃんが作ったんだ」

キタガワはシオリを指差した。
ユウイチは気づいて、

「自己紹介がまだだったな。俺はユウイチ。アイザワ・ユウイチだ」
「あ、私はミサカ・シオリです。こっちが、お姉ちゃんのミサカ・カオリです。
これからも、よろしくお願いします」

自己紹介が終わった。

「……それはともかく……なんで、キタガワくんは闘ってたの?」
「いやさ……山賊を捕まえて、聞いたら。こいつの情報が出てきてな。それで、闘いを申しこんだんだ」
「それで、あんなコトが起こったの?あなたの技じゃなかったはずよ。ものスゴイ音だったもの。
そっちの……アイザワくんがしたの?」

ユウイチを指差した。
ユウイチはどうせ、キタガワに喋られるなら、自分で喋ろうと思い。

「そうだ。俺は、ビリビリの実を喰った電気人間なんだ」
「わー!ビリビリの実って、あの悪魔の実のですか?」
「知ってるのか?」
「ええ、一度、悪魔の実を見たいと思ってたんですけど、中々入手できなくて……」

悪魔の実……それは時価にして一億という大金になる、海の宝。
この実を食べたものは、悪魔の力を手に入れられるのだ。
しかし、デメリットがある。それは、悪魔の力のせいで海に嫌われる。
そのため、一生カナヅチのままなのだ。

「あなたが悪魔の実の能力者なの?どうりで強いはずよ。
キタガワくんと互角に闘うなんて、絶対に信じられないもの」
「おいおい」

キタガワのツッコミだった。

「違うぞ。アイザワは素で強い。そのまま、闘っても互角だぞ」
「あら、そうなの?」
「まァ、それはともかく。あんた、医者だろ?とりあえず、俺たちの傷の手当てをしてくれないか?
結構、ボロボロだからさ」

もう気にしないことにした。気にしていてもしょうがない。
第一、それを言ったらキタガワにはもっと危険な目に遭わされたのだ。
それを、考えれば爆薬を投げられるくらいは許そうと思った。
寛大な男である。
それは、ともかく。ユウイチとキタガワの格好を見ると、ボロボロだった。
服も所々破れている。そして、体の至るところに傷ができている。

「それはいいけど……シオリ!薬持ってきて!」
「傷薬ですね?わかりました」

シオリは奥の部屋に入っていった。
奥からゴソゴソという音がする。薬を探しているようだ。

「さてと。アイザワくん。できれば、この山で雷とか使わないでね」
「なんでだ?」
「薬草とかが吹き飛ぶからよ。これからは気をつけなさい」
(……それなのに、爆薬を使ったアンタはいったい……)
ヒュン!

ユウイチの横を何かが通りすぎた。
ユウイチはそこを見ると、壁に三本のメスが刺さっていた。

「なにか、言いたいコトでも?」
「とんでもございません!何も言いたいことはありません!」

何時の間にか、カオリはユウイチの首筋にメスを構えていた。
油断していたが、動きが見えなかった。


しばらくして、シオリが薬を見つけ、戻ってきた。

「とりあえず。これですね。キタガワさんから」
「オウよ!」

シオリが丁寧に手当てしていく。
ユウイチは疑問が湧いた。カオリに尋ねた。

「そういえば、シオリも医者か?」
「ううん。シオリは薬剤師。本当はあたしも薬を作れるけど、シオリの薬は天下一品なの。
ただ、その分、医者の腕の方がないのよ」
「そんな事言う人嫌いです!!根拠もないこと言わないでください!!」
「シオリ……この前のコト……忘れたとは言わせないわよ」

その言葉と同時にシオリは固まった。
キタガワも苦笑いだった。

「なにか、したのか?」
「この前、キタガワくんが賞金首を捕まえたとき……」

回想スタート

「おーい。ミサカ!捕まえたけど、死にかけてるから、手当てしてくれ」
「いいわよ。だけど、少し待って。今、シオリにオペの練習を……」
「ギャーーーー!!」
「な、なんの声だ?」
「し、シオリがミスったようね……」
「落ちつこうとしてる場合か!!?はやく行け!!」

回想終了

「シオリのオペで、その人は死にかけたのよ。あとちょっと遅かったら、ほんとに死んでたかもしれないわ。
因みに、原因は弱い麻酔を使って途中で起きちゃったからよ」
「そ、そうか」
「えうー」

