くそ!くそ!くそ!

急げ!急げ!急げ!

遅刻の時間じゃないのに遅刻にされるーーーーーー!!







リリカル・クロス学園

第2話








「ダーイブ!!」



講堂の入口へ飛びこむ。

タイムは!?時間は!?セーフか!?



「アウトですよ♪入学してさっそく遅刻の生徒ですか。それも外からの入学」





……

いやいやあんた誰?教師?

190程ありそうな長身の黒髪黒眼のメガネがいた。



「おい…あいつ…」

「ああ…かわいそうに…シリウス先生に目をつけられたっぽいな…」



講堂の後ろのほうに座る上級生の男子がひそひそ話している。

あっ、やっぱここの教師か。

目を付けられた?



「え〜っと。君の名前は…まあいいでしょう。そのうちわかりますしね。授業で会うのを楽しみにしていますね♪」



ぞぞぞ〜〜〜!!

なんだこの寒気は!?やばい!この教師やばい!



「さて…では自分の決まった席に着きなさい」

「は、はい…」



その場を去る。

しかしその途中途中の上級生の目線が…

まるで生贄にされた者を哀れむようなそんな視線だった…

俺どうなるの!?



「ふふふふふふ…」



ぞぞぞぞ!!

後ろで笑ってやがる。すげえ不気味に笑ってやがる!誰かヘルプ!!











なんとか席を見つけ座る。

しかしこの講堂…でか過ぎだ…まちがいなく数千人規模あるぞ…

小中高大一貫だからってでかいにも程がある…東京の住宅事情も真っ青だぞ。



この講堂の建物構造は有名なオペラ劇場みたいな感じで、上から下へ進むにつれて段が下っている構造だ。

しかも高級感までそんな感じ。

はっきり言って金かけ過ぎだろ。



「遅かったな」

「大丈夫だった?シリウス先生になんか言われてたけど…」



隣はチンクもう一つ横はスバル。…なんで男女交互に座ってるんだ?



「なんでだろうね〜」



お前もそのスバルの横にいたか。



「アタシもいるッスよ〜」



あっ、黒板消しも。

なんだ?つまりこうか?





クラスメートA  ウェンディ  ケイオス  スバル  俺  チンク  クラスメートH





……なんかインパクトのあるところに突っ込まれたような気がする…



「ねえ。シリウス先生になんて言われたの?」

「なんか笑いながら楽しみにしていますって…」

「あちゃ〜ご愁傷さんッス!アタシに災難振りかけないでねっス!」



おいコラ。笑いながら合掌するな。



「しかしお前…本当にこれからがんばれよ」

「何をだよ」



さっきから何いいやがる。わけわからねえよ。



「え〜っと情報によるとあの先生相当の生徒弄りらしいんだ」



ケイオスがどこからか手帳を取り出し答える。

まて。俺と同じ高校からここに来たお前がなんでそんなことを知っている。

そしてその手帳はなんだ!?



「とにかく気を付けてね。あの先生に目を付けられて不登校になった生徒は星の数らしいから」



えっ?



「ああ、しかも全生徒から1人、もしくは2人程を集中してだ」



いやそれクビにならないのか!?



「弄っている話の内容はとくに問題ない。向こうが大げさにリアクションとってるだけだって言っていつもお咎めがないんだ」



…ここは教師までもがぶっ飛んでいるのか!?



「まあ他にもやばい教師は多い。これ以上目を付けられないようにな」



………

NOOOOO!!俺の高校生活お先真っ暗!!







「レーディスー!アーンド、ジェントルメン!!これよりリリカルクロス学園毎年恒例部活紹介祭の説明に入るでーー!!」





凹んでいたら突然証明が落ちたと同時に会長の声がした。

どこだ!?ステージか!?



「あははははははどこを見ている生徒諸君!!ウチはここや!!」



声が後ろからする!?

声のしたのと同時にその場所にライトアップがされる。そこには会長がいた。

浮いている!?

いや、ワイヤーで吊るされているのか!?

しかも衣裳がサッ○ー!?

なんで○ッチーの衣裳を着て登場だ!?





「うおおおおお!!はやてーーーー!!」





教師席からそんな叫び声がした。

うるさいぞ用務員。さっさとクビになってしまえ。

昨日の行為を警察に見られてな。





「ははははは!!」





笑いながらゆっくりとワイヤーに吊るされながら前に進んでステージに着地した会長。

どんだけぶっ飛ぶこの会長。



「会長相変わらず派手だね〜」

「去年はワイヤーではなくロケット噴射のエンジンで飛んでいたな。そういえば」



俺を挟んでスバルとチンクが話す。

マテや。去年もこんなんかい!てかこの人2期連続で会長か!?

