十七話 コモリノヒ 八神家に来た天使

 

 

「旅行?」

ある日、はやてから来た通信内容に良介は思わず声をあげた。

「せや、良介とギンガまだ新婚旅行に行ってへんのやろう?」

はやての言う通り、良介とギンガは結婚後、当時、妊娠中だったギンガの体調を考慮して、新婚旅行には行っていない。

その後も子育てと仕事でまともな時間を作れず、現在までに至たっている。

「ああ、そういえば行ってないなぁ・・・・」

はやてに新婚旅行の事を言われ、思い出したかのように言う良介。

「そうやろう?そこで、このはやてさんが、そんな二人に新婚旅行をプレゼントしたるで!!」

「でもなぁ、俺もギンガも仕事や娘の世話があるから二人っきりで旅行なんて無理だ」

「仕事は休みを入れればええやん!!娘さんも家で預かってあげるさかい、ギンガと二人でのんびりと温泉にでも行ってきたらええ」

「う〜ん・・流石にこれは俺一人じゃ決められないから、ギンガと話して、また後でかけ直す」

「そうか、了解や」

通信を切った後、良介はギンガとアリサとミヤにさっきまではやてと話していた旅行の件についての意見を聞いた。

「はやてさんのご行為には感謝しますけど、やはりこの子の世話がありますし・・・・」

ギンガはやはり良介と同じく、旅行よりも娘の世話を優先したいらしい。

「いいんじゃない?行ってきても・・・・」

一方、アリサははやての気遣いに賛成の様子。

「そうですぅ。リョウスケもギンガも仕事と赤ちゃんの世話でゆっくりする暇がありませんでしたから、たまにはゆっくりしてくるですぅ」

ミヤもアリサ同様今回の旅行話に賛成の様子。

「でも・・・・」

アリサとミヤの二人に言われてもギンガは渋っている。

「ギンガ、良介と二人っきりで旅行なんて、この機を逃したら当分は無理よ」

「・・・・・」

「それに私も他の世界である商談が入って、少し家を留守にしなければならないの」

「そうなのか?」

「ええ、でもその子の面倒ははやて達が見てくれるのでしょう?」

「え、ええ」

「だったら、ここははやての行為に甘えなさい。ミヤは私が連れていくから、二人でゆっくりしてくるといいわ」

「・・・・わ、わかりました」

結局アリサとミヤに押される形で、良介とギンガは遅れた新婚旅行に出かけることとなった。

 

 

「それじゃあ行ってくる」

「うむ、二人でゆっくりしてくるといい」

「お土産忘れんなよ、リョウスケ」

シグナムに挨拶をし、ヴィータにお土産を頼まれている良介。

出発の日、宮本夫妻ははやての家に自分達の子供を預けてから旅行に出発することになっていた。

「これがこの子のおむつとミルク、それから着替えです」

ギンガははやてに着替えやミルクが入った子供の荷物をシャマルに子供を預け、宮本夫妻は二泊三日の温泉旅行へと出かけていった。

「気ぃつけてなぁ」

はやて達は宮本夫妻の姿が見えなくなるまで手を振って二人を見送った。

 

 

朝一で来たため、赤ちゃんはまだ八神家の居間に敷かれた布団の中でスヤスヤと眠っている。

「それにしてもホンマかわええなぁ」

布団の中で眠る赤ちゃんを覗き込むはやて。

「はやてちゃんにもこんな可愛い時期があったのね?」

シャマルもはやてと共に赤ちゃんを覗き込む。

「そうやな・・・・あの頃はまだお父んもお母んも生きとった頃やな・・・・」

赤ちゃんを見ながら昔の事を思い出すかのように呟くはやて。

「ごめんなさい・・・・」

シャマルは慌ててはやてに謝る。

はやてにとって両親のことは悲しい思い出なのだろうと思ったからだ。

「ええで、シャマル。確かにお父んもお母んも、もうこの世にはおらへんけど、今はシャマル達や良介にギンガ、それにこの子がおるから寂しくないで・・・・」

はやては微笑みながらシャマルに語る。

「はやてちゃん・・・・そうね・・・・この子も八神家の一員ですものね」

シャマルもはやてに微笑みかえす。

 

