StS After -Sibling Knot- Sister's High































──高くそびえる



壁が迫るのは



乗り越える力が



君にあるから──
































Ready?
































目が覚めた時、私はまだ生きているのだと実感した。


呼吸の度に身体が軋む。あれからどれ程時間がたったのかは定かではないが未だ私の機能は万全ではない事は容易に認識出来た。


染み一つ無い天井を見ながら起き抜けの頭で思考に埋没していく。

私は確か……いきなり復活した怪人に腹から胸にかけてを思いっきり蹴り飛ばされたんだ。

ならココはおそらく局内の医療施設。誰かが私を発見してくれたのだろう。


そういえば意識を失う直前に私の前に誰かいたような……




──ガラッ




扉を開く音が室内に響いた。

私は仰向けの体を起こそうとして、やっぱり辛かったので首だけを音の方へと向けた。




「ティアナ、目が覚めたんだ。良かった、心配したんだよ。」




そこにはお見舞いの品と思われるフルーツの盛り合わせとやたら大きなビニール袋を提げたフェイトさんが立っていた。



































「すみません、フェイトさん」




開口一番、私はフェイトさんに謝罪した。




「ん?  どうしたの?」



「その……犯人を逃がしてしまいましたので……




まったくもって不甲斐ない。 彼処にいたのが私じゃなくフェイトさんならきっと捕まえられていただろう。


自分の弱さに腹が立つ。




「ティアナ……




フェイトさんは何かを言いかけて口を閉ざした。

フェイトさんは賢い人だ。それに加えてとっても優しい。表面上ではなく内面まできっちり出来た人だ。

だから私に対する言葉を一つ一つ、真剣に選んでくれているのだろう。


兄さんを侮辱した人が上官だったなら私はここで罵声を浴びせられていたに違いない。




「ティアナ……ティアナはよくやったよ。」




ほら、やっぱり。フェイトさんは私を責めたりしない。それは分かりきってた事だ。




「クロスミラージュの映像記録も見せてもらった。

最初は……まぁちょっと早計だったかも知れないけど、その後はきっちり対応してしかもちゃんと勝ってたよ。」




だからこそ、あそこまで追い詰めておいて確保仕切れなかった私をフェイトさんは責めていいのに、この人はそれをしない。

それがたまに、私には辛い時がある。

いっそ「お前の責任だ」って言われた方がこういう時は楽だしその後のやる気も出てくる。

下手に慰められると逆に惨めだ。


私の魔法は既に私だけのモノでは無い。兄さんの、なのはさんの、昨日の事で言えば更にスバルの魔法でもある。

それを生かしきれなかった事も堪らなく悔しかった。




「最後は結局逃がしてしまいました。それに、ただでさえ忙しいのにこんな寝たきりだなんて……迷惑かけて……



「ストップ。そこまでだよ、ティアナ。ティアナは落ち込むととことん行っちゃうのが悪いクセだ。

大丈夫、あれからまだ半日くらいだから。それにクロスミラージュの映像記録があるからあの書類の大半は必要なくなったんだ。

迷惑どころか私は感謝してるんだよ。これから本格的な捜査に入れるしね。」




だから気にするな、とフェイトさんの目が語っていた。




「それに、このまま敗けっぱなしのつもりじゃないんでしょ?」








それは……









「もちろんです。」






無論だった。

やられっぱなしで黙っていられるほど私は柔な根性も無いし、そんな鍛えられ方もしていない。

なんと言っても私の師匠は不屈の心を持つエースなのだ。






なのはさんから教わった魔法は、


スバルが分け与えてくれた魔法は、


兄さんの魔法は役たたずなんかじゃないし、どんな相手にも負けたりしない。






だから次こそ、それを証明してみせる。






「うん、いい顔だ。もう大丈夫だね。」





フェイトさんはそう言うと籠の中からリンゴを取りだし、ビニール袋から大きなおろし金を引っ張り出した。





































大きなおろし金を引っ張り出した。





































…………大きな……おろし、金……



































ちょっと待って、なんでおろし金?  しかもなんか、大きいし、絶対サイズおかしいよ、それ!  

普通果物ナイフとかだよね!?  そのビニール袋の中って何が入ってるの!?

なんかよく見たら中ちょっと赤黒いような…………

ちょっと待って。待って待って、ウェイト、ウェイトさんフェイト……じゃなくてフェイトさんウェイト Fate wait. Just a moment!





ここは私が




「やっぱりフェイトさんはいい人」





みたいな事いって締め括る場面でしょ?  なんでいきなりそんなん出てきてんのよ!

