すべての不幸とおかしな学園生活はこの日からきっと始まったのだろう



「え〜っと…受験番号666…受験番号666…」



合格者番号

660

661

662

663

664

665

667

668

669

670










「…………ない……」



この日、俺は地元高校受験に失敗してしまった。









リリカル・クロス学園

1話












受験に失敗してしまいどこかまだ入れる学校がないかと俺は必死に探した。

その結果、1つだけ県外ではあるが該当する私立の学園がありそこを受けるとなんとかギリギリで合格した。

その学園がある街の名前は海鳴市。

リリカル・クロス学園。

正直痛い感を拭えない名前だがここにしか受からなかったのでどうしようもない。

海も山もある綺麗なところだとは聞いたので空気がきれいそうなのは嬉しかった。



1人暮らしのための引越しの手続きも済み、あとは当日に行くだけ。

日程は合格が遅くなったため入学式がすんでからアパートの部屋に入る感じだ。

そうこうしながらも俺の入学式はやってきた。







       〜入学式当日〜







現在は朝7時。

式は9時からであったが電車の時刻表の都合でこの時間にしか来れなかった。



「しかしこの学園……バカでかい…」



なんというか東京ドーム何個分?

と聞きたくなるほどでかいのだ。学校紹介では部活に力を入れているとかでグラウンド4つ。体育館8つ。武道場が4つ。さらには射撃場やらまで…

校舎は小・中・高・大まであり各校舎も普通の学校より相当な大きさだ。

私立だけあって入学金、授業料も高くなるため親の仕送りはかなり少ない。

まあ行かせてくれるだけ感謝なんだけど。



「さて…時間まで何を…」

「あああああ!朝練に遅れたーーー!ギン姉に怒られるーー!」

「なん…だっごっふ!!」



門の曲がり角から声がしたかと思うといきなりローラースケートを履いた青髪の女が出てきた。

そして俺はそいつに轢かれた。

そのまま宙を舞い地面に叩きつけられそうになった瞬間



「邪魔だどけ!!スバ姉!まってくれよ!」

「ノーヴェ早く早く!」



今度は赤い髪の同じくローラースケートの女に落ちる前に蹴り上げられ門の向こうの道路に飛ばされた。



「ね、ねえ…わたし何か轢いた?」

「どうでもいいから急ごうぜ!気にするだけ無駄だって!」

「そ、そうだね!ギン姉に怒られたくないもんね!」



ま…待て…

人を轢いといてどこかにいくな……轢逃げで訴えてや…る…

ここで俺の意識は途切れた。









「お〜い、お〜い。大丈夫〜?」

「う…頭がくらくらする…」



気付いたら知らない同じ学校の制服を着た男に起こされた。

しかも頭がくらくらする…



「そりゃそうだよ。だって頭から血がどくどく出てるよ?」

「へっ?うおっ!?マジだ!」



しかもその頭の血が制服についてしまっていた。

買ったばっかなのにーーー!



「おっ?起きたのか?じゃあサッサと校舎に入れ。さっきからそこで寝てんじゃねえ。ここにいたら準備の邪魔だ。シッシ」



校門の前には用務員だろうか…作業服を着た女顔のくせにやったら不良っぽい男がいた。

……男…だよな?うん、男だ。少し女かと思ったけど。

容姿が長髪白髪で後ろでまとめているのでわかりづらい…



「血がやばいことになってるし保健室行っていきなよ。時間は8時前だし余裕はあるから」

「…そうする。…おまえもここの新入生?」

「うん。俺の名前はケイオス。ケイオス・ルーヴェンセイルだ」

「武ノ内ケイだ。よろしく」



ケイオスと名乗ったこの男の容姿は黒髪でやや青みがかかった黒眼の日本人だ。

名前はどういうわけか日本名じゃないけど。



「俺はここの用務員の相沢秋人だ」



誰も聞いてねえよ。この不良用務員め。



「とりあえず行け。出血多量で死ぬぞ?」



はっ!そうだった!急いで保健室に行かねえと!

ダッシュで保険室に俺は走る。



「じゃあ式でね」

「……あいつ大丈夫か?あんだけ血が出てたのに走って」







      〜医務室〜







     ガラガラ〜





「どもっ」

「いらっしゃ〜い♪今日は注射?それとも手術?どうします?」



ガタン、バン



……なんだここ…

保健室だよな…なんでメスと注射器持った金髪の女医がいる!?しかも発言が怖い!



