もしもあの薬の入ったお茶を良介ではなく、ギンガが飲んだらと言う設定です。

では、どうぞ・・・・。

その日の夕食後、ギンガはスバルと一緒にお風呂に入った。

この時もやはり、ギンガはスバルよりも良介と一緒に入りたかったが、スバルのお願いする時の子犬みたいな視線には姉として、妹には弱いギンガであった。

それに良介は既に桜花と共に入浴を済ませていたのも影響していた。

いくら良介が風呂好きな日本人とは言え、流石にこの短時間で二度風呂は少し勘弁な心境であった。

「それじゃあ、ギン姉、背中洗うから向こうを向いて」

「う、うん・・・・」

スバルに言われ背を向けるギンガ。

自分に背中を向けたギンガにスバルはスポンジを泡立てて、ギンガの背中を洗う。

「懐かしいね、昔はよくこうしてギン姉と一緒にお風呂に入って、洗いっこしたよね・・・・」

「そうね・・・・」

背中を洗い、そして洗われながら互いに昔の懐かしい思い出に浸る姉妹。

「それにしても・・・・」

「ん？」

スバルは突然ギンガの背中を洗う手を止めると、

「あんなに大っきかったギン姉のおっぱいが今じゃこんなに小っちゃくなっちゃって・・・・」

「ひゃっ！！・・・・ちょっ・・・・スバル？」

スバルは子供化して小さくなったギンガの胸を揉み出した。

「でも、小っちゃくてもギン姉のおっぱいはやっぱり柔らかいねぇ〜」

「えぇ〜どうして？昔はよくこうして触り合いもしたじゃん？」

揉まれながら、子供化しても艶っぽい声でスバルに止めるように言うギンガ。

「どうして？ギン姉も気持ち良いんでしょう？ホラ、ホラ・・・・」

スバルはニヤニヤしながらギンガの胸を触り続ける。

「そんな声出してもちっとも怖くないよ・・・・」

「そう・・・・なら・・・・」

ギンガは胸を揉まれながらも少しトーンの低い声を出すと・・・・

ゴン！！

胸を揉まれることにより発生する快楽を振り切ってギンガはスバルの頭に拳骨をくらわせた。

「つぅ〜」

突然の拳骨にスバルは対処出来ず、もろに食らい、涙目になる。

体は小さくてもどうやら力はどうも比例していないらしい。

「まったく、私の胸はもう、良介さんと桜花のものなのよ」

「うぅ〜結婚すると、姉妹の絆よりも旦那さんと子供をとるの？」

「当然でしょう」

ギンガは小さくなった胸を張ってスバルに言い放った。

余談であるが、実は、ギンガ、結婚前は結構胸の大きさを気にしていた。

どこぞのおっぱい大好きな豆狸や赤いエターナルロリータが聞けば、修羅に変貌する様な悩み事ではあるが、ギンガ本人としては深刻な悩みだった。

ギンガとスバルはその特殊な出生から、定期的に健康診断を受けていた。

その際、身長、体重等の診断も一緒に受けていた。

実はギンガの胸の大きさは、十五歳位から殆ど成長していなかったのだ・・・・。

しかし、妹のスバルは違った・・・・。

彼女はギンガとは違い、胸の成長が著しかった。

そして、天性の空気を読めないスキル持ちのスバルは、ギンガに対し、「ブラが小さくなった」・・・・と、何度も相談を持ち掛けていた。

ギンガは自分のお古のブラを試しに渡してみると、「小さくてつけられない」と言われた事もあった。

その時のギンガが受けたショックの大きさは凄まじかった。

その時の結果を見た時のギンガは真っ白に燃え尽きた・・・・。

このままでは、いずれ、妹に追い越されると思っていた中、ギンガは良介と結婚し、その後の診断で、胸の数値に変動が出始めた。

それが、子供が生まれたためか、それとも良介のおかげかは分からない・・・・。

しかし、胸が成長した事実には代わりなく、ギンガはその事実に歓喜した。

そして、スバルの方も成長が止まったのか、あれから胸の大きさの数値には変化がみられなくなった。

