二十六話 帰って来た猿(スター)

 

 

森の中を緑色の鬼のようなデジモン、オーガモンが丸太の様なデジモンに追われていた。

 

ウッドモン 成熟期 植物型デジモン 属性 ウィルス

枯れ果てた大木の姿をした植物型デジモン。

普段は普通の木になりすまし、そばを通りかかるデジモンを捕まえてはエネルギーを吸収して生きている。また、木の根のような足で移動することもできる。性格は狂暴で、怒らせると攻撃の手を休めることは無い。

硬い木の幹を持つため防御力は高いが火に弱く、メラモンやバードラモンなどの火炎系デジモンが非常に苦手であり、敵対視している。

必殺技は枝状の腕を伸ばして敵を突き刺し、エネルギーを吸い取ってしまう『ブランチドレイン』。

 

「俺様を舐めるなよ!!」

一体のウッドモンを殴りとばし、自分に襲いかかってくるウッドモンを睨む。

だが・・・・

「しかし・・こう多くちゃキリがねぇぜ」

そう、オーガモンの眼前には何十体というウッドモンがいた。

まさに多勢に無勢と言う状況だ。

「癪だけど逃げるしかねぇか!!覇王拳!!」

「うぎゃぁぁぁ」

走っては振り返り、必殺技である覇王拳を追ってくるウッドモンの一体にぶつけ、また走る。そんなやりとりを繰り返しながらオーガモンは森の中を逃げ回った。

 

その頃、丈、ミミ、良介とパートナーデジモン達は木の実を取り、それで腹ごしらえをしていた。

「うまい、うまい」

「あの・・・・丈先輩、良介君」

「ん?」

「なんだい?」

「ごめんなさい。私の我儘に付き合ってもらって・・・・」

ミミは顔を俯かせながらすまなそうに言う。

「我儘なんて、我儘なんてちっとも思っていないよ。ミミ君の言う事は最もだよ。争いは争いを呼ぶだけで何の解決にもならないよ」

(負の連鎖・・・か・・・・確かにそれを止めるのは難しい・・・・)

しんみりとなった空気の中、突如、空が黒く曇った。

空を見あげると、空の一角にブラックホールの様な黒い穴が出来るとそこから一つの隕石が落ちてきた。

「あれは何!!」

「あれは隕石だ・・・・」

「こっちに向かってきますよ!!」

「逃げろ!!」

良介達は急ぎ、その場から避難した。

 

場所は変わり、ウッドモンから逃げているオーガモンは崖に追いつめられた。

「やべぇ・・こんな所で死ぬわけにはいかねぇ・・・・レオモンとの勝負がついていねぇのに、死ぬわけには・・・・あれ?」

オーガモンがふと視線を空に向けると自分めがけて空から何かが降ってきた。

「な、なんだ!?あれは!!」

オーガモンが驚いた顔で空から降ってきた隕石を見ていると、ウッドモン達は慌てて逃げ出したが、タイミングが悪く、降ってきた隕石はウッドモン達の頭上に落ち、ウッドモン達は粒子となり消え、オーガモンは隕石が着弾した時の衝撃で崖下に吹き飛ばされた。

 