ここの生徒の人望が厚いのかこんなで!?





「さ〜〜〜て準備は整った!!だがその前にさっそくウチの命令に背いたアホをさらさないかん!!」





誰だその勇気ある生徒は。

俺はそいつを英雄と呼んでやる。そして次の会長選挙絶対推薦してやる。





「そのアホは…こいつや!!」





スクリーンが突然落ちてきてその顔写真が全校生徒にさらされる。

どれどれどんな顔を……



「俺かよ!?はっ!ついツッコミを…」



席を立ちあがって叫んでしまう。

しまった!?この状況でこの行動は自殺行為だった!



「おお、そこにおったか!え〜っと……あかん、名前忘れた…ケイスケーーー!!」

「ほれ会長。じゃ俺裏もどっから」

「御苦労さん」



あっ、昨日のストッパー。

ステージ横から出てきたかと思ったら何やらファイル渡してすぐ戻りやがった。

なんだそのファイルは!?





「え〜っと、おっマーキングまでしてある。流石やな。この辺が気きくやっちゃ」





気が効くなら俺にきかせてファイル渡すな。

いやな予感がするんだよ。





「え〜っと……あかんわ。忘れるわけや。メッチャさえない顔にさらに地味〜な経歴」



「喧嘩売ってるだろあんた!?」



「しっかも受験失敗でここに来た〜?これしかまともにおもろいのないやんか」





色々な場所から笑い声がする。

くっそ…





「あかん、つまらん。冷めた。説明会に影響でるわ〜。どないしてくれるんや?」



「知るか!!どうでもいいわボケ!!さっさと説明会に入れや!!」





うおおおお!!

今度は生徒から褒めたたえるかのような感嘆の声が上がった。

なんでそんな声が出る?



「会長にそんなこと言うのケイスケ以来だ…」

「無謀な…」



あのストッパーも言ったのか文句!?

なのに今はその下にいる!?ダメだ…眩暈が…





「貴様!!はやてにボケというな!!」



用務員の方から何か聞こえた。同時に何かが飛んでくる気配が。





「甘い!!」





俺はそれを足もとに置いておいたのカバンで打ち上げる。

うむ。教室に行かんかったからそのまま持ってきたが正解だったぜ。



一体何が飛んできた…

って硬球を投げやがったのか!?

下手すると死んだぞ!?



「このっ…惚気用務員がああああ!!」



よっくもこんな危ねえもの投げてくれたな!!てめえが喰らえや!

打ち上げ落ちてきた硬球を鞄の角で打ち返す。

そしてそのまま球は用務員に向かって真っすぐ返る。よし!当たれ!

  



       ズギューン!!





銃声!?しかも球に当てた!?

返球が突然した銃声と同時に下にポトっと落ちる。

一体どこから!?





「うるさい…昨日寝ていないんだ…静かにしろ…」





そう言って胸元に銃をしまい、眠りにつく我らが担任クレイル先生。

クレ先生かーーー!?

飛んでいる球に当てるってどんだけすげえんだよ!?つうかどこから入手したそのハンドガン!!





「あ〜…まあええ。とりあえず説明に持ってくわ。そこ座り」



「あっ、はい」





向こうもこちらも怒りがどこかに飛んで説明会を続けることにした。





「あ〜ほんなら始めるで。みんな知ってのとおり学園には多くの部活がある」





まあ学園紹介にそうあったね。





「当然勧誘は激しい。で、どうせ激しいなら祭にしてまえ思うてウチが3年前に作ったのがこのイベントや」





3年前!?そんなときから会長だったのか!?

つうかその理論どんな超理論だ!?





「これから外に出れば各部活の紹介、実演、強襲が起こる」





強襲まであるの!?





「ケガとかしたら速やかに保険室に行くように。まあ要するにここからはなんでも起こる。気を付けろ。以上や」





以上!?説明以上!?





「保険に入ってない者、遺書の書いてない者。まあ時間ないであきらめえ」





おい!?





「では…」





衣装を一気に剥ぎ、動きやすそうな私服姿にいつのまにかジェットエンジンが付いたリュックを担いでいる。

そして同時にさっきのケイスケとかいう男と青髪のロングの女性とがバズーカ担いで横から出てきた。

わ〜バズーカ砲だ〜…どこから入手した!?

そして何で一般生徒がそんなの使えるんだ!?



