十九話 魔の山の四天王 ダークマスターズ
「ハハハハハ・・・・選ばれし子供達よ!待っていたぞ!!」
突如、地面が裂けると選ばれし子供達の前に一体の大型デジモンが姿を露わした。
全身は金属に覆われ、体にはいくつもの鰭があり、鼻先には巨大な大砲がついた龍のようなデジモン。
「め、メタルシードラモンだ!!」
チューモンは恐怖で顔を引き攣らせながら出てきたデジモンの名を言う。
メタルシードラモン 究極体 サイボーグ型デジモン 属性 データ
全身を最強の金属、クロンデジゾイト合金で覆われたシードラモン種の最終形態デジモン。
このメタルボディーは、あらゆる攻撃を跳ね返す強度を持っている。更に水棲デジモンの中では最速の移動スピードを持っている。
必殺技は鼻先の砲身から打ち出されるエネルギー砲『アルティメットストリーム』。
本来水棲型デジモンのシードラモンだが、サイボーク化したため、空も飛べるのか、メタルシードラモンは高速で空を飛びまわり、風圧で皆を吹き飛ばす。
「デカイくせになんてスピードだ」
「行くぞ、アグモン!!」
「よっしゃ!!」
「っ!?ちょっとまっ・・・・」
ドラコモンが止めようと声をあげたが、間に合わず、皆はパートナーデジモンを進化させた。
アグモン進化
―――――グレイモン―――――
「ガブモン!!」
「頼んだわよ!!ピヨモン」
ガブモン進化
―――――ガルルモン―――――
ピヨモン進化
―――――バードラモン―――――
テントモン進化
―――――ガブテリモン―――――
ゴマモン進化
―――――イッカクモン―――――
パルモン進化
―――――トゲモン―――――
パタモン進化
―――――エンジェモン―――――
プロットモン進化
―――――テイルモン―――――
「メガフレイム」
グレイモンはメタルシードラモンの顔面に必殺技のメガフレイムを吐くが、メガシードラモンは避けようともせず、そのまま突っ込んできた。
そして、グレイモンの必殺技をまともに食らったにもかかわらず、メタルシードラモンは何事もなかったようにグレイモンへ突っ込んで来て、体当たりでグレイモンを弾き飛ばす。
「メテオウィング!!」
「フォックスファイヤー!!」
続いてバードラモンとガルルモンが攻撃するが、全く効果なく、メタルシードラモンの頭突きを食らい弾きとばされ、
「メガブラスタ―!!」
「ハープーンバルカン!!」
「チクチクバンバン!!」
次にガブテリモン、イッカクモン、トゲモンが攻撃するが、これも効果なく、ガブテリモン、イッカクモンはメタルシードラモンの体当たりをくらい、トゲモンはメタルシードラモンの尻尾で弾きとばされた。
エンジェモンもメタルシードラモンの頭突きをくらい、テイルモンは食べられそうになったが、咄嗟に体をひねり、かわすが、そのせいで着地に失敗し、地面に叩きつけられた。
当然、ウィザーモンのサンダークラウドやパンプモンやゴツモンの技も通用しない。
「ハッハッハ、私に勝てるものか!」
空を舞いながら、メタルシードラモンは声をあげる。
「なんで、こっちの方が、数が多いのに!?」
ミミが信じられないといった感じに声をあげる。
「メタルシードラモンは究極体デジモンです。いくら此方のデジモンの数が多くても成熟期では無理です」
光子郎はパソコンでメタルシードラモンの情報を調べ、皆に教える。
「究極体だって!!」
「なんでいきなりそんな奴がでてくるんだよ!?」
いきなりの究極体デジモンの登場に声をあげる太一と丈。
「ドラコモン、いけるか?」
「・・・・やってみる」
良介はドラコモンに尋ねるが、その声と表情からとてもメタルシードラモンに勝てる気がしなかったが、せめてこの場から撤退するため、少しでもメタルシードラモンにダメージを与えられるかと言う意味も含め、ドラコモンに尋ねた。
ドラコモンワープ進化
―――――スレイヤードラモン―――――
銀色の鎧を纏った竜人、スレイヤードラモンは両手に持つ剣を振りかざし、果敢にメタルシードラモンへ斬りかかっていった。