結果的にギンガは妹に胸の大きさを抜かれる事は無かったのだ。

だが、現在は、その胸も見る影もなく、小さくなっており、スバルは・・・・

（そんな小さな胸を張って言われても説得力が無いよ、ギン姉・・・・）

と、今のギンガを少し憐れんだ。

スバルと一緒にお風呂に入ったギンガはお風呂を出た後、早々に寝てしまった。

例え、力がその体の大きさに比例しなくとも、体力の方は比例したのか、お風呂から出ると急激な眠気に襲われたのだ。

そして、アリサやミヤも順次お風呂に入り、お風呂から出るとそれぞれの寝室へと向かった。

そんな中、良介は深夜、薄暗く誰もいないリビングに一人、ソファーに座りながらウィスキーのストレートをロックで飲んでいた。

そこへ、

「宮本さん？」

スバルが来た。　スバルとしては、ギンガが小さくなってしまったため、良介が心配ないし、落ち込んでいるのではないかと思い、彼を気遣ってこうして声をかけたのだ。

「ん？スバルか？ギンガはもう寝たのか？」

「はい。中身は大人でも、体はやっぱり子供ですから・・・・その・・・・宮本さん、大丈夫ですか？」

「ん？何がだ？」

「いや・・・・ギン姉がこんなことになっちゃって・・・・」

「辛い事？」

良介の言う『辛い事』に関してスバルは首を傾げる。

「スバル、お前は覚えていないかもしれないが、俺がお前やギンガと初めて会ったのはクイントの葬式だったんだぜ・・・・」

「えっ？」

『クイントの葬式』と言う言葉にスバルはドキッとする。

スバルにとって母の葬式はこれまでの人生の中で起こった悲しく辛い出来事の一つだからだ。

「今のギンガはちょうど、クイントの葬式に参列していた時と同じ背丈なんだ・・・・だから今のギンガを見ていると、あの時のことを思い出しちまってな・・・・」

葬儀の時、棺に眠るクイントのために良介に花を差し出してきた少女・・・・それが他ならぬギンガだった・・・・。

最もギンガがその時の事を覚えているかどうかは分からない。

わざわざ確認する事でもないし、良介にとってもギンガにとってもクイント（母）の葬儀の事は辛く悲しい出来事だからだ。

「そう・・だったんですか・・・・」

「ああ・・・・」

そう言って、良介はテーブルにあった一通の封筒を手に取った。

「宮本さん、その封筒は？」

「クイントが俺に宛てた遺書だ・・・・今のギンガを見ていて、アイツの事を思い出してな・・・・読み返していた・・・・」

「お母さんのからの遺書？」

「ああ、葬儀の時、ゲンヤのとっつぁんが俺に渡してきたものだ・・・・アイツはもしかしたら、あの任務で命を落とす事を薄々感じていたのかもしれないな・・・・」

「あ、あの・・・・宮本さん・・・・・」

「ん？」

スバルは母の遺産の一つである遺書の内容が気になるらしく見せてくれと目がそう語っていた。

「・・・・」

良介は無言のままスバルにクイントの遺書が入った封筒を渡した。

スバルは早速、封筒から母が認めた遺書が書かれている便箋を取り出した。

遺書が書かれている便箋は長い年月の経過のため、少し変色していたが、内容はちゃんと読めた。

そして便箋に書いてある文字はまぎれも無く母の筆跡であった。

母の遺書を読んで行くうち、スバルは目に涙を溜め始めた。

「うぅ〜・・・・お母さん・・・・」

少し重い空気がリビングに漂った。

「宮本さん・・・・この遺書、ギン姉は・・・・」

「まだ見せていない・・・・本当は今、お前にも見せるかどうか迷ったんだがな・・・・」

「・・・・宮本さん、この遺書、ギン姉にも見せてあげてください・・・・ギン姉と結婚した宮本さんはもうナカジマ家の家族でもあるんですから・・・・」

「ああ、そうだな・・・・」

「・・・・宮本さん」

「ん？」

