Side ???  〜 ミッドチルダ某所 〜



…暗く…静かというより無音という狭いのか広いかもわからない空間でワシは目を覚ます。

ここは…一体…

最後の記憶はジェイル・スカリエッティが作ったレリック・ウェポンの娘を攫い、廃棄都市で…

そうだった。

古代ベルカの融合騎に襲われ……だがそれからどうしてこのような場所に…





【目覚めたか…】

「!?誰だ!?」



突然無機質なスピーカー越しの声がする。





【誰でもよかろう】

【その通り。我々の要求を飲み、生き延びるか犯罪者として裁かれ死を待つかを貴様は選択すればよい】



…どういうことだ…

あの後ワシは…



その3つの声が聞こえたと同時にT、U、V、とそして管理局の地上マークが描かれた画面が現れた。



「…そういうことか…くっくっく…はっはっは!!」



管理局がワシを捕まえ地上本部の評議会が裏取引をしようというのか。

ふははははは。正義を名乗る組織がな。

これは愉快だ。





【察しのいい男だ】

「で?ワシは何をすればいいのだ?」

【人造魔導士計画。これを貴様に進めてもらう。正確にはその一部をだがな】



ほお?



【貴様の経歴は調べてある。第66管理世界において人体実験、生命操作など違法研究を繰り返し摘発され追われる身となった】

【だがそれでも研究をやめず逃げながらも実験を繰り返し自分の作った人体薬や毒などを管理外世界に売り資金を得ていたのだろう】



「ふん。人間の進歩のための研究の素晴らしさがわからん奴ばかりじゃったわ。進歩や進化、そのための犠牲など儚いもの」



ふん。私の理論をもとにした実験に耐えられん実験材料どものせいでああなったのだ。

進歩のための足掛かりになれたことを感謝されこそすれ、そのようなことを招きおって……存在する価値もないゴミ共だったわ。





【そしてどこからかジェイル・スカリエッティの生体兵器を知り、回収しようとし失敗、現在は我々に拘束の身】



…くっ…ワシとしたことがなんたる失態か。

あの傭兵くずれの魔導士共が…高い金を払ってやったというのにあんなガキと虫のようなデバイスすら止められんとは…



【本来はそのような犯罪者は死刑でもよいのだが…貴様の無能さを差し引いてもその違法研究で得た生命操作技術は惜しい】

「無能だと!?ワシは無能ではない!傭兵くずれ共が無能なのだ!事実ワシの計画通り行けばあの廃ビルから転移し、ワシの研究所に…」



【黙れ。反論など聞いていない。ただ我々は貴様に生きるか死ぬかの選択をさせてやっているのだ。それだけでもありがたいと思え】



くっ…このワシを無能呼ばわりしよって。

だがこいつ等がバックにいて研究できる…資金も遣り繰りに困ることも逃走のことも考えないですむ…

気にくわんがうまい話なのは間違いない…



「…まあいい。乗ってやろう。で?何をする?」

【詳細は後で送ろう。そして貴様の欲しがっていたジェイルのレリックウェポンについてのデータなどもだ】



ふん。ならばもう1つ要求させてもらおう。





「ワシが貴様らに捕まる原因となった小僧がおる。そいつも実験材料としてやる。寄越せ」

【ふん…立場をわきまえず要求をするのか?】

「その小憎がワシの雇った傭兵くずれ魔法を使えない身で全滅させたと言ったらどうする?」



【…ほお…だが現場には魔法の痕跡もあったがな】

「融合騎も一緒だった。そいつの痕跡だろう」

【だが身元がわかるまい。証拠になりそうな物はすべて焼かれていた】

「ワシの捕まった時の持ち物に記憶媒体がある。それを探せばすぐにわかる」



レリック・ウェポンの娘を捕まえるときのデータをも、と思って使用していたが…こんなところで役立つとはな…



【…いいだろう。もしそれが本当なら興味深い話ではあるからな】

「ふん。わかればいい」

【では迎えを待て】





そして3つの画面は消える。

くっくっく…面白い。生命操作でワシを摘発した管理局が裏ではそれを研究しておったとはな…

スカリエッティも奴等のコマだったか…

コマでもいいだろう。人体実験と生命操作の実験ができるのならばどこだろうとな…

レリックのデータが欲しくて捕獲に失敗はしたがこれはこれで面白いことになった。

それにあの小僧…見ておれよ…ワシの邪魔をしたことを後悔するがいい…