「ご、ごめんなさい!ついいつもの馬鹿騒ぎで怪我した生徒達かと思ってつい!」



ついであんなこと言うのかよ…



「で…あなたは…あら?新入生ね。頭から血が出てるわよ」

「校門で轢かれてなったんで包帯で止血してください」

「はいはい♪」



…意外に手際は良かった。

ササッと消毒と包帯を巻いていく。



「このくらいなら軽い方ね。もういいわよ」

「あっ、どうも…え〜っと」

「八神シャマル先生で〜す♪シャマル先生って呼んでね♪」



やったらハイテンションな保健医だな……まあいいや。



「武ノ内ケイです。じゃあ俺式に行きます」

「はいは〜い。これからよろしくね♪」



もう来たくないっす。入ってすぐにあんな発言だったら…







     〜入学式〜







ふぁああ〜〜眠い…式なんかめんどい…立って寝よ。

血も足りないし。

入学式には小等部から大学まで揃ってするようだ。

…普通バラバラじゃねえか?俺には関係ないけど。



ではさっそく秘儀立ち寝を発動だ。



「では校長のお話です」



はいはい。長くても関係ないから静かな話し方でお願いね。



「みなさん初めまして。リンディ・ハラオウンです。……ずっずっずず〜…はあっ…おいしいわ〜」



…何がおいしいんだ?

寝るのを中止して見るとそこには湯呑で緑茶をのんでいるであろうやったら若い女校長がいた。

翡翠の長髪の美人だ。

……校長ってこんな若い人がなれるのか?ただ若く見えるおば…



びゅん!スパッ!



………

今俺の頬を何かがかすめて行った…

何かと思って目線だけ軌道の先に向ける。そこにはコーヒーなどを混ぜるためのスプーンが刺さっていた。

…まさか校長が投げたのか?



「生徒のみなさん、いつでも校長室にいらっしゃいね。おいしいお茶とたくさんのお砂糖とクリーム用意してますからね♪」

「以上校長の話でした。つづいて学園生徒会会長の話です」



早っ!?校長の話早っ!!つうかお茶の誘いしかしてねえ!?

つうか何!?緑茶に砂糖とクリーム!?アホか!!



「新入生のみなさん。初めまして。生徒会長をしてます。大学部1年八神はやていいます」



…大学部1年が会長?



「あっ、ちなみに全学部共通の生徒会です。だから私もさせてもらいました。よろしくお願いします」



なるほど。なるほど。



「さて…長くて堅苦しい挨拶は嫌われるんで…少し砕けて挨拶させてもらいます」



まあたしかに…

しかし会長さん突然どこからかハリセンを取り出し、机に叩きつけ



「ええか!!ここではウチがルールや!!ウチに逆らう事はこの学園に逆らうと同義!敬え!崇めろ!奉れ!」



………どんだけ砕けてる!?

つうか超理不尽だ!!



「そしてここでの生活を楽しめ!不純異性交遊、教師との禁断の愛、隠れファンクラブ、一夏の過ち大いに結構!むしろせえ!」



こらあああ!!



「以上生徒会長の言葉や!」



……色々とぶっ飛んでやがる…



「ちょ〜〜っと待った!!」



会長が壇上から降りようとしたらいきなり朝の用務員が壇上の天井から降ってきた。

そのまま会長の肩を抱き抱える。



「はやては俺のものだ!男共!手を出したり、ファンクラブ作ったら殺す!これもルールだ!」

「ごめんな秋人…ウチとしたことが言うの忘れてたわ…」

「いいんだはやて。俺は気にしていないんだから…」



いや…あんたらサッサとどっか行け。

イチャつくな。キスするな。ディープでするなああああ!!



「あ〜テステス……みなさん失礼」



生徒会だろうか…そんな感じの列の中から黒髪のガタイのいい男がマイクでそう言うと、壇上の暗幕が降りてきた。

…最後に見えた会長と用務員…18な雰囲気まで逝ってなかったか?



