第16話「不可逆のネクローシス-Sacrificial Necrosis-」



***

『巡り巡って、人は誰かに助けられて生きている。
だから君も、いずれ誰かを助けてあげなさい』



絶望と慟哭と共に綴られた、最後の手紙。
岡部達が懸命に足掻き、過去へ向かったバイト戦士が残した遺言。
可能性のない世界線では希望は絶たれ、彼女は自殺しました。
原作でも涙が止まりませんでしたが、アニメではダル達も手紙の内容を知り、
彼女が失敗した事は全員が知ってしまう事に。父親と知ったダルは辛かったでしょう。

思い出が消滅すると分かりながら、過去をやり直すべくDメールを送る岡部。

孤独の観測者の最初の決断、逡巡する岡部の胸の内を思うと胸が張り裂けそうです。
原因を作ってしまったのは岡部なので、余計に辛いんですよね。
過去を変えた結果、バイト戦士は過去で使命を果たし安らかに眠りました。
思い出もなく父親も知らず、ただ使命に生きた彼女は幸せだったのかどうか――

それは本人しか分かりませんが、彼女は未来の為に生きたのです。


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