隕石が着弾した頃、太一達は今後、どうするか決めかねていた。

ピノッキモンの屋敷に乗り込み、戦いを挑むか、一度森のエリアから離れ体制を立て直すか。

その直後、大きな揺れが太一達を襲った。

「爆発よ」

「なにがあったんだ?」

「地震でしょうか?」

「隕石や!!大きな隕石でっせ!!隕石が落ちたんや!!」

偵察に出たテントモンが大きな揺れの正体を太一達に報告した。

「隕石が?」

「隕石の話はこれでおしまい。話を戻しましょう」

ピノッキモンの対処にて隕石は関係ないと判断した空が結論を求める。

「うん、ピノッキモンの屋敷に行こうよ」

「待っているんじゃなくて、こっちから戦いを挑むというわけですね」

「私も賛成。第一待っている時間がもったいないわ」

「うーん」

「ちょっとまってよ皆、ピノッキモンは究極体よ。そう簡単に勝てる相手じゃないのよ」

タケルとヒカリ、光子郎、デジモン達はこちらからピノッキモンに戦いを挑もうとするが、空はそれを止める。

そして太一は「もし、ヤマトがこの場に居たらなんて言うだろうか?」と、考えていた。

しかし、最終的にはピノッキモンの屋敷の様子を見る事となり、皆でピノッキモンの屋敷に行く事となった。

そして太一はいざという時、自分とコロモンがピノッキモンを食い止め、その間に空に皆をつれて逃げるようにこっそりと伝えた。

太一達がピノッキモンの屋敷に向かっている時、丈達はさっき落ちた隕石の正体を探るため、隕石の着弾付近まで来ていた。

「何か臭う」

ゴマモンとパルモンが突如、走り出した。

「危ないわよ。何かの罠かもしれないわ!!」

丈達がパートナーの後を追っていくと、其処には、沢山の枝中で倒れているデジモンが居た。

「大丈夫?しっかり!!」

パルモンが枝をどけると、そこに倒れていたのはオーガモンだった。

「うわぁぁ!!オーガモンだ!」

「死んでいるのかな?」

「どうする?」

「ファイル島の時みたく襲われるかもしれないから放っておこう」

丈は倒れているオーガモンを無視しようとしたが、ミミはハンカチでオーガモンの額から流れている血を拭く。

すると、オーガモンは目をさました。

「う・・・・う・・・・お前は・・・・選ばれし子供・・・・」

「パルモンとドラコモンは薬草を探してきて、ゴマモンを汲んできてくれないか?」

良介はデジモン達にお使いを頼むと、デジモン達は急いで薬草と水を探しに行った。

やがてドラコモン達が薬草を持って来て、丈はその薬草を使いオーガモンの応急手当てをした。

「包帯は・・・・これでいいか・・・・」

丈はカバンの中にあったトイレットペーパーを包帯代わりに使い始めた。

「よし、これでもう大丈夫だろう」

「どうして・・・・どうして俺なんかを助けるんだ?ファイル島じゃ、お前達を殺そうとしたのに・・・・今、殺されても文句はいえないのに・・・・」

「殺すとか殺さないとか、他にもっと気のきいたこと言えないの?」

ミミが呆れる感じでオーガモンに尋ねる。

「気のきいたセリフ?・・・・あ・・ありが・・・・・」

「無理して言わなくていいわ」

「それにしても何故、あんなところで倒れていたの?怪我までして」

良介がオーガモンに事情を聞くと、

「俺様はダークマスターズに命を狙われていんだよ」

オーガモンは事情を話し始めた。

「「「「えっ!?」」」」

それを聞き、丈達は驚きの声をあげる。

「ダークマスターズは、自分達の命令を聞けない奴を殺す。そこの坊主とデジモンは知らないだろうが、お前等は知っているだろ?俺様は、デビモンの件以降、誰の言う事も聞かねぇって決めたんだよ。理由はどうであれ、俺様以外にも『ダークマスターズの命令を聞かない』って奴は居る。ダークマスターズは、そんな奴等を排除しにやってくる。もう、何処に逃げても安全な場所なんて、このデジタルワールドには存在しねぇ。だから俺様は、ダークマスターズの部下と戦いながら生きてきた。さっきまで、俺様はダークマスターズの部下に追われていたんだよ」

「そうだったのか・・・・」

そこへ、

「あーそーぼー」

(この声・・また、アイツかよ!?)