「くっくっく…はっはっは!!はーっはっはっは!!」









【よいのか?あのような小物に我らの計画を進行させて…】

【小物だからこそ扱いやすい。それに知識と技術のみならジェイルのデータさえ与えれば再現できるレベルだ】

【作用。それに最近のジェイルの動きが不穏じゃ。奴の知りえぬところでも計画を進める方がよい】

【“無限の欲望”…それによって我らに牙を剥くか…】

【確かに奴の頭脳は惜しい。だが…所詮培養槽から我らが作ったモノ。代わりくらいどうとでもなる…】

【いつでも消すこともできよう…】

【我々はこれからもこの地上の平和を見守って行かねばならぬ…】

【【【すべては正義のために…】】】











時空を駆けちまった少年



第21話








       Side ケイ





「じゃあなスバル」

「ケイも元気でね」

「お前はずっと元気でいそうなイメージしかねえけどな」

「あー!ひどい!」



だって事実だろうが。



「ケイ兄。また遊びに来てね」

「…難しい要求だな。おい」

「また自転車で来れそうですか?」

「無茶言うな。崖からまた落ちたくない」



てか同じとこから落ちてまたここに来れる保障なんぞないわい。



「まあ精々頑張りなさい」

「了解。ティアナも無理しすぎなよ」

「あんたはいじけ過ぎるんじゃないわよ」



…痛いところを突くな〜最後まで。



「ケイ、行くぞ」

「了解っす、師範。じゃあみんな元気でなー!」

「「「「バイバイ(またねー)(しっかりやりなさいよ)」」」」











ふう…仲良くなったフォアード4人と別れを済まし、帰宅前に聖王教会にシグナム師範の運転で向かう。

ちなみに車はフェイトさんの。

まったく…19でこんな高級車乗るとは……おとん…頑張れ…収入負けるな。



「ランスターとは仲直りしたのか?」

「ええ、昨日の晩に」

「そうか……」



そのまま無言になる。

お互い会話に繋げにくいのだ。昨日のことがあるから。





「昨日はすいません」

「……それはどのことに対してだ?」

「師範と模擬戦するはずだったことにです」



せっかく鍛えてもらって成果を見せられるとこだったんだけど…

本当に申し訳ない…



「…そうか。……高町のことだが…」



なのはさんの名前が出てムッとなる。

そしてつい師範の言葉を遮って自分の意見を主張する。



「俺は悪くありません。あそこまでするなのはさんが…」

「甘ったれたこと抜かすな!!」



師範が大声を上げる。

その迫力に俺はビビる。



「私達が身を置いている場所は戦場だ。そしてその中で命の遣り取りをする。高町はランスター達が生き残れるように指導している」



それは聞いた。

でも俺はそういうことを口で言わないことが腹が立つんだ。



「だったら口で」

「もしお前に口で言えばわかるのか?それに管理局は警察と裁判所が合わさったようなものだと言うものがいるが、その形式は軍隊に近い。

 そんな組織の中で一々説明もない場合もあるし、教官によってはランスターを見捨てる場合もある。だが高町はそんな人間ではない。お前だって

 そんなことわかるだろう?」



…………



「それにお前自身も口ではなく喧嘩という手段で自分の意見を通そうとしただろう」

「それは…」

「お前の場合は口でわからせるより体でわからせる方が早いと判断したから私は止めなかった。ランスターに関してはそれ以前に高町自身が話で注意している」



俺は……確かにどっかで適当に聞き流す癖がある…

ティアナさんはそういうことはないけど結構頑固だし真っすぐ突っ走る気があるからな…



「…高町自身もやり過ぎたと思い詰めている。…話を後でしておけ」

「…はい…」



…ある意味あの迎撃もティアナさんを思うからこそだってか?

…なんか…よくわからん…

……………



その後はずっと師範も俺も無言で教会に着くまでの時間を過ごした。







      〜 聖王教会 〜







…ここが教会か…なんかヨーロッパな建築様式のくせに建ってるとこはアラブとかっぽいな…

近くの街の人たちもそんな感じの服装だし…



「ようこそ騎士シグナム」

「おはようございます。シスター・シャッハ」



シスター?…オカッパとは今時珍しい。

いや、異世界だから別に普通?