「・・私にも・・・・一杯下さい・・・・」

スバルは良介の飲んでいるウィスキーを強請った。

そこで良介はソーダを多めにしたハイボールを作り、スバルに渡した。

普段ならばスバルはお酒を強請らないし、良介もまだスバルにお酒を飲ませていない。

しかし、今夜はなんとなくだが、スバルに薦めて一緒にグラスを傾けても良い様な感じがした。

「お母さんに・・・・」

「クイントに・・・・・」

カチン・・・・・・

二つのグラスが小さな音を立てる。

良介とスバルは互いにクイント（母）を偲んでグラスを傾けた。

「それじゃあ、宮本さん。ウィスキー・・・・ご馳走様でした・・・・」

「ああ・・・・おやすみ・・・・スバル」

「おやすみなさい・・宮本さん・・・・」

スバルは初めての飲酒であったが、ウィスキーよりもソーダが多めだったため、酔い潰れる事はなく、飲んだ後もしっかりとした足取りで部屋へと戻って行った。

ただ、クイント（母）を偲んで、グラスを傾け、お酒を飲んでいる時、スバルと良介は知らなかった・・・・。

良介とスバルが共にグラスを傾けている場面をお手洗いからの帰りのギンガがこっそりと見ていた事を・・・・

寝室に戻ったギンガは、リビングで見た光景に、スバルに対する嫉妬と空しさを感じた。

良介とスバルの会話の内容は聞こえなかったのだが、グラスを傾ける二人の姿はまるで義兄妹の仲ではなく、仲良く晩酌をする夫婦の様に見えたのだ。

あの場に乱入した所で、すぐに眠くなってしまうか、自分も欲しいと強請っても良介はそれを認めず、部屋に連れ戻されるのは分かっていたので、二人に気づかれない様に、そのまま寝室に戻ったのだ。

「良介さん・・・・スバルと・・・・・」

本来ならばあそこに居たのは自分の筈なのに・・・・

今の自分のこの体が憎らしかった・・・・。

「大きくなれば・・・・元に戻ればあそこ（良介の隣）に居る事が出来るのに・・・・」

（早く戻りたい・・・・大きくなりたい・・・・）

ギンガはそう強く願いながら枕を濡らし、この日は眠りについた。

翌朝、起きたギンガは昨夜よりも少しだけ成長していた。

少しだけだが、着実に戻っているという確証を得たギンガは急ぎ、良介の下へと向かうった。

そして、

「りょ〜うぅ〜すぅ〜けぇ〜さぁ〜ん〜！！」

「ゴフッ！！」

子供化してから恒例の良介にダイブで良介を起こした。

「良介さん！！起きてください！！」

「ギ〜ン〜ガ〜・・・・お前は俺を殺そうとしているだろう？絶対にそうだろう！？」

ギンガがダイブし、衝撃を受けた腹部を抑えながら唸るように言いながら起きる良介。

「そんなことより、見てください！！私、昨日より大きくなったんですよ！！」

「そんな事って・・・・」

今のギンガにとって良介（旦那）の臓器よりも少し成長した自分を見て貰いたかったらしく、朝からテンションが高い。

確かに今、良介の目の前にいるギンガは昨日よりも成長していた。

「懐かしいですねぇ〜。この姿・・・・私とスバルが空港で火災に巻き込まれた時、ミヤさんとユニゾンした良介さんが助けてくれた時と同じ姿ですよ」

「あ、ああ・・・・そうだな・・・・」

ギンガの言うとおり、今のギンガはスバルと共にゲンヤの部隊に見学に行く途中、空港での大火災に巻き込まれた十三歳の時の姿だった。

空港火災でギンガとスバルが巻き込まれたと知った時、良介はゲンヤ以上に二人の身を案じ、気が気ではなかった。

クイントとの約束があり、良介はミヤとユニゾンし、燃え盛る空港内を必死に探した。

エントランスホールでスバルを見つけた時、スバルに向かって倒れて来た女神像を粉々に砕き、スバルを助けた後、救助に来たなのはにスバルを任せ、良介はまだ空港内でスバルを探しているギンガを探しに行った。