ピノッキモンが現れた。

「謎々してあそぼ」

ピノッキモンは木の上から丈達を見下すような形で謎々をだしてきた。

「えっ?なに?謎々って」

「僕に足りないものはなんでじょう?」

「え?足りないもの?」

「早く答えなさい。答えないと殺しちゃうよ」

ピノッキモンは手に持っていたブリットハンマーからブリットを撃ってきた。

「危ないな。えっ?お前に足りない物?そりゃ、人望とか友達がいなかったりとか、チビなとことか、究極体のくせに幼児並の知能しかないから知能とか・・・・」

「他にもお前には足りない物なんて腐るほどあるぞ!!木偶人形!!少しは丈を見習え!!」

良介とゴマモンがピノッキモンに向けてハッキリと言って見せた。

当然これにはピノッキモンの癪に触った。

「こ、この・・言わせておけば・・・・!!」

「お前の謎々に答えてやった結果だろうが!!」

「なんだと!?」

「やるか!?」

ピノッキモンと子供達、パートナーデジモンとの間に一触即発の空気が流れる。

「ミミ、進化を!!」

パルモンがパートナーであるミミに進化を促す。

「えっ、でも・・・・」

(ダメ、トゲモンまで犠牲になっちゃったら・・・・)

ミミの脳裏にはトゲモンがピノッキモンのブリットハンマーで焼かれる姿が過った。

「くそっ、ドラコモン!!」

「おう」

ミミが進化を躊躇っていたため、良介がドラコモンを進化させようとすると、

「待って、ここは僕が・・・・ゴマモン進化だ!!」

「分かった」

 

ゴマモン進化―――――

           イッカクモン―――――

 

丈がゴマモンを進化させた。

「ハープーンバルカン!!」

イッカクモンは必殺技のハープーンバルカンをピノッキモンに放つが、ピノッキモンはいとも簡単に避け、ケタケタと笑っている。

 

イッカクモン超進化―――――

           ズドモン―――――

 

「ブリットハンマー!!」

「ハンマースパーク!!」

二つのハンマーがぶつかり合い、激しい閃光が辺りを包む。

勝敗はやはり完全体と究極体の差か、ズドモンのハンマー、ミョルニルは投げ飛ばされ、衝撃でズドモンは倒れ、成長期のゴマモンに退化した。

「対した事ないね。じゃあ殺しちゃおうか?」

ピノッキモンがブリットハンマーを構える。

その時、遠くから

「ア〜〜アア〜!!!ア〜アアア〜〜」

と、ターザンが出すような声が聞こえてきた。

「誰だよ?お前?」

「スーパースターに『誰よ』はないでしょう?ほら拍手、拍手!!お久しぶりね、選ばれし子供達」

木の上をツルで移動しながらやって来て木の上に止まったのはメタルグレイ色のサングラスをかけたサルだった。

「お前はエテモン!!」

「えっ!?知り合いですか?あのサル?」

丈がメタルグレイ色のサル型デジモンの名を言ったので、良介は知り合いなのかと尋ねる。

「むっ、ちょっとそこの坊や!!今サルって言ったわね!!サルって!!」

「いや、どう見てもサルにしか見えないし・・・・ねぇ・・・・?」

良介のサル発言にメタルグレイ色のサル型デジモンは怒った様子だが、誰がどう見てもサルにしか見えない。そのため、良介はドラコモンにもあれはどう見てもサルだろうと聞く。

「うん、良介の言う通り、どう見てもサルだな」

「むっき〜だまらっしゃい!!これだからお子ちゃまは」

「エテモン、何故お前が生きている!?」

「エテモンだったのは昔の話。今は生まれ変わってメタルエテモンになったの」

 

エテモン 完全体 パペット型デジモン 属性 ウィルス

かつて太一達がサーバー大陸で戦った完全体デジモン。

突如としてデジタルワールドに出現した正体不明のデジモンで、自らを。キング・オブ・デジモンを自称し、その戦闘力は想像を絶する。

あらゆる攻撃に耐える強化サルスーツに身を包んでいる。

必殺技は敵のハートを切なくさせ、戦意を消失させる『ラブ・セレナーデ』と、触れるものを全て消滅させる黒い球体『ダークスピリッツ』。

 