てかシスターと教会ってセットなんだ……文化は似るんだね〜どこの世界も。



「こちらが例の?」

「ええ。そうです」



…え〜、なんかあんまいい感じで伝わってなさそうな会話されてるし。



「では騎士カリムの部屋に。クロノ提督もリンディ総括官もお待ちです」

「主と高町隊長、フェイト隊長は?」

「御三方も既に」



……なんかすげえ物々しい面子っぽいんですけど。階級とか。

どうなる俺…面接なんてしたことないぞ…



「ケイ、行くぞ」

「…うっす…」



まあなるようにしかならんか…

とりあえずハキハキと答えよう。うん。それが多分一番大事。











「失礼します。騎士シグナムと保護対象者をお連れしました」

「どうぞ」



案内されたまま部屋に来てその中に入る。

なのはさん、はやてさん、フェイトさんの他に女性2名、男性1名を発見。

意外に若い人ばっかだな…



「武ノ内ケイ君ですね? そこに座って下さい」

「はい…」



翡翠色の髪の大人な女性に指示され座る。

…滅茶苦茶美人ばっかだなこの空間。

もう1人の人も金髪でなんかお嬢様って雰囲気バリバリな美人だし。



「まずは自己紹介をしますね。時空管理局総括官リンディ・ハラオウンです」

「時空管理局本局 次元航行部隊提督クロノ・ハラオウンだ」

「聖王教会騎士 兼 時空管理局理事官 カリム・グラシアです」

「地球日本出身武ノ内ケイです」



…うわ〜…俺だけなんかカッコ悪…

つうかすげえお偉いさんばっかかよ…なんでそんなのに俺みたいなのが会わんといかんのや。

てかハラオウン?

フェイトさんと同じ名字?



「ちなみにクロノ提督とリンディ総括官は私ののお母さんとお兄さんだよ」

「昔からの付き合いもあるからそんな緊張しなくていいよ」



フェイトさんとはやてさんがそう言うが…無理。うん。

…待て…母親と言ったな?

…ええっと…フェイトさん19…でもリンディさんとやらはどう見ても20代半ば…

ミッドには不老の魔法があったのか…

おかん…ここに世の女性すべてが望むモノがありました。できたらお土産にしてやりたいが無理だわ。

すまん。





「さて…時間もそうそうない身でね…本題に入ろう」



おお。ナイスです。クロノさんとやら。

ぶっちゃけ緊張しっぱなしで嫌だったんです。サッサと済まそう。そうしましょう。





「まずはこれだ」



空間パネルが開きなにやら変なものが写った2つの画像が現れる。



「右は通常のリンカーコア。左は君のリンカーコアだ」



……はっ?

何これ? 全然形ちがうじゃん。なんで輪ッカが4つ掛かっててるの?





「検査した日のこと覚えてる? それはその時撮った映像なんだ」

「で、それを今まで隠していたと」

「そや。…あんまりにも変わり過ぎてたからウチらだけで話し合った結果、伏せておくことにしてたんや」



別に隠さんでも…

それにどの道アギトに教えてもらったから知ってますし。

…でも知らん振りしとかんとな…アギトやルーテシアのことバレると厄介だ。



「けどそうも言ってられないことが先日起きたのだ」

「…昨日の喧嘩っすか?」

「そうだ」



今度はそのときの映像が流される。

うむ……自分で言うのもなんだがよくあんなことできたな。





「さらにこれだ」



今度は思いっきり俺がなのはさんを蹴り飛ばしたシーン。



「…これだけの威力の蹴りは身体強化した魔導士でもないと出せないわ。それも結構高ランクの」



へえ〜……やっぱすげえ上がってたんだ。

うん。うん。嬉しいぞ。



「以前からここまで身体能力が高かったということはないのでしょう?」

「ええ。それだったら師範に初めてお仕置き喰らったときに出してますって」

「何か心当たりはありますか?」

「えっと…」



あ〜…モロありますがな…すずかさんとか、すずかさんとか、すずかさんとか…

けど秘密にすると契約したし…なのはさん、はやてさんは知ってるらしいが他の人とかはな…



「とりあえず前に出張から戻ってきたら筋肉痛になっていきなりっすね」

「…何故黙っていた?」

「いや師範との特訓で驚かせようと思ってたら、結局それ以降まったくしてなかったもんで」



いや〜時間的に合わないとかナカジマ家お泊りとかで全然なかったなそういえば。



「そういう重要なことを隠すな馬鹿者!」

「あだっ!?」



殴らなくても…

いや、まあ確かに隠さない方がよかったっぽいけど、そっちだって俺に隠し事してたし…

それに下手に教えていっぱいある秘密漏れることしたくなかったし。



「おっほん…」

「あっ、すいません」

「うふふ。すっかり六課に馴染んだみたいね」

「ええ。よくしてもらいましたし」



楽しかったのは楽しかった。

何度か死にかけたのもあったけどね…



「だがこちらも隠していたことはあった。落ち度はこちらにもある。そのこと以外にもだが」

「はあ…」



いくつか?