 

やがて、目を覚ました赤ちゃんは自分の近くに母親の姿が見えないことに不安を感じたため、大声で泣き出してしまった。

突然の泣き声でヴィータとシャマルは度肝を抜かれ、はやては「どないしよう」とオロオロ、ザフィーラに至ってはいつの間にか逃亡をしている。

「ふむ・・・・」

様子を見ていたシグナムがおもむろに赤ちゃんを抱き上げ、以前ギンガがあやしていた時と同じように赤ちゃんをある一定の間隔で揺らすと赤ちゃんはピタリと泣き止んだ。

「さすが、シグナムその胸は伊達ではないっちゅうこっちゃな」

「くそ・・・・やっぱり胸か!?胸なのか!?」

赤ちゃんが泣き止んだのはシグナムのふくよかな胸のおかげかと思ったはやてはシグナムを褒め、ヴィータは睨む。

「ちょっ!!ちょっと待て!!胸は関係ないだろう!!胸は!!」

「ほら、シグナム、大きな声出さない、赤ちゃんがまた泣いてまうで」

「う〜主ぃ〜」

はやてから赤ちゃんのことを言われ、それ以上何も言えないシグナム。

 

先程、シグナムは胸のおかげというのを否定するが、それはあながち間違いではなかった。

その理由は長い髪とふくよかな胸、さらにあやし方が母親であるギンガと類似していたため、赤ちゃんは泣き止んだのだった。

しかし、その理由はあやしたシグナム本人も気づいていない。

「な、なぁシグナム。アタシにも抱かしてくれよ」

赤ちゃんを抱いているシグナムを見て、ヴィータが羨ましそうに言う。

「いいが、気をつけろよ。絶対に落とすなよ」

「わかってるよ」

恐る恐るシグナムから赤ちゃんを受け取ったヴィータ。

「やっぱりちっちぇな。赤ん坊ってのは・・・・」

赤ちゃんを抱き、改めてその大きさと重さを実感するヴィータ。

「ヴィータなんかお姉ちゃんみたいやなぁ」

赤ちゃんを抱くヴィータの表情は初めて妹が出来たことを喜ぶ姉の姿に似ていた。

「そ、そうか?お姉ちゃんみたいか・・・・えへへ/////

はやてにお姉ちゃんといわれ、いつも子供扱いされてきたヴィータにとっては年上扱いをされるのは一種の快感であった。

「ヴィータちゃん、次は私に抱かせて」

次にシャマルがヴィータから赤ちゃんを受け取ると、赤ちゃんはなぜかすぐにぐずり出してしまった。

ギンガから受け取った時はぐっすり眠っていたため、ぐずりはしなかったが、赤ちゃんは明らかにシャマルを怖がっている。

「え?え?ど、どうして?」

シャマルはいきなりぐずりだしてしまった赤ちゃんに困惑する。

すると、ヴィータがシャマルに強烈な一言を言い放つ。

「シャマルが腹黒だっていうのを本能的に察したんじゃねぇ?」

「こら、ヴィータ」

ヴィータのこの一言に「ガーン」という文字が背後に浮かび上がるのではないかと思うぐらいシャマルはショックを受け、気の毒なくらいしょげていた。

 

 

ところかわって、ミッドのとある温泉街にやってきた宮本夫妻。

予約を入れた旅館にチェックインを済ませて、部屋に荷物を置くと、早速、部屋に備えてあった浴衣に着替え、下駄を履いて温泉街を渡り歩いた。

昼間は数多くの効能がある温泉と様々な種類の風呂、温泉街の名物料理やお菓子を堪能した夫妻は、夕食時には旅館に戻り、夕食を摂ることにした。

部屋へと運ばれてきた二つの料理のうち、一つは標準サイズなのだが、残るもう一つは山のように盛られた特盛だった。

はやてが旅館を予約する際、ギンガの為に気を効かせた配慮だったのだが、誰がその特盛を食べるのかは伝えておらず、当然、料理を運んできた仲居さんは良介の方が特盛だと思い、良介の前に特盛の料理を置いた。

