これは浜岡賢次先生の漫画「浦安鉄筋家族」の42発目 あっきゅー のパロディーです。(アニメでは13発目、単行本では3巻に掲載されています)

 

原作での番付は相撲の番付と同じですが、ここではチェスの駒のクラスに置き換えます。

キング(男の子) クイーン(女の子)

ダークルーク

ホワイトルーク

ダークビショップ

ホワイトビショップ

ダークナイト

ホワイトナイト

ダークポーン

ホワイトポーン

ポーン

と、以上のような階級になります。

登場人物の名前も当然変えています。

 

では、本編をどうぞ・・・・。

 

 

二十五話 サンポビヨリ 真昼の決闘

 

 

ある日の晴れた昼下がり、ギンガは乳母車に桜花を乗せ、とある公園へと散歩に出かけていた。

「そこよ!・・・・・」

「ダメよ・・・・頑張りなさい・・・・・・!!」

訪れたその公園では何かやっているのか、それとも何かあるのか、人だかりが出来ている。そして集まっているのは何故か皆、桜花と同じくらいの子供を連れた主婦のようだ。

「なにかあるのかしら?」

ギンガはそこに何があるのかを確かめようと人だかりに近づく。

「誰?あの人?メンバーじゃないわね」

「誰よ、あんた」

ギンガに気がついた主婦たちが一斉にギンガに対し視線を向けてくる。

「い、いえ何をしているのかなと思って・・・・」

主婦たちの視線を浴び、ギンガが恐る恐る答えながら、主婦たちが見ていたモノに視線を向ける。

そこで、ギンガの視線に映ったのは・・・・・

「あぐぐぐぐ・・・」

「うぎぎー」

二人の赤ちゃんが殴り合いをしていた。

二人のうち、一人の赤ちゃんがもう一人の赤ちゃんの髪の毛を手で掴みつつ、頭に噛み付き、のこったもう片方の手で唇を引っ張っている。

「レオン、そのまま噛みちぎっちゃいな」

「泣いちゃだめよ、アレル!!」

「酷い!何をやっているんですか?あなたたちはっ!?」

ギンガはその酷い光景を目にし、近くにいる年配の女の人を掴まえ事情を聞く。

「ベビーファイトだよ。泣くか泣かせるかの真剣勝負」

ギンガの問いにさも当然のように赤ん坊たちが何をしているのかを言う年配の女。

「えぼおー」

噛み付いていた赤ちゃんが対戦相手の赤ちゃんのこめかみに肘打ちをくらわし、勝負がついた。

肘打ちを食らった赤ちゃんは大泣き、ついでにそのお母さんも悔しさのあまりか泣いている。

「やったわ!!さすがレオン!!」

一方、勝った方のお母さんと赤ちゃんは両手を高く上げ、ピョンピョンとジャンプして勝利を喜んでいる。

「もういっぺんやらしてよ!!」

「奥さんみっともないわよ」

負けた方の赤ちゃんのお母さんは再戦を望んでいるようだが、その態度はあまりにも見苦しい。

そのため、別の主婦に抑えつけられている。

「いくら日中ヒマだからって自分の子供を使ってこんなことをするなんてあなたたちはバカですか!?」

余りにも酷い醜態に毒突くギンガ。

すると先程の勝負に勝った主婦がギンガに絡んできた。

「なにいい子ぶってんのよ!!憎たらしいわね、レオン、パンチよ!パンチ!!」

「あー!あー!」

「ちょっと変な挑発はやめてください!!」

「でぇー」

レオンと呼ばれた赤ちゃんのパンチが桜花の頬に当たる。

突然のパンチを食らったにもかかわらず、桜花は泣かず、それどころか一瞬目を細めたと思ったら、手に持っていた玩具でパンチをしてきた赤ちゃんの頬を思いっきり殴った。

「だぁぁぁぁぁ!」

「があぁぁぁー」

しかも一発殴ったあと、止めることなく、引き続き、玩具でその赤ちゃんの頭部を玩具で叩き続けている。・・・・よほど頭にきたのだろう。

「やぁぁぁぁぁ!」

「うわぁぁぁぁん」

突然の・・しかも玩具越しの反撃を受けた赤ちゃんは大泣きをしている。

「こら、止めなさい桜花!!」

「ちょっと!それ凶器じゃない!!」

ギンガが強引に桜花の手から玩具を取り上げて桜花はようやく殴るのを止めた。