そして螺旋階段から落ちるギンガを見つけた時は、無我夢中で飛び、ギンガを空中でキャッチした時には無意識にギンガをギュッと強く抱きしめた。

ギンガの温もりを感じ、ギンガが無事な事と、クイントとの約束を果たせたことで、ようやくその日は安堵することが出来た。

なのははヴィヴィオが攫われた時、フェイトに泣きながらヴィヴィオの身を案じていたのと同じく、良介はクイントとの約束を守れなかったと、自分を責めた。

だからこそ、良介はあの時、自らの命をかけてギンガを正気に戻す行動をとったのだ。

「ほぉら、桜花、ミルクだよ。沢山飲んでね♪〜」

朝食の席でギンガは満面の笑みを浮かべて哺乳瓶で桜花にミルクを飲ませている。

十三歳ぐらいの体では、当然母乳はまだ出ないが、今の大きさの身体ならば桜花をしっかりと、抱いて持つ事が出来るので、ギンガは愛する娘にミルクを与えている。

その姿を見ながらスバルは苦笑した。

（なんか、妹が出来て喜んでいるお姉ちゃんみたい・・・・私がもっと年下だったら、きっとギン姉はこうしていたんだろうな・・・・）

スバルの思っている事は的を射ていた。

良介やアリサも同じ事を思っていたのだから・・・・。

しかし、ギンガの喜びは、残念ながら長続きはしなかった・・・・。

次の日、ギンガは昨日より成長しているかと思い、朝一に鏡の前に立ったが、成長はしておらず、十三歳の頃の体のまま・・・・。

そして次の日も、またその次の日も十三歳の姿のままで、一向に成長する兆しが・・・・元の姿に戻る兆しがなかったのである。

そして、ギンガが子供化してから既に一週間が過ぎようとしていた。

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

十三歳の姿になった日と比べ、宮本家の朝食の席はどんよりと思い空気になっている。

低テンションで桜花にミルクを飲ませるギンガ。

あれからギンガは成長せず、今も十三歳の頃の体のまま。

そんなギンガに声がかけづらく、チラチラとギンガの様子を見ながら朝食を食べる良介とアリサとミヤ。

低テンションのギンガ一人のせいで、宮本家のリビングには物凄く重い空気が漂っている。

因みにギンガが子供化している一週間の間、スバルは休暇期間が終わり、既に宮本家を出ている。

（良介、あんたギンガになんか声、かけなさいよ、ギンガの旦那でしょう！！）

あまりにも気まずい空気に耐えかね、アリサが良介にこっそりと言う。

（お、俺がかっ！？）

（そうですぅ！！良介はギンガの旦那さんなんですから！！自分の奥さんが落ち込んでいる時に、なんとかするのが旦那さんの仕事ですぅ！！）

アリサとミヤからギンガの旦那なんだから今のギンガを何とかしろと言われるが、良介は（厄介事を俺におしつけたんじゃねぇだろうな？）と、そう思えた。

「ぎ、ギンガ・・・・」

「・・・・」

良介は恐る恐るギンガに声をかけるが、ギンガは心ここにあらず、と言った感じで桜花にミルクを飲ませている。

「ギンガ・・・・」

「・・・・」

「ギンガ・・・・」

「・・・・」

「ギンガ！！」

「えっ！？あ、はい。何でしょう？」

良介が少し大きめの声で名前を呼ぶと、ようやく自分が呼ばれているのだと気がつき、良介の方に視線を向けるギンガ。