…あれ?あの人スバルに似てる?



「あっ、ギン姉」



お前の姉ちゃんかい!……姉妹揃って美人だね。

今度紹介してほしいよ。





「学園部活紹介祭……開・催・!!」





ドゴーン!!ドゴーン!!





会長の宣言と同時にバズーカ砲を撃つ2人。そしてすぐに捨てた後壇上から退避した。

会長もジェットリュックで飛んで消えていく。

…派手に消え…





    プシュー プシュー!! ガゴン!!





会長が飛び立ったと思ったらいきなりスモークが発生。

そしてステージ下から何かが出てくる。



「あれは……ドラムとギター…とベース?」



なんでそんなもんが…





「は〜っははっは!!」





また誰か登場かよ…

笑い声がしたと思ったら今度は男が2人が天井から飛び降りてきた。

シット!美形かよ!

…あれ?片方女じゃね?…でも男子服着てるし男か?

用務員といいこいつといい女顔多いな…





「全校生徒のかわい子ちゃん!!ホスト部部長スカイだぜ!」

「どうもみんな、ユウキ・キリサキです」





ってホスト部!?ホスト部なんてあっていいのか!?





「あ〜今年も出たね」

「出たな」

「去年もこうやってアピールしてたっスね〜」



どうやら中等部からエスカレーター式で上がってきたらしいスバル、チンク、ウェンディの3人が言う。

去年も!?つまりさっきの会長たち3人はこれ予測して速効消えたってのか!?

祭は宣言からいきなり始まったのか!?



「あっ、ケイ。そう驚いてると体力もたないからね」

「後でアタシとチンク姉も勧誘とか紹介とかするんスから体力残しといた方がいいっスよ〜特にウチの部のすごいッスから」



にっしっしと笑いながら言ってくる。

一体どんな部だ。これ以上すごい部ってのは。





「今日は俺達ホスト部ライブにようこそ!!」





スカイと名乗った金髪碧眼のロングの美形がそうマイクで言う。





「「「「「「「  キャぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!  」」」」」」」





同時に一部の席の集団から垂れ幕やらハッピやら着た集団が叫ぶ。

うるせー!!ファンクラブか叫んでるのは!

てか今日のは部活紹介だ!ライブじゃねえよ!!





「突然でごめんね。スカイの企画でこうなったんだよ」

「いいじゃないか♪かわい子ちゃん達も喜んでくれているんだ!」





「「「「「「「「  ユウキーーーーー!!!  」」」」」」 





どこのアイドルだ貴様ら。

芸能界行け。目立ちたいなら。お前らなら即売れるから。

ジャニーズ事務所行ってろ。





「さっそくだが今年は有望株が来てね…紹介しよう!!彼だ!!」





スクリーンがまた降りてきてそこにまたまた顔が映し出される。

そこに写っていたのは…





「え〜っと…俺だね」

「だな」



ケイオスだった。

いや確かにお前美形だわな。よし、行って来いこの美形野郎。



「ケイオス・ルーヴェンセイル君だ!!」

「ちなみに悪い例は彼だ」

「え〜っとケイオス君と同じクラスの武ノ内ケイ君だね…ってさっき会長と口論してたやつさね」





今度は俺の顔が写された。

っておいこら!!なんで俺を写す!しかも悪い例だと!!





「君は正直いらん!!可もなく不可もなく、我ら美形に分類できるわけでもない。まさに冴えない顔!」





いや誰も入りたくねえ。

つうか可もなく不可もなくでわりいか!!冴えない顔で悪いか!!





「「「「「「「  そうよ!!そうよ!!冴えない顔はいらないわよ!!  」」」」」」」





「なあ…俺泣いていい?」

「泣きたいときは泣け…ハンカチくらい貸してやる」



うん。そうする…

ありがとチンク…小学生って言ってごめんよ…



「ケイ、大丈夫だよ。冴えなくてもわたしは友達だよ」



フォローになってないぞスバル…



「ドンマイっス!」



今だとお前の慰めも結構身に染みるよ…





「さあケイオス君!壇上に上がってくれたまえ!!」





「じゃあ行ってくるよ」

「行って来い。そして戻るな美形族め」

「何だよそれ…とりあえず元気だしなよ」



お前に言われても嫌味だよ。







「来てくれたねケイオス君!ドラムはできるかい?」

「まあ少しくらいは…」

「じゃあお願いするよ」





壇上に上がりホスト部と演奏の準備に入る。

そしてイントロ部分の演奏を開始する。



ギターをユウキ、ベースをスカイとかいう上級生が担当。ケイオスはドラムを担当で開始する。

ヴォーカルは基本ユウキとかいうやつのようだがたまにスカイの方が歌たっりと2人で担当していた。



そしてライトアップやスモークが3人のいる壇上の雰囲気を盛り上げる。

…ここ本当に学校の講堂か?