「この戦闘でのことだ」

「どうまずかったと…」

「本当だと局員が一般人に魔法使う事は厳禁なんだ」



えっ、モロ模擬戦で使う予定になってたのに?



「シグナムとの予定やった模擬戦は入局テストみたいなものってことで通したんや。まあ結果に問わず落ちるようにするつもりやったし」



そっすね。俺入るなんて宣言はしてなかったし、そっちの方がありがたいっす。



「だがあなたは高町一等空尉と模擬戦でもなくテストでもなく“ 喧嘩 ”で申し込んだ。そしてそれを知っていながら高町一等空尉はそれを買った」

「勿論一時の感情でじゃなくて…ティアナのことを含めて理解して欲しかったから。ケイのあの時の状態だと話なんて絶対聞かなかっただろうし…」



うっ…確かにそうっす…

カッとなると周りが見えなくなって突っ走っちゃうんだよな…

てかなのはさんそれでも俺の身勝手に付き合ってくれたんか…



「結果としてなのはには処分が下されることになる。喧嘩で一般人に魔法を行使したということになるからだ」



…俺の一時の感情で迷惑そんなに掛かったのか…



「…あの…テストの教官を自分が交代を希望したからなのはさんとになったってできないですか?」

「…できないことはなけど…」

「じゃあお願いします」



さっきまでなのはさんと話したくないと思ったけどやっぱ話そう。



「なのはさん、すいませんでした」

「ううん、カッとなってた部分もあったし私もやり過ぎたから…ケイ君にもティアナにも…」

「はい、じゃあ2人の話は後でということにして先に進みましょう」

「後で中庭の方を人払いしておきますのでそちらでゆっくり話し合ってください」



すいません…迷惑かけます。





「じゃあ話を戻そう。なのはのバスターを弾いたことについてだが、わかったことはこれが君のレアスキルを利用したものだということだ」



…スキルを使ったとかじゃんなくて、利用した?



「ケイ君のコアの輪が魔力の吸出し、漏れを邪魔しているから、それをうまく溜めに利用して魔力を一気に放出したっていうのが私たちの見解」



あの胸の突っ掛かりはそれだったのか。

確かに溜めみたいなイメージで突っ掛かりを大きくはした。



「ん? つまりあの時出たのは魔力だったってことですか?」

「そうだ。お前の魔力光も確認できたし、データも一致した」



てことは魔法を使ったのか俺は!?



「だが魔法とは違って魔力を吐き出したようなものだ。お前が一瞬期待した飛ぶとかはできんぞ」

「……使えねえ…」



マジかよ……マジで意味がねえじゃん。

くっそ。









「体の方は?」



魔法が使えんのなら意味がねえわい。

使えるのは使えるだろうけど2回だけしかあんなことできんかったし。

話をかえるか。





「それはわからんわ。スキルの影響ってことやとは思うけど」



そっか〜暴走のこととかも少しわかるかなと思ったけど…

これも言った方がいいけどすずかさんとのこと話さなくちゃならなくなるし…



「まあとりあえず自分が全然普通じゃないのはわかりました」

「あ、あのね…ケイは普通じゃないことをどう思う?」

「…それはどういう風に?」



なんでいきなりそんなこと聞いてくる?

てかなんか空気が重くなってみんなの視線がフェイトさんに集まって、返事する俺にも集まってるんですが…



「……私とエリオはね…普通の生まれ方をしていないの…ケイの世界出言うクローン…なんだ…」

「…へっ?」



クローンって…あれでしょ?何年か前に話題になった羊のやつでしょ?

異世界だとそんなこともできちまうのか!?





「私もエリオも元となった人が死んで、その代わりにって作られた存在……普通とは違う…魔導士となるべく作られた人間」

「お、重い話っすね……」



まさかフェイトさんとエリオまで普通と違うとは…

スバルもすずかさんも普通の人間じゃないし……スバルはどう違うかはまだ聞いてないけど。

てか教えてもらえんかったな…ここにいる間に…

次に会うときに聞けるように成長してないとな…



「ケイは私たちをどう思う? 軽蔑する? 避ける? 怖い?」



そんな不安そうに見ないでくださいよ…

しかし…どう思うかか…

………………



しばらく思考する。

その間この部屋はずっと静まり返っていた。





「…取り合えず今フェイトさんが言ったようなことはしたくないっす」



あっ、あれ? なんかみんなあっけらかんとしている?