この時、まさか「この料理は妻の方です」なんて、言えるはずもなく、良介は黙っていた。

良介の機転でギンガの体裁は守られたのであった。

「こちらは当旅館のサービス品でございます。若いカップルまたはお年頃の夫婦のお客様限定の品でございます」

料理の他に仲居さんは赤い液体の入った二つのグラスを差し出した。

「食前酒ですか?」

グラスを見ながらギンガがこの赤い液体について仲居さんに聞く。

「まぁ、そのようなものです」

「それじゃあいただきますか」

夫妻はグラスに入った赤い液体(食前酒)を何の疑問も無く飲んだ。

「ん〜不味くはないが・・・・」

「変わった味ですね・・・・これは何のお酒なんですか?」

飲んだあと、その味の微妙さから良介は首を傾げ難しい顔をし、ギンガは仲居さんにこの食前酒の原料を聞く。

「すっぽんとマムシの血で作った特製酒で、精力剤にもなるんですよ」

「せ、精りょ・・・・////

「・・・・////

精力剤と説明され途端に顔を赤くする夫妻。まだまだ両者とも初心な所があるようだ。

「そうそう、“アレ”はこの引き出しの中に入っていますから、ご自由にお使いください」

仲居さんは部屋にある小さな物入れの引き出しを指差す。

(アレってなんだよ!?アレって!?)

良介は仲居さんがいう“アレ”に対して心の中でツッコム。

「では、ごゆっくり・・・・」

(出来るか!!こんな気まずい空気を作りやがって!!)

やることをやり、言う事を言って仲居さんは部屋を出ていった。

「・・・・////

「・・・・////

気まずい沈黙の空気が部屋を包み込む。

夫妻の顔は互いに赤い。それが羞恥なのか、それとも先程ほど飲んだ精力剤(食前酒)のせいか、はたまた両方なのかは定かではない。

「と、とりあえず席変わろうぜ?さすがにこの量は・・食いきれない・・・・/////

「そ、そうですね/////

互いに適量な料理の席に着くが、その後はやはり二人は無言。

「・・・・・////

「・・・・/////

このままでは折角の料理が冷めてしまう。

ここは旦那として引っ張っていかなければなるまい。そう思い長い沈黙を良介は破った。

「と、とりあえず、料理・・・・食おうぜ・・・・・冷めちまうから・・・・」

「そ、そうですね・・・・」

最初は気まずかったが、箸を進めていくうちに気まずい空気もだんだんと薄れていった。

ただ夫妻は知らなかった。

この料理の食材も殆どが精力を上げる食材で作られていることを・・・・・。

 

食後、旅館にある混浴の露天風呂に入り、二人仲良く夜空に輝く星を見ながら温泉に浸かり、互いの背中を洗いあって、夫妻は部屋に並べられた布団に入る。

「・・・・」

「どうした?ギンガ?」

ギンガは眠らず、布団の中で何かを心配している様子。

「実は心配事が一つありまして・・・・・」

「ん?」

「あの子・・・・夜泣きが激しいので、はやてさん達に迷惑が掛からないかと・・・・・」

「ああ、確かに・・・・」

良介は人差し指で頬をかきながら思い出したかのように呟く。

実際、良介もギンガも初めての夜泣きの時は突然泣き出した我が子にビックリしたのと同時に、どうすれば泣き止むのか狼狽して、次の日は完全な寝不足に陥った経験がある。

「ま、まぁ、はやては家庭スキルが高いから、何とかなるんじゃねぇか?」

「・・・・そうだといいんですけど・・・・・」

ギンガの心配は後に現実のものとなるが、この時の夫妻にはそれを知る由もなかった。

「そ、それよりもギンガ・・・・久しぶりに二人っきりになったわけだし・・・・その・・・・い、いい・・か・・?/////

恥じらいながら言う良介の言葉の意味を理解したギンガは顔を赤くするが、どこか嬉しそうだった。

実は良介もギンガも夕食後から体が妙に火照り、落ち着かなかったのだ。

それに良介がギンガを抱いたのは病院の時、一度だけでその後は妊娠中のギンガの体を考慮して一度も肌を重ねていない。つまり良介にとってもギンガにとっても久しぶりの営みなのである。

「し、仕方ないですね・・・・/////

恥じらうギンガから了承の言葉を得た良介はギンガの上に覆いかぶさる。

「ギンガ・・・・」

「良介さん・・・・」

二人の距離は段々と近づき・・・・。

やがて二つの人影は・・・・・。

・・・・・・一つに重なった・・・・・・。

 

 

良介とギンガが旅館の部屋で二人仲良くやっている頃・・・・・。

深夜、クラナガンの住宅街にある八神家に突如、赤ん坊の泣き声が響いた。

 

びぇえ――――ん!!