「「「「「「「「「「「「「「きゃああああああああああああああ!!ユウキ――――!!」」」」」」」」」」」

「「「「「「「「「「「「「スカイーーーーーー!!」」」」」」」」」」」」



「「「「「「「 ケイオス君付き合ってーーーーーーー!!!! 」」」」」」」





うるせえ!!ミーハーな女子共!!少し黙れ!!



「結構うまいね〜」

「そっスね〜こういうことに関してはあの2人無駄にすごいらしいッスし」

「才能の無駄遣いだな」

「おまえら結構普通なリアクションだな…」



なんだこの3人…かなり達観してる…

いや慣れているのか?



「慣れろ。さもないとやっていけん…」



チンク…ものすごい哀愁漂うアドバイスありがとさん…





「しかし本当にうまいな」







「う〜ん。ここの学園の有名人はなんでもできるのが多いしね」

「なんでもって…」

「成績も全国上位が多いし」



…まて。もしかしてここかなりの進学校?



「そッスよ。まあ部活で来たってのもいるから普通な生徒も多いっすけど」



…なんで入れた俺…



「そういえば何故ここに来れたんだ?地元で受験失敗したくせに」

「わからなかったから適当に空欄埋めただけ」

「…まさかそれが正解だったとか…」



まさか〜



「事実ですよ♪」



「「「「うおっ!?」」」」



後ろから当然話しかけられた。

あんたいつの間に後ろに来た。シリウス先生。



「君の成績を少々見せてもらいましてね…いやはやすごいですね。100点以上足りないはずの成績で入学してますよ」



…100点以上まぐれで当たった!?



「すごい強運ですね♪弄りが…教えがいがありますよ♪」

「あんた今弄るって言おうとしたよな!?」

「いえいえ。ちゃんと教えがいがると言い直したじゃないですか」

「そう思っていることは否定しねえのかよ!?」

「私達の仲じゃないですか」

「ついさっき会ったばっかで何言いやがる!」

「おや?もう仕事しないと…では」

「おい!?訂正してけよ!?」



か…帰りやがった…言いたいことだけ言って…



「ドンマイ。完全にターゲットになってるよ」

「……解呪の方法は?」

「ないッス」



……………



「不登校にならないようにな。社会的に将来不利になるぞ」

「…はあ…」



最悪だ…





「「「「「「「 ケイオス君サイコーーーーー!!武ノ内いらな〜〜〜い!!冴えないのはいらな〜〜い♪♪」」」」」



「黙れミーハーどもがあああ!!」



くっそ!!反論の声も叫び声やらでかき消される!!





「みんなーー!!ノッてるかーーーい!?」



「「「「「「 スカイーーー!!ユウキーーーー!!ケイオスーーーー!! 」」」」」





ええい貴様らどこのジャニーズだ!!ホストじゃねえのかよ!?





「さあ次の曲は!!」





どがーーーーーーーーーーーん!!





突然後ろから馬鹿でかい破壊音が響いた。

そこを見ると黒髪のロングの女子がいた。

扉を蹴破るどころかその周りの壁まで破壊した!?なんつう馬鹿力!!





「スカイーーー!!貴様朝からなんてことをしてくれる!!」

「げえっ!?クリスお前もう脱出したのかよ!?」



クリス?知り合いか?

彼女か?…いやホストに彼女いるのか?



「ふっふっふ…鎖で雁字搦めにされてコンクリート詰めにされ、仕舞いには海に沈められかけていたのだからな…今まで時間が掛かってしまった…」





どこのヤクザの沈だそれ!?そしてどう脱出したんだこの人は!?





「くっ…ごめんよみんな!ライブはここまでだ!」

「スカイ急げ!逃げるさね!」

「お… 「逃がすわけないだろう…」



いつの間に壇上に上がったーーー!?



「くっ……スモーク!!」

「逃がすかーーー!!」



壇上をすごい量のスモークが包み込んだ。

何も見えねえ…



ドゴーーーーン!!





何の音!?

