「第1回、『良介に似合う武器はなんだろな?』のコーナー!」

 どんどん、ぱふぱふ。

「・・・何やってんだ、はやて?」

 今一体何やってんのかは、始まりの台詞見たらだいたい分かんだろ?
 愛しき我が家族が俺のために、なんかいろいろしてくれるらしい。

「何って、日頃私の心労を増やしてくれる良介に、ちょっとした憂さ晴r・・・ゲフンゲフン! 
大切な家族とのささやかな団らんを与えようっちゅうわけや!」

 すんげぇ良い笑顔をありがとよ。
 できれば、台詞と声色も揃えて欲しかったぜ。

「んで? 俺に似合う武器って、どういうこった?」
「いや、なんか「剣」と一言に言ってもいろいろあるやろ? 
あれこれ憶測が飛び交うなら、いっそのことひとつひとつ当てはめてみよかなと」

 うん。おおきなお世話だ。
 どう受け取っても、「俺を使って遊ぶ」以外に聞こえねぇ。

 こいつはさっさと逃げるに限るな。

「ちょい待ちや、良介の運命はもう決まっとるんよ。 おとなしく往生しぃ」

 畜生。ボスの前では「逃げる」コマンドが通用しねぇのか!
 俺の抗議を無視して何かを取り出すはやて、素晴らしいスルーだ。

「それでは、まずは原点に戻って最初の武器は、RPG初心者の心の友『木刀』や!」

 どどんっ! という音と共に?マークの書かれた黒い箱から「俺に似合いそうな武器」を取り出すはやて。
 紙切れをまき散らしながら、ミヤが周囲を飛び回ってます。
 いたのね、お前。

「・・・っておい! 最初がソレかよ!?」

 確かに「武器」ではあるんだろうが、せめて刃の付いた物にしてくれよ!

「いややわ良介。 あの甘酸っぱい日々の血と汗とその他もろもろが染み込んだ、青春の思い出の一品やない」

 うん、確かにそうだね。 そうだけどな、はやて。
 所詮世の中ってのはビジュアルが物を言うんだぜ? ガン○ムとザ○みたいに。

「それやったら、これはどうや?」

 心底残念そうな顔ではやては木刀を「似合う」と書かれたコーナーに置く。
 いつのまにそんなの作りやがった。 あと似合うのは決定事項化よ。

「ライ○・セーバー!!」

 うおおおおおおぉぉぉい!!?

「なんや良介。そんなに嬉しいんかいな?」
「んなわけあるか! な・ん・で木刀の次がそんなハイテクな代物なんだよ!」
「ビジュアルがどうとか言うから・・・」

 極端すぎるわ!
 ついでにそいつにも厳密な意味で刃は付いちゃいねぇ!!

「まあま、物は試しや。 持ってみいや」

 う、確かにこれは少し憧れてたからな・・・。
 あの独特な作動音とか剣捌きとか、ぜひとも本物でやってみたいと思ってたんだよな。

 受け取って、起動させる。
 おぉ! 映画と瓜二つな出来映え!!

「こいつは良い仕事してんな。 んでどうだ、似合うか?」

 適当に振り回してから、はやてに向き直る。
 コレ良いな・・・、ちょっと欲しくなってきた。

「う〜ん、似合うっちゅうか・・・良介のスタイルにはあわんなぁ」

 まあ、魔法相手には難しいものがあるな、フォースが使える訳でもねぇし。

 そんなこんなで、いつのまにか「似合う・似合わない」の話しから「実戦にどう耐えうるか」に変わっていった。
 途中でシグナムが「レヴァンテインはどうだ?」、と割り込んでくるまでこの会話は進み、
  結局ジェ○イの剣は、「似合わない」コーナーに入れられた。

「で、そこで何か言いたげな執務官はなんなんだ?」

 部屋の端っこで期待する感じでもじもじと出番待ちしてる金髪娘が居たんで声をかけてみた…

「えっとね、良介が新しい武器が欲しいって聞いたから…
 シャーリーに頼んで(脅して)作ってもらったんだ!」

 声をかけたらかけたで凄く輝いた笑顔で話しだし、手に持った物を渡して来た。

「バルディッシュか?」

「うぅん…”パ”ルディッシュ!」

「パチもんかい!!!」

 思いっきりパチもん臭い名前だなぁ…
 普通”二代目”とか”改”とか”MK−2”とかつけねぇか!?
 しかも良い笑顔で言いやがるし…

「で、でも性能は同じだよ!
 しかもAIは私を元にしたし、声だってちゃんと私が吹き込んだんだよ!!!」

 顔にでてた見たいだなぁ…
 なんか必死な顔でしがみついて来やがった…
 しかもコノデバイスのAIはフェイト仕様かよ…
 マニアに売ったら良い値段しそうだなぁ…(ニヤリ)

「う、売っちゃだめだよ!!
 リョウスケならと思って色々な台詞吹き込んだんだから!!(台本は某オペレーター作)」

 また顔に出てた見たいだなぁ…
 あと其処のプチたぬき!

 『そのてがあったか!!』

 てな事言ってシャーリーに連絡しない!!!
 あと他の連中もだ!!!



       ただいま同様の行動してる人間を止めてます



 なんとか鎮圧した…
 最後は

「良介には私以外の娘(デバイス)は要らないんです!!!」

 とのミヤの一言で結局はAI消去の後にバルディッシュの予備パーツとする事になったがなぁ…
 フェイトのヤツはな涙目だったが…
 しかし今回は「似合う・似合わない」以前に「それ以外」ってな箱行きになったなぁ…





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