敗北のえうー、だった。
キタガワの手当ては終わっていた。
さすがに、簡単な事では失敗しないようだ。

「じゃっ。オレは鍛錬するから」
「ちょ、ちょっとダメですよ!!安静にしてくださいって、ああっ!!!包帯を解いちゃダメです!!」
「だって、包帯があると動きづらいし」
「動いちゃダメなんです!!」

正論だが、キタガワは聞かなかった。

「まったくもう。いつものコトだから、諦めなさい」
「……そうですね」
「なんで、鍛錬をそこまでするんだろうな。少しくらい休めばいいのに……」

ユウイチの疑問だった。
たしか,闘っているときもそんな事を言っていたのを、ユウイチは思い出した。

「アイザワくん……確かにそうかもしれない。でも、キタガワくんは夢のためにいつでも鍛錬を欠かさない。
そう心に決めたのよ」
「……おまえは、知ってるのか?アイツの夢を?」

知っているなら、知りたい。
しかし、それはユウイチが聞いてから、後悔した。
他人のことをアレコレ詮索はしたくないのだ。
誰にも知られたくない事はあるはずだ。それを聞こうとする自分。
ユウイチは少し、そんな自分を嫌悪した。

「知ってるわ。アイツの夢はね。世界一の格闘家になること。それが、誓いなんだって」
「誓い?誰のだ?」

言ってからしまった、と思った。
嫌悪したのに、条件反射で口が動いたのだ。

「それは……シオリ!!ついでだからキタガワくんに聞いて!!アイザワくんに話していいかって」
「わかりました」

少し、静かになる。
「そういえば……ちょっと、嫌だけど、仲間になってくれないか?医者もいてほしいし」
「仲間って、なんのこと?」
「俺さ。海賊なんだ。それで、仲間捜しの途中でキタガワの噂を聞いたんだ。
だけど、キタガワ入れてもまだ二人なんだ」

まだ、仲間になると決まったわけではないのに、すでに勘定に入っている。

「海賊……ね。あたしは構わないわ。行きたいところもあるしね」
「行きたいところ?」
「ドラム王国」

ハッキリとそう答えた。ユウイチは首を傾げる。

「ドラム王国?なんだ、そりゃ?」
「本で読んだんだけど、医療大国なのよ。医者として一度は行きたいところね。
だけど、グランドラインにあるから、ちょっと困ってるのよ」
「なるほど。俺もグランドラインに行くからちょうどいいな。でも、乗ったら降りられないぜ。
俺がよっぽどのことがない限り、仲間から離さないぜ」
「かまわないわ。医者として、沢山の人を救いたい。
だから、ドラム王国に行きたいのその後は、自分で考えるわ」

そして、数秒後、シオリが戻り、

「OKだそうです」
「……あたしの話しはお終い。キタガワくんのコトを話しましょう。
細部はちょっと違うかもしれないけど、そこは勘弁ね」


回想スタート
今から8年前。キタガワ・ジュン9歳のとき
キタガワは、走っていた。
手には、新聞紙。それを配っていた。
彼の家族は早くに亡くなった。生活費は自分持ち。母は産んだと同時に死んだ。
そこで、彼はきついが時給のいい仕事を選んだ。

パスッ

最後の家に新聞を配り終え、彼は帰宅するべく、方向を変えた。

「ふー。終わった。店に寄って、何か買おう」

帰宅途中にパン屋があり、そこで朝食を済ませる。
日課である。しかし、そこで嫌なヤツらに会う。
4人組の子供達だった。俗に言う、近所の悪ガキ。

「よー。キタガワ。父ちゃん死んで悲しいね」

同い年で、何も考えもせずにこんなコトを言うヤツら……子供は残酷だ。
それが、どれだけ人を傷付けるか、そんな事を考えようとしないのだから。
もう、大分昔の事だが、それでも今なお、そんな事を言ってくる。
尚も、悪口を吐いている少年達を無視し、キタガワは無言で通りすぎようとする。

「無視してんじゃねェよ……なんとか言えよ!!」
「なんとか」
「こ、このヤロウ!!バカにしやがって!!」
「言えと言ったから言ったんだ。それでヤツ当たりするなよ」

そう返した。子供にしては精神年齢は高いのかもしれない。
しかし、それは、おそらく、悲しいから強がっているにすぎないのだ。
強がっているから、挑発的に聞こえる。
キタガワの本心は、泣きたかったに違いない。
事実、声が僅かだが、震えていた。