おっ、晴れてきた…って壁に大穴開いてるし!?まさかぶっ壊して…

んっ?バズーカがもう一丁ある…

撃って逃げたんかい…滅茶苦茶な…



「いや〜すごかった」

「ってお前いつの間に戻ってきた!?」

「気にしない気にしない」

「壇上の上にいたはずの人間がいたらビビるわ!!」



ケイオスがいつの間にか席に戻ってやがった。

どう移動しやがった…もうなんか無茶苦茶な奴ばっか…俺泣きたい…



「ケイ〜移動だよ〜」



はっ?なんで?てかこの惨状見て普通にしてるんかお前は



「いつものことだし」



おいおい…



「講堂でのイベントは終わりだ。外で他の部活の先輩が既に待機している。我々は1年だから遅くなってもいいのだ」



あっ、そういやいつの間にか周りの人相当減ってるし…

いつの間に…



「でもアタシ達も部活紹介するッスからよろしくッス!絶対見に来るッスよーー!」



どんな部活だよ。



そのまま講堂を出て解散。

俺は教室に鞄を置きに行ってからゆっくり見ることにした。

ちなみにケイオスはホスト部に面白そうだし、せっかくだから入ることにしたらしい。



けっ…美形め…憎たらしい…











鞄を置いた後グラウンドに向かうだが…





「これ…学園祭か?」





何故か屋台やらが建っている。各部の仮設施設やらまでも…

何々…温泉卓球部、ゆっくり部、大食い部、チャンコ部、ハ部、箪笥に小指をどうしたらぶつけても痛くないか部

BLだけど801と呼ぶべき部、ゴージャスでラグジュアリー部、いつもあなたの後ろに部、空を飛部…



いやいや何の活動してるのあんた等!?

てか金魚すくいとかカステラ屋とかマジで関係ねえじゃん!?

部費か!?部費稼ぎか!?





…どんだけ金かけてる…



ん?あれはティアナ先輩…ってことはあの仮設されてる建物は射撃部か…



「こんちわっす」

「ん?ああ、あんたか。見学?」

「ええ、いいですか?」

「いいわよ。じゃあこっちに」

「あっ、は…のおおおおお!?」



ついて行こうとしたら落とし穴に落ちた。

誰だ掘ったのは!!



「この落とし穴…土木建築部じゃない…さてはあの変人ね…」





なんだその部は!?

つかこれ掘ったのストーカー!?どんな変態だ!?





「悪いわね。ちょっとなのはさんの彼氏の気持ち悪い癖よ」

「…癖っておい…」

「なんでか知らないけどいつもどこかしらに落とし穴掘ってんのよ…まったく…迷惑ったらありゃしない…」



迷惑どころじゃねえだろ…



「被害は?」

「部活終わるまで外で待つ奴だから主に射撃部部員によ」

「ご愁傷様…」

「はあ…」



意外に苦労してるのか…



「とりあえず来なさい」

「ういっす」



落とし穴にも気をつけんとあかんて…掘るやつうぜえ…









「クレイル先生ーー。見学者追加です」



仮設射的場に入るとクレ先生がいた。

しかも女子に囲まれてる。…人気が高いのか…



「てか顧問クレ先生なの!?」

「学園一の使い手よ」



いや日本でしょここ。撃つなよ。撃たすなよ



「ここはある意味治外法権よ」



おいおい…





 ズキューン!!ズキューン!!ズキューン!!ズキューン!!





「うおt!?うおっ!?うおっ!?うおっ!?」



 

   ドパラララララララララララララララララララララッラッ!!!





「ノウ!ノウ!!のう!ノウ!ノオ!!NOOoooooooooooooooo!!!」





俺の足もとに銃弾がメチャクチャ撃たれる。

当たるーーーー!!いやーーーーー!!撃たれるーーーー!!





「いいか。目標の足下を撃てばああやって踊る馬鹿ができるというわけだ」

「「「「「きゃああーー!クレ先生すご〜〜い!!」

「おいコラ無責任教師!!いきなり撃つなボケ!!」

「「「「「「ああん!?なんつったこのスカタン」」」」」

「すいません。なんでもないです」



取り巻きの先輩女子全員に睨まれた…

怖い…ってか俺の意見正当じゃねえか…



「…がんばりなさい…」



ティアナ先輩…あんた意外にもまともな方だったんですね…

ぐっす…でもその肩に乗せられた手が俺の心をより悲しくさせるんですが…





「あはは。でね…あっ、ケイ君いらっしゃい」

「あっ、どうも」



なのはさんの横の男誰だ?