「はぁ〜・・・・お前、気にしすぎ」

「だって・・・」

子供化して次の日には少し成長し、元の体型に戻りかけたのに、あれから一向に元に戻る気配がない事でギンガの落胆は大きかった。

「どんな姿だろうと、ギンガはギンガだろう？俺はそんな事には拘らないって。だからそんなに気にするな」

「は、はい・・・・」

良介は落ち込んだギンガを良介なりに励ますが、効果はいまいちの様子。

「・・・・なぁ、ギンガ」

「はい？」

「今日、二人でどこかに出かけないか？」

「えっ？」

「最近、塞ぎこんでいただろう？たまには外に出て気分でも紛らわそう・・・・確か、見たい映画があるって言っていただろう？」

「で、でも・・・・」

良介からの映画の誘い、普段のギンガならばすぐに飛びつくはずなのだが、今のギンガはその誘いにも渋っている。

渋る理由は外に出ると、周囲からもそして良介からも子供扱いされるためであった。

「せっかくだから行ってきなさい、ギンガ。桜花は私とミヤで面倒をみるから」

「い、いえ・・しかし・・・・」

「大丈夫よ、今のギンガは少なくとも中学生くらいには見えるから、服装や化粧で後、一、二年は誤魔化せる筈だから、任せなさい」

「は、はい・・・・」

渋る半面、やはり良介と二人で映画に行きたいという思いもあったので、ここはアリサのコーディネート力に頼り、ギンガは良介と出かけることにした。

ギンガが見たかった映画は恋愛系の映画だったため、観客はカップルが多かった。

映画館に来て、ギンガは子供扱い、または親子連れ、背伸びしたいお年頃のお嬢ちゃんと思われていないか心配で、逆に良介はギンガを誘ったは良いが、周囲から親子連れと思われるなら未だマシな方で、犯罪者並みのロリコン野郎と思われていないか心配だった。

映画は結構大人向けの恋愛映画で、キスシーンはもちろんあり、更にはオブラートに描かれた男女の営みシーンもあった。

映画を見て、ギンガは、子供化してから一度も良介からキスをされたことが無いのを思い出した。

（そう言えば最近してないなぁ・・・・）

八歳体型のギンガは夜、十時前には体が睡眠を欲する体だったので、夜遅くまで起きている事は出来なかったが、今の体ならば頑張れば起きてられる。

子供化する前からキスはともかく、肌を重ねる事がご無沙汰だったので、

（今日の夜、良介さんを襲っちゃおうかな・・・・？）

と、夜のことを想像し、唇を舌なめずりするギンガ。

ギンガが体の体型とは年不相応な事を考えている中、映画を見ている良介は、どこからか、悪寒を感じたが、きっとエアコンのせいだろうと無理に自分に納得させていた。

映画が終わり、近くのレストランに入った時、ギンガは以前と変わらない量の料理を注文し、再び注目されていたが、本人は気にしている様子も無く、また、良介本人もギンガの食事を見て、元気を取り戻してくれたのだろうと、安心していた。

しかし、良介はこの時気がつかなかった・・・・。

ギンガが注文した料理が全て、精力がつく料理だったとは・・・・。

家に帰り、ギンガはこの日、ようやく念願？の良介との入浴をすることが出来た。

風呂に入る前、アリサが「いい、良介。いくらギンガがアンタの妻でも今は子供姿なのよ。くれぐれも、く・れ・ぐ・れ・も変なことはしちゃダメよ！！」と、釘を刺されていた。

