四十四話 ノウリョウノヒ 怖くないとか言っている奴に限って実はビビリ

 

 

皆で馬鹿なこと(胸についての乱闘騒ぎ)をやっている内に外は日が傾いていた。

その間、シャマルとシグナムの二人は夕食の買出しに出かけていた。

そしてザッフィーは未だに帰ってこない・・・・。

「おっ?日も落ちてきたな・・・・それじゃあ、そろそろ・・・・お待ちかね夏の風物詩『コイバナ』でもするか?」

チンクが外の様子を見て、頃合だと思いパンパンと手を叩きながら皆に『コイバナ』の提案をすると、

「・・・・こ、このメンツじゃ、リョウスケ以外無理だって・・・・//////

ノーヴェが顔を赤くしてそっぽを向く。

「略さずに言うと、『コワイハナシ』の事だ」

チンクが『コイバナ』の略語を正式名称に置き換えて言うと、

「略し方、明らかにおかしいだろう?」

と、紛らわしい略し方にヴィータがツッコム。

「んん?苦手なら仕方ないな?」

チンクがヴィータに向けて挑発的な笑みを浮かべる。

「安い挑発だな?」

ヴィータがムッとした表情になり、怪談話の提案に乗り、チンク、ヴィータ、ヴィヴィオ、ノーヴェは怪談話をやり始めた。

しかも、話をしている部屋のカーテンを全て閉め、電気を消し、部屋を暗くして蝋燭を一本灯して、その明かりの中で行っている。

その様子を隣の部屋でゲームしていたウェンディ、デェイチ、良介は

「な、何やっているんっスか?あそこ・・・?」

「こわっ!?・・・・」

「そこまでやるか?」

と、怪談話をしている四人を見てドン引きしていた。

 

 

「そしてそこには、髪の長い女が一人、睨んで立っていたんだ・・・・・」

「えっ? ただ立っているだけなの?」

ノーヴェの話した怪談はヴィヴィオには通じなかったらしく、ヴィヴィオは首をかしげている。

「はいボォ〜ツゥ〜・・・・」

「ダメかぁ・・・・」

ヴィータのボツ宣言にガッカリするノーヴェ。

「次はヴィヴィオね!!」

ヴィヴィオが手をあげて、怖い話の筈なのに何故かノリノリのテンションで話し始める。

「これは学校の友達から聞いた話なんだけど、その友達のお姉さんの友達がお風呂に入っていたとき、足を滑らせて爪先を思いっきりタイルにぶつけちゃって、慌てて足を見ると、親指の爪がトイレの蓋みたく、カパカパと・・・・」

「そ・れ・は・・・・怖い話じゃなくて、痛い話だ!!」

ヴィータのツッコミを受け、シュンとするヴィヴィオ。

「はい、次・・・・」

ヴィヴィオの話が滑ったので、次の話をヴィータは催促する。

「では私が『メリーさん』を話してやろう・・・・」

(古くせぇネタ持ってきたな・・・・)

ゲームをする手を一度止め、怪談話を横耳で聞いている良介はチンクの怪談ネタに心の中でツッコム。

「ある日突然、女の子の声で電話がかかってくるんだ。『もしもし、私メリーさん・・・・今、あなたの家の前に居るの・・・・』」

「それ、ストーカー?」

チンクの怪談話にヴィヴィオが即座にツッコム。

(出だしでコレか・・・・大丈夫なのか?)

怪談話が聞こえていた良介はゲームをしながら、チンクの話すメリーさんに前途多難な思いを抱く。

ヴィヴィオは基本的に怖がりであるが、単純なホラーには強く、理屈で判断してしまう。

「もしもし、私メリーさん・・・・今、あなたの家の玄関に居るの・・・・」

「家宅侵入は犯罪だよ」

「もしもし、私メリーさん・・・・今、あなたの部屋の前にいるの・・・・」

「管理局に通報だね」

「・・・・・この子、かわいくない!!」

怪談話を続けるチンクに一々ツッコミを入れるヴィヴィオに自棄を起こすチンク。

それでも話し始めたからには最後まで続けた。

「もしもし、私メリーさん・・・・今、あなたの後ろに居るの・・・・」

「そこまで来たなら振り返ってバインドで捕まえて・・・・」

「振り向くと魂を抜かれて死ぬ・・・・」

「・・・・魂?・・・・死ぬ?・・・・か、怪談だったの?」

チンクの話のオチを聞き、ようやく今までの話が怪談話と気がつき、震えるヴィヴィオ。

((((えっ?今頃?))))