 

「うひゃあ!!」

「な、なんだ!?」

「きゃっ!!」

「むぅ〜」

「すぴ〜」

突然泣き出した赤ん坊の泣き声を聞き、ヴィータを除く全員が飛び起きた。

「こ、これが夜泣きっちゅうやつか?」

耳を抑えながら大声をあげて泣きまくる赤ちゃんを見るはやて。

「それにしても凄い声ですね〜」

同じく耳を抑えるシャマル。

「はやく泣き止ませねば近所迷惑になるぞ」

突然起こされて少々不機嫌なザフィーラが赤ちゃんを睨む。

その姿を見て赤ちゃんの泣き声はさらに増す。

「ザフィーラ、お前は外へすっこんでいろ。お前の姿を見ると、赤ちゃんが余計に怖がる!!」

シグナムにそう言われ、昼間のシャマル同様、ザフィーラはSLB(スター・ライト・ブレイカー)を食らったかのようなショックを受け、トボトボと部屋を出ていった。まぁ昼間殆ど赤ちゃんの世話をしなかったのだからそう言われてもしかたがない。

八神家の人たちはまず、おむつを変え、ミルクを与えるが、赤ちゃんは一向に泣き止まない。

「しゃーない、ここはシグナムに任せるわ」

「わ、私にですか!?」

泣き続ける赤ん坊の世話を押し付けられたシグナムは柄にもなく慌てふためいた。

「そうですね。その子、シグナムには結構懐いていましたし」

赤ちゃんにモテなかった腹いせか、シャマルは黒い笑みを浮かべながらシグナムに言い放つ。

「シャマル!!きぃ〜さぁ〜まぁ〜」

「それじゃあ私らはもう寝るわ。おやすみな〜シグナム〜」

はやては眠そうに欠伸をし、目を擦りながら寝室へと戻っていった。

「あ、主ィ〜」

「おやすみ〜」

シャマルはシグナムの部屋の周りに防音結界を張り、寝室へと戻っていった。

「クソっ、どいつもこいつも〜」

自分を見捨てた主やシャマルに悪態をつきながらシグナムは赤ちゃんをあやしはじめる。

そしてようやく泣き止んで眠ったのは空が薄明るくなり始めた頃だった。

「主もいつか子供ができればこのような経験もするのだろうか・・・・?」

「まぁー・・・・まぁー・・・・」

赤ちゃんはシグナムにしがみつき可愛らしく寝言を言う。

「・・そうだな、今だけ・・・・今だけは・・私がお前のママだ」

シグナムは微笑みながら眠る赤ちゃんを見る。その表情は騎士ではなく母のようであった。

 

 