「レオン君が泣いたわ!!」

「ダークビショップが負けたわ!」

周りの主婦たちはレオンと呼ばれていた赤ちゃんが泣いたのがよっぽど意外だったのだろうか驚いている。

「ダークビショップ?何のことですか?」

「ベビーファイトの番付だよ。今、泣いたのがダークビショップのレオン、九ヶ月」

先程の年配の女の人が「ダークビショップ」の意味と先程の赤ちゃんの紹介をする。

「負けてないわよ!!あの子凶器使ったじゃない!!」

レオンの母親はさっきの勝負の勝敗に不服らしい。

しかし、メンバーでもない桜花をいきなり殴りつけたのだから自業自得なのかもしれない。

「で、この子が同じくダークビショップのカール君、八ヶ月。ホワイトビショップのチャーリー君、七ヶ月。ダークナイトのジェシカちゃん、七ヶ月、ホワイトナイトのサイモン君、四ヶ月」

年配の女の人は上位実力者の紹介をギンガにする。

「出場者は十ヶ月未満ならOK。毎週正午からこの公園でやっているわ。あたしゃ、運営会長のスーザン・アンダーソンよ」

「奥さんのお嬢ちゃん強いわね」

「ルーククラスになれるかもよ」

周りの主婦たちは桜花を褒めるが、ギンガはそれを素直に受け止められなかった。

「や、やっぱりあなたたちは大バカよ・・・・」

ギンガはフルフルと小さく震えながら不機嫌を露にする。

すると、一人の黒い服を着た女の人がギンガの前に出た。

「誰がバカだって?」

「う〜」

その女の人が引いている黒いベビーカーには女の人と同じく黒いベビー服に黒い帽子を被った薄気味悪い赤ちゃんが乗っている。

「この子がダークルークのジェイソン君、六ヶ月よ」

スーザンがこの薄気味悪い子を紹介する。

「う〜」

「何か薄気味悪い子ね」

「この子は忌み数がかさなる日と時間に生まれてね。通称デビルって呼ばれているのよ」

「う〜」

確かに着ている服もそうだが、生まれて半年たった赤ちゃんには見えない不気味さがその子から滲み出ていた。

「たいていの子はジェイソンの目を見ただけで泣くわ」

「う〜」

「帰ります」

こんなくだらないことにこれ以上付き合う義理は無いのでギンガは帰ろうとする。

「ちょっと待った。一本やらせてみなよ」

スーザンがダメ元で一戦させようとすると、周囲の主婦たちもこのまま逃がすつもりはないのだろう。いつの間にか、しかも自然な形でギンガの退路を塞いでいた。

退路なく、やむを得ずギンガはこの勝負を受けた。

それぞれ向き合う二人の赤ちゃん。

「う〜」

ジェイソンは鋭い目で睨んでくる。

彼はいつも通り、自分が睨みをきかせれば相手は泣くと思っていた。しかし、今日の対戦相手は違った。

ジェイソンが相手の赤ちゃんを睨んだ瞬間、対戦相手は・・・・

「あんっ!?」

ジェイソンを上回る鋭い目付きと共になんと殺気をジェイソンにぶつけた。

ジェイソンは本能的に身の危機を感じ、

「うわぁぁ――ん!!」

大声をあげて泣いた。

「デビルが泣いたわ!!」

「うそ!!」

「えっ?えっ?どうした?何かあったの?」

ギンガは突然起こった事態についていけず、オロオロするばかりであった。

「奥さん見てなかったの?」

ジェイソンの母親に言われて、

「い、いつも変わらない顔でしょ・・・・?」

ギンガは桜花の顔を見るが、桜花はギンガにいつものように微笑みをかえす。

「これは大物ね」

「キング・・・・いえ、クイーンに相応しいわね」

「やめてください。だいたいキングとかクイーンってなんなんですか!?」

「ウチらはベビーファイトの頂点を男の子ならキング、女の子ならクイーンって呼んでいるのよ。その子こそ地上最強の赤ん坊なのさ」

「あなたの子供なら絶対にクイーンになれるわ」

「羨ましいわね」

「ちょっとこの子は普通の子なのよ!!」

普通の子じゃないと思われ、ギンガは声をあげる。それは母親である自分が戦闘機人であるため、桜花にも偏見を持たれたと感じたのだ。もちろん周りの主婦達はそんなことを知る由もないが。

