四十三話 お隣は魔導師でテイマー
ジュエルシード・・・・そしてデジモン達の回収・・・・そんな忙しい日々を過ごしていたある日・・・・・・。
隣の空き部屋にいつの間にか人が入っていた。
良介本人としては、隣に誰が越してこようと特に気にする事は無かったのだが、ドラコモンのこの一言でそうは言っていられなかった。
「良介、隣に誰かが引っ越してきたんだって?」
「ああ、どうやらそうらしいな・・・・」
「・・・・」
隣人に興味はなかった良介だが、ドラコモンは何故か隣の隣人に興味がある様子・・・・
「なんだ?お隣の人に興味があるのか?」
「ううん・・・・人よりも少し・・・・気になる事があって・・・・」
「気になる事?」
「うん、隣の部屋からデジモンの気配を感じるんだ・・・・それに・・・・」
「それに・・・・?」
「デジモンの気配の他に、魔法?そんな気配も感じるんだ・・・・」
元々気配に敏感なドラコモンであったが、俺の法術や魔術、ミヤと居る事で魔力にも反応できるようになった。
デジモンに魔力・・・・
確かに気になる・・・・
「ドラコモン、ちょっとベランダから偵察をしてみてくれるか?」
「了解」
ドラコモンはベランダへ出ると、器用に隣の家のベランダへと移った。
そしてカーテンの隙間からコッソリと部屋の中を除いた。
部屋の中はあまりにも殺風景で、机に椅子があるだけ・・・・。
ドラコモンは引越ししたてだから、物が無いのだろうかと思い、部屋の疑問よりも部屋の住人そして、ここにいるであろうデジモンの事に集中した。
すると、別の部屋からこの部屋の住人らしき金髪の少女が現れた。
少女は見た目、良介やはやてと同じぐらいの年齢。そして少女の足元には、オレンジ色で額とシッポに炎を宿したデジモンがいた。
コロナモン 成長期 獣型デジモン 属性 ワクチン
太陽の観測データと融合して生まれた獣型デジモン。
正義感が強く純真で無邪気な性格をしている。
必殺技は、炎の力で熱くなった拳で連続パンチを放つ「コロナックル」と、全身の体力を消耗しつつも、炎の力を額に集中させて敵に放つ火炎弾「コロナフレイム」と、体全体に炎をまとい、防御または体当たりする「プチプロミネンス」。
「やっぱりデジモンを連れていたのか・・・・すると、あの子も良介や太一達と同じテイマーであり、選ばれし子供なのかな?・・・・ともかく、デジモンの存在が確認できただけで良しとするか・・・・」
ドラコモンは部屋の住人とデジモンに気がつかれる前に自分の家に戻った。
「それでどうだった?」
自分の家に戻ったドラコモンは隣の家のテイマーとデジモンの事を良介に報告した。
「やっぱり、デジモンがいたよ、それにテイマーらしき子供も・・・・」
「へぇ〜どんな奴だった?」
(やっぱり俺の知る歴史とは違うな・・・・前世では海鳴の町にデジモンは現れなかったし、魔法力を有したテイマーも居なかった・・・・)
「年は良介と同じくらいの女の子だったよ」
「そうか・・・・紋章やデジヴァイスは持っていたか?」
「そこまでは確認できなかった・・・・」
「まぁ、お隣ならば、その内会う機会もあるだろう・・・・」
しかし、良介はこの時知る由も無かった・・・・・。
隣のテイマーが実は前世ではかなり親しい中の人物だったとは・・・・・。
???視点
地球と呼ばれる管理外世界・・・・。
私達の仕事はここに落ちているジュエルシ―ドを回収する事・・・・
それがお母さんから言い渡された私の仕事・・・・。
殺風景なマンションの部屋の床に寝そべると、
「フェイト・・・・大丈夫か?」
コロナモンが心配そうな顔で私に話しかけてくる。
「ええ、大丈夫よ・・・・私は一人じゃない・・・・コロナモンが居てくれるもん・・・・」
私はムクッと起き上がり、コロナモンを抱きしめた。
コロナモン・・・・常に私の傍に居てくれる私の大切なパートナー・・・・・。
その出会いは今も鮮明に覚えている・・・・。