「そ、それってどういう意味?」

「いえ、だからそのまんまの意味。わかったからってポンと手の平返した態度とりたくないってことです」



実際知らないままでもエリオとは仲良くしてきたし、なにより弟分だ。

兄貴分と言い張るにはかなり頼りない俺だが兄と呼んでくれたあいつにそんなことしたくねえ。

それに人としてそういうことはどうかと思う部分もある。



「じゃあ今まで通り接するって言えば…」

「いやあ〜理想はそれっすけど初めて会った人の場合全然適用できないっすから。それ」



あくまで身内オンリーに発動しそうだし。

てか六課って思い話持ちの人ばっかだなおい。



「ちなみにキャロは?」

「キャロは違うよ。普通に生まれて来たけど竜召喚の力が凄すぎて今は六課にいるの」



…六課に来るまでに色々とありそうだな…

キャロもまだ10歳だろ……そんな子供が…

どんな過去かは気になるがそういうのは本人のいないところで聞くもんじゃないか…



「でもなんで帰るような時にそんなことを?」

「…これはね…あくまで推測だけど…ケイも私達と同じ人造魔導士かもしれないってこと」



……はい?



「ま、まさか〜」

「でもこんなリンカーコアは普通じゃ考えられないの…それにケイの魔力も私たちほどでないにしろそれでも多い方……体にも普通の人と違う点があったの」

「で、でも学校の血液検査とか普通に通りましたし…大体俺の家には俺の生まれたときのヘソの尾だってありましたよ!?」

「うん…一応経歴を調べたけど普通だった…だからあくまで可能性の話だって言ったの…」



…普通じゃない力の上がり方でなんとなく思ってたが…マジで人間じゃなくなったか俺…

これもスキルの影響?……くっそ…わけわかんねえ…





「君が来る前までそのことを僕たちは話していた」

「で、どうなりましたか?」

「あなたにはこれから定期的に身体検査やリンカーコアの検査を定期的に受けてもらう事にしました。これが私達の出した決定事項です」





よ、よかった…解剖とかされねえんだ…ちとそこは安心。

まあメンドイ部分もありそうだが何も知らんのもメンドイことになりそうだしな。





「通うのはどうやって?」

「局にいてもらうのがベストなんだけど…それじゃああなたも困るでしょう?こちらから指定した日時に人のいないタイミングで転移してもらいます」

「これがベストやと思うんや。向こうで血液検査なんかあってもそれならこっちで対処もできるしな」



…そうだな…地球でバレたらどうなるかわかんねえし…



「だが念のため魔力の大幅封印と身体能力の低下の処理は受けてもらう。まあ簡単に言うとリミッターだ」



マジで!? なんかそれはすげえ勿体ないんですけど!?