しかもなんか所々おろし金が明らかに果物とか大根とか以外の物を下ろしたような色してるし……サイズもなんか小動物とかにぴったりな感じで……

例えば……フェレット、とか…………いや、むしろ人の頭、とか…………




「ん?  ティアナ、どうしたの?」




私の視線に気づいたフェイトさんが訊いてきた。や、どうしよう、コレ。訊くべきなんだろうか…………










無言の間が

無音の空気が

無性に本能が告げる











──お前死にたいのか──

──状況をよく考えろ──

──これでDEAD ENDなんて──

──笑い話にもならないぞ──







マズイ。なんだか分かんないけど絶対マズイ。訊いたらきっと終わる。私と一緒にこの話も終わる。

せっかく助かったっていうのに今度は死因「もみじおろし」で終わる。私は確かに幻術使いだけどあんなにゴツくない。

…………や、何の話をしてるんだ、私。あんなにゴツくないって一体誰のことを……いや、今はそんな事はどうでもいい。

今再びの窮地をなけなしの智力を絞ってどうにかこうにか切り抜けるしかない。


考えろ、生きる為に。







素直に訊くのは論外。

なんかよく分からないけどデッドでバッドなマーダーショウが開始される気がする。いや、そんな気しかしない。

うん、きっと確実に死ねる。が、私は自殺願望は無い。無いったら無い。






逃走はどうだろう?

…………この場で逃げ出したら正直怪し過ぎるし、何よりフェイトさんから逃げ切れる訳もない。加えてコンディションも最悪。無理、死ねる。






ナースコールはどうだろうか。

ボタンは丁度私の頭上にある。手を伸ばせば……いや、私がボタンを掴むより早くフェイトさんならボタンを奪取出来る。









ハハハ、またもや八方塞がり。クロスミラージュも今は手元に無いし。くっ……なにか、なにかいい手は無いものか…………




「ティアナ、どうしたの?」




ヤバい、フェイトさんが不審がってる。な、なんとか誤魔化さなければ!




「そ、ソレ。す、素敵なおろし金デスネ!?」



…………………………



































イヤッホー!!  死んだぜ!  なんだ素敵なおろし金って!  馬鹿なの?  死ぬの?  死ぬよ。



兄さん、今からそっちに行きます。志し半ばで倒れる私を許して下さい。




「フフッ、ティアナはコレが気になってたの?」



「え、あ……は、ハイ。」



「まぁ、普通のより大きいしね。」



















アレ? なんかフツーの反応……や、冷静に考えれば私の考え過ぎっていうか被害妄想×誇大妄想=痛い人≒()2+おろし金=もみじおろし…………ってこれじゃ何も変わってないって言うかむしろ何の話だったっけってレベルに達した私の体内の演算組織つまりは脳味噌は既にオーバーロード気味な訳で考えが纏まらないのは至極当然なわけで、私が意味不明な妄想を繰り広げた結果がこれだよ!と叫び出したくなるのも仕方ないわけで、富良野は寒いわけで、いやどこだよ富良野ってメロンが美味しいトコだよそれは夕張だ!ってなんか聴いたことない男の人の声が聞こえたような、なんかイメージ的には黒髪短髪で木刀持ってて長いスカートみたいなのを履いたチンピラみたいなんだけどなんか先輩って呼びたくなるような、いやこれ以上は危険な気がするからこの辺でストップするとして結局何の話か分からなくなってるから簡潔に纏めるなら妄想万歳、死にてぇ!って事で……