コロナモンと出会う少し前、リニスが居なくなった・・・・。
お母さんの代わりに私の傍に居て面倒をみてくれたリニス・・・・。
リニスは私にとってもう一人のお母さんだった・・・・。
リニスが居なくなる前の日、私はリニスからデバイスを貰った。
デバイスを渡した時、リニスは少し寂しそうな悲しそうな顔をしていたが、この時、私は初めて手にしたインテリジェンス・デバイスが嬉しくて、リニスのその顔に気が付かなかった。
翌日、リニスに訓練をしてもらおうと、リニスの部屋へ行くと、部屋には誰も居なかった。
朝ごはんの用意をしているのかと思い、食堂へ行ったが、そこにもリニスは居なかった。
私は何だか嫌な予感がして家中を探し回ったが、リニスは見つからなかった。
お母さんに聞いても「知らない」と言う。
そんな筈は無い、リニスはお母さんの使い魔なのだから、マスターであるお母さんがリニスの行方を知らないわけがない。
「そんな訳ない!!リニスはお母さんの使い魔なんでしょう!?」
そう言ったら、お母さんは「五月蝿い!!」と言って鞭で私を叩いた。
それから私は部屋に閉じこもり、泣き続けた・・・・。
泣き続ける日が続いてもお母さんは私の下に来る事は無かった。
私は一人ぼっちになってしまった。
そんな日々が続き、等々涙も枯れた。
だが、ある日の朝、いつもと同じ、一人ぼっちの日が始まるのだと、憂欝な思いで起きると、私の隣にその子はいた。
その子はまるでお日様のような姿をした奇妙な生き物だったが、不思議とその子を見ていると、元気になれた様な気がした。
「あなたは誰?」
私がその子に声をかけると、その子は微笑みながら言った。
「サンモン!!」
「さんもん?」
「サンモン!!サンモン!!」
その子は嬉しそうに部屋中をピョンピョン飛びまわり、最後に私の下へ抱きついてきた。
この時、私はもう、一人じゃないんだと、そう思ったら、私の目からは枯れた筈の涙が流れ、その子をギュッと抱きしめていた。
それからというもの、私の傍には常にサンモンが一緒だった。
そしてリニスが残してくれたインテリジェンス・デバイスのバルディッシュとサンモンで魔法の訓練も再開した。
訓練を重ねていく中、サンモンの体に変化が起きた。
「どうしたの!?サンモン!!サンモン!!」
サンモンが死んでしまう・・・・。
サンモンが居なくなってしまう。
そうなれば私はまた一人ぼっちに逆戻りしてしまう。
嫌だ!!
そんなのは嫌だ!!
私は必死にサンモンの名を呼び続けた。
すると、
サンモン進化――――――
コロナモン―――――――
サンモンの姿が変わった。
「サンモン?」
私が恐る恐るサンモン?に声をかけると、
「違うよ、今はサンモンじゃなくて。コロナモンだよ」
コロナモンと名を名乗ったサンモンはちゃんと会話が出来るようになった。
「サンモ・・・・コロナモン?今のは・・・・?一体?」
「これは進化だよ」
「進化?」
「そう、僕達はデジモンと呼ばれる存在で、テイマーである子供と絆が深まれば進化する事が出来るんだ。僕はこうしてフェイトとの絆が深まったおかげで進化する事が出来たんだ」
「絆・・・・進化・・・・」
コロナモンの言う事が全て理解できたわけじゃないけど、私とコロナモンとの絆が深まったおかげで、コロナモンは進化できた・・・・それは私にとって嬉しい事実だった。
これからもずっと一緒だよ、コロナモン・・・・。
サンモンがコロナモンに進化してから暫くして、お母さんに呼ばれた。
お母さんは私に管理外世界に落ちたジュエルシ―ドを回収して来るよう言いつけた。
回収してきたジュエルシ―ドをお母さんが何に使うかは知らないけど、お母さんがこうして私に頼ってきたのは初めてのことかもしれない。
初めてきた世界・・・・どんな世界なのか分からないから不安はあるけど、お母さんのためならば、どんな危険な事でもやってみせる。
もう私は一人じゃない。
私の隣には頼れるパートナーのコロナモンが居るんだもの!!