やたらツンツンしたセミロングの銀髪男がいた。…なんで孫の手持ってんの…

もう驚かん。どこに行っても男は美形でも驚かん。

けど抹殺してえ…



「あっ、紹介するね。斎藤銀丸君。私の彼氏さんだよ♪」

「ぶーーーー!?彼氏!?」

「そうだ。で?君は何者だ?なのはとどういう関係だ」

「も〜大丈夫だよ。ただの後輩だよ♪」

「そうかそうか。ならいいんだ。」



よしどっか逝けこのバカップル。さっさと2人きりでなんかしてろい!!

まったく会長といいこの人といい…生徒会はバカップルばっかか!!



「ちなみにさっきの落とし穴こいつのよ」

「よし。そこのイケメン兄ちゃんちょっと話しようか」



「なのは。そういえばヴィヴィオは?」

「今日もヴィータちゃんと遊んでるよ♪授業もないから2人で老人会のゲートボール行ってくるって♪」

「じゃあ俺達も行くか」

「うん♪じゃあティアナ。勧誘よろしくね」



「無視するなーーーー!!」





結局イチャイチャしながらどっか行きやがった…

何しに来た…



「ホント…なんであんなのと付き合ってんのかしら…」

「知るかよ…」

「…とりあえず見ていきなさい…」

「うん…」



はあ…なんかどっと疲れる…







すげえ…

ティアナ先輩の競技はピストルの早撃ち種目のビームライフルだったがマジですげえ速さで的のど真ん中だけ撃ちこみやがる…

しかもサービスとか言って2丁でやったけど速さが倍以上で的に当てた…



「ふう…だめね」

「どこが!?」

「2丁だとまん中に当たりにくくなってるのよ。ほら半分しか当たってない」

「ランスター、もっと銃を手首で捻らないようにしろ。片手だと捻る癖が直ってないぞ」

「はい」



……レベルが違うなオイ…

てかクレ先生意外にちゃんと指導してるし…



「銃に関してならしっかり教えてやる」



その熱意を俺達生徒に向けてくれ…



「そういやディエチ先輩は?」

「ん?あっちよ。あそこでクレー射撃してるわよ」



うわっ…こっちもすげえ速さで全弾当ててるし…

どんだけすげえんだよ…



「ちなみになのはさんは射撃全般得意でどの競技も部で1位よ。今度オリンピック選考会行くとか言ってたし」



はあ!?そこまで!?てかあんたも十分行けるぞ!?

もう無茶苦茶だ…



「で?入部する?指導ならちゃんとしてあげるわよ?」

「…とりあえず他の部見てきます」



こんなレベル高いとこ入れるかよ…







仮設射撃場を出て再びグラウンドへ。

さて…どの部を見るか…





「あ〜〜!!いたッス!!さー行くッス!!」

「ちょ!?おま…」

「はは〜ん。照れたッスね〜?言ったッスよね?ウチの部はすごいって」



ああ言った。すげえと確かに言った。

だがな…



「なんでお前“スクール水着”で歩き回ってるんだよ!?」

「なんでって…アタシ水泳部ッスから。ちなみにこれは客寄せのためッス」



……どういう教育してやがる…



「しかも名前ひらがなッスよ?どッスか?興奮した?」

「俺にスク水のフェチはない…」

「チンク姉も着てるッスよ?」

「危ない性犯罪者に襲わせたいのかお前は!?」

「大丈夫っス。チンク姉強いから」

「そういう問題か!?」



あ、頭がイテエ…



「さ〜プールにレッツ・ゴー!!」

「う、腕組んで引張るな!?当たってるぞ!?」

「幸せ上げてるんだから気にしないッス〜」



…じゃあ遠慮なくいただきます…







「……なあ…なんで学校のプールがここまででかいんだ?」

「知らねえッス。でかいからでかいと思うッスよ」



…いやこれ…屋内でしかも完全にでかい大会レベルのプール施設だろ…

おとん…おかん…まじで入学金大丈夫だったのか?

俺は学費がとても心配です…





「んっ?」

「あっ…」



チンクがいた。

スク水でしかも「ちんく」と胸に書いてあった。

ついでに看板しょってた





『美女!美少女!のスク水天国☆』





「…………」

「………」

「…俺は何も見ていない…」

「…すまん…」



気にするな…さっき慰めてくれたお礼だ…









中に入った。

ありえねえ。ジャンプ台までついてやがる…

でかすぎ…

イメージ的には某黒の仮面の騎士団のリーダーの通ってる学園のプール…

ここの建築家アニメ好き?