メタルエテモン 究極体 サイボーグ型デジモン 属性 ウィルス

エテモンが自らをフルメタル化することで究極の戦闘マシーンとして完全復活したデジモン。

体表面はメタル系デジモンに使われる「クロンデジゾイドメタル」でフルコーティングしている。基本戦闘能力を最大限に上げておきながら、その必殺技は相手の足をすくう『バナナスリップ』というセコい技。

 

「死んだ筈よ。どうして・・・・」

パルモンはまだ死んだはずのエテモンが目の前に居る事が信じられない様子。

「よく聞いてくれたわね・・・・聞くも涙、語るも涙の物語ぃー」

メタルエテモンは何処からかスタンドマイクを取り出し歌いながら自身の身に起きた事を語りだした。

「メタルグレイモンとの戦いでアチキがグラックホールへ吸い込まれたのはご存じでしょう?」

(いや、知らねぇ)

良介とドラコモン以外のメンバーは知っているようなので、とりあえず良介は黙ってメタルエテモンの話を聞くことにした。

「地獄の暗黒世界でアチキの体は幾度も破壊と再生を繰り返したのでございます。しかし、アチキは死なずに生き延びた。何故かと申せば、アチキをこんな目にあわせた選ばれし子供達に復讐するため!アチキは遂にメタルエテモンに生まれ変わって今日、この世界に戻ってきたのよぉ〜アンタ達に復讐するためにぃ〜お分かり?恨み辛みの復讐のブルース〜」

「終わった?」

ピノッキモンがどうでもいい感でメタルエテモンに尋ねる。

「まだ続きがあるのよ、坊や」

「坊やだと!?」

ピノッキモンはメタルエテモンに坊やと言われムカッときたのか、ブリットハンマーを振り上げ向かっていく。

「バナナスリップ」

メタルエテモンの投げたバナナの皮を踏み、すべるピノッキモン。

「どうしたの?坊や?」

「坊やって言うな!!」

今度はピノッキモンがブリットハンマーでメタルエテモンの脛の部分をおもいっきり叩く。

しかも人間で言う弁慶の泣き所をだ・・・・。

(痛そう・・・・)

それを見て、良介は自分が食らったわけではないが、その痛みを想像して、多少顔を歪める。

「いっちちち・・・・よくもやってくれたわね!!」

メタルエテモンはピノッキモンに飛びかかるが、ピノッキモンはひょいと避け、

「ドリルノーズ!!」

ピノッキモンの鼻がドリルのように回転し、メタルエテモンの尻にささる。

「ヒップ屁こきアタック!!」

メタルエテモンは臭い屁をこき、ピノッキモンは急ぎ距離を取る。

二体の究極体デジモンが戦っている間に丈達はこの場から逃げた。

 

その頃、ピノッキモンの屋敷を目指していた太一達は森の中にあるピノッキモンの屋敷を見つけた。

太一が単眼鏡で屋敷を見ると、屋敷の前には二体のデジモンがいた。

このデジモンこそ、良介がピノッキモンの屋敷を出た時、良介を見逃したデジモン達だった。

「あそこがピノッキモンの屋敷か・・・・見張りが二匹いる・・・・調べてくれ」

太一はデジヴァイスを光子郎に渡し、彼はパソコンを使い見張りデジモンの情報を検索した。

 

デラモン 完全体 鳥型デジモン 属性 データ

一見鳥型のデジモンにも見えるが、背中には青々と茂る植物を生やした奇妙なデジモン。

キウイモンと同じく、鳥属性の他に植物の特性も持っており、空を飛ぶことはできない。

必殺技は背中の茂みからタマゴか木の実のような不思議なものを発射する『ロイヤルナッツ』。

 

フローラモン 成長期 植物型デジモン 属性 データ

パルモンと同じく爬虫類的に進化したが、分類上は植物型の珍しいデジモン。

顔全体が花の形をしており、普段は花びら型外殻をヘルメットのようにして頭部を守っている。外敵がいない時や、機嫌が良い時は頭や両腕の花びらを大きく開いている。

必殺技は両腕の花から、アレルギーを引き起こす花粉を発生させる『アレルギーシャワー』。

 