良介+ヴィヴィオ以外の怪談話参加者全員がヴィヴィオの遅い認識に心の中でツッコンだ。

 

「良介、お前なんかネタないのか?」

いきなりヴィータがゲームをしていた良介に怪談ネタを振る。

今までの話がつまらなく盛り上がりにかけていたため、会場となっている部屋には若干白けた空気がある。

どうせ良介に振ってもくだらないだろうと判断したヴィータだが、せっかくだからこのメンツの中で見聞の広そうな良介の話を聞いたら怪談大会を止めようと思っていた。

「えぇ〜俺?・・・・まぁ、たいした話じゃないんだが・・・・」

ネタを振られた良介はゲームを止めて、怪談話をしている部屋へ行き、そこに腰を降ろすと怪談を話し始めた。

「これは、以前、俺が世話になっていた施設の同窓会のときに聞いた話しなんだが・・・・知り合いから赤いスカートをはいた女の子が出てくる怪談をきいてから、変なことが起きるっていう奴が居てな・・・・最初は冗談かと思って皆相手をしなかったんだ・・・・ところがある日の夜、そいつが友人に電話をいれたらしいんだ。『今、家の近くで赤いスカートをはいた子供が・・・・』って一言いったら電話が切れてな・・・・心配になった友人がそいつの家にいってみると・・・・」

「い、いってみると・・・・」

ヴィヴィオが震えながら聞き返し、皆は生唾をゴクッと飲み込みオチを聞く。

「そいつ・・・・家の中で首を吊って死んでいたらしい・・・・」

「「「うわぁ〜・・・・」」」

ヴィヴィウオ、ノーヴェ、チンクはドン引きするが、ヴィータは、

「き、期待していたよりあんまり怖くねぇな・・・・」

予想の内のオチで良介の話に少々不満の様子のヴィータ。

しかし、声は少し震えている。

「いや、この話にはまだ続きがあってな・・・・」

終わったかと思いきや、良介の怪談はまだ続きがあるらしく、良介は話の続きを語る。

「・・・・この話を聞いた人・・・・皆そのあと、三日以内に夜、自分の家の近くで赤いスカートの子供を見ているんだよ・・・・だから・・・・お前たちも気をつけろよ・・・・幸い俺は法術の力のためか、未だに来ていないけど・・・・・」

「えっ?・・・・」

「「「・・・・・」」」

話の本当のオチを聞いてヴィータは声を失い、他の三人は互いに身を寄せ合って震えている。

「えっ?あれ?いやいや、あるわけ無いじゃん!!そんなこと、って言うかお前らが俺に話すようにいったんじゃねぇか!?凹むなよ!!」

良介は慌ててドン引きテンションの四人を励ます。

 

「そう言えば、怪談話をしていると、霊が近寄ってくるらしいね・・・・」

デェイチがポツリと呟く。

その言葉を聞き、更にテンションが低くなり、体を震わせる四人。

ちなみに会談に参加しなかったウェンディも顔色が青い。

「デェイチ!お前、空気読めよ!!」

良介がデェイチに注意をすると、タイミングを見計らったかのように良介の携帯端末が鳴る。

「ん?もしもし?」

掛かってきた番号を見ずに反射的に通話ボタンを押すと、通話先の電波が悪いのか、通話内容は良く聞こえなかった。

「もしも・・・・・わた・・・・ン・・・・・今・・・・・家の前に・・・・・るの・・・・・」

それだけ言うと通話先の主は通話を切ってしまった。

その通話を聞き、流石の良介も顔を青くする。

「いやいやいや・・・・」

「「「「「いやいやいや・・・・」」」」

良介が近寄ると、なぜか皆は良介から距離をとる。

「ちょっ!?何で皆逃げるんだよ!?」

「わぁぁぁーこっちくんな!!」

「死にたくないっス!」

「イヤー!!」

必死に良介から逃げるチンクたち。

それを追う良介。

そこにデェイチが割り込み、良介の手から携帯端末を取り上げ、電源を切る。

「こうすけば大丈夫」

「お、漢らしい・・・」

「カッコイイー」

「おおー」

「褒めてないよね? それ・・・・絶対に褒めてないよね?」

デェイチがちょっと怒った声で言う。

 