そしてその垂れ幕の裏に突入する黒髪の男…



「会長!!アホやってるな!家でしろ家で!同棲してんだろうが!!」

「痛っ!何すんねんケイスケ君!恋人の時間とるんやない!」

「そうだ!それに昨日も」

「言わんでいいわ!とにかく戻れ!反省文書かすぞ!」

「「…もう100枚書くのは嫌だああああ!!」」



…裏で何があったかすごくよくわかるな…



「ギン姉さん。もう式終り。解散解散」

「えっ…でも…」

「会長も言いたいこと言ったしいいの。このまま続けても俺達の後処理が疲れるだけ」

「それもそうね…いいですかなのはさん」

「にゃははは…仕方ないね…そうしようかフェイトちゃん」」

「…うん」



……いいのか入学式を学生が勝手に終わらせて…

とりあえずそんなこんなで式終了。

…いろいろすげえ…







       〜教室〜







式が終わった後頬の血を洗いにトイレに行ってから教室に戻ってきた。

同じ中学から来たやつもいない。完全に初対面の人間だらけだ。

少し緊張するな。

そう考えながら教室に入る。



    バッス…



……入った瞬間黒板消しが飛んできた。

誰だこんなことした奴は…



「ひゃっほう!成功ッス!見たか担任……じゃなかったっス…誰?」

「お前が誰だ!!」



犯人はお前かこの赤髪!!



「ウェンディとりあえず謝まろうよ」



ウェンディというのかコイツは…

謝ろうと行った女はまだ常識が……



「あーー!朝の轢逃げ女!!」

「えっ!?朝やっぱり轢いてたの!?」



気付けよ!

おかげで入学早々血まみれだ!



「まあまあ生きていたんだし落ちつこうよ…」

「はあ…はあ…ケイオスだっけか?同じクラスだったのか」

「まあそうみたいだね。これから1年よろしく」



まあいい…

とりあえず落ち着け俺。



「あの…朝は轢いてごめんなさい…」

「ああ、うん。もういいよ…」



責めても仕方ない。そう思え。

けど青髪許しが出たら一気に元気になって頭に花がさいたようになった。

…今頭の上に見えた花は幻覚だよな?



「じゃあ自己紹介しよ!わたしスバル・ナカジマ!君は?」

「武ノ内ケイだ。よろしくナカジマさん」

「スバルでいいよ〜朝轢いちゃったし堅苦しいのはなし」

「んじゃスバル。俺はケイでいいぞ」

「うん」



相当明るい性格だな。しかもよく見るとかわいい。

おちかづきになれて損はないな。うん。



「俺もさっき自己紹介したしケイって呼ぶから」

「んじゃあケイオスって呼ぶな」



結構いい奴っぽいな。どこか達観してるというか第三者視点が強い性格なのが朝の会話からうかがえるけど。



「アタシはウェンディッス!よろしくッス!」

「だまれ黒板消し女。まず謝罪しろや」

「いや〜ごめんッス!」



それ謝ってねえだろ。



「おら、とっとと席着け。HR始めるぞ」



喋っていたら担任らしき男が入ってきた。

会話をやめそれぞれ席につく。

ちなみに俺の席は一番奥の窓側。実に最高のポジション。



「ふう…やっとゆっくりできそうだ」



そう思いながら窓の外に目をやる。あ〜いい昼寝日和だ〜



「俺はクレイル・ウィンチェスターだ。クレ先生と呼べ」



ここ外人多いな〜。しかも日本語うまいし。



「全員いるか?いるな。俺が決めた」



決めるなよ。



「じゃあ入学式も済んだし帰れ。余計な事はするなよ。俺の仕事が増える。じゃあな」



そう言って教室から出て行った。

……クレ先生超テキトーだ…

まあいいや。荷物も住む予定の部屋に運び込む必要あるし親の知り合いの喫茶店に顔出さないとだめだし。

さっさと帰ろ……



「なんで小学生が高等部にいる」

「…私は高校生だ…」



今さらではあるが俺の隣の女子……やたら小さい。小学生かと思った。

つうか高校生でこの体系の人間は実際にいたのか!?



「す、すまん…」

「何、よく言われる。気にするな」

「チンク姉〜帰ろっス」



姉?同じ歳なのに?こんなに小さいのに?