こうして私は未知なる世界・・地球へと降り立った・・・・。
なのはが魔法少女になってから十日が経った。
学校が終わってからや休みの日など毎日のようにジュエルシードを探しているのだけど、ユーノが最初に持っていたのと、動物病院で封印した一個、計二つだけしか見つかっていない。
なのはは、明日の休みも朝から頑張って探そうと思ったのだけど、ユーノが、
「なのは、頑張りすぎだよ。ジュエルシ―ドを回収するのを手伝ってくれる事には感謝しているけど、たまには休んだ方が良いよ」
と、言われたので、先日すずかからお誘いを受けていた、お茶会に参加する事にした。
お茶会の参加者は、すずか、アリサ、なのは、ユーノ(フェレット)、それになのはの兄の恭也。
お茶会の当日、なのはと恭也は月村家のメイドのノエルが運転する車で月村家に向かった。
この日は天気も良く、すずか、なのは、アリサが外でお茶会をしていると、庭から妙な気配を感じたと思ったら、すぐにその気配は消えた。
ユーノもその気配に気が付いた様子で、なのはの顔を見る。
なのはがどうしようと焦っていると、
ユーノがなのはの手から飛び降りて林の方に走っていった。
なのはは二人に、
「ユーノ君が何か林の方に行っちゃったから何かあったら大変だしちょっと連れ戻してくるね」
と、一言告げると、林の方へ向かった。
休日、良介はなのは同様、ドラコモンとミヤを連れ、ジュエルシ―ド探しに出ていた。
はやてはさくらと共に買い物へ出かけ、ミヤははやてと買い物へ行けない事に少々不満げな様子だった。
良介自身も今日、月村邸で行われるお茶会にすずかとアリサから招待されていたのだが、ジュエルシード探索とデジモン探索のため、断っていたのだ。
町を散策していると、三大天使達からデジモンの出現情報が寄せられてきたので、そちらへと向かう事にした。
その現場が・・・・
「ここ、忍の家じゃねぇか・・・・」
「お、大きいです〜」
そう、デジモンが現れたのは月村邸だったのだ。
ともかく、忍達に危害が及ぶ前にデジモンを回収してしまおうと言う事になり、良介はミヤとユニゾンをし、高い塀を飛んで乗り越え、デジモンがいる現場へと急いだ。
(忍、不法侵入になっちまうが、許せ・・・・)
デジモンを探している最中、一応、良介は心の中で忍に謝罪した。
そして月村邸の敷地内にある林でソイツはいた。
ソイツは燃え盛る毛皮をした山猫の様なデジモンだった。
そしてそのデジモンの額にはジュエルシードが埋め込まれていた。
ランクスモン アーマー体 獣型デジモン 属性 フリー
本来はテイルモンが『勇気のデジメンタル』で進化した獣型デジモン。
常に燃え盛る毛皮を持つヤマネコの様なデジモンで、周りの事には一切耳をかさない自由気ままな性格の持ち主。
ガルルモンとはお互いに認め合うライバル関係である。
必殺技は燃え盛る毛皮から放つ『サーマルネイン』
ただ、ランクスモンは、良介達よりも先に獲物を見つけているようで、唸り声をあげながら、ある一点を睨んでいた。
良介もランクスモンが睨んでいる先を見ると、そこには金髪の少女と一体のデジモンが居た。
(フェイト!?)