 

「さて、もうそろそろやめるか?」

良介がキリの良いという理由で怪談話を打ち切る。

「何だ?リョウスケ?怖いのか?ビビッているのか?」

チンクが挑発的な笑を浮かべて良介に聞く。だが、そんなチンクに対し、良介は冷静に指摘する。

「ちげーよ!大体いいのか?」

「何が?」

「だって俺たち・・・・」

良介は既に日が落ち真っ暗になっている外を指さす。

「これからこの暗い夜道を帰るんだぞ?」

「よ、よーしやめやめ!!ミンナ、カエルゾー」

良介の言葉を聞き、改めて自分達がこれから夜道を通って家に帰らなければならないという現実を理解し、震えながらチンクも怪談話の打ち切りに賛成する。

ヴィヴィオはなのはが迎えに来るので、良介を入れたナカジマ家の皆は帰ることにした。

「チンク姉、どうすんの?」

「何がだ?」

「メリーさんだよ・・・・家の前にいるかも・・・・それに赤いスカートの女の子も・・・・・」

「大丈夫だ。・・・・いざとなればノーヴェ、お前に任せる!!」

「ほぉーお化け相手に素手で立ち向かえと?」

そんなことを言っている間に家の前に着いた一行。

ナカジマ家の中は電気がついておらず、ギンガ達はまだ帰ってきていない様子だった。

そんなナカジマ家の前、門の辺りに人影らしきものがボゥっと見えた。

((((な・・・・ナンカイルー!!))))

チンク、ノーヴェ、デェイチ、ウェンディは人影を見て、震える。

(ん?あのシルエット・・・・もしかして・・・・・)

チンク達は門前に立つ人影に震えているが、良介はその人影に見覚えがあった。

 

「こうなれば先手必勝だ!殺られる前に殺る!!行け、ノーヴェ!!」

「ハァ!?マジで言ってんのかよ!?チンク姉!?」

しかし、大好きなチンクの頼みを断れないノーヴェは果敢にもその人影に殴りかかった。

「あーもー しゃーねぇ!」

「ちょ、待て、ノーヴェ」

良介は慌てて止めたが、間に合わなかった。

すると、人影の方も自分に向かってくるノーヴェに気がついたのか拳を構える。

人影に近づいたノーヴェはその人影がギンガであることに気がつき、拳を寸止めするが、ギンガのほうは勢いを殺すことなく、ノーヴェの腕と頭を掴み、ノーヴェの顔を家の外壁に叩きつける。

 

ドガッ

 

「ぐはぁ・・・・」

「ぎ・・・ギンガ姉様?」

「あら?暴漢かと思ったらあなたたちだったの?」

「い・・・痛い・・・・」

「壁が・・・・」

「ノーヴェの頭が・・壁にめり込んでいるっス・・・・」

ノーヴェの悲惨な状況にギンガは気にする様子もなく、反対にデェイチとウェンディは自分達が格闘タイプでなくてよかったと安堵していた。

(やっぱりギンガだったか・・・・)

良介は人影が何となく自分の女房(ギンガ)なのではないかと思っていたのだが、声をかける前にノーヴェが突っ込んでしまったのだった。

 

「ああ、それ私の電話よ。端末の調子が悪くてね・・・・家の鍵をなくしちゃって家に入れなかったの・・・・それで電話したんだけど・・・・あれから電話が繋がらなくなるし・・・・」