「ではな武ノ内とやら」

「ああ…じゃあなチンクとやら」



ウェンディとチンクは帰って行った。なんとも世の中は不思議なことがあるもんだ。



この後クラスのみんなでカラオケやらなんやら行こうと誘われたが予定もあったので断って帰宅するのであった。







       〜ケイ住む予定アパート〜







「…嘘だろ…」



俺は鞄を落して目の前の光景に唖然とする。



「あ〜君ここに今日住む予定だった学生?いや〜ついてないね。今日の朝に放火にあっちゃってね。次住むとこ…」



消防士がやったら他人事を強調したような話し方で話してくるが耳に入らない。

どうする…今日から野宿?ホテルの金なんかねえし。

さっそくホームレス?

あれ?今日はなんか散々だな。轢かれて変な学校に来たって思って、今度は部屋が放火?

おかしいな…なんだかしょっぱいものが口に入ってくるよ。



「あの〜引っ越しセンターですけど荷物どうします?」

「…しばらく預かっててください…住むとこ探しますんで…」



家がないのに荷物持っても仕方ねえじゃん…

ちきしょう…放火魔め…







       〜不動産のヴィンセント〜







部屋を探すために不動産を探すが…ここが一番近いところだった。

正直怪しい名前の不動産だが他のところは相当距離があるし、学園から遠めの物件しかない。



「いらっしゃ〜い。不動産のヴィンセント。店長ヴィンセント・クロイツァーです」

「学生なんですが安めの今すぐ入れる部屋あります?」





やったらハイテンションな長身長髪の水色の髪の爺さんがいた。

派手だな。



「あ〜、何?今すぐ入れるとこ?ん〜一件だけあるね」

「どんなとこ?」



ボロだろ相当。



「トイレ・風呂付で風通しもいいよ。古いけどまあ味がある古さだしね」



まあ背に腹は変えられないか……また引っ越しでもしていいとこに移ろう。

今は一時的な処置だ。



「じゃあそこで…月いくら?」

「1万8千円にしとこう。大家さんには連絡しとくから後で行ってきなさい。はい地図」



地図を貰って目的地に俺は向かった。









       〜新?武ノ内ルーム〜







地図の通り来た。

だけどここ…なんて魔境?

なんか天気は晴れのはずなのにやったら暗い林つうか森?が目の前に。

地図だとこの奥というかど真ん中に部屋があるみたいだ。



「…どんだけ不気m」



ギャア!ギャア!

かぁー!かぁー! ほー!ほー!



…カラスやフクロウの声がした。

人気がない?ないよね?だって怖いもん。出そうだもん。

しかしここじゃないと部屋すらない。

仕方なく俺は奥に進んだ。









少し歩くと開いた所に出た。そこには結構綺麗な池がありものすごくアンバランスだった。

そしてその池の端に確かに小屋が建っていた。

木の上にな!



「まんま鬼太○ハウスじゃねえか!」



はっ!ついツッコンでしまった。

しかし何故に鬼○朗ハウス?妖怪でも出るのか!?住んでるのか!?



とりあえずお邪魔する。

中の内装もまんまでかなりビビった。

俺はすぐにケータイで不動産に電話した。



「おいコラ。なんだこの部屋は」

『あっ?どうだったかね。私が昔趣味で作ったのだよ』



作るなよ!?



『気に入ったかね?』

「んなわけあるか。契約解除するぞ。今すぐ」

『他にないよ?』



ぐっ…



『まあ、まあ、トイレと風呂を見たまえ』



見てみる。

するとまた驚きが



「……なんでトイレは最新式でめっちゃ綺麗なんだよ。しかもワォシュレット付き…」

『トイレは綺麗じゃないとしたくないからさ』



じゃあお前が住め。そして俺を別のとこに住ませろ。



『風呂は外だ。見てみてくれ』



外かよ。

外を見る。そしたら確かにあった。

周りを柵で簡単に囲っていて、屋根だけが付いている露天風呂のようだ。



『なんと天然温泉だよ』

「グッジョブ。文句言ってごめんなさい」

『いいってことさ。じゃあ大家さんが行くから待ってなさい』



ういうい。

そして電話を切る。

よっしゃーーー!毎日温泉入り放題!万歳!

まあこの家も住み慣れればいい。



「住めば都ってか」

「…ここは都じゃない…」



…うおっ!?誰だこの子供!

外で鬼太○ハウスを眺めてたらいつの間にか隣に紫色の髪の外人の子供がいた。

しかも無表情。



「え〜っと…近所の子?」

「…違う。ここは私の遊び場…あなたこそ誰?」

「今度からここに住む変わった学生さんよ。ルーテシア」



さらに誰だ。

今度はいきなりこの子供をそのまま大人にしたような女性が来た。

…親子か?