「行くぞ!!」
「ふん、喰らえ!!アルティメットストリーム!!」
メタルシードラモンの鼻先から莫大な量のエネルギー波が放たれる。
「
昇竜斬波!!」メタルシードラモンのエネルギー砲とスレイヤードラモンの竜波動がぶつかり合うが、
スレイヤードラモンの竜波動は押し負け、皆は吹き飛ばされてしまった。
「「「「「「「「「うわぁぁぁぁぁぁー」」」」」」」」
メタルシードラモンの必殺技で遠くへ飛ばされた皆。
「タケル大丈夫か?」
「大丈夫だよ。ありがとうエンジェモン」
飛ばされた中で、エンジェモンとタケルがいち早く目を覚ました。
辺りは霧が深く立ち込め、視界が物凄く悪い。
ガルルルル・・・・
ふと、エンジェモンが霧の奥で何かの気配を察知した。
「どうしたの?」
「向こうで何かが・・・調べてくる」
エンジェモンは手に錫杖を持つと霧の中へ飛んで行った。
その瞬間、霧の中からエネルギー弾がエンジェモンに向かって放たれ、エネルギー弾をくらったエンジェモンはパタモンに退化し、地面に落ちた。
「パタモン!パタモン!!」
タケルは急いでパタモンの下へと向かい、パタモンを抱き上げる。
そして霧の中からメタルシードラモン同様、巨大なサイボーグ型デジモンが姿を露わした。
ムゲンドラモン 究極体 マシーン型デジモン 属性 ウィルス
全身が100%フルメタルで出来ているデジタルワールド最強のマシーン型デジモン。
数々のサイボーグ系デジモンのパーツを組み合わせて造られており、今まで製造されてきたサイボーグ系デジモンはムゲンドラモンを完成させるための試作型だったと思われる。
必殺技は背中にある二つのキャノンから発射される超弩級のエネルギー波『
∞(ムゲン)キャノン』。
「・・ムゲンドラモン・・・・あいつも究極体デジモンです!!」
光子郎の言葉を聞き、パタモンとスレイヤードラモンを除く、デジモンは完全体へと進化した。
「いけいけ、コテンパンにやっつけろ!!」
太一はメタルグレイモン達に大声でそう言うが、ヒカリは、
「でも、かなわない・・・・」
と、沈んだ表情で呟く。
「大丈夫か?スレイヤードラモン?」
ムゲンドラモンが姿を現す少し前、良介とスレイヤードラモンは皆とは少し離れた場所へ飛ばされていた。
「なんとか・・・・全身が鎧で出来ていて助かったよ・・・・」
「皆は!?」
「わからない」
良介とスレイヤードラモンが辺りを見回していると、霧の奥から轟音が聞こえた。
「行ってみよう」
「ああ」
良介とスレイヤードラモンは轟音がした方へ行ってみると、そこではパタモン以外のパートナーデジモンが完全体へと進化して、ムゲンドラモンへ挑んでいた。
完全体に進化したパートナーデジモン達にムゲンドラモンは背中にあるキャノンから機関銃のようにエネルギー弾を撃ちまくり、地面に大穴を開け、良介とスレイヤードラモンを除く、皆はその穴へと落ちてった。
「皆・・・・!!」
良介は皆が落ちてった穴を見た後、ムゲンドラモンを睨んだ。
「今はまだ勝てないが、俺達は必ずお前達に勝ってみせるからな。せいぜい首を洗って待っていろ・・・・」
ムゲンドラモンに宣言すると、良介とスレイヤードラモンは穴へと飛び込んだ。
「・・・・・」
穴へと飛び込んだ良介とスレイヤードラモンの姿をムゲンドラモンはただ黙って見ているだけだった。
良介とスレイヤードラモンよりも先に穴へと落ちた皆は、どこまで落ちるのかと思っていたが、やがて落下が止まった。
「止まった・・・・」
「ここは何処?一体どうなっているの?」
地面の中とは思えない亜空間でミミは不安そうに言う。
その時、
「はぁぁぁぁぁぁ!!」
突如、ワーガルルモンがガルダモンに殴りかかった。
「たぁぁぁぁぁぁぁ!!」
殴られたガルダモンもワーガルルモンを殴り返す。
「何やってんだ!?ワーガルルモン?」
「止めて!!ガルダモン!!味方同士なのよ!?」
突然味方に殴りかかったパートナーにヤマトと空は声をあげ、自身のパートナーに止めるように言う。