「繋がらなくなる」という言葉にギクッと身を震わすデェイチ。

「みんな、なかなか帰ってこないし・・・・夏でも日が落ちて一時間ずっと外はね・・・・荷物の番もしないといけなかったし・・・・蚊も多かったし・・・・」

ギンガはこめかみをピクピク引きつかせ、愚痴を言いながら玄関の鍵をあける。

「そういえば、アリサに桜花、ゲンヤのとっつぁんは?」

「皆が遅いから近くのコンビニで時間を潰しているわ・・・・私はジャンケンで負けてここで待つ羽目になったの・・・・」

「他の皆は鍵持って居なかったの?」

「良介さんとチンクがいると思ってお父さんは鍵を持っていかなかったの・・・アリサさんは元々家(ナカジマ家)の鍵を持っていないし・・・・スバルはまだ帰って来ないし・・・・」

「「「「ご、ごめんなさい」」」」

良介、チンク、ノーヴェ、デェイチは頭を下げてギンガに謝った。

 

 

その後、コンビニからアリサ達が帰ってきてちょっと遅めの晩御飯となった。

ナカジマ家に里帰りをしているため、晩御飯の仕度はチンクの他にギンガも務めていた。アリサも手伝おうとしたがお客ということで止められた。

「ギンガ姉様、ノーヴェの晩御飯は私が用意します」

ギンガを手伝っているチンクがそう言う。

「そう?それじゃあ宜しく頼むわね」

「はい」

ギンガはノーヴェの分の夕飯をチンクに任せ、残りの準備をしていく。

そして・・・・

「みんなーごはんよー」

ギンガの呼び声で食堂であるリビングに集まる一同。

「わーいー!!」

「ごはんだ。ごはん!今日はステーキだぁ!」

晩御飯、更に今日のメインデッシュはステーキということでテンションが高いスバルとノーヴェの大食らい二人組。 ちなみにスバルは何とか仕事を終え、無事に明日から夏季休暇を得ることができた。

高テンションでリビングの椅子につく大食らい二人組。

そこに、

「ノーヴェ、おまえの夕食はコレだ」

チンクから渡されたノーヴェの今日の夕飯はステーキではなく、大量に盛られたゴーヤサラダだった。

「マヨネーズはせめてもの情けだ」

ドンっ と、サラダの傍に置かれたマヨネーズ。

「何でさっ!?」

ノーヴェは自分だけがステーキではないことに憤慨する。

「お前が野菜を食わないからだ」

チンクに理由を言われ、強気に出れないノーヴェ。

「ぐっ・・・さ、サラダもちゃんと食べるからステーキをください・・・・」

皆がうまそうにステーキを食べるので、涙目になってチンクに頼み込むノーヴェ。

「仕方ないな・・・・ちゃんとサラダと一緒に食べるんだぞ」

「ありがとう!!チンク姉!!」

「はい」

「・・・・・」

ノーヴェに渡されたステーキは肉のステーキではなくゴーヤのステーキだった。

 

 

ナカジマ家に用意された寝室で良介とギンガは一緒に寝ていた。(桜花はアリサが面倒をみている)