「…もしかして大家さん?でこの子はそのお子さん?」

「ええ。そうよ。私はメガーヌ・アルピーノ」

「…ルーテシア」



母親は明るいのに娘は暗いなおい。



そのまま自己紹介と家の住む際での注意事項を聞き家に帰るといって帰って行った。

ただその最後に



「ほらルーテシア。帰るわよ」

「…やだ」

「遊び場だったんだもんな。いつでもいいから来ていいぞ。だからお母さんを困らせるな」

「…本当?」

「本当」

「ごめんなさいね」



いえいえ。

まあこんな子供が来る方が落ち着きます。

こんな場所じゃ。



「じゃあよろしくなルーテシア」

「うん…なんて呼べばいい?」

「お兄ちゃんでも兄ちゃんでもケイとでも好きに呼びな」

「じゃあケイ」



早い…これだけ返答が早い。

まあいいけど。

そのままルーテシアはメガーヌさんと手を繋いで帰って行った。

とまあこんなことがあった。



「さて、荷物整理するか。業者に荷物持ってきてもらわんと」



電話してしばらくすると森の入口にトラックできたがものすごく驚いていた。

変人を見る目で見るな。

苦情の電話いれるぞコラ。









よし済んだ。

じゃあおとんの知り合いの店に挨拶だ。…できたら会いたくないけど…

昔あの人の息子さんと娘さんの旅に一緒に何度も行かされて地獄見たしな…

そのまま経営しているらしい喫茶店に向かう。









「こんにちは〜」

「おっ、来たなケイ」

「お久しぶりです士朗さん」



相変わらず若いな。



「あら?この子が今日来るっていうケイ君?」

「そうです。これからよろしくお願いします…え〜っと美由紀さんのお姉さん?」

「きゃ〜〜!!聞いた?美由希の姉ですって!呼ぶときは桃子さんでね♪」

「あはは…私の母さんだよ。」





えっ!?マジっすか美由希さん!?

み、見えねえ…全然40近くに





「ケイそこから考えたら命はないぞ」

「了解恭也さん」



でも後ろからいきなり言わないで下さい。

気配隠すのうまいからわからなすぎて怖いっす。



「ただいま〜」

「おじゃまします」

「御馳走になります」



…誰だ?



「おかえりなのは。ティアナちゃんもディエチちゃんもいらっしゃい」



なのは…サイドポニーの人?

うわ〜桃子さんそっくり。老けてるわけじゃないが桃子さんと双子って言っても通用するぞ。



で横のツインオレンジと後ろで尻尾にまとめた茶髪誰?

制服からすると1つ上の同じ学園?



「…お父さんこの子はだれ?」

「父さんの知り合いの息子さんだ。昔話しただろ」

「えっ!?あの修行に連れてったていう!?」



どんな話されてんのや俺。



「武ノ内ケイです。1年です。よろしくお願いします」

「高町なのはです。大学部1年で射撃部主将をしているの。よろしくね。でこっちの2人が」

「後輩の2年ティアナ・ランスターよ」

「同じクラスのディエチ」



射撃部…そんなまであるのかあそこは



「2人とも今日は食べてくんだろ?ケイも食べてけ」

「あっ、じゃあごちそうになります」



らっきー飯スーパーで買うかと思ってたんだよな。



「ずうずうしいやつねあんた」

「あんたもだろ」

「あたしはお金払うわよ」

「私も」

「まあケイは引っ越し祝いだ。今日はタダにしておく」



恭也さんあざーっす!



「先輩なんで喧嘩腰なんですか?」

「別にそんなじゃないわよ。ただ知らない奴がずうずうしなと思っただけよ」



…なんかムカつくな…



「ティアナ落ち着いて。別になのは先輩の家の人は初対面じゃないみたいだし」

「そうね。まあいいわ」



あんた何様だよ!?



「なのはママただいま〜」



今度は金髪の5,6歳の子共が来た。

うん。誰だ。知らないやつ出て来すぎ。



「ヴィヴィオ〜」

「ママ〜」



ひっしと抱き合う2人。

…あれ?親子?でもなのはさん大学1年。ヴィヴィオとかいうのはどうみても5,6歳。

???