「私の意思じゃない!!」
「体が勝手に動いているんだ・・・・」
「体が勝手に?・・・・あれ?」
空がワーガルルモンの言葉に疑問を感じていると、空自身の体も自由がきかなくなった。
「ど、どうなっているんだ?」
丈も足が勝手に動いている様子。
「糸・・・・操られているんだ・・・・」
光子郎が自らの手についた糸を見て、ガルダモンとワーガルルモンの突然の行動に納得した。
「ハハハハ・・・・やっと気が付いたみたいだね?」
光子郎が糸の存在に気が付くと上の方から無邪気な声が聞こえた。
「何者です?」
光子郎が頭上を見上げると、宙に浮かぶ大きな積み木に座る木製の操り人形のようなデジモンがいた。
ピノッキモン 究極体 パペット型デジモン 属性 ウィルス
呪われしジュレイモンの身体から作り出された、究極のパペット型デジモン。
操り人形のような姿をしているが、自らの意志を持ち行動することができる。性格は悪く、うそつき。
必殺技はリボルバー型のハンマーに火薬を詰めて叩き付ける最強の技『ブリットハンマー』。
この攻撃を受けると、ハンマーの打撃だけでなく火薬による爆発によって、跡形も無くなる。
「僕の事ならお得意のパソコンで調べればいいじゃないか・・ホラ」
光子郎の両手に着いている糸を器用に操り、パソコンを操作させ、自身の紹介をするピノッキモン。
「あっ、こいつも究極体です!!」
「もう!!何で次から次へと究極体があらわれるのよ!?」
三連続で究極体デジモンの登場にウンザリと怒気を含んだ声でミミが声をあげる。
そこへ、
「うぉぉぉぉ!!天竜斬破!!」
遅れて穴に落ちてきたスレイヤードラモンが皆の体に着いている糸を切り裂く。
「へぇ〜なかなかやるじゃん。でも、その程度じゃ僕には勝てないよ。ブリットハンマー!!」
ピノッキモンは回転式拳銃(リボルバー)のシリンダー型のハンマーを叩き付け、その衝撃波で皆はまた吹っ飛ばされた。
そして、辺りの暗闇のような空間が壊れ、景色が変わった。
「・・・・ここは・・・・コロッセオ?」
良介が辺りを見回しながら言う。
あの亜空間から吹き飛ばされた皆は、今度は古代の決闘場であるコロッセオのような場所にいた。
「いててて・・・・」
「なんだ、ここ?」
他の皆も辺りを見回す。
完全体に進化していたデジモン達もアグモン、ガブモン、テイルモン、パタモン以外は幼年期Uに退化していた。
スレイヤードラモンだけは日頃の訓練のおかげか、退化せず、何とか究極体の形を保っていた。
そこへ、
「よいこのみんなー!!」
突然皆の前に玉に乗ったピエロが出てきた。
(なんだ?このピエロ?・・・・こいつからがヤバい気がプンプンする・・・・)
他の皆は突然現れたピエロに唖然としていたが、良介とスレイヤードラモン、ウィザーモンは警戒しながらピエロを睨んでいた。
「今日はとっても面白いお話を聞かせてあげよう・・・・」
「スレイヤードラモン!!」
「咬竜斬刃!!」
「サンダークラウド!!」
ピエロが言う面白いお話を言う前にスレイヤードラモンとウィザーモンはピエロに攻撃を仕掛ける。
「お、おい良介!?ウィザーモン!?」
突然ピエロに攻撃を仕掛けるように指示を出す良介と攻撃をしたウィザーモンに戸惑う太一。
スレイヤードラモンの竜波動とウィザーモンの雷系の攻撃魔法で起こった煙が晴れると、
「いきなり危ないじゃないか」
ピエロは不意打であるが、スレイヤードラモン達の攻撃をくらっても何事もなかったかのように飄々としている。
「うるせぇ!!お前からは禍々しい邪気しか感じられないんだよ!!何者だ!?お前!?」
「ほぉ〜まさか私の正体に気がつくはなかなか見所があるようですね・・・・」
すると、ピエロは高く跳び上がり、一本の石柱の上に立つと、その正体を露わした。
と言っても本当の正体もピエロに似ているデジモンだった。
ピエモン 究極体 魔人型デジモン 属性 ウィルス
奇抜な姿と神出鬼没な、全てが謎に包まれている魔人型デジモン。
