第574話 ポートガス・D・エース 死す





※今週号のワンピース・・・エース(ToT)

※良介。今週のワンピース、志半ばで散ったエースがずっと引き摺っていた「自分は生まれてよかったのか」という問い、
これについて思うところがあればぜひ聞かせて欲しいんだが?


エース「……もう…大声も出ねェ……ルフィ、おれがこれから言う言葉を……お前、後からみんなに……伝えてくれ」

エース「オヤジ……! みんな…! そして、ルフィ……」

エース「今日まで、こんなどうしようもねェおれを……鬼の血を引く、このおれを……!


「愛してくれて……ありがとう」



――ビブルカードが燃え尽き、エースの命もまた燃え尽きた。
火拳のエースが火に焼かれて死んだのは因果か、はたまた彼の死の在り方なのか。

事実なのは、ポートガス・D・エースという一人の男が、この世を去ったのだという事。

志半ばではあれど、無念も未練もあれど、その死に顔だけは安らかに。
命がけで救いに来た愛する弟の胸の中で、彼は死亡しました。


ワンピースでは実質初となる、現実での重大な人物の死亡。
ルフィの努力が初めて報われずに終わる結果となりました。
彼を庇った形で死にましたが、ルフィもまた命を削って戦い抜いた末の全力でした。
後悔は多大にあるでしょうが、今の彼にこれ以上は望めなかったでしょう。

エースが求めたものは、決して名声ではなかった。
欲しかったのは「生まれてきてもよかったのか」、ただ一つ。
この答えを見つける事が出来た、それだけが救いです。

彼は人生に悔いなくこの世を去りましたが、残された人達はそうはいきません。
特に目の前で大事な兄を失ったルフィの心には、癒す事の出来ない大きな傷を生みました。
白ひげも助かる身体ではなく、待ち受ける死を前に大きな悲しみを残す結果に。
ここまでの描写があった以上、もはや復活はないでしょう。

この戦争は果たして、何処へ向かうのでしょうか――



レビューへ戻る