「…言っとくわ。ここじゃ常識は通用しない」

「うん。すげえ説得力」



そして俺達の席にとたとたと近づいてくるヴィヴィオ。



「こんにちは」

「うん。こんにちはヴィヴィオ」

「こんいちは」



挨拶し合うティアナ先輩とディエチ先輩。



「誰?」

「武ノ内ケイっていうんだ。よろしくな」

「よろしく〜」



うん。かわいらしい子供だ。



じっ〜〜〜



「…………」



じっ〜〜〜〜



「…………」



じっ〜〜〜〜



目線があったら放さねえ…こっちが逸らしたら負けた気がする…

絶対先に放すもんか。



つうかこっち見過ぎで震えるな。なんか涙目になるな!

しかたねえ…

自分の顔に手をやり顔を弄る。



「っ〜〜あはははははは!」



よし笑った。見たか秘技変な顔。これで笑わなかった子供は今のところいねえぜ。

満足満足。



「くっく…っく…はっ…」

「お、…お腹が…お前…ホントに人間か…っぷっくっく…」



お前らそこまで耐えるなよ…

てか高町家全員も我慢してるよ。

……そこまでいくのか?



まあこれのおかげかこのあと結構ティアナ先輩、ディエチ先輩、なのは先輩と話しやすくなった。

晩をごちそうになり。そのまま俺は喫茶翠屋を後にした。















暗い夜道の森を抜けて自分の部屋に戻る。

そしたら今度は部屋があれていた。



「今度は泥棒かよ…」



そう思ったが盗られているものはとくにない。てかそういうものが存在しない。

…なんでだ?



「まあいいや…片付け明日だ。寝よ寝よ」



布団は無事だ。

そして明日も体力欲しそうだし、早く寝よう。



「出〜て〜い〜け〜…出〜て〜い〜け〜」



いきなり停電。そして火の玉が飛ぶ。

…出た。やっぱ出た。



「出〜て〜い〜け〜」

「悪霊退散。清めの塩アタック」

「しょっぺえ!?」



うわ〜塩効いた〜

てか味覚あるんだ幽霊。



「何しやがる!?」

「お前が何しやがる悪霊め。サッサと成仏しろ。ここはもう俺の部屋だ」

「なんだとーー!?ここはアタシがずっと昔から住んでるんだ!お前が出てけ!」

「無茶言うな。ここしかねえんだよ」

「知るか!!」



…んっ?なんでこんな妖精チックな幽霊が…

紅い髪の妖精……塩も効いた。



…あ〜幻覚幻聴だな。ササッと寝よう。



「寝るな!布団に入るな!!」

「うるせえ幻覚。寝るんだ。火を消せ」

「なんだとーー!?燃やすぞ!?」

「家も燃えるぞ」

「うっ…」



はあもううるせえ妖精だな。どうせ幻覚のくせに…

俺は予備の布団をしく



「これでよし。お前もこれ貸すから寝ろ」

「いいのか?布団で寝るなんて久しぶりだ…」

「じゃあおやすみ。静かにしろよ」

「ああ。するともさ。くう〜〜キモチ〜」



そりゃよかったな。















   ちゅんちゅん…  ちゅんちゅん





朝が来た。ここは…鬼太○ハウスか…夢じゃなかったか…シット!!

布団も昨日幻覚用にしいたのまである。

あ〜あ〜片付けが面倒な…



「んが〜〜〜うっめ〜〜…」

「……………」



あれ?まだ幻覚が見える…



「ぎゃあああああああああ!!??」

「うわああああ!?」

「で、で、で、で…」

「大王か?」

「出たあああああああ!!」

「今更かよ!?」



幻覚じゃなかったーーー!!