「センセー!!獲物一丁!!」

「獲物!?」

「やだな〜セインの冗談ッスよ〜」

「コラワタシは先輩なんだから一応先輩って呼べ」



セイン先輩か〜……



ちらっ  ボン キュッ ボン



ちらっ  ちょこん キュッ ポン





「…………」

「コラコラコラ、この男はどこを見比べてやがる」

「ぐおおおおっ……す…すいません…」



チョークスリーパー解いて!!



「まあそんだけ密着しても柔らかい感触ないッスけどね」

「うん。ない」

「死〜〜ね〜〜〜〜」

「ノオオオオオオオっ!!」

「ケイ。愉快ッスよb」



グッと親指立てとらんで助けろい!!





「あ〜はいはい。セインやめなさい。で?獲も…見学者は君?」





ブルーグレーのロングでメガネを掛けた超グラマーな先生がいた。

しかも赤のビキニで保健医の白衣まで着てやがった。

あれ?保健医はシャマル先生じゃ…



「ふふ…私の担当は保健体育だがこっちの方が萌えるだろ?男子が」



知りません。そんなこと。



「ウェンディ。ちょっと来なさい」

「何スか?」



2人は隅に移動してヒソヒソ話をし始めた。







「もっとカッコいいか綺麗な顔立ちの男子を連れて来いといっただろう」

「いや〜あたし的には面白いのも欲しいかな〜って思ったんスよ」

「それは別にいいの。他の新入生用の餌にならないでしょうが」

「そこまで悪い顔じゃねえッスよ?」

「悪くはないが良くもないから良くないの。とりあえず他の可愛い女子と男子は私が堕とすから適当に見学させてなさい」

「了解ッス!」







「何話してんだ?」

「「なんでもない。なんでもない」」



??





「じゃあ君、ゆっくり適当に見学していきなさい。そして他の所も見に行くのよ」



はあ…



「センセ〜。上玉見学者連れて来ました〜」



別のスク水着た女子が男子引張って来た。しかも知らん奴だけど。

てか上玉って何!?







移動しにくいはずのプールサイドなのに瞬間移動のごとくその男子に近づき耳元に顔を近づけ何か囁いてる…







「やあやあ、そこの君水泳部に入部しないかい?入ればイイコトずくめだよ?

今なら先生が手取り足取りじっくり教えてあげるよ?」(上玉獲物にしか聞こえていません)



「入ります!!」





……何言ったあの教師…





「先生!!女子連れて来ましたー」





また高速移動して耳元でなんか言ってやがる。





「そこのカワイコちゃん。水泳部に入部しない?周りは美男子ばかりだからウハウハになれるよ?」(女子にしか聞こえてない)



「今すぐ入ります!!」





マジで何言った。



「ケイだっけ?…元気だしてね…」



はっ?何が?



「そのうちいい彼女出来るッスよ…」



いやどういう流れでそういう会話になっている。





「さあ、それじゃあ見学者も大勢揃ったし主将。練習よろしく」

「わかりました。おい!!全員集合だ!!」

「「「「「「はい!!!」」」」」



やったら厳しそうなショートカットで紫色の髪の先輩集合をかけている。

セインとウェンディも集合している。

いつの間にかチンクも集合してた。



………チンクだけ違和感バリバリな列に並んでるな…

いきなりストーンっと列の高さが落ちてるし…





「高等部の者からタイムを計る!!スタート台に並べ!!」

「「「「はい!!」」」



ぞろぞろと俺の近くにあるスタート台に向かってくる。





「なあ、あれ誰?」

「トーレだ。この部の主将だ」



チンク…先輩を呼び捨てかい…



にしても…あの人の体すげえな。メッチャ筋肉質な体なのにボン、キュッ、ボンだし。



「どこを見ている。どこを」

「別に」

「はあ…お前も男か…」

「言わんでもわかるなら聞くな。てかそこまでいやらしいこと考えてねえ。筋肉すげえなと思っただけだ」

「どうだか…」

「信用しろよ!?」



「そこうるさいぞ!!」

「すんません!!」



怖えーーー!!







「すいません!!遅れました!!」

「遅いぞ。フェイト君。すぐ準備したまえ。練習だよ」

「はい!!」







「あれ副会長だっけ?もう1人の」

「ああ、水泳部の副主将だ」

「ふ〜ん…」



また美人だな…スタイルすげえ…



「…ふん」

「すまん。今度はちといやらしく考えた」

「変態め」

「正直に言った奴にそんな言い方しますか!?」





「次!!準備しろ!!」



「行ってくる」

「がんばれ」

「ああ」





チンクとセイン、ウェンディが並ぶ。

タイムどんくらいだろあの3人。

合図とともに飛びこむ。うお〜速え〜〜〜







「お、遅れましたー!今すぐ練習します!!」

「ちょっ!?フェイト君!?それ誘惑用の水着!!」





あん?