「良介さん・・・・んっ・・・・・」

二人はここナカジマ家でも夜はお盛んで熱かった。

良介の体に残る傷痕に、丹念に、そして丁寧に、想いを込めてその柔らかな唇で口付けをし、紅く湿った舌で愛撫するギンガ。

ギンガ主導の行為の場合、行為をする前ギンガは、きまって良介の体に刻まれた傷跡に口付けをする。

それはギンガの愛情表現なのだ。そして特に傷跡はないのだが、良介の胸部をギンガは念入りに舌を這わせ、口付けをする。

良介の胸部・・・・そこはかつて自分が貫き、彼に致命傷を与えた場所。

だからこそ、ギンガは何度もそこを確かめるように念入りに良介の胸部を愛でる。

「ぎ、ギンガ・・・・・今日は・・随分・・積極的で・・・・激しくないか?」

「ええ、やっぱり立場は明確にしておかないといけませんからね・・・・」

紅く湿った舌で自らの唇を舌なめずりして言うギンガ。

その姿には妖艶な色気があった。

「ん?立場?一体何の?」

ギンガの言う立場と言う意味が分からない様子の良介。そんな良介に立場の意味を説明するギンガ。

「誰が、良介さんの妻であるかと言う事を・・・・。良介さんが誰のモノなのかを、ドアの前の妹達に・・・ね・・・・・?」

ギンガは横目で寝室のドアを見る。

そして、目を向けられたドアの向こう側には・・・・。

「ヤベェ、バレてる・・・・っ!!」

「さ、さすがギン姉・・鋭すぎるっス・・・・」

「うむ、愛の成せる技だな・・・流石ギンガ姉様」

「って言うか、逃げようよ、アリサさんやお父さんに怒られちゃうってば!」

「気づかれている時点でもう手遅れだと思うよ・・・・」

寝室の向こう側で、小声で騒ぐ良介の簒奪を企む泥棒猫候補達、もといナカジマシスターズ達。

やはり、夫婦の夜に興味があったようだ。

そんな妹達に見せ付け・・・・いや、むしろ聞かせるかのように、良介の上に跨り嬉声を漏らすギンガ。

その声を聞き、チンクは頬に手を当てる。当然、頬は真っ赤に染めている。ノーヴェとスバルは顔全体を真っ赤に染め、デェイチとウェンディも同じく顔を真っ赤に染め、頭から湯気を出し、気絶寸前になっていたりした。

 

こうしてナカジマ家の夜はふけていった。

しかし、この時、ナカジマ家の皆はこの後のお盆にまさかあのようなことが起きるとは誰一人思ってもいなかった。

 

 

おまけ

 

怪談の後のそれぞれの家

 

八神家の場合

 

「は、はやて・・・・」

夜、寝る前にヴィータが気まずそうにはやてに声をかける。

「どないしたん?ヴィータ」

「は、はやて・・・・ちょ、ちょっとトイレに・・・・・一緒に来てくれ・・・・」

「え?」

夜、ヴィータは一人でトイレに行くのが怖くてはやてに声をかけ、はやてと一緒にトイレにいった。

そして・・・・

「赤いスカートをはいた子供?」

「それはヴィータ、お前のことなんじゃないか?ハハハハハハ」

「ヴィータちゃん、意外と怖がりなのね?フフフフ」

後日その事をネタにシグナム達にからかわれた。

 

 

ナカジマ家の場合

 

「あ、あのチンク姉・・・・」

「どうしたノーヴェ?」

宮本夫妻の夜の営みを見学の後そそくさと退散をしているナカジマシスターズ。そんな中、ノーヴェがチンクに声をかけた。

「あ、あの〜 と、トイレに・・一緒に来てくれないかな?」

顔を赤くし、足をモジモジと擦りながら頼んでくるノーヴェ。

「やれやれ、しょうがないな」

チンクは仕方ないと言わんばかりにノーヴェについていくが、本当はチンク自身も一人でトイレに行くのが怖かったのだが、姉の威信を守るため、我慢していたのだ。

チンクの威信はノーヴェにより守られたのだが、ノーヴェ本人はそれを知る由も無かった。

 

高町家の場合

 

「ヴィヴィオ、一体どうしちゃったの?」

朝、ヴィヴィオのベッドを見たなのはは驚いた。

ヴィヴィオは夜、一人でトイレに行けずオネショをしてしまったのだ。

「だ、だって〜赤いスカートの女の子が・・・・メリーさんが・・・・・」

ヴィヴィオは涙目になりながら訳を話すが、

「え?赤いスカートのメリーちゃん?その子、ヴィヴィオのお友達?」

ヴィヴィオの言っていることがなのはにはイマイチ理解できなかった。

 

 

あとがき

ヴィヴィオと良介の怪談話ネタはブラックラグーンの特典DVDのネタから頂きました。

まぁ、良介君の場合、幽霊だったアリサを立体映像だと思い込んでいたため、幽霊に対し、かなりの耐久が有るのでしょう。

しかし、他のメンバーは意外と怖がりな印象を受けたので、このような形になりました。

プログラム体であるヴィータがトイレに行くのか謎ですが、食事もするし血も流すので、多分、トイレにも行くと思い、おまけに入れました。

夏の話はまだまだ続きます。

次回にいよいよあの人が登場します。

では、次回にまたお会いしましょう。




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