「コレ、小動物とかおろすのにぴったりなんだ。例えば、フェレットとか。あと人の頭とかにも持ってこいだね。ほら、簡易拘束具とかも付いてるし。」




前言撤回。いや、むしろここまでシンクロ率高いと最早逆に妄想万歳かも知れない。や、拘束具までは予想出来なかったけどむしろそれが予想出来たら恐らく私はこの病院に来るような事にはならなかっただろうけど。うん、そんな事言ってる場合じゃないよね分かってる。聖王さまが見てる、なら助けてへるぷみーその愛らしいお姿で絶賛ご乱心中のフェイトママの荒ぶる魂をお鎮め下さいヴィヴィオさま。何ならナイトでもサモナーでも構わないですよ?貴方達の愛してやまないフェイトさんが質量兵器を保有してます。このままでは数瞬の内に私がソレの餌食になってしまいますマジで。人肉にリンゴソースの趣味は私にはきっと未来永劫理解する事は出来ないでしょう。貴方達もそうだと信じています、エリオにキャロ。この切実なテレパシーを受信したなら早いとこソニックムーブで私を此処から連れ去って、誰もいない二人きりになれる場所へ、そして二人は末永く幸せに暮らすの。子供は何人が良いかしら。二人?三人?ペットは犬が良いかしら?それとも猫?え、竜?やーねー、別にキャロとフリードの事忘れてたわけじゃないわよ?ただ文法的には三人きりとは言わないから、アレよ、言葉の綾。そうね、三人と一匹で仲良く暮らしましょうか。うん、それがいいわ、そうしましょう。だから早く助けに来て、私が頭を削られてこんなアホな思考を垂れ流せなくなる前に!早く、早く、早く!ハリー、ハリー、ハーリー!!だってもうなんか頭の中に誰もいませんよみたいな展開になりそうなんですよそりゃそうだ頭の中に小人なんて飼ってないもん、下ろしたところで出るのは私の血液と脳髄だけだもの。あなたは死なないわ、私が守るもの。って誰か言って、私に言ってマジでその身を犠牲にしながらも私を守って下さいお願いしますって待ってフェイトさん、ウェイトさんフェイトってコレはもうやったよじゃなくてマジで待って下さいよ、ちょ、その拘束具はいったいどこから出てきたんですかいくら普通のおろし金よりデカイっていったってそんなの入るスペース何処にも無いですよねぇ!?魔法か?魔法で収納してんのか?なんだその無駄に高性能なおろし金、デバイスか!っていうかソレ拘束具っていうより触手デスヨネ!?なんかヌルヌルしてるんだぜ!?あんなのに拘束された日にゃ、「らめぇ!」とか、「ひぎぃ!」とか言っちゃうって、マズイって、これ健全な全年齢対象小説だから!や、小説ってなんだ、意味がわからない。むしろ「前言撤回。」から「意味がわからない。」までの1023文字の中で意味がわかる文なんか何一つ無いし、わかりたくもないし、死にたくもないし!だからこっち来ないでフェイトさん!!




「ティアナ、どうしたのかな、かな?」




ソレ私のセリフ!いや、一回もんなこと言ったこと無いけどなんとなく言わないといけないような気がして……いやいや、どうでもいい、どうでもいいからそれ以上そんなに○ょりみたいな凶悪過ぎる笑みを浮かべながらにじり寄って来ないで、にち○りってなんだ。クッ、ジェリコ……!決して崩れないジェリコの壁が欲しい!ジェリコの壁ってなんだ!




「可愛いティアナ……怖がらなくていいんだよ?」




グリーンダヨー!ああ、もうなんなの!さっきから意味不明な言葉ばっかり浮かんで来て──




──がしっ




フェイトさんの手が私の頭を掴む、更に確実にR-18な触手が私の動きを止める。

うわっ、マジでヌルヌルが半端ない……




「フェ、フェイトさん…………?」



「大丈夫、たっぷり可愛がってあげるよ、ティアナ。」



「だ、ダメですよフェイトさん!私にはエリオとキャロが!!  それにフェイトさんにはヒメ……なのはさんがいるじゃないですか!」



「いつの間にエリオとそんな関係になったの?  っていうかキャロもなの?  それに「ヒメ」ってなにかな?  

ううん、いいよ答えなくても。体に直接訊くから……




なのはさんに関するツッコミは無しなんですね……っていうか




「フェ、フェイトさん……? 私今から何されるんですか……?」




敵と闘って病院送りにされた挙げ句、目が覚めたら欲情した上司に犯されるなんていったいどんな超展開だ。エロゲでもそんな無茶はしないだろう。




……やったことないから分かんないけども……




「敵と闘って病院送りにされた挙げ句、目が覚めたら欲情した上司に犯されたうえに巨大おろし金でこう、──ごりごりっともみじおろしされるんだよ。

……主に、頭部を」




素晴らしいです、フェイトさん。貴方は悉く私の予想と期待の右斜め遥か彼方を滑空してくれます。やったね、コンチクショウ!!

上司が女なだけマシと思った私の乙女心を返せ! そして貴方はそのまま帰って下さいマジでお願いしますから!!