ブッーーーーーーーーーーーーーーー!!!

黒のビキニ!?しかも隠してる面積めっちゃ小さい!?





「そ、それに慌て過ぎだ!荷物が足に引っかっているじゃないか!」

「えっ!?えっ!?きゃあああああああ!!」





慌て過ぎだ……足に鞄引っ掛けた状態で走って出てきて指摘されたら今度は滑ってやがる…

ドジっ子?いやポンコツ?

むしろ両方?





「きゃああああああ。止まらないーーー!!」





ばしゃーーーん!!





あ〜あ。そのまんまプールに落っこちやがった…





     バリバリバリバリ―――――!!





えーーーー!?フェイト副会長が落っこちった瞬間プールに電撃――――!?





「「「「「ぎゃあああああああああああ!?(きゃあああああああああああ!?)」」」」」





しかも泳いでた全員感電したーーーーー!?





全員見事にプカ〜っと水死体の如く浮いている。

セインもチンクもウェンディも運悪く感電して背中から浮いてるし…



スク水と競泳水着…ビキニの美女、美少女の大量の水死体光景……

……シュールだ…





何が起きたんだ?

んっ?鞄の中から何かが…

……



スタンガン!?なんで!?なんでそんなの持ってるの!?



「はあっ…フェイト君の護身具か…」

「護身具!?」

「ああ、まだいたのか?」



居て悪いのかよ!?



「この学園には親衛隊とかあるだろう?」



あるね。うん。まだ見てないけど。



「ストーカーとかもいるから一応持っている生徒も多いんだよ。で、フェイト君はスタンガンを持っていてそれがうっかりプールに落ちたんだね自分ごと」



…アホだ!?副会長もアホだがこの学園の生徒みんなアホだ!!

はっ!?俺もカウントされるのか!?



「救急車呼んだからすぐに救助が来る。君は他の所に行きなさい」

「はっ!?そんなでいいの!?」

「よくあるのさ」

「よくあるの!?」





「今日はいつもの事故で練習はここまでだ!!生きてる奴は勧誘の方に行け!!」

「「「「は〜い」」」」

「返事はきっちりせんか!!」

「「「「はい!!」」」」



あのトーレ先輩のおかげでこの部なんとかなってるだろ絶対……



とりあえず言われた通りプールから出てもう一度グラウンドに向かった。

丁度救急車が通り過ぎた。



……ホント大丈夫なのか?水泳部…

取り合えず入部はしないこと決定。





後日新聞に載るかと思ったが載らなかった。

…情報操作したのか?

……そこまで権力もあるのか、この学校…

なんか俺やってく自信がどんどん消えてくよ……









                           後半へ続く







   あとがき





更新おそくなりました!すいません!!

一気に各作家さんのオリキャラが増えていきます。後半もまだまだ増えます。

では次回。お楽しみにしてもらえると嬉しいです。





   オリキャラ紹介





シリウス・ クラウディス

作家シリウスさん   容姿:黒髪黒目で眼鏡を掛けた190センチ代の長身の男

              英語教師でケイを弄りのターゲットにする。過去に登校拒否にさせた生徒は星の数。





ユウキ・キリサキ  

作家 ユウキ・キリサキさん 容姿:銀髪ロング、超女顔で青眼。常にリストバンドをしてる



スカイ・G・オーダリア

作家Kaiさん     容姿:金のロングで青の瞳でかなりの二枚目 。

               ホスト部部長。クリスとは幼なじみ。



クリス・バレンディア

作家Kaiさん     容姿:黒のロングで青の瞳綺麗だけど男勝りな性格

               ホスト部お目付け役。スカイの幼なじみ。見た目に合わない怪力の持ち主。



斎藤銀丸

作家火矢威さん     容姿:銀髪セミロング。髪がいろんな方向にツンツンしている。なのはの彼氏で付き合ってる理由は謎。

               周りはかなり不思議がっている。穴を掘るのが癖。孫の手をなぜか常に持っている。



ジェニー・アウディス

作家ホウレイさん    容姿:ストレートロングの髪で色はブルーグレー。体形はフェイト以上にグラマー。眼鏡と白衣を常に装備。保健体育の教師。







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に下さると嬉しいです。