魔人型のデジモンは謎の部分が多く、悪魔系や、アンデット系とはまったく別次元的な存在で、正体はまったくの不明である。
しかし、その力は強力無比である。
必殺技は背中の「マジックボックス」につきたてた4本の剣をテレポートさせ敵を串刺しする『トランプ・ソード』。
「ぴぴぴ、ピエモンだ!」
チューモンはダークマスターズのリーダーの登場に体を震わす。
「お前らなんかに負けてたまるか!!アグモン!!」
「ガブモン、頼むぞ!!」
アグモンワープ進化
―――――ウォーグレイモン―――――
ガブモンワープ進化
―――――メタルガルルモン―――――
「行け!! ウォーグレイモン!!」
「メタルガルルモン!!アイツを倒して、世界を救うんだ!!」
「ガイアフォース!!」
ウォーグレイモンは必殺技のガイアフォースをピエモンに向け放つが、ピエモンはウォーグレイモンの放ったガイアフォースを意図も簡単によけてしまう。
「コキュートスブレス!!」
メタルガルルモンの攻撃は背中にある剣を手に握ると、その一振りで弾いてしまった。
「昇竜斬波!!」
スレイヤードラモンも斬りかかるが、ピエモンは片方の手で持つ剣でスレイヤードラモンの斬撃を受け止めた。
そして、
「トランプ・ソード!!」
もう片方の手で剣を投げつけた。
「アグモン!?」
「ガブモン!?」
「ドラコモン!?」
ピエモンが投擲した剣が体に刺さり、三体の究極体デジモンは成長期へと退化してしまった。
「そんな、究極体が三体でかかっても敵わないの!?」
「なんで!? 同じ究極体なのに・・・・」
空とミミは信じられないといった表情で言い、他の皆も同様の表情をしている。
「究極体同士だとしても、貴方達は究極体になれる様になってから、それほど時間が経ってみません。勝てると思っていたら大きな間違いです」
かつてヴァンデモンに指摘した事をそのまま返されたヤマトと良介。
「ごめん・・・・太一」
「では、この辺で私たちダークマスターズのメンバーをご紹介しましょう」
ピエモンがそう言うと、コロッセオに先ほど遭遇した究極体デジモン達が姿を現した。
そしてピエモンは選ばれし子供達に自分の仲間を紹介した。
海エリアの番人、メタルシードラモン
街エリアの番人、ムゲンドラモン
森エリアの番人、ピノッキモン
そして、闇エリアの番人であり、ダークマスターズのリーダー ピエモン
「楽しい時間と言うものは瞬く間に過ぎて行くというものです。さぁて誰から終わりにしましょうか?」
ピエモンが選ばれし子供達を見渡すと、
「嫌!!嫌よ!!私、普通の小学生だったのよ。何でこんなところで死ななきゃなんないのよ〜」
ミミが死の恐怖に当てられ、泣き出してしまった。
(俺だって、クイントやギンガを救うためにこの後世に転生したんだ。それにあの世でクイントと約束したんだ。こんなところで・・・・)
良介はまだ諦めておらず、打開策を模索していた。
「少々耳障りですね・・・・ではあなたからにしましょうか・・・・?」
ピエモンは泣き叫ぶミミに向かってナイフを物凄い速さで投げつけた。
「やぁー!!」
すると、ミミに抱えられていたチューモンがミミを庇うようにナイフの前にその身を晒した。
ナイフはチューモンの体に刺さると消えた。
「なっ!?」
「チューモン、しっかりして、ねぇ?」
ナイフに倒れたチューモンをミミは涙を必死に堪えながら抱き上げる。
「ミミちゃん、今度生まれ変わったら・・デート・・・・して・・・・」
チューモンはそう言い残し粒子となって消えた。
「チューモン!!」
「愚かなデジモンですね。そんなに死に急ぐ事はないでしょうに・・・・」
チューモンの行動に呆れたように言うピエモン。
「くそう!!お前達絶対に許さないぞ!!」
太一がダークマスターズに叫ぶ。
それをダークマスターズの面々は薄笑いを浮かべて見ていた。
ま、守れなかった・・・・
目の前で・・・・俺の目の前でチューモンが殺された・・・・
殺した・・・・。
誰が殺した?