「てめェは前から気に食わなかったんだ。今日はぶん殴ってやる!!」
「手伝いますよ。おれも気に食わなかったですからね」

そう言って、4人は前方を囲んだ。後方は囲んでいない。
ツメが甘いヤツらだ。
キタガワは冷めた目で見ていた。自分如きに4人も使うなんて、バカげている。
そして、一人の男が拳を握り、キタガワに突きをいれてきた。
この4人、実は近所の道場に通っている。
よって、同年代にすればかなり強い。
……はずだが、マジメにやらないため、ホンの少し強いくらいの実力しかない。
リーダーの男はその道場主の息子だが、マジメにやらない。
その事を、叱ろうととしない。親ばかである。
それはともかく、キタガワは後に少し下がっただけで、突いてきた男はバランスを崩す。
崩れたところに、丁度良い高さに腹があったので、(キタガワはムシャクシャしていた)
キタガワはおもいきりヒザを叩きこんだ。

ゴガッ!
「ゴボッ!」

腹を叩いた音が響き、子供の未成熟な腹では、その蹴りを耐える事は不可能。
よって、

ドサッ!

倒れる。 少年達は、慌てた。
一人が呆気なく倒れた事ではない。見下していたヤツに逆に倒されるという不快感。
それが、彼らの中で爆発した。

「ちょ、調子にのるな!!マジでぶっ飛ばす!!」
「……退屈してるから、とっととかかってこい」

キタガワは挑発した。
怒りを抑える必要も無い。
目の前の子供の、自分勝手な理論が、多人数で貶めようとするその根性も、そして、父を侮辱した事。
それら、全ての怒りを込めることにした。


結果のみを伝えよう。
キタガワは多少被弾したものの、ほぼ無傷。傷と言っても腕が少し腫れ、鼻血が出たくらいだった。
相手は、ボコボコにやられた。
キタガワは武術こそ習っていないが、基礎体力が違う。
現在、9歳だがもう2年も新聞の配達をしていたため、基礎体力では同年代の子供を大きく上回る。
加えて、才能もあった。
相手は、武術の道場に通うも、ほとんど、サボっている。
その差が、如実に出ている。

「く、クソ!覚えてろよ!!親父に言いつけてやる!!」

負け犬の遠吠えだ。
キタガワはそれを、後にそう語った。
帰ろうとしたその時に。

「おい、ボーズ。あそこまで、やる必要があったのかい?」

一人の大柄な男がそこにいた。
自分が、子供だから大きく感じたのではない。現実に2m近い身長。
歳はおそらく、40〜50ほどの男である。口元や顎には髭を生やしていた。
気圧されそうになるも、それを自制する。

「……別に。あっちが悪いから。人の痛みを考えてないんだよ。あいつら」
「おまえは体を痛めつけたじゃないか。おまえも考えてないんじゃないのか?」
「……そうかも」

男の言う事を肯定した。
確かに、そうだ。キタガワはそう思った。 だけど、許せなかった。自分勝手な理論が、多人数で貶めようとするその根性も、そして、父を侮辱した事。
それを、考えると今でも、怒りが湧いてくる。

しかし、それを元にして殴っていいとは限らない。

目の前の男はそう言っているのだと思った。

「怒りを抑える。それは何よりも難しい」

そして、男は語り出した。

「怒りを抑える事はできる。だけど、それで人のプライドも捨ててはいけないんだ。プライドを捨てる。
自分より目上の相手だから、怒りを抑える。理由が無い。ただ、相手が強いから。
それで、捨てたら本気でプライドを捨てたということだ」

そう言った。キタガワは意味が分からない。

「だからだ。要するに、おまえにとって何か大切なものを侮辱されたら、怒るのは当然のことだ。
だから、おまえは人のプライドを捨てなかった。エライよ、おまえは」
「……偉くないよ。僕は、ムシャクシャしてたから殴った。暴力に訴えた。そんなヤツは偉くない」
「いいや。おまえはエライ。何故なら、おまえが怒ったのは自分のためだけじゃない。
他人のためでもあるからだ。他人のために怒れるおまえはスゴイと思うよ」
「だけど、自分のために怒ったのかもしれない」
「そうだとしても。自分のために怒るのは人として当然の事だ。
自分のための中に、人のためにも怒れるというのも必要なものだ」
「……なんか、騙されてるような気がする」