「こいつは完全体か・・・・」

「せやけど、かなわん相手やおまへんな・・・・ほなみなはんいきまひょか?」

テントモン達が屋敷に乗り込もうとすると、

「待てよ、まだ中にいるかもしれないから、最初は俺がいって確かめてくるよ」

と、先発に太一とコロモンが行くと言ったが、

「僕も行くよ」

と、タケルも太一に着いていくと言い出した。

「う〜ん・・・・でもな・・・・」

太一としてはヤマトの弟を危険な目にあわせられないという使命感のようなものがあり、なるべくタケルを戦闘に巻き込みたくなかった。

「まだ僕を子供扱いするの?」

タケルは不満そうに言う。

「皆で行こう?」

タケルを見かねてヒカリが皆で行こうと言い、

「ヒカリさんに賛成です。『皆でいけば怖くない』・・です」

光子郎もヒカリの意見に賛成した。

「よし、皆で行こう!!」

こうして皆でピノッキモンの屋敷に乗り込む事になった。

そのピノッキモンはメタルエテモンの腕に糸を付けることに成功し、メタルエテモンを操り人形のようにしていた。

「よし、今の内に子供達を・・・・あれ?いない?」

メタルエテモンから視線を外とそこには誰もいなかった。

「なんですって!!」

同じくこの場に子供達がいないと知ると大声をあげ、ピノッキモンの糸を自力で引千切った。

「お前のせいだぞ!!」

「アンタのせいでしょう?」

メタルエテモンはまたもピノッキモンに飛びかかるが、ピノッキモンを捕まえる事は出来ず、木に激突。

ピノッキモンは「もう飽きた。お家に帰る」と言って屋敷へと帰っていった。

メタルエテモンもそれ以上ピノッキモンに関わるのを止め、子供達を探しにいった。

 

コロモン進化―――――

           アグモン―――――

 

「プチサンダー!!」

「ベビーフレイム」

テントモンはフローラモンに奇襲攻撃をかけ、アグモンはデラモンに攻撃をかけた。

「ぎゃぁぁぁぁぁ!!いきなり何するであるか!!」

しかし、弱そうに見えても完全体。成長期のアグモンのベビーフレイムを食らってもデラモンは体に少し焦げがついただけで、完全に倒す事は出来ず、デラモンはいきなり攻撃してきたアグモンに文句を言ってきた。

「『何する』って、お前達ピノッキモンの手下だろう!?」

「とんでもないである!!」

「手下なんかじゃないわ」

デラモンとフローラモンはピノッキモンの手下である事を否定する。

「じゃあ何なの?」

「さぁ?向こうは遊び相手だと思っているが、ここだけの話し吾輩達はピノッキモンが大嫌いなのである!!」

「で?ピノッキモンは中にいるのか?」

「いないのである。出て行ったのである」

「どうする太一?」

「ピノッキモンの屋敷に入ってみよう」

「デラモン、案内するである」

「いいである。ついてくるである」

デラモンとフローラモンの案内でピノッキモンの屋敷に向かう太一達。

「あ、一つ念押ししておくである。このことはピノッキモンには内緒である」

「「「「「「「わかったである!!」」」」」」」」

 

ピノッキモンの屋敷に入った太一達は入った途端、銃撃してくるビックリ箱により、二手に分断された。

「な、なんだ?今の?」

「ビックリ箱ではないかと思うのである」

「まさか俺達を罠にかけようとしたんじゃないだろうな?」

太一はいきなり銃撃を受けた事によりデラモンが言っていた事が嘘なんじゃないかと思い、デラモンを問い詰める。

「と、とんでもないである!!信じてほしいのである!!」

「信じてあげましょう」

「う〜ん」

 