「それじゃあ、始めよっか。大丈夫、最初っから全力全壊でいくから。全然痛くないよ。むしろキモチイイよ。

なのはもベッドの中じゃ私には敵わないんだ。私のザンバーは108式まであるからね。

ああ、でもなのはの身体を削るわけにはいかないから今まではなのはに近づく悪い虫にしかこれ使ってなかったんだけど……

これでようやく女の子との×××の時に使えるねー」




アハハー、なんて笑っていやがるフェイトさんは筋金入りのネクロマニアだった、まる



こちとら全然ちっともこれっぽっちも笑えない。




「あの……フェイトさん? とっても今更で意味の無い進言だとは思うんですけど……これ、一応犯罪ですよ……?」




これが犯罪じゃなかったらスカリエッティも無罪放免だと思うんですけど、どうなのよその辺。




「甘い。甘いよティアナ。リンディ茶の1/10000くらい甘いよ!!」




それ、甘いのか? いや、甘いんだろうなぁ……




「考えてもみなさい。私の家族は管理局の提督に総務統括官に時空管理局通信司令に無限書庫のお手伝い…………

……局員の一人を×××した後、勢い余ってごりごりしちゃったことくらい………………揉み消せる!!」




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……………………いやいやいや、力強く軽快に何言っちゃってるんでしょうかこの人は!!





なんという権力の横暴。っていうか揉み消しちゃダメでしょ常識的に考えて!!




「この期におよんでまだ私の心配だなんて、でもそんなところも可愛いね、ティアナ。

食べちゃいたいくらいだよ。っていうかもう食べるねいただきます。」



フェイトさんそれ確実に悪役の科白!! っていうか、あっ、ダメ……いきなりそんな…………ごめん、エリオ、キャロ。私はもうダメみたいです……


…………ってちょっとそれ! 下し金は事後じゃないんですか!?




「いや、なんかもう我慢できなくなっちゃって……ティアナが可愛いからいけないんだよ?

そんな可愛いティアナの悲鳴を聴きながら×××××にしてさらに××××××××××ながら××××××てあげるから。」





ちょ、そんなん無理、絶対無理!! 無理無理無理無理!! 鬼畜過ぎるから!!




──ナ




やっ、無理無理。そんなんどうやったって、あっ……ちょ……いやっ




──ィアナ




あっ、ダメ。来ないで。来ないで、来るな来るな来るなあぁぁあぁあ!!




──ティアナ!!








「来るなああああああああぁぁあ!!!」







──どかっ




「きゃっ」





「へっ、あれ?」




私、生きてる? えと、ちゃんと五体満足だし……じゃあさっきのは……えーと…………



辺りを見渡してみる。

私の目がおかしくなってない限りはここは病院の一室で、さらに私の知識が間違っていなければ私の下に有るものは病室に備え付けてあるベッドだろう。

さらにさらに、私の手の感触に間違いが無ければ何かを突き跳ばしたはずで、さらにさらにさらに、私の耳が機能不全に陥っていなければ今し方聞こえた可愛らしい悲鳴は恐らく…………




「痛たたた……




そこにいた可愛らしい悲鳴の張本人は私の想像に一切の相違なく、




「どうしたの、ティアナ。魘されてたと思ったらいきなり悲鳴なんか上げて……




フェイト・T・ハラオウンその人だった。




































「──き」



「き?」



「きゃあああああああああぁあぁぁああぁ!!!! こないでぇええええぇぇえええ!!!!」



「え……ちょ、ティアナどうしたの!?」



「だ、ダメです、私にはエリオとキャロが……それ以前にまだ死にたくないし発見された時の状態が××××××××ないなんて嫌なんです!!」



「ちょ、落ち着いてティアナ。意味分かんないから!」



「フッ、そうやって油断させようったってそうはいきませんよ!!

さぁ、おろし金は何処に隠してるんですか!! その豊満なバストの谷間に隠してるんですか!!」



「いや、だから意味分かんないから!! なに、下ろし金って!! いったい何をどうしたらその単語が出てくるの!?