「とりあえず落ち着け。ほれ茶だ」

「あっ、どうも…ずずっず〜〜…はあっ…で?お前何?幽霊?幻覚?」

「…すげえ落ち着いたな…」



日本茶は和むんだよ。

しかし幽霊にお茶を入れられるとは…しかもうまい。



「もう一杯」

「話聞けよ!?」















「んじゃ行ってくるな〜荒したの元に戻しとけよ〜」

「あいよ〜。土産にうまいもん持ってこいよ〜」



あの後、話した。

幻覚幽霊の名前はアギト。ここの土地神みたいなもんで大昔からいたらしい。

昼寝してたらあの家が出来て住んだけど、誰もいなかったらしい。

不動産趣味で作って住まなかったな…



で、結局俺も住むアテもないしアギトも布団で寝たいしTVも見たいし飯も色々人間の食いたいから

一緒に住むみたいな感じでまとまった。

神様と住む……どうせなら女神あたりと住みたかった。





「…おはよう」

「ようルーテシア。今からか?」

「うん…」

「一緒に行くか?」

「アギト…見た?」

「見た」



あれにはビビった。

ちなみにルーテシアはアギトと顔見知り。アルピーノの家が昔から存在を知っていてあの森を私有地として守っているらしい。



「まだ住むの?」

「一緒に住むことになった」

「寝不足…気を付けて…」

「おう」



口うるさいもんな。



「あら?ケイ君おはよう」

「大家さんおはようございます」

「ルーテシアも連れて行ってもらえるのかしら?」

「ええ。じゃあ行くか」

「うん」



そのまま学校に向かった。

















学校到着しかし何だこの看板。





【リリカル・クロス学園部活紹介祭!!】





「なんじゃこりゃ…」

「毎年恒例」

「毎年やってるのか!?つうか授業は!?」

「休み。じゃあ行くね」



そのままルーテシアは小等部に小走りで行く。

そして赤髪の同じ歳の男の子とピンク色の女の子と合流した。

とりあえず送り終わったな。



『あ〜生徒全員に告ぐ、生徒全員に告ぐ』



何をだ。

放送でそんな物騒なこと言うな。



『あと3分で講堂に集合せよ。こんかったら遅刻。以上』



勝手に決めるな。大体予鈴もあと5分の余裕があるぞ。

無視だ。無視。



『昨日も言ったがはやてがルールだ。来ないやつは本当に遅刻だ。あと1分』



用務員の声……

まさか本当か…

周りを見る。

すでに誰もいない。てかみんな講堂に押し寄せてる。



「……遅刻かよおおお!?」



学園生活2日目。

遅刻の時間じゃないのに遅刻した。







  〜おまけ1〜





?1「よし…鬼の来る前に準備をするぞ」

?2「いいのか?これ」

?1「いいのだよ。これでかわいこちゃんは我が部に雪崩込む」

?2「しない気もするけど。ていうか…」

?1「大丈夫。鬼は縛って置いてきた」

?2「……後でしばかれるよ?」

?1「かわいこちゃんのためならば!」

?2「はあ…まあいいけど」





  〜おまけ2〜





「はあ…会長は…止めてくださいよ副会長のなのはさん、フェイトさん」

「無理だよ…」

「ケイスケが止めてよ…」

「あ〜…疲れる…」

「はいケイスケ。疲れたときは甘いものよ」

「ありがとギン姉さん」



「さあみんな!祭りの説明いくで!!」

「「「「お〜〜〜!!」」」」

「お〜……」(甘いものもっといりそうだ…)









あとがき



はい!どうも!なりきりチャットで鬼丸さんが学園もの書くって言ってそれに便乗した馬鹿作者です。

パクるな!神話を汚すな!と言う方ごめんなさい。

でも書きたかったんです。すいません。

魔法は出さないけどなんでもありな物語っす。

ケイの過去も本編とは違っています。性格などは一緒ですが。

ちなみにここでは各投稿作家の皆さんのオリキャラが多数出てきます。

出てきたキャラの説明も下に書いておきます。では失礼します。更新は不定期ですがご勘弁を。

おまけの?1と?2は次回登場のオリキャラです。





   キャラ紹介



ケイスケ・マツダ 

ケイスケの機動六課の日々 作家鬼丸さん 容姿:黒髪黒眼、身長は175センチ程でがたいがいい。



相沢秋人

神に挑む者 作家シエンさん 容姿:白髪で長い髪、ウェンディのように纏めている。身長163センチ。限りなく女顔。はやての恋人で同棲中



ヴィンセント・クロイツァー

神に挑む者 作家シエンさん 容姿:長身、長髪、髪の色は水色っぽい青。瞳はダークブルー



クレイル=ウィンチェスター

作家ユウさん        容姿:身長181cm ケイスケの機動六課の日々 その15 その19にて登場



ケイオス・ルーヴェンセイル

作家ケイオスさん 容姿:黒髪やや青い目






作者さんへの感想、指摘等ありましたらメ−ル投稿小説感想板
に下さると嬉しいです。