タケル達は廊下を歩いていると、消防車の玩具がおいてあった。

「玩具の車だ」

「ダメ!無暗に触っちゃ!!」

フローラモンが止めにかかるが、一歩遅く、パタモンが玩具についているボタンを押すと、消防車のサイレンが鳴り始める。

フローラモンは玩具を手に取ると、急いで窓の外へ放り投げる。

「伏せて!!」

皆が伏せた瞬間、玩具は爆発した。

「時限爆弾だったのか・・・・」

「だから無暗に触るなって言ったのよ」

「ごめんなさい」

フローラモンに言われシュンとするパタモンだった。

 

 

丈達はメタルエテモンの追撃から逃れるため、大きな木の穴に隠れ、息を潜めていた。

(エテモンは元々完全体だったが、今は進化してダークマスターズと同じ究極体だろう・・・・。僕達全員がメタルエテモンに戦いを挑んでも、勝てるだろうか?)

丈がメタルエテモンの事を考えていると、オーガモンとの話はなぜレオモンと戦い続けるのかという話になった。

「宿命なんだよ・・・・永遠のライバルって言うのかなぁ」

「あなた達のどっちかが勝ったとしてそれでどうなるの?

「そりゃ・・・・やったーって気分になるだろうな」

「それから?」

(ミミさん、やっぱりまだ悩んでいるのかな?ま、そう簡単に答えが見つかる問題じゃないもんな・・・・)

「それからって?」

「ライバルがいなくなるのよ? レオモンがいなくなったらどうするの?」

「レオモンがいなくなる? よしてくれそんなこと考えたくもねぇ・・・・」

「でも、レオモンを倒したら後はどうするの?」

「ええい! 倒したあとの事は倒したあとで考える!!」

「結局そういうことになるのか・・・・」

(宿命とかそういう問題は確かにその時になってみなけりゃ分からないからな・・・・)

そのとき、どこからともなく、

 

ドッカァァァァァン!!

 

突然、外から大きな何かが倒れる音が聞こえてきた。

丈が木の穴から出て、周りを見渡して外の状況を調べた。

「み〜つけた!こんな所に隠れていたのね。」

すると上からメタルエテモンの声が聞こえてきた。

丈達は顔を上にあげて木の上を見た。

め、メタルエテモン!? み、皆、急いで逃げるんだ!!」

メタルエテモンは不気味に笑いながら木の枝に乗っていた。

丈が直ぐにそう指示を出した。

「チッ、これでも喰らえ!覇王拳!!」

オーガモンは怪我をしていない右腕で、メタルエテモンに必殺技の
覇王拳を放った。

「あひゃひゃひゃ、そんな攻撃がアチキに効くわけ無いじゃな〜い。アンタ、アチキを舐めてる?」

だが、オーガモンの必殺技の
覇王拳は、メタルエテモンには全く通用していなかった。

「オーガモン、今の僕達じゃ奴には勝てない!此処は一先ず逃げるんだ!!」

「クソッ、分かったよ!だが、これだけはさせてもらうぜ!覇王拳!!」

するとオーガモンは、丈の言う事を聞く前にメタルエテモンが乗っている木の枝を必殺技の
覇王拳を放って折った。

「う、嘘でしょ〜〜!!!?」

するとメタルエテモンは、そう叫びながら落ちて来た。

「今の内に逃げましょう!!」

ミミを先頭に、丈達は急いで近くの茂みの中に隠れた。

「どこいったの〜子供達〜ア〜〜アア〜!!!ア〜アアア〜〜」

体勢を整えなおしたメタルエテモンはターザンのようにツルで木から木に渡り子供達を探し回った。

メタルエテモンをやり過ごした時、突然大きな牙を持った、黄色のライオンの様なデジモンが茂みの中から出てきた。

このデジモンははたして味方か?敵か?

ピノッキモンの他にもう一体の究極体デジモンを相手にする事となった子供達の運命はいかに?

 

 

あとがき

アニメ本編でもエテモンは敵役ながらも、面白いキャラだったので、個人的には憎めない奴でした。

次回辺りでピノッキモン編は終了となります。

では、次回にまたお会いしましょう。

 




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