朝食の時間の少し前、ヴィータが食堂に降りてくると、はやて、シャマル、ザフィーラは眠そうで、うっすらと目の下に隈を作り、何度も欠伸をしている。

そして何時もは時間に厳しい筈のシグナムの姿が食堂にはない。

「おはよう。はやて」

「ああ、おはようさん、ヴィータ」

「随分と眠そうだな?それにシグナムの奴、珍しく寝坊か?」

「夜、赤ちゃんが泣き出しちゃって大変だったのよ。それなのにヴィータちゃんったら全然起きないし・・・・」

シャマルがジト目でヴィータを見てくる。

「うっ・・・・そりゃあ、悪かった・・・・」

「シグナムはもう少し寝かせてやったって。明け方まで赤ちゃんの面倒を見取ったようやさかい」

「それよりもはやてちゃん今日の夜どうするの?」

「どうって?」

「今日、シグナムは夜勤当直だから夜、家には居ないわよ」

「ハッ!?」

シャマルの言葉を聞き、初めてはやては今日の夜シグナムが居ない事に気づく。

シグナムがいない中、今日の夜誰が赤ちゃんの夜泣きの相手をしなければならないのか・・・・・・。

ヴィータは多分起きないだろうし、シャマルではかえって大泣きをしてしまう恐れがある。

ザフィーラは・・・・犬だし・・・・。

「ここは、やっぱりはやてちゃんに面倒を見てもらうしかないわね」

はやてが対策を考えていると、シャマルに先制された。

「えっ!?」

このままでは今日の夜、はやては不寝番になってしまう。

そう思ったはやては、

「せや、なのはちゃんとフェイトちゃんに応援をたのも!!」

自分が不寝番にならないようはやてはなのはとフェイトを生贄にすることにした。

 

 

夜、何も知らないなのはとフェイトはヴィヴィオを連れ、八神家にお泊りという名目で誘われてやって来た。

ヴィータ同様ヴィヴィオも自分に妹が出来たと嬉しそうにヴィータと共に赤ちゃんの面倒を見ている。

フェイトもそんなヴィヴィオの様子を微笑んでみている。ただその中で、一人、なのはだけはショボンとしている。

シャマル同様、なぜかなのはが赤ちゃんを抱くと赤ちゃんはぐずり始めてしまうのだ。

この時はさすがにヴィータも空気を読んだのか、余計なことは言わなかった。もし、言っていればなのはが魔王化していたかもしれない。

その時、なのはを除く皆が引きつった笑を浮かべ、ショックを受けていたなのはを見ていた。

反対にフェイトはやはりシグナムと同じ、長い髪とふくよかな胸のおかげ?なのか、赤ちゃんには好かれている。

そのため、八神家の住人たちにとって今日の生贄はフェイトで決まったと心の中で一致した。

その夜、昨日と同じく赤ちゃんは夜泣きをし、八神家の住人の描いたシナリオ通り、フェイトが面倒を見ることになった。

「はやてちゃん、まさか私たちを家に呼んだのはもしかして・・・・・」

この光景をみたなのはが瞬時にはやてたちの思惑に気づいた。

「なのはちゃんとフェイトちゃんにはすまんと思うとおるが、私たちじゃ、あの子を泣き止ませることが出来ないんよ。頼みのシグナムも今日は夜勤で留守にしとるし・・・・」

「・・・・あとでフェイトちゃんにちゃんと謝っておかないとダメだよ」

なのはにきつく釘を刺され後日、はやて達(シグナムを除く)はフェイトに謝罪にいった。

そして・・・・

「非道いよ!!はやて!!私一人だけに赤ちゃんの面倒を押し付けるなんて・・・・おかげで次の日は寝不足で大変だったんだよ!!」

涙目になりながら声をあげるフェイト。

「そ、それはすまんと思うとる。でもフェイトちゃん子供好きやろう?」

「それとこれとは話が別だよ!!」

と、フェイトにきついお灸をすえられた。

 

その後、旅行先から宮本夫妻が帰ってきたとき、八神家の人たちは皆、母親であるギンガの偉大さを実感した。

「何やってんだ?アイツら?」

ヴィータにお土産の温泉饅頭を渡しながらギンガの手を握ってギンガを褒め称えているはやて達の行動に良介は理解不能といった感じだった。

「色々あったんだよ。・・・・色々な・・・・・」

良介から温泉饅頭の入った紙袋を受け取り、何やら疲れた表情をするヴィータに良介の疑問は深まるばかりであったが、そこはあえて追求はしなかった。

 

 

 

あとがき

今回は八神家の住人達の子守と宮本夫妻の新婚旅行を描いて見ました。

もう少し旅行場面を多く描いた方がよかったかもしれなかったのですが、ネタが思いつかず、一部ということになってしまい申し訳ありません。

今回初めて八神家の番犬ザッフィーが登場させましたが、今後もあまり活躍の場面は少ないでしょう。

ザッフィーファンの方々申し訳ない。

ミッドにスッポンやマムシが生息し、そう呼ばれているのかは謎ですが、漫画家 岩永亮太郎先生 作 「パンプキンシザーズ」ではドイツ風の架空世界にマムシが生息している模写があったので、ミッドにも生息している設定にしました。

では、次回またお会いいたしましょう。




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