…でも身体能力からバレても困るしな…



「…それでお願いします…」





その後しばらくどう連絡するか、日程の話し合いなどのことなどを話して会議は終わった。

封印処理はすぐ行うとのことで別室で掛けられた。



ただ前の身体能力テストより常識的な範囲で前より高めにはしておいてもらった。

まあその…せっかくだし…勿体ないし…

魔力封印は対して違和感なかった。

元々使ったことなかったことだしな。



アギトとの約束ことは…また会った時に相談しよう。俺1人じゃどうしようもない…

すまん…約束破るような形になった…









         〜 聖王教会中庭 〜







会議後さっき言ったようになのはさんと2人で昨日のことで中庭に来ていた。





「…………」

「………」



しかし…何から言うべきか…

向こうもどう切り出すか迷ってるっぽいし…





「処分て…これで出ないんすか?」

「えっと…多分それでもカートリッジまで使ったのは問題だし…やっぱり減給と始末書かな…」

「…すいませんでした。カッとなって一時の感情で…でもどうしても納得いかなくて」



ティアナの頑張りを否定したような言い方で俺は頭に来た…

やっぱりそこはどうしても納得いかないんだ…



「ティアナはずっと前から六課の人員はみんな優秀だ、自分は凡人で魔力も多くない。だから努力しないといけないって…」



そんなことないだろうと言っても効果なかったけど…



「ずっと思い悩んでたみたいで…そんな状況でも頑張って…体壊すんじゃないかってくらいまで…」



睡眠薬で無理やり寝かして止めて怒られたけど…



「それ直で見てたから…いや、俺も止めるべきなんですけどね。…でもやっぱ模擬戦でああいう言い方で撃墜までしたから…」



「…そっか…ティアナが焦っていたのは知ってたけど…そこまで思い詰めてるまでは知らなかったな…教導官として…部隊の仲間として

知っとかないといけなかったのに…」



少し俯いて暗くなるなのはさん。



「言い方も悪かったね…あれじゃ私だけが正しいって言ってるみたいだったね…」



まあ…正しい部分もあったと思うけどあれじゃあ押し付けだったとは思います。



「ごめんね……」

「こっちこそすいませんでした。偉そうに言って…俺も無謀なことしました…」



これは殺し合いじゃない“ 喧嘩 ”って領域だったからよかったけど殺し合い、戦場だったりしたら俺は完全に死んでる…

局員じゃないからそんな場に行く事はないけど、いつも戦場にいたなのはさんからしたら俺の行動は間違いだらけだってのが師範に言われてからわかった。



「昔はお話で解決しようとしてたけど…いつの間にか手の方が早くなっちゃたかな…」

「俺は口より手の方が完全に早かったっす…」

「…これからもっと気を付けるね」

「こっちも気を付けます…」



暴力ばっかっで解決してたらいつかやり返されそうだしな…

まあやり返されないように徹底的に潰すって方法もあるが……思想が危なすぎだろ…

それにもうできそうにないからな。



けどまあ…俺も悪いとこ分ったし、なのはさんも非があるって思ってくれたし…

俺は十分すっきりした…



「…えっと…これで自分の主張は終わりなんですが…」

「私もだけど…」



えっと…



「じゃあお互いすっきりしたということで…あはは…」

「にゃはは、そうだね…」



お互い苦笑しかできねえよ…

まあ自分の主張と相手の主張の両方に正当性があるってなったらそんな反応しかできねえよな。



「さてと…じゃあ時間も結構たったし…俺行きますわ。次に会う事あるかわかんないっすけど」

「多分検査のときに六課の誰かは付き添うとは思うけどね。知らない人とだと気まずいし、話もできないでしょ」



あっ、それなら意外と早く誰かと再開すっかも。



「それじゃあそうなったとき、またよろしくお願いします」

「うん。まかせてね」



さて…これで一件落着…って感じかな。

話も終わりお互い納得、謝罪しあったことで昨日からの気まずさがなくなったところで俺はなのはさんと教会の入り口に戻った。









「それじゃあお世話になりました」



再び師範の運転するフェイトさんの車に乗り込む。



「ほなまた次の検査のときにでも顔出すんやで」

「行っていいなら是非行きますね」



「エリオとキャロのことだけど…」

「だから大丈夫ですって、全然気にせず今まで通りできそうっすし」



フェイトさんとも結構普通に話せてますし多分大丈夫だろ。

つうか普通と違うってのは魔法が使える時点で地球出身の俺からしたら普通じゃないし。



「もし機会があれば一度手合わせしましょう」

「あはは…シャッハさん…初対面でいきなりですか…」



それは勘弁っす。

なんかメッチャ強いとかいう落ちだろうし。



「もしそれでいい勝負できて体のこともわかったら聖王教会に来ますか?」

「いや俺の家仏教なんで…それに騎士とかそういう柄でもないし…」



どっちかってと武士の方が好きだったり。



「じゃあ管理局にはどうですか?魔力も多いみたいだし検査の中で行使できるようになるかもしれませんし」

「リンディさんまで勧誘ですか…」

「母さんの悪い癖なんだ…」

「なんだったら武装局員じゃなくてもいいのよ?管理局は若い人材を求めてるんだから。ね?ね?」



いやそれどこの勧誘ですか…

つうか顔近付けてまで強調しますか…



「にゃはは…まあケイ君の自由だからね」

「あはは…そっすね。まあ考えてはみます」

「それと私から最後に一言だけど…無謀なこととかしちゃ駄目だよ。大事な場面での無茶はしないといけない時もあるけどちゃんと見極めてね」

「はい。じゃあ俺からも…フォアード陣ともプライベートな付き合いとかしてやってくださいね。そうじゃないと見れないとことかあると思うんで」

「うん。了解」



なんか壁あった感あったけど…まあ今回のことで言わんでもそうなったとは思うけどね。

あ〜…何偉そうなこと言ってんだか俺は。



「ケイ。そろそろ行くぞ」

「はい。それじゃあさようなら」



六課の隊長さん達と別れ聖王教会から一番近い転送ポートのある支部に向かう。

地上本部はここからだとちと距離があるらしくそちらに行くことになったのだった。







     〜 管理局 支部 〜







「では師範…お世話になりました」

「ああ、地球でも鍛えておけ。そうすればまた手合わせでもしよう」

「あはは…お手柔らかにお願いします」

「ではな…」

「じゃあまた今度」



師範とも別れいざ地球に…











……あ〜この約3週間…色々あったぜ…

魔法を知って、親しい友達と弟分と妹分ができて、吸血鬼の美女に血を吸われて契約して、変わった3人姉妹と会って、魔法使って妖精と約束して…

メッチャ濃かったぜ…



しみじみと目を閉じて物思いに耽る。







目を開けば見慣れた地球の俺の街……

……じゃねえ!?