と、とにかくちょっと落ち着こう。ね?」




そう言って近づいてくるフェイトさんとおろし金を持ったフェイトさんの姿がダブり




「い、嫌あああああぁあぁぁああぁ!!!!」





私は再び気絶という名の眠りに落ちた




































「で……もう大丈夫かな、ティアナ。」



「はい……すみませんでした。」




あれから数時間後。

再び意識を取り戻した私は一回目の時とは違ってとち狂ってはいなかった。自分で言うのもアレだが、さすがにどうかしていたとしか言いようがない。

少し冷静になって考えればアレが最高にタチの悪い夢だということくらい直ぐに気づくだろうに。



ちなみに、私が再び起きた時、フェイトさんがしきりに私を心配してきた。


「仕事させ過ぎた」とか、「悩みがあるのか」とか、「私に何か至らない部分があったのか」とか。


全然そんなことない、というかむしろフェイトさんほどパーフェクトな上司もそうそういないだろう。



ただ、一部ではなのはさんとの百合疑惑とかクロノ提督との危険な兄妹愛疑惑とかがあるが

…………若干さっきの夢と関係している気がしないでもない。が、まぁ気にしたら負けだろうから気にしない方向で。




「それにしてもいったいなんだったの? あんな取り乱したティアナ見るのなんて初めてだよ?」



「そ、それは…………その…………



い、言えない……さすがに言えない。

夢の中で貴方に×××された挙げ句に××××××ほど××××××××るとこだったなんて絶対に言えない。



……言えないんだ……そうだよね……こんな頼りない上司になんて………………

部下が魘されて苦しんでるのにおろし金って聞いて院内の調理器具借りてすりりんご作るくらいしか能の無い上司になんて話したくても話せないよね




そう言いつつしゃりしゃりとりんごを摩るフェイトさん




うわぁ……こう言うのもなんだけど、めんどくさー。


しかし、そこは現役敏腕執務官のフェイトさん。私を一瞥すると




「ごめんね、めんどくさいよねこんな女……フフっ、いいんだ、いいんだよ。部下一人守れない私なんて所詮そんなもんだよ……



と、いっそうショボくれてしまいましたとさ。変に鋭いとこんな弊害が……むしろ私が分かりやすいのか?


っていうか、最初の方のセリフなんて昼メロみたいでなんか嫌だ。



しかしここはなんとか誤魔化さなければ。




「いえ、あの! そうじゃなくて……夢見が悪かったんですけど内容はもうすっかりきっぱり完全に憶えてなくて……




もちろん嘘だ。今でも鮮明に思い出せる。頼まれたって思い出したくもないけど。




……そうなの? ……それなら無理に思い出させるのもアレだし……ごめんね、なんか変な事言って。」



「ああ、いえ。私の方こそすみませんでした。」




取りあえずはなんとかなったようだ。…………本当はこんなことしてる場合じゃないんだろうが…………


とにかく、コレでようやく本題に入れる。あの怪人との邂逅、そして戦闘について。




「あの、フェイトさ……



「こんちはー」




私の発言は第三者の介入によって一瞬にして霧散した。



その声がする方を見やると、いつもと違う、私服姿のヒメガミさんが立っていた。


































...Lost Anthology

































「やあ、おかえり。身体の具合はどうだい? あまり顔色がよくないようだけれども。」




開口一番、俺の創造主が尋ねてきた。




「すこぶる良好……とはいかないが、すくなくともアンタよりはマシだ。」



「そうか、それはよかった。よもやあの程度でやられるとは思ってなかったが、安心したよ。それで、首尾の方は?」



「途中で邪魔が入ってから殺り損ねたよ。」



「それは残念だったね。ああ……傷があるね。痛むかい?」



「いや、大した傷じゃない。それくらいなら見れば分かるだろう?」



「私が言っているのは"心"の方だよ、────」



………………



「フフ……その辺も含めて話を聞こうか、そのブルーフェイスの理由を、ね。」










そうして俺はあの夜の邂逅と戦闘について話し始めた。




































Ready?




































「ヒメガミ、さん? どうしてココに?」



普段見慣れたコックコートではなく、


黒いジーンズに、細めの皮製のサスペンダー、コバルトブルーの薄手のTシャツ姿のヒメガミさんに問いかけた。




「んー、朝方にテスタと会ってね。その時に君が入院してるって聞いたから、お見舞い。」



「あ、えと。どうも、ありがとうございます。」




ん?……テスタ……




「いえいえ。あ、お腹減ってない?  軽食だけど良かったらどうぞ。テスタもどうですか?」



「あ、ありがとうございます、いただきます……じゃなくて、あの、テスタって……



「あ、それは私の事。」




ですよね。この場で当てはまるのはフェイトさんしかいないし。


この事件を担当するようになってからフェイトさんと一緒にヒメガミさんと話す時は何度かあったけど……

そういえばヒメガミさんは特に名称は使ってなかったから気づかなかった……


でも…………




「なんでテスタなんですか?」




フェイトさんをテスタなんて呼ぶ人は初めて見た。シグナム副隊長はテスタロッサって呼んでたけども。




「んー、まぁ特に意味は無いんだけどね……最初はフェイトさんって呼んでたんだけどダメだって言われちゃったから。」



「だってあの頃は一応ヒメガミさんが私の上官扱いでしたし、私より年上でしたから。」



「それなのに

『私だけフェイト''さん''なんて他の人に示しが着きませんよ。』

なんて言われちゃって……どっちが上官なんだか分かったもんじゃなかったですよ。」




結構昔の話なんだろう。今や親しい人でもなければ誰もがハラオウン執務官のはずだ。




「そうなんですか。でも、それじゃあなんで「フェイト」じゃないんですか?」



「あー……それは俺の勝手な下らんルールに則っての事なんです。」




ルール?