視線の先に居た金髪の少女を見て、良介は驚愕した。
今、自分の視線の先には前世で色々世話をしたし、世話にもなった異世界の魔法少女が居た。
そして彼女の足元には見知らぬデジモンの姿があった。
「良介、あのデジモンだよ。良介の隣に住んでいるデジモンは」
「何っ!?」
ドラコモンが言葉で更に驚く良介。
まさか、自分の家の隣に引っ越してきた住人がフェイトであり、更にこの後世のフェイトは使い魔に前世でのオレンジ色の狼少女のアルフでは無く、デジモンだと言う事にもはや驚き以外のリアクションが取れない良介であった。
その間、フェイトとパートナーデジモン。そしてランクスモンの戦闘が始まった。
「っ!?ミヤ、周辺を結界で囲め!!なるべく周りに被害を出したくない」
「は、はいです!!」
ミヤは即座に辺り一帯に結界を張った。
フェイトもミヤが張った結界に気がついたが、今は目の前のジュエルシードに集中した。
流石、なのはよりも魔導士経験が長いだけあって、魔法戦のセンスはなのはよりも上であるが、相手はジュエルシードの力を取り込んだデジモン。
S
クラス並みの魔力を有しているフェイトも苦戦を強いられた。しかもパートナーは未だ成長期のデジモン。
いくら相手が一体だけとはいえ、戦況はフェイトに不利だった。
コロナモン自身も自分がフェイトの足手纏いになっていると自覚している部分もあった。
せめて成熟期に進化出来ればこの戦況を有利に進める事が出来たのかもしれない。
「サーマルネイン!!」
「ぐわっ!!」
コロナモンがランクスモンの必殺技を喰らい、吹き飛ばされる。
「コロナモン!!」
フェイトがコロナモンの下へと行き、倒れているコロナモンを抱き上げる。
そこへ、再びランクスモンが襲いかかった。
「ワイルド・ネイル・ラッシュ!!」
ランクスモンの鋭い爪がフェイトとコロナモンへと迫る。
フェイトは「もうダメだ」と思い、コロナモンをギュっと抱きしめ、目をつぶる。
「ストライクボマー!!」
しかし、何時まで待っても身を切り裂く痛みが襲ってこないので、恐る恐る目を開けると、自分達の目の前には青い竜がおり、尻尾でランクスモンを跳ね飛ばしていた。
「ランクスモン!!大人しく、額の宝石を寄こして、自分の世界へ帰れ!!」
竜(コアドラモン)がジュエルシードを渡し、自分の世界へと帰るよう説得しているが、ランクスモンは聞く耳を持たず、今度は竜に(コアドラモン)襲いかかった。
「愚かな・・・・」
コアドラモンは襲い掛かって来るランクスモンを空に飛び上がりヒラリとかわすと、
「許せ・・・・」
ランクスモンの背中に強烈なパンチを撃ち込み、地面へと叩きつけた。
ランクスモンは悲痛な雄叫び上げ、粒子となり消え、ランクスモンの粒子はその場で固まり、デジタマへと変化した。
デジタマの傍にはもう一つ、ジュエルシードが転がっており、良介がジュエルシードとデジタマの両方を回収した。
ランクスモンを倒した事にフェイトは驚いた顔をしながら此方を向き睨みつけてきた。
「貴方は誰ですか?」
フェイトが睨みつけながらも聞いてきた。
「人に名を聞くときはまずは自分から名を名乗るのが、礼儀だろう?」
と、良介もフェイトの名を知りつつ、確認のため、フェイトへと言い返す。
「フェイト・テスタロッサ・・・・・」
フェイトは不満げな表情で自らの名を名乗る。
「俺の名前は宮本良介、それでコイツが・・・・」
良介がコアドラモンを指さすと、
「今は成熟期のコアドラモンだけど、普段は成長期のドラコモンだよ」
と、コアドラモンもフェイトに名を名乗る。
「そ、そんなことよりも、貴方がさっき拾った青い宝石・・・・ジュエルシードを渡して下さい!!」
フェイトはバルディッシュを此方に向けながら要件を言い放つ。
「これはフェイト、お前が落としたモノなのか?」
「・・・・ち、違う・・・・でも、私はそれがどうしても必要なの!!」
フェイトはそう言うといきなり高速で近づいてきて、魔力刃を展開さしたバルディッシュで斬りかかってきた。
良介はフェイトの切り込みをヒラリとかわすと、
「フォトンランサー・・・・ファイア!!」
今度は電撃の槍を飛ばしてきたので、
「ブラッディ・ダガー!!」
