To a you side 外伝M 魔法少女と孤独の剣士 続裏話



※この物語は魔法少女と孤独の剣士裏の続編です。
To a you side本編およびTo a you side 外伝M 魔法少女と孤独の剣士を先に読まれると、よりお楽しみ頂けます。







「すごい蔵書の量ですね、さくらさん」

「ここはこの国で一番大きな図書館だからね。
でも、よかったの?
ご主人さまを置いてきちゃって」

「いいんです。
あの馬鹿もたまにはあたしのありがたみを噛み締めてもらわないと」


今日さくらさんについてこの王立図書館にやって来ている。

あの人をサポートするために私はいろいろな知識を学んでいるところだ。

いろんな本を読むようになった。

あと、はやてちゃんも来るはずだったんだけど、
管理局のほうのお仕事があったみたい。


飛行機のチケットが無駄になっちゃうってなのはに話したら
それなら……って紹介されたのがあの人。

代わりに来る人が見つかってよかった。

一緒に来たあの人も本には目がない。

さすがに国外で貸し出しさせてもらっても返却は出来ないから、
時間いっぱい本にかじりつくみたい。



「それじゃ私は忍に無事に着いたことを連絡してくるわね」

「はい、それじゃあたしは読む本を探しに行ってきます」
















ところ変わって月村低


「まさ、まさか、あのふた、二人がそんな……」


月村の様子がおかしい……

ノエルも先ほどの電話の後、固まってしまい返事すらしない。


「何かあったのか?」

「な、なの……侍君、侍君が」

また宮元か

「落ち着け、
事件か? 事故か?」


それともまた女性がらみの騒動か?

あいつが起こす騒動などいつものことで
さほど驚くことでもないだろうに……

いや数年前の騒ぎは世界すら超えたらしいからな
今回もそのスケールか?


「そうだ、ノエルっ!
車をって、フリーズしちゃってる!
大丈夫!?」


「道理で返事がないと……」

「あぁ、もう自分の足で行くっ!」


とりあえず出かけるのならばこの電話は留守電にしておくか。

む、携帯が鳴っているようだが……


画面にはさくら、とあった

そういえばあいつも一緒に王立図書館とやらに行くと言っていたな。
あいつも本の虫だからな、
本に夢中で鍛錬をサボってなければいいが


「月村、電話だ」


「今は侍君のことで忙しいの!
あとでかけなおすからっ!」


言い放つなり電源を切ってしまった。




電話をしまうと月村は飛び出していく

しかたない、
追いかけて落ち着かせた後事情を聞いてみるか



























なのはとのテレビゲームには惨敗

今は普段は恭也がいつも座っている縁側で
ワンカップを引っ掛けながら赤く染まった空を眺めていた。

安酒だが夕日をつまみに飲むのも悪くない。


「……たく、いい気なもんだな
これがあの高町なのは教官の素顔だと知ったら、皆驚くだろうな……」


そして俺の肩になのはが寄りかかり寝息を立てている。

多少体が大きくなったからといっても、
まだまだ子供だ。


「俺はいつまで――こんな関係を続けるんだろうな……」


こいつと初めてあったのは、じじいとの一騎打ちのときだったか。

そのあともフェイトとレンの事件、はやてとミヤのこともあったな。


もし、俺がこの町を出ることになったとしても、
やすやすと断ち切れない縁がいくつも出来た。


俺の右手はなのはの頭をゆっくり撫でている。


「――傍にいるのが当たり前になってるのかも、な……」

やけに幸せそうに緩んだ顔を見ていると
むしょうに放り出したくなったが……

これも『一日相手をしてやろう券』の範疇か、と思い直した。




空を見上げて
また一口酒を飲む


「こんな一日の終わりも──悪くないかもな」








「終わるのは一日だけではないぞ」


ふと、声がしたほうに目を向けてみると



「その命ここで絶ってやろう」


幽鬼が立っていた




「落ち着いて高町君!」


ついでに恭也の腰に月村がへばりついていた。



何してんだあいつら……?

そして恭也から湧き出るあの禍々しい殺気は一体……?

「月村……
どういう事だ?」

「侍君がなのはちゃんと恋人同士になったって言ったら……」

「この剣は護るための剣だ
そして今は、妹を護るための剣だ……」


……あの電話か!
よりにもよってなのはのことになったら冗談が通じないこいつに伝わるなんて。

しかも告白したって冗談は言ったが、恋人になったとは言ってねぇ!


「おい、起きろなのは!」

「んーんみゅー……」

「あの兄貴に俺たちのことを説明しろっ」

「水……」


なのはが手元にあったカップに手を伸ばし一気に飲み下す
「ってそれ酒!」

「っ──ゴホゴホっ」

一気飲みした酒に咽たのか下を向いて咳き込む

そしてみるみるうちになのはの顔が、首筋までが真っ赤に染まっていく


ゆっくり顔を上げたなのはの表情は──これ以上ない、笑顔


「にゃははーおにーちゃん大好きー」

顔を真っ赤にしたなのはは
俺の腰にしがみついて来る


「待て、今はやばい!
今だけはやばいんだ!」

「あ……本当に相思相愛だったんだ……
冷静になって考えたら冗談だって思ってたんだけど……」


コレをどう見たらそうなるっ!


恭也は恭也でブツブツと呟きかけてくる

「ふらふらといなくなったり、旅に出たりと、
とーさんみたいな相手になのはが惚れるとは、これもかーさんの血筋か……」



そういうと背に差した小太刀をゆっくり抜き放つ

腰に差してるのは月村が邪魔で抜き放てないのか




必死に思考を回らせる

一歩、また一歩と月村を引きずりながらこちらに向かってくる鬼



「だが、とーさんのようだからこそ、なのはをやすやすと渡すわけにはいかん……」



逃げ出したいがこっちも腰になのはがしがみついて立ち上がれんっ!


「冷静になれ、恭也!
なのはは酔っ払って……」

「ほう、酔わせて何をするつもりだったのだ?
まさかお前がそんな男だったとは思わなかった……俺も人を見る目が曇ったか……」


いかん、聞く耳もたんどころか悪化しやがった

習慣で剣を求めて手が腰に行くが、そこには剣はない。

行き着いた先といえばなのはの頭だけだ。

そうだ、ミヤは……はやてと一緒に管理局か、使えねえ!

前もこんなことがあったような……

そんなことよりも!
何か、何か武器はないかっ!?



「いずれ貴様はなのはを悲しませる……
だからこそ、ここで……」










……そうだ!



なのはの胸元から赤い宝石を奪い取って

″What!?″

何か聞こえたがシカトして振りかざし叫ぶ




「倒れろぉっ!」

「杖になれっ!」




甲高い音が鳴り響く















<後編へ続く>

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あとがき
郷に入っては郷に従え
これも日本の文化でしょう
というわけで、リョウさんのHTMLの型で投稿させていただきました。
別の言い方をするとパクrうわなにをするやmくぁwせdrf

ちなみにこれはパラレル世界でのお話、本編が進むと差異が出て来ると思います。
そのあたりご了承ください。










(リョウ様用の強制)特別感想コーナー(ダークバスター様の許可有



グットじゃないですか( ̄ー+ ̄)
我が本編では多分最終章に位置する恭也との決着が、此処で見られるとは!
なのはがイイ感じに酔っているので、御馳走様です)ぇー



















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