ここどこ!?

あれ!? ここさっきの支部の裏!? なんで!? 地球じゃねえの!?





「捕獲しろ」

「はっ!」



後ろから声がして振り返る。

だがその瞬間何かが光ったと思ったが俺は意識がそこで消えた。



「さっさと運ぶぞ。車を回せ」

「はいっ! おい急げ!」



「くっくっく、これがあたらしい実験材料…もとい化け物か…まあせいぜいいいデータでも採らせてくれ」









   〜 おまけ 〜





「ケイ今度いつ来るんだろ…」

「さあね…まああいつのことだしすぐまた来そうな気もするけどね」

「あはは、言えてる」

「今度はみんなでまたお出掛けとかしたいですね」

「うん。そうだね。ケイ兄1人で観光とかで行ったしみんなで行きたいね」



「まあそん時訓練の成果悪くて休みねえとかならねえようにみっちり鍛えっぞ」

「「「「 はい!! 」」」」







あとがき





つ…疲れた…

意外に前の設定の部分がなかったのですぐに書きの直せました。

今回数話をギャグ少なめで進めたのですが…真面目な思考は書くのが疲れます…

クロノやらなんかはこう発言したらどう発言するかな?など考えてて頭がショートしました。



さて…今回は地球に帰る筈が誘拐される目に。

黒幕は最初に出ていた脳みそと意外にも再登場なハゲ博士。ちなみに名前は考えてません(えー)。

つうかこいつこれでまた出番まったくと言っていいほど無くなりますし。



ではまた次回もよろしくお願いします(ぺこり)





     

Web拍手返信





※ケイ、バズーカだけでは火力不足だ!よって君にコレを進呈しよう!つジェノサイドガン

>ケイ「超物騒な!?…でも貰う!!」

>なのは「はい。没収」

>ケイ「なんで!?」

>フェイト「質量兵器だよそれ…」

>ケイ「ちきしょー!!」



※同性愛だとって言うか、同性愛だからマズイんでしょ?



>あはは…マジで17話はすいません(汗)



※他人がデバイス使ってまだ完成させられてない技を、デバイス無しで、しかも本人が出せるであろう威力にワザワザ調整して本人にブツケルとかドンダケ見下してんだ。



>そこも書くともう収集つかなくなりそうで書けませんでした…くっ…頭が悪い自分が憎い。



※ちょwwwwラケット!?あんたなに出してんねん!?…っは!?もしやつぎはバッ(桃色の光につつまれ退場)



>かなり真面目に考えた武器です。これからも色々変わった武器やら道具を出していく予定です。



※ゑ?なのはファン?そんなの昔の話さw ※注:多分ケイさんと同じ想い(アンチなのはファン?)かとww

P.S. stsでスバルになったアルよ(/ω\).o0(それ以前はフェイトだけどNE☆!)



>おっ、同じですな。自分もStSのキャラの方が好きです。ちなみに1番はスバルです(笑)



※まさか... このまま WhiteDevilを相手にする唯一の Stopperになるか!!?



>はい。無理です(えー



※ケイさん、もっと理詰めで書こうぜ。訂正、日本語でおk。訳解らん。シン・アスカでももっとまともだぜ?



>すいません。…でもあんま理詰めの多いこと書くと子供っぽいのが消えてしまいそうで…

>まあ力量不足もあります。すいません。次回気を付けます。



※なのはが正しい、と全中肯の作品が多い中こういう見方もあるのだなと思いました。自分はケイに賛成ですね。



>全部が全部正しいなんてことは数学の答えにしかないと思ってます。



※でも、やはり力がないと意見も通じない。本編でもそんな感じですが、力が正義みたいなところがこれが本当の才能の世界か…  だらだらとすいません。



>所詮この世は弱肉強食ですしね…人間社会もそんなでしょう… 力=金ですけど。



※読み安く、面白かったです。次回も楽しみにしています。



>読みやすさは重視しているつもりなのでよかったですw



※無事に地球へ帰れるといいなあ……



>無理でしたww。



※原作だとなのはが正しいみたいになってるけど、ティアナの気持ちを全く考えていないなのはにもかなり問題があると思います。部下のことをちゃんと把握せず自分の主張だけを通しているわけですしね。 頭冷やせって言ってるけど、あそこまでやってる自分の方が頭を冷やせって感じです



