Side ???
今日は、バレンタインデー。
でも、だれもこない…。
今日はバレンタインデー。
でも、だれもいない….
今日はバレンタインデー。
でも、仕事…。
今日は、バレンタインデー。
…泣きたくなったけど、書庫の整理頑張らなくちゃ。
今日はバレンタインデー。
あれ? これは…?
今日はバレンタインデー。
…よし、クロノに連絡だ。
そんな呟きが、無限書庫から聞こえてきたそうな…。
Side女司書
宮本さんから聞いたのですが、今日はなんでもヴァレンタインなんだそうです…
本来の言われは違うそうなのですが、司書長が長い事関わった世界では愛する人にチョコを渡し告白する日だそうです…
そこら辺の違いは日本の伝統とか何とか…
でも!
”愛する人”にチョコを渡して”告白”する日
との一文には心惹かれました!!
なので告白するためにチョコを作って来ました!!
「この無限書庫にあった『愛する相手を一撃必殺料理全集』を使って作ったチョコで必ず司書長のハートを射止めて見ます!!!
そしてそして…
えへへ…」
そんな事を呟きつつ、彼女は無限書庫へ出勤するのだった…
だぁぁぁぁぁぁっ!!
お前はなんなんだ一体っ!?
暗い暗い! いくらなんでも暗くなりすぎっ!!
あ、それと『手作りチョコ』は懲りすぎた作りにさえしなければ、どんな男でも(俺以外は)落とせる必殺の攻撃だぞ。
まさにその威力はSLB!
・・・成功することを祈っているぞ。
「いきなり叫ばないでくださいっ。そして、その励ましは誰に対してなんですかっ! どうしたって言うんですかいったいっ!?」
「気にするな! また例の電波が俺につっこめと指令を出したんだ!」
「訳がわかりませんよそれー!」
と、姉妹続けてのツッコミはさておき、俺たちはまたもやピンチだった。
後ろには、数にして20体のガジェット、しかもこちらは疲弊しきっていて、戦闘による状況の打破は困難。正に絶体絶命だった。
待て待て、落ち着け俺っ!
俺の自慢の灰色の脳細胞は、こんな窮地を幾度となくクリアしてきたではないかっ!!
考えろ! 考えろ俺!!
…ポクポクポク…チーンっ!
よし、これだぁぁぁっ!!
「ルーテシアっ!! 転移魔法で俺たちをここから移動させられるかっ!?」
「ごめん、まだ魔力が回復しきってないから無理…」
ダメかぁぁぁっ!!
「先輩っ。 他力本願にも程があります! もうちょっと自分で何とかしようとか思わないんですかっ!?」
「うっさいっ! それが出来るならとっくに何とかしとるわっ!!」
…しかし、悔しいがティアナの言うとおりである。
他人様の力を当てにしまくるなど、孤独の剣士たる俺のやる事ではないっ!ならばもう一度っ!
…ポクポクポク…チーンっ!
よし、第二弾キターーーー!
どっか急な曲がり角に急に入ってやりすごす!!
ほら! よくアニメとかでやっているあれだよあれっ! あれなら今の体力でも充分に可能だ!やったぜすごいぜイカスぜ俺!!
半分、現実逃避も混じったような方法を言い出した俺に、もはや呆れて言葉も出ない面々は置いといて、を! ちょうどそれらしいのが!
俺たちは、そこに瞬間移動を思わせるようなスピードでそこに入り込む! その横を気付かず通り過ぎていく。ガジェット集団。
そのまま少し待つが、戻ってくる様子は無い。完全にやり過ごせたようである。
…嘘だろ? 上手くいっちゃったよオイ。
「…自分でもどうにかなるとは、思ってなかったんですね」
そんなギンガの的を得たツッコミは聞かなかった事にする。
「それはそうとミヤモトサン。さっきのフェイトサンのこと・・・。イッタイドウイウコトデスカ・・・?」
一息つけるかと思った途端、リボルバーナックルを突きつけながら俺に迫るスバル。
その言葉に反応し、一緒に迫るツンデレガンナーとお姉ちゃん。
お、お前ら、頼むからその単色の目はやめてくれ。マジで怖いっ!
「わ、解った。ちゃんと説明する! するから・・・話を聞けぇぇぇっ!!」
「・・・なるほど、そういうことだったんですか」
「あぁ、だからフェイトはこちらの味方だ。間違えても攻撃したりするなよ?」
「う〜ん、でも、キャロやるなぁ。フェイトさんを説得するなんて・・・。宮本さんに段々と思考が似てきてたからなぁ、あの子」
「おっさんと同じような事言うな!」
俺に対して突き付けられた姉妹のリボルバーナックルや、ダガーモードのクロスミラージュに怯えながらも、
何とか108部隊での出来事を説明し終えた。
や、やっとこいつらの目にハイライトが戻ってきてくれた・・・。
正直、寿命が何年か縮む思いだったぞオイ。
「・・・先輩。お願いですから、うちのフルバックに変なことを教えないでもらえますか?