ピエモンだ・・・・
許せるか?
否!
許せない!!
たしかにこの世界は弱肉強食だ。
弱ければ死に強ければ生き続けられる・・・・。
今までもそうだった・・・・
あの機械鳥もヴァンデモンの手下の多くのデジモン達も・・・・
でも、チューモンはミミ先輩を守ったんだぞ・・・・
命をかけ、大事な人を守ったんだ・・・・
それを愚かだと・・・・ふざけるなよ・・・・
ならば、奴に与えなければならない事は?
死・・・・
死だ!!
奴を・・・・ピエモンを・・・・
殺す・・・・
殺す・・殺す・・殺す・・・・殺す!!
きぃさぁまぁらぁ!!・・・・殺す・・・・殺す・・・・殺す・・・殺す・・・・・・絶対に殺してやる・・・・!!
チューモンが死んだ途端、良介の様子が急に変わった。
前世で、ギンガを元に戻すために命をかけた自分の行いと、命をかけ、大切な人を守ったチューモンの行動が被り、チューモンの死に涙を流すミミの姿が、ギンガと被ったのだ。
そしてその死を愚かだというピエモンと薄笑いを浮かべているダークマスターズの行動に物凄い怒りを抱いたのだ。
「おや?そこの黒髪の坊ちゃん?どうしたんだい?そんなに震えて?目の前で死んだ奴が居るから、怯えているのかい?それとも死の恐怖で震えているのかい?」
ピエモンが薄笑いをうかべながら良介に尋ねてくる。
「・・・・ろす・・・・・・」
「ん?何を言っているんだい?小さくて何も聞こえないよ」
「お前ら・・・・ろす・・・・・・」
「頑張れ、もう少し大きな声で言えば聞こえるぞ」
「お前ら!!ぶっ殺す!!絶対にぶっ殺してやる!!!!」
良介がピエモンそう叫んだ瞬間、良介の体の周りに虹色のオーラの様な物が現れた。
虹色のオーラは次第に色が濃くなっていくと、やがて黒紫色へと変わっていった。
「ま、まずいっ!!良介!!ダメだ!!負の感情をそれ以上・・・・うっ・・・・ぐっ・・・・がっ・・・・がぁぁぁぁぁー!!」
負の感情に囚われた良介を止めようとしたドラコモンが突然苦しみだした。
良介の手の中のデジヴァイスも首に掛かる紋章も良介の放っているオーラ同様、黒紫色の光を放っていた。
やがてドラコモンの周りにも黒紫色のオーラが纏うと、
ドラコモン暗黒ワープ進化
―――――カオススレイヤードラモンモン―――――
そこには暗黒進化し、混沌へと誘う暗黒の竜騎士がいた。
カオススレイヤードラモンモン 究極体 暗黒竜人型デジモン 属性 ウィルス
ドラコモンが暗黒進化した暗黒竜人型デジモン。
聖竜騎士でもあるスレイヤードラモンモンが暗黒の心に支配された姿。
理性等は著しく低下し、ただ破壊と殺戮をおこなう破壊者となっている。
愛刀であるフラガラッハにもその負の念がやどり、振りかざすだけで濃い瘴気を放ち、この瘴気に触れただけで、深いダメージを追い、最悪の場合死にいたる。
必殺技は全てのものを破壊しつくす「カオス・シュルネン」
「さあ、貴様たちの罪を悔いて、そして死ね・・・・」
暗黒のオーラを帯びた剣士と竜騎士はダークマスターズへと向かった。
あとがき
最後にオリジナルデジモンを登場させました。
モデルは暗黒騎士型デジモンのカオス・デュークモンです。
ウィザーモン達が、折角原作と違い生き残れたのに、空気化して申し訳ありません。
では、次回にまたお会いしましょう。