>今回の話で反省させました。



※割り込みかけた理由が、「ただムカついた」か…



>まあ子供ですし……それに他に小難しい理由を付けて動かすとキャラが大人っぽいになりそうだったので…



※それは俺も思うぜ! もうちょいやり方ってモンがあるだろうに



>まあなのはにはなのはの意見もあったでしょうがやっぱ納得はいかなかったです。



※主人公の能力はみためはかなりユニークで中身は凶悪そう



>見た目は面白くしたくてそうしてます(こら



※完全にどっちが“完全に正しい”と言えない展開、良いですねぇ……



>ええ。どっちも悪いってことで纏めました。



※ふ、ふふふ。今ならこの世界の秘密を次元世界中にばら撒ける!まずは隊長陣のガチ百合ネタから逝きますか。

さ〜て、ブラックデータ、そ〜s…   =(桃色)(・w・)

でぃばぃん?!    =====(桃色))・з・)

い、今なら、今なら大丈夫だと思ったのに・・・

管理局の、魔導師は化けもn  ====(((トリプル)))      煤i・w・)はうぁ 

その後、その場には荒れ果てた大地しかなく、何年たっても草木は生えn =>=>(ファランクス)    



>ケイ「…何か思い出しそうな…」

>スバル「わたしも…」

>ティアナ「…あたしも…」

>ケイ・ティアナ・スバル「「「でも思い出すとああなりそうだから考えるのやめよう」」」



※ケイ強!!なのはにそこまでやらすとは…このことを知ったティアナがケイ目の敵になんてことはないですよね



>とりあえずそうはなりませんでした。多分この先は知ってもそうはならないかと思います。



※まあ結局負けたけど…その戦闘技術だけは褒めてもいいんでないのシグナムさんや



>ケイ「どうでしたか師範?」

>シグナム「まあ…よくはやったと言っておく」

>ケイ「ひゃっほー!!」

>シグナム「調子に乗るな!一撃しか入っていないだろうが!」

>ケイ「すんません…」



※テレビのなのは達って力がない奴らのこと全然理解していないと思うんですよ。ここはケイに弱者の足掻きで相討ちくらいには持ち込んでもらいたい。だってそうでもしないとなのはいやな女な印象のままですよ。



>相討ちは無理でした。というかそういう光景を想像できません。なのはさん強すぎです。



※あ、やっぱ魔王フラグ。



>はい。魔王フラグ一丁でした(笑)



※なのはさんがやりすぎなのには同感。兄は話し合いで終わったのに。



>ケイも簡単にカッとなりました。



※ケイお前は今怒っていい(スクライド風に)



>怒った後に反省しました。



※一年の長期教導なら最初にミーティングなりでそれぞれの目指す目標などを話して訓練をするのに何にもなしでただ訓練やってきて、訓練生が自分の教えたこと以外をやったからってそれを全否定しかも必要ない位タコ殴り 。で、私間違ってた?は無いだろと思った。しかもそれに対する第三者の抗議にも頭冷やそうか?って頭冷やすのは自分だろ。周りもなのはだから正しいみたいで全く異論はさんでないし。ケイの言い分はもっともだ 。



>けれど戦場に行くものとしては正しい意見とも取れる所もあるんですよね…難しいです。



※やっぱりケイは「地球人」の考え方なんですね



>純粋地球人で、日本育ちですから。



※すごく良かったです。この作品のなのはは調子に乗りすぎなので次で何か罰を与えてください



>すいません。17話とかでそういう印象与えてしまいました。もう少し自重します。



※やっぱ、なのはさんは、砲撃で相手撃墜→自分の価値観で洗脳。だから魔王と呼ばれるのs<SLB



>なのは「以後気を付けます…」

>ケイ(とか言いつつ撃ちやがった…)



※何というか、完璧に「ガキの理論」ですね、今回のケイ君の行動理由って…というかケイ君実際にガキですけど



>ええ。大人っぽいとなんか書いてて筆がノらないのでずっと子供のままかもです。



※お話しお話し言うくせに、問答無用の二連発砲撃なんて笑えるぅぅ〜〜



>今回その点を反省させました。



※えぇ〜なのは達百合に走っちゃったんですか?ユーノ好きの私としては複雑です。



>あはは…ユーノがんばれ。そのうちお前視点中心の話書くから。










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