だけど、嬉しかった。
慰めかもしれない。だけど、自分は悪くないとそう言ってくれた事。
それが、なによりも嬉しい。優しい言葉だった。

「だけどな、バカなヤツ……さっきのヤツはそうはおもわないんだ。ホラ。来たぞ」

指差したそこには、先程キタガワが倒した、子供のリーダーと、その保護者である道場主だろう(多分)がいた。
その男は、ものスゴイ形相で、キタガワを睨んでいた。
男の面影は、子供と似ていた。
身長は、今話していた男とあまりかわりない。

「おい……うちの子をいじめたのはおまえか?」
「………」
「答えろ。うちの子をいじめたのはおまえかと聞いている!!」
「そうだ」

キタガワが肯定する。
男は額に青筋をたてている。そして、拳を鳴らし始めた。
そして、正拳突きの構えを取る

「なら、覚悟しろ。なにもしていない、うちの息子を殴った罪は重いぞ……歯を食いしばれ!!」
ゴウッ!

その言葉と同時に拳が飛んできた。
キタガワは目を瞑った。
次の瞬間、いる所は病院だとそう予感しながら、入院費をどうしようかと、場違いなことを考えていた。
場違いではないが、今考える事ではない。
しかし、いつまで立っても、拳が自分に当たる事は無かった。
目を開けると、そこには、拳を掴んでいる40〜50の男の姿があった。

「なにもしていない?それはおかしい。そこの坊主は卑劣にも4人でここのボーズを殴ろうとしてたんだ。
それがなにもしていない?一体、どういう了見をしているんだ?」

拳を掴みながら、そう聞いてきた。

「息子がそんなことをしている訳がない!!」
「ですが、現実にしてたんですよ。俺がこの目で見ていたいんですから」
「デタラメだ!!」
「デタラメかどうかは、聞いてみましょう」

そう言い、男は子供を睨んだ。

「おい、おまえ!!本当に最低だな。
侮辱するだけして、4人で敵わずに、挙句に自分の父親に言いつける……本気で最低の下劣なヤロウだな!!
おい!!」

男は怒鳴りつける。
少年は……

「そ、そんなことはしていない!!おれはただ殴られただけだ!!」
「よー。キタガワ。父ちゃん死んで悲しいね」

その言葉を聞いた瞬間、ギクッ!という顔をした。
さらに……

「おまえの父ちゃんはバカで弱虫の最低なヤローなんだよ!!クソ馬鹿息子!!」
「う、う、うう」
「おまえが言ったよな、この台詞。なァ!!」
「ほ、ほんとにそんなことを言ったのか!?」
「ああ。俺は全部聞いていた。
その後、4人で殴ろうとしたが、たった一人に敵わず逃げて、あんたを呼んだんだ。それによく見ろ」

そうして、キタガワを指差す。

「なにもしていない?なにもしてないなら、なんで、腕が少し腫れている?
なんで、鼻にティッシュを詰めている?殴られたからに決まっている!!
息子の言葉だけでなく、相手の様子もよく見ろ!!それでも、武道家か!?このマジで大バカヤローが!!」

言うだけ言って、男は手を離し、後を向いた。
しかし、下劣な息子の親である男も下劣だった。
後ろを向いた、男に拳を打ち込もうとしたのだ。
しかし……

「フン!」
ドン!

その拳をタッキングして、踏み込みながら、顎にショートアッパーの一撃をいれた。
そして浮き上がった体に……

「月花霧散(げっかむさん)!!」

五撃が、体に打ちこまれた。
最初に腹。そして、そこを中心に4隅の攻撃。
男は吹き飛んだ。

ドサァ!サッ!サッ!
ドゴンッ!

地面に打ちつけられ、そこから転びながら、壁にぶつかった。

「お、親父!!?」
「死んではいないだろうが……次は容赦しないと伝えておけ!!いいな!!」
「は、はい!!」

少年は恐れをなして逃げていった。
男は嘆息した。

「ふー、やれやれ。最近のヤツは根性が……ん?」

見ると、キタガワは尊敬するものを見るかのように、男を見ていた。

「どうした?」
「お、おっさん!!ぼ、僕を弟子にしてくれ!!」
「……なんとなく、予想はしていたが……」

男は考えた。そして、

「じゃ、誓え。修行は厳しい。それに文句は言わない事!それだけだ」
「おう!」
「じゃぁ、どうせなら、一緒に宿に泊まるぞ。それのほうが修行の時間が取れるからな」

こうして、修行の時間が始まる。

TO BE CONTINUED

後書き
とりあえず、過去編進行中。
次回も過去編の予定。気合をいれようと思います。
では、次回。




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