良介はブラッディ・ダガーを飛ばして相殺する。
ぶつかった攻撃魔法同士が爆発し、爆煙により、互いの視界を遮る。
フェイトは自らのスピードを頼りに良介の背後へと回り、
「ごめんね・・・・これで終わり!!」
バルディッシュを振り下ろそうとして来たが、
「闘気を出し過ぎだ。それではすぐに読まれちまうぞ」
良介はフェイトの攻撃をまたもやかわし、フェイトの後ろに回り込み、背中を蹴り飛ばした。
「ちょっとリョウスケ!!女の子を蹴り飛ばすとはなんて乱暴な事をするですか!?」
ユニゾンしたミヤが良介の中で抗議してくる。
「あいつは、斬りかかってきたんだぞ?それに比べたら蹴りの一発ぐらい大したことないだろう?」
「フェイト!!・・このっ!!」
フェイトが蹴られたのを見たコロナモンが怒気を露わにして良介へと襲いかかろうとしたが、
「ブルーフレアブレス!!」
コアドラモンがわざと掠める様に、必殺技をコロナモンへ放つ。
「うわぁぁぁー!!」
「コロナモン!!」
「今の君に勝ち目はない・・・・結界の一部を解除する・・・・だからこの場は引け!!」
「くっ・・・・」
コアドラモンにそう言われ、悔しさに顔を歪ませるフェイトだが、コアドラモンの言う事も最もだったため、フェイトはコロナモンを抱きかかえ、撤退した。
フェイトの撤退を完全に確認した後、コアドラモンは成長期のドラコモンへと退化し、良介は結界を覆っていた結界を煙状に解除すると、自らも月村邸から撤退した。
なのは 視点
すずかちゃんの家でお茶会をしていたら、妙な気配を感じ、ユーノ君が林へと走って行っちゃったので、慌てて追いかけて行くと、ユーノ君は林の中で、立ち止っていた。
「ユーノ君、どうしたの?」
「結界が張ってある・・・・」
「結界?」
「うん、さっき、なのはも感じたともうけど、魔力を感じたと思ったら、急に消えたでしょう?」
「うん」
「それはこの結界が原因だったんだよ。試しに此処の辺りを手で触ってみて・・・・」
ユーノにそう言いわれ、なのはが手を伸ばすと、視界の先には何の変哲もない林の風景が広がっているのに透明な壁を触っている様な手触りを感じた。
「でも、なんですずかちゃんの家で結界なんか・・・・」
「もしかしたら、この中にジュエルシードがあるのかも・・・・」
「っ!?それじゃあ、急いで、この結界を壊してジュエルシードを封印しないと!!」
なのはは早速、レイジング・ハートを起動させ、結界にシューターを撃ち込むが、結界はビクともしない。
そこへ、
「なのは!!助けに来たぜ!!」
と、声をかけられ、声のした方を振り向くと、そこにはなのはがあまり好かない人物がいた。
「ゲッ、北郷君・・・・」
なのはが僅かながら不快感をあらわにする。
「なのは、この人は誰?」
一刀とは面識のないユーノがなのはに尋ねる。
「学校のクラスメイト・・・・」
なのははぶっきらぼうにユーノに一刀との関係を教える。
「彼も魔導士なのかい?」
「知らないの」
「でも、彼が来ている服はバリアージャケットの反応があるし、持っている剣もデバイスだよ」
ユーノは少し、一刀に興味がある様子・・・・。
「なのは!!良く見ていろよ!!コレが俺の全力全開だ!!」
一刀が剣の形をしたデバイスで結界に斬りかかった瞬間。結界は煙状になった。
「どうだ!?見たか?なのは!俺の力を!!」
一刀は自分の力で結界を破ったと思ったが、これは結界内にいた良介が結界を解除するタイミングがたまたま一緒になっただけであった。
なのはは一刀を無視し、結界内だった場所へ入ると、ジュエルシードを探したが、結局ジュエルシードは見付からなかった。
その間も一刀はなのはにしつこく「なのは、今の俺の力みてくれたか?」と、話しかけてきて、なのはは心の中で、ディバイン・バスターを喰らわせてやろうかと思っていた。
結局ジュエルシードは見付からなかったので、なのははすずかとアリサが待つお茶会の席に戻ったが、何故か一刀も一緒に着いて来て、月村邸にアリサの怒号が響いたのは言うまでも無かった。
あとがき
この世界ではアルフの代わりにコロナモンがフェイトのパートナーになります。
よってアルフは登場しません。
アフルファンの方すみません。
では、次回にまたお会い致しましょう。