「しねぇよ！！」とアリサの意見にツッコム良介であったが、まさか相手側のギンガがこの日の夜、良介を襲撃する計画を練っていたとは二人は知る由もなかった。

「それじゃあ背中、洗いますね？」

ギンガが丁寧に良介の背中を洗い出す。

「良介さん、かゆい所とかはありませんか？」

「あ、ああ・・・・大丈夫だ・・・・気持ち良いよ」

「そうですか？良かった！！」

良介から「気持ち良い」と言われ、ギンガはニッコリと笑みを浮かべ、スポンジで良介の背中をこすり続ける。

（桜花が成長したらこんな風に洗ってもらえるのだろうか？）

ギンガに体を洗ってもらう中、またも親バカな考えを巡らす良介であった。

その日の深夜。

ピチャピチャと、湿った何かを舐める音が良介の寝室に響いた。

（ん？・・・・なんだ？この音は？・・・・それになんだか、くすぐったい気ような・・・・気持ち良い様な・・・・）

音と自分の体に違和感を感じた良介は薄眼を開けながら自分の体を見ると、良介の視界には、なんと、自分（良介）の秘部に舌を這わせているギンガの姿があった。

「ちょっ！ギンガ！お前！！なにをやってるの！？」

あまりにも衝撃的な光景に良介は飛び起き、声をあげる。

「あっ、良介さん」

「『あっ、良介さん』じゃねぇ！！なにやっているんだよ！？」

「何って・・・・良介さんへのご奉仕ですけど・・・・」

「お前なぁ〜そういうのは元の体に戻ってからしろよぉ〜」

ギンガの年不相応な行動に呆れる良介。

「良介さんは嫌ですか？」

「嫌とかそう言うんじゃなくて・・・・」

「良介さん、この頃私の事をちっとも抱いてくれなかったじゃないですか・・・・」

「そりゃあ、お前がそんな体になっちまったら・・・・」

「でも、私は私なんですよ？良介さんの妻である事に変わりは無いんですよ？」

「それはそうかもしれないが・・・・」

「良介さんは言ったじゃありませんか？『どんな姿だろうと、ギンガはギンガだろう？』って。だから・・・・お願いします・・・・」

上目遣いで強請るように良介を見るギンガ。

その視線に良介の理性が激しく揺さぶられた。

ギンガを抱きたい。良介の方も最近ギンガとはご無沙汰だったので、そういう衝動が生まれたのだが、今のギンガは中学生ぐらいの体型・・・・。

他からみたら、犯罪者レベル・・・・でも、ギンガは既に始めかけている。

理性をとり、今すぐにでもギンガを止めるか？

それともこのまま本能に従ってギンガを抱くか？

良介の出した結論は・・・・。

「わかった・・・・」

本能の方を選んだ。

理性に従い、ここで断ればまたギンガは落ち込むかもしれない・・・・なんて、言い訳じみた事を思っているが、良介自身も本音を言うと、ギンガを抱きたかった。

でも、今のギンガの体型が本能的にストッパーをかけていた。

しかし、ギンガからの誘いもあり、利害が一致したのだ。

「はい、それじゃあ、まずはこっちの方を片づけちゃいますね・・・・」

「こっちって？　お、おいギンガ？・・・・うっ・・・・」

そう言ってギンガは舌なめずりをした後、再び良介の秘部に舌を這わせ、口に含んだ。

今まで、こうしたギンガの口による奉仕は受けた事が何度かあった。

ギンガは一体どこからこんな知識を得たのか不明だが、ギンガの舌使いはテクニシャン並みに上手かった。　

もっとも良介はギンガ以外の女からこのような事をされた事が無いので、ギンガの舌使いが上手い方なのか分からなかったが、良介にとってはギンガの舌使いはテクニシャン級なのだ。

「ちょ・・・・やめ・・・・ギンガ・・・・このままだと・・・・お前の口に・・・・」

そして良介にとうとう限界がきた。

「いいですよ良介さん・・・・私が受けとめて・・・・あげますから・・・・」

やがて、良介は・・・・

「ギンガ・・・・ゴメン・・・・もうっ・・・・我慢できな・・・・」

ギンガの口で・・・・

果てた・・・・。

ギンガは、最初むせはしたが、終わるまで、口を離すことはなかった。

その後は、普段通りに良介はギンガを抱いたのだが、やはり体型が少し幼くなると、いつもより勝手が違った。

「いっ・・・・つっ・・・・」

ギンガは目尻に涙を浮かべ、痛みに少し顔を歪ませた。

「ギンガ、辛いならやっぱり、ここで止めようか？」

しかし、ギンガは「大丈夫です。痛くありませんから、良介さんの思うままにしていいですから」と、言うが、良介自身も少し痛かったのだから、ギンガも痛いわけが無い何より目尻に浮かべた涙がそれを物語っている。