「ヒメガミさんは人を名前で呼ばないんだ。」




へ?  何それ?




「へ?  何それ?って顔だね。

や、別に名前で呼んだら死ぬとかじゃないんだけどね。家族は名前で呼んでるし。」



「家族しか、の間違いでしょう、ヒメガミさん。」



「いやいや、そんな事はありませんよ?  名前で呼ぶ人もいるし、真面目な話の時は名前でも呼んだりするでしょ?」



……まぁ、そうですけど。でも基本は名字か愛称かヒメガミさんが考えた渾名じゃないですか……




確かに、フェイトさんはテスタ、シャーリーさんはそれ自体が愛称だし、私はランスターさんだからなぁ。




「ん、まぁでも特に誰も不便してるわけじゃないし。ねぇ?」



「まぁ確かに不便はしてませんけど……なんか変な感じではありますね。」



「え、そう?」



「はい。ヒメガミさんは敬語交じりなんで尚更。それなりに親しい年上の人にこういう感じで接せられたのは初めてなんで。」




そこんとこはまだどうにも馴染めてなかったりする。




「むむ、そうなのか……「ランスターさん」はマズかった?」



「マズいってことはないですけど、そうですね……私のことはティアでいいですよ。」



まぁ、この事件が解決するまではヒメガミさんには(食事的な意味で)とってもお世話になるだろうから、ランスターさんでは些か淡白過ぎる。

食事にはやはり彩りが欲しいものだ。食事中くらいフェイトさんも交えて楽しくお喋りしてもバチは当たるまい。



「了ー解です。んじゃ、改めてよろしく、ティア。」



「はい。」




そうして私達はヒメガミさんの持ってきてくれたサンドウィッチ食べ始めた。

































フェイトさんが私とヒメガミさんのやりとりを微妙な表情で見ていたが……あれはいったいなんだったんだろう?