「あたしゃ、別に変な子だなんて言ってないよ」

声をあげたギンガに平然とした態度で言うスーザン。彼女達からすれば何故ギンガがこうもムキになっているのかが不思議なのだ。

そこに一人の赤ちゃんが歩いて公園に入って来た。

「あっ!キングだわ!!」

「えっ!?」

「あの子がキングベイビーのゼウス・ライアン、八ヶ月。体重22キロ。ミッドの大魔神」

「八ヶ月で歩いているの!?それにあの子の親は!?」

「いるけど、いつも一人で歩いてくるね」

八ヶ月の赤ちゃんが歩行器無しに一人で立ち、しかも親の同伴なしに一人で公園に来たことにギンガは驚愕せずにはいられなかった。

「アアアアアア〜」

「な、なによ?その低い声は・・・・」

更にゼウスは八ヶ月の赤ちゃんとも思えない大地を揺るがすような低い声を出す。

「桜花ちゃん頑張って〜!!あの子が最後の砦よ〜」

一人の主婦が声援をおくる。しかし、それは声援というよりも桜花を煽っているかのようにも聞こえる。

「ふざけないでください!!」

あんな子とまともに肉弾戦なんてやったら、大切な我が子がケガをしてしまう。なんとしても止めさせなければ。ギンガがそう思っていた矢先、

「あっきゅー」

桜花はそんな親の心配を知らず、中指を立て、不敵な笑を浮かべて相手を挑発する。その姿から父親の良介の血を継いでいる事を何よりも証明していた。

「アアアアア〜」

その挑発にゼウスも怒ったようだ。

「奥さんこれはもう止められないよ」

ゼウスは桜花のベビーカーに近づくと両手を合せ、振り上げるとその勢いを殺さずベビーカーに叩きつける。

が、桜花は紙一重でそれを躱す。

ギンガが思わず止めに入ろうとするが、周りの主婦に止められる。

「離してください!!あのままでは本当に殺されちゃうわ!!」

「親の乱入は禁止だよ!!」

保護者たちも半乱闘化しそうな中、赤ちゃん達も戦っていた。

桜花はゼウスの首と腕に手をまわし、外へ体を傾けるとベビーカーの重さを利用し、そのまま倒れる。

桜花よりも背が大きかったゼウスはこれによりDDTをかけられる形となった。

DDTよ!凄い!!」

「ん?まだ泣いてないわ。試合続行」

スーザンはゼウスを確認すると、ゼウスは涙ぐんではいるが、まだ泣いていない。そんなゼウスに追撃の手が加えられる。

「はぁ!」

 

グキッ

 

「アアア〜!!」

桜花により腕拉ぎをかけられゼウスはとうとう声をあげ泣き出してしまった。

「どうやら勝負あったわね・・・・」

「新キング・・・・いえ、新クイーン誕生ね・・・・」

「ひ〜」

主婦たちが宮本親子の方を見ると、ギンガは桜花を脇に抱え、ブリッツキャリバーを起動させその場を急いで後にした。

その後、この公園の主婦たちの間で宮本親子のことは噂になり、ギンガはこの公園を散歩コースから外した。

ギンガ達の名前と住所がバレていない事がギンガにとっては幸いだったのかもしれない。

 

ちなみにギンガが公園に置き忘れた乳母車は後でへの28号が無事回収し、宮本家に届けた。

 

 

あとがき

銀魂に続き、浦安鉄筋家族とのコラボ作品です。

良介とギンガの子供ならこれくらい出来るだろうと思い、書いてみました。

クロスオーバー等が苦手の読者の方々申し訳ありません。

ネタが思いつかずに・・・・。

今後もネタが思いつかないときなどはこうしたクロスオーバーのような感じの話も出てきますが、何卒ご理解の上、今後もよろしくお願いします。

次回は宮本家にある問題が起きます。

では次回にまたお会いしましょう。




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