しかし、

「分かった・・・・でも、本当に辛くなったら言えよ・・・・」

「は、はい・・・・」

二人は抱き合うこと止めない。

良介はギンガを求め、

ギンガは良介を求め続けた。

やがて、情事が終わると、ギンガは疲れ、眠ってしまった。

眠るギンガの隣では、良介が今になって自己嫌悪になり、「俺はロリコンじゃない」と、まるで念仏のように呟いていた。

やがて、落ち着きを取り戻すと、眠るギンガの額にキスをして自らも眠りに入った。

夢の中で、ギンガは良介にこうして抱かれたことに多少は満足出来ても、やはり本来の体に戻りたいと強く願った。

翌朝、良介が起きて、隣に眠るギンガを見ると、ギンガの姿は普段通りの姿に・・・・元の姿に戻っていた。

「ギンガ？」

「うぅ・・・ん〜・・・・」

ギンガがギシギシと痛む体を引き摺るように起きた。

「良介さん？」

「ギンガ・・・・お前、元に戻っているぞ」

「えっ？」

ギンガが慌てて鏡で自分の体を見ると、ギンガの体は良介の言うとおり元の体型に戻っていた。

元の体型に戻ったギンガは嬉しさのあまり良介に抱きついた。

「やったー！！戻りましたよ！！良介さん！！もう子供の姿じゃないですよ！！」

「わっ！！ちょっと・・・・」

いきなりギンガに飛びつかれた良介だったが、そこはちゃんとギンガを受け止めた。

そこへ、

「良介、起きている？」

タイミング悪くアリサが良介の寝室へ来た。

良介とギンガは昨日抱き合ったまま眠ったので、当然寝巻も下着も着けていない全裸状態だった。

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

三者無言のまま、僅かな時が過ぎ、

アリサは顔を赤くしながら良介の寝室を後にした。

朝食の席でようやくギンガが元の体型に戻った事を話した。

「それにしてもどうやって戻ったのかしら？・・・・やっぱり愛の力かしら？」

朝の一件を見たアリサがニンマリとした笑みで良介とギンガを見た。

アリサに言われ、昨夜の事と朝の一件を思い出し、顔を赤くする宮本夫妻。

それから、良介はあの時、スバルが言った通り、ギンガにクイントからの遺書をギンガに見せた。

遺書の内容を見たギンガはスバル同様、目に涙を浮かべた。

しかし、この年のお盆にナカジマ家の面々は奇妙な形でクイントと再会することとなった。

ギンガの体型が元に戻ってから少しして・・・・

「待ちなさいっ！！スバル！！」

「い、嫌だよぉ〜！！」

後日、ギンガがスバルを追いかけまわす光景があった。

逃げるスバルも当然だが、追いかけるギンガにも必死さがある。

理由は、ギンガが子供化していたギンガの姿をこっそりデバイスに記録しており、それがギンガの知ることとなったのだ。

しかもそれが恥ずかしがっている姿や子ども扱いされ、怒っている（可愛い）姿の物ばかりで、ギンガ本人にはまさに黒歴史な記録ばかりだったのだ。

こうしてギンガとスバルの追いかけっこはしばらく続くこととなった。

人物設定

ちょっと成長したちびギン姉　推定年齢十三歳ぐらい。

シャマルが作った変な薬を間違って飲んでしまい、子供化してしまったギンガ。

あとがき

本編とは違った愛の力？で元に戻ったギンガ。

此方の方は本編と違い、記憶を無くしていないので、アダルトな方法で元に戻りました。