あの子が先輩みたいになったらどう責任を取るつもりなんですか?」
・・・なぁ、ティアナよ? それはどういう意味だ?
「まぁまぁ・・・。でもこれからどうするつもりです?
さっきの話の通り、私達は一旦下がって宮本さんとアギトちゃんの二人で逃げるにしても、どこか行くあてはあるんですか?
私としては、もう一度108部隊に隠れててもらっても構わないんですが」
その気持ちは嬉しいが、さすがにあそこにもう一回行くのは危険である。
はやてとミヤによって、あいつらなら誰でも普通に出入り出来るという事が既に証明されてしまったわけだし。
それに、俺としてもこれ以上おっさんに迷惑をかけたくない。
だが、それ以外となると・・・うーん、特に無いんだよなぁ・・・。
さっきはああ言ったが、ここは聖王教会にでも身を寄せるべきか?
あそこなら、少しは時間が稼げるだろうし。
そんな事を考えていると不意にスバルが何かを思いついたようにこう言った。
「そうだ! 宮本さん、もしあてが無いなら六課に来ませんか? 今、なのはさんたち居ないですし」
「バカっ なのはさんたち戻ってきたらアウトじゃない!
それに忘れたの? 先輩は今、指名手配がかけられてるんだから。
管理局の施設で預かるのは『捕まえてください』って言ってるのと同じよ?」
確かになぁ、六課ってのは俺も考えたが、なのは達がずっと外に出ずっぱりとかじゃなければ、正直危なすぎである。
てか、そもそも俺は指名手配されてるわけだから、管理局の施設に行ったとしても・・・へ?
指名手配っ!?
「ちょっと待て、ティアナ。指名手配ってなんだ?」
「え、先輩知らないんですか? 今、地上本部が先輩を捕まえようと躍起になってるんですよ?」
・・・はぁっ!? なんだそりゃ? そんな話、初耳だぞ!
「なんでも、先輩が中心になって起きている事態を鎮圧するためだそうです。
あと、なのはさん達があちこち飛び回ってるのも、一緒にごまかすために大規模な合同軍事演習って形で追いかけるそうですけど・・・、
ほんとに知らなかったんですか?」
寝耳に水とは正にこの事である。
横を見るとギンガもそんな表情を浮かべていた。
おいおい、マジかよ? つか、俺は今回は特に何もしてないぞ?
ほぼ一方的な被害者のはずだぞ!? ・・・多分。言ってて自信ないけど。
そんな事を考えているとふと横に気配。
そっちを向くと、なぜかガジェットV型が一体居た。
・・・よし、落ち着いて考えようか。
今居るのはこのV型一機だけ。他の機影は無し。
さっき、俺たちを追っかけていったガジェットの中に、このV型は無かった。
つまり、一機だけ遅れてきたってわけなのかな?←結論
・・・逃げろぉぉぉぉっ!
俺たちが事態を察知し、逃げようとした瞬間にはV型は既に攻撃体勢に入っていた。まずいっ!。
そう思った次の瞬間!
「アルケミックチェーン!!」
「紫電・・・一閃!!」
その掛け声と同時に、V型は爆発。見事に破壊された。
この攻撃は、もしや!
「良介さん、遅くなりました!」
「大丈夫ですか? 怪我とかしてませんか?」
そう、108部隊から別行動をしていたライトニングの二人。
エリオとキャロだった。
「きゅくるーーー!!」
あ、お前も居たんだったなフリード。・・・痛い痛い! 忘れてないから頭を噛むなっ!
すいーとうぉーず りざると
現時刻 17:18
廃棄都市部 地下水道
ガジェットを見事振り切る
ひぐらしが鳴きそうになる
指名手配されている事実に驚愕
一機だけはぐれたV型出現→エリオとキャロによって一蹴
エリオとキャロ&フリード、良介と無事合流
取得アイテム
痺れ薬入りクッキー(7枚)
新しい服(着物風)
アギト
指名手配の事実
八神一家、六課に到着。
部隊副隊長のお小言を聞き流しつつ、状況把握のための作業開始
盾の守護獣、逃げ出すタイミングを算段中
金色の死神
白の魔王と剣の騎士と戦うべきか悩む
が、孤独の剣士の保護を優先。
その場を離れ廃棄都市部へ
白の魔王
剣の騎士とドックファイト継続中
が、いい加減にイライラし始めている
剣の騎士
バトルマニアの本能が燃え上が(略)
湖の騎士
首都近くまで到着
そこからクラールヴィントにて探知開始
地上部隊
突如出現したガジェットの集団(約20体)と交戦開始
最強のメイドさん
独自の情報網から、ご主人様の現状を把握
ここまで大事になっているのに、連絡一つよこさない事に対してかなりのご立腹→全力全開のポルターガイストアタックフラグ1成立
2/14終了まで
―6時間42分―
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