やっぱりヒメガミさんの事を……? うーん……………………

































「そうだ、フェイトさん。ヒメガミさんが来たんですっかり忘れてましたけど、一応簡単にですけどアレとの戦闘についての報告を。」




というか、サンドウィッチが美味しくてすっかり忘れていた。の方が正しいかもしれない。




「ああ、うん。そうだね、クロスミラージュの映像データはあるけど闘った本人の話も聞いておかないとね。」




映像だけでは私が感じたことまではモニターされない。リアルな感情を伝えるには口頭が一番だ。

まぁ、後々報告書も作らなければいけないのだが。




「ああ、それじゃあ俺はそろそろ……



「あ、ヒメガミさんはいて下さい。」




私の言葉を聞いて部外者がいるのはマズいと感じたのだろう。


しかしヒメガミさんが帰ろうとしたのをフェイトさんが引き止めた。




「へ?  どうしてですか?」



「元敏腕捜査官のご意見が聞きたいので……ダメですか?」




なるほど。確かにそれは私も興味がある。有益な意見が聞けるなら一石二鳥だ。




「いや、全然ダメじゃないですけど…………あんま当てにならないと思いますよ。」



「そんなこと言っていつもいい感じの意見出してたじゃないですか。」




フェイトさんが若干からかい気味に言う。まぁ、何かとヒメガミさんは謙遜する人だから余計に際立つのかもしれない。




「まぁ、そう言ってもらえるなら話を聞いて意見出すくらいなら吝かじゃないですけどね。」



「ありがとうございます。それじゃあティアナ、報告を。」



「はい。」







そうして私はあの夜の邂逅と戦闘について話し始めた。


































「なるほどね……確かに厄介な相手だね。正体は依然として不明。

分かった事と言えば使用する魔法とデバイスが射撃型って事。それに、相対すると生き物ではないような感じがするって事か……




私が話し終えるとフェイトさんが短くため息をついた。




「すみません……全然役に立つ報告じゃなくて…………



「ううん、そんなことないよ。今までは何もなかったんだから、大きく前進したよ。」



そう言ってもらえると幾分かは救われる。

こんな負傷してまで得た情報が何の役にも立たないなんてことだったらさすがに笑えない。


しかし、それでもあの怪人について分かっている事はあまりにも少なすぎた。




「ヒメガミさんはどう思いますか? なにか今の話で分かった事とか……



「うーん、現時点ではなんとも……



「ですよね。」




フェイトさんも分かっていたのか、大して気にした様子もなかった。

まぁ、さすがにたったこれだけの情報で何かしらの解答を導き出せとと言う方が無理な話ではある。

残念。フェイトさんやクロノ提督も認める手腕を是非拝見したかったんだけど…………まぁ、しかたないか。




「あ、そういや、此処に来る途中で小耳に挟んだんですけど。」



ヒメガミさんが何かに気づいたのか、そう前置きを付けた。




「なんですか?」



「今回やられた人の傷、''切り傷''らしいですよ。」




切り、傷……? え、それって……




「ティアの闘った相手は射撃系のデバイスと魔法を使用した……しかし、今回の被害者は全身を鋭い刃物で何度も切り刻まれたような傷跡だった。

さて、これはいったいどういうことなんでしょうかね?」




ヒメガミさんはゆっくりと言葉を紡ぎ出す。


そのの問いから導き出される解は……




「つまり犯人は……」    「複数犯ってことですか?」




至極単純な答えだった。が、この場においてはもっとも妥当な答えだろう。

あの時は被害者をまともに見ることが出来なかったから分からなかったが、言われてみれば、なるほど確かに魔力弾の傷跡ではなかったかもしれない。




「まぁ、これだけで断定するのはちょっと早計かもしれないけど、可能性としては決してゼロじゃないはずだ。今までの他の被害者はどんな傷だった?」



「えーと、けっこう多岐にわたってますね。切り傷とか、弾丸が貫いたような穴とか、鈍器のようなモノで殴られた感じとか……



「それだけ手があってもティアとの戦闘で魔力弾しか使ってこなかったとこを見ると……やっぱり複数人の可能性が高いかなぁ……




ヒメガミさんは自信無さ気だが、かなり的を射た推察だと思う。少なくとも捜査方針に複数犯の可能性を考慮するくらいにはありえる話だった。


そして、私はここである事を思い出した。




「そういえば、私が気を失う直前に誰かが私の前にいたような……




私のその言葉にフェイトさんとヒメガミさんが顔を見合わせた。




「決まり……ですかね?」



「うーん……まぁ、捜査方針に加えるくらいなら全然ありなんじゃないでしょうか。

俺の当てにならないカンは80%って言ってますけどね。」




それだけあれば執務官試験の筆記だって通りますよ、ヒメガミさん。


……しっかしたったあれだけで複数犯っていう解までたどり着くとは……ふむ、敏腕捜査官って話は伊達じゃないのね。




「さすがですね、ヒメガミさん。たったあれだけの情報で……



「いやいや、検死の結果聞けばテスタだって気がついたでしょう? たまたま俺はそこで聞いただけですから。」




まぁ、確かにフェイトさんなら気づいたかもしれない。いや、それよりも今……




「あの、今検死って……



「ん、ああ。目が覚めたばっかりだし、知らないのも無理はないか。

今回襲われた局員は亡くなったって。一撃目で胴を切断されてるらしいから……まぁ、即死だろう。

気に病むな……ってのは無理かもしれないけど、少なくとも君のせいじゃない。こういう言い方はどうかと思うが仕方のない事だよ。」




ヒメガミさんはそう言ってくれるが私が間に合わなかった事実だ。

もう少し、もう少しだけ早くあの場についていればもしかしたら助けられたかもしれないのに……




「ティアナ、酷かもしれないけどもし早くその場にいても私は助けられなかったと思うよ。複数人いたなら……分かるでしょ?」



「おいおい、テスタ……そんな言い方は……




フェイトさんの言葉を聞いてヒメガミさんが私を擁護しようとする。

しかし、それを遮ってフェイトさんが続ける。




「もし、ティアナが悔しいと感じてるなら、助けられなかった人に負い目を感じているなら、どうすればいいか……分かるよね?」




フェイトさんはやっぱり現実でも優しかった。こんなに分かりやすく私にこれからどうしたらいいかを示してくれるんだから。

これで駄々をこねてたら恥ずかしいってもんだろう。




「すみません、フェイトさん。駄々こねてる場合じゃなかったですね。」



「いいよ、気にしないで。ティアナは優秀過ぎるくらいだからね。こんな時でもなければいいとこ見せられないし。」




ヒメガミさんもだが、この人も大概謙虚だよなぁ……

こちとら毎日いいとこ見せられてるってのに。

……まぁ、補佐官になってからはアレなとこもけっこう見てきてるけども。




「なんだ、俺の出る幕はなしですねぇ。」




ヒメガミさんが若干拗ねたような口調で言いながら胸ポケットからタバコを取り出して……




「ヒメガミさん。ここ、病院ですよ。」



「あ……火は持ってないから………………吸わないから、くわえてるだけだから……ダメ?」



「ダメです。」




さっきまでの空気はどこへやら。見事に恐妻と尻に敷かれる夫の図が出来上がったのだった、まる

































「んじゃあ今度こそ俺はお暇させてもらいますね。そろそろ戻んないとうるさそうだし。」



「あれ、お仕事中だったんですか?」



「ええ。まぁ、休み時間でしたから。」



「もう30分も過ぎてますけどね。」




不意に新たな声がした。

そこには調理場からそのまま来たのか、コックコート姿の女性が立っていた。




「げっ……



「「げっ……」じゃないです。まったく、もう……あなたがいないと回らないんですから早く来て下さい!」



「わ、分かった。分かったから耳はヤメろって、千切れるって!」



「すみません、ウチの人がお邪魔しました。私たちはこれで帰りますから、ゆっくりお休み下さい。

 元気になったらまた食堂に食べにきて下さいね。ほら、いきますよ!」



「フ──、分かったから耳はヤメろってば! じゃ、じゃあまたね、テスタ、ティア。頑張って!」




その言葉を残してヒメガミさんは引きずられていった。

来る時も突然なら去る時も突然だった。



…………いっちゃいましたね……



……………………



「フェイトさん?」



「え? ああ、ごめん。なにかな?」



「いえ、なんかボーっとしてましたけど、大丈夫ですか? お疲れですか?」



「ああ、うん。大丈夫だよ。あの女の人がちょっと気になってただけだから。」



それは……どういう意味でなんだろうか? ヒメガミさんに本気で脈アリなんだろうか?



フェイトさんはまだブツブツ


「うーん、あの声……


とか言ってるけども……



確かに綺麗な人だった。

なんか、若干この世のモノとは思えないような──人じゃないような気がした──




フェイトさんは相変わらず唸っている。その隣で私は以前感じたうすら寒さを再び覚えていた。



















日は徐々に西に傾き始めている







次第に朱を帯びていく空が私達のこれからを暗示しているように思えた


































Lost Anthology



































「痛ててて、いい加減離せって!」



「あの子達に……



「あ?」



「あの子達に随分と優しいんですね。」



「なんだ、ヤキモチか?」



「バカ言わないで下さい。私は心配してるんですよ。下手に首突っ込んで……ロクな事になりませんよ?」



「大丈夫だって。俺は"ただの"コックさんだから。料理作ってたまにアドバイスをあげるだけさ。」



…………あの子達が何の捜査をしているかは知っているでしょう? 優秀ですから、きっと直ぐにたどり着きますよ。」



「気取られるようなヘマはしないさ。あの子達があっちの方をやってくれるなら俺も動き易い。それにティアは……



「ああ、"そう"でしたね。……なんというか、あなたも律儀ですね。」



…………まぁ、な。今の陸の体制でこの事件だ。いずれは閣下にも会うことになるだろうし……今のうちに接点を作っておいた方がいいだろ?」



「それがあなたの方針なら反対する理由は私にはありませんが、くれぐれも無理はなさいませんよう。」



「分かってるよ。今はまだ耐える時だ。連中、なかなか尻尾を出さないからな。」



「では、今後も予定通りに?」



「ああ。よろしく頼む。"2番"とも連絡をとっておいてくれ。」



「了解しました。閣下(ユア・マジェスティ)」



































...Ready?



































「なるほどね……確かに厄介な相手だね。素性が───とは。

分かった事は使用する魔法とデバイスが君と同じく射撃型って事か……




俺が話し終えると───が短くため息をついた。




「すまない……次こそは必ず…………



「いや、仕方がないさ。今までは向こうの対応が後手後手だったんだから。これは大きい前進だろう。」



「しかしこちらにも悠長にしていられる時間は無い。そうだろう?」



「ああ。残念ながら、ね。しかし次に彼女と戦闘になったら……君は闘えるのか?」



「みくびるな。次は、勝つさ。アレにも、────にも。」



「フフ……期待しているよ。」















日は完全に沈んでいた







次第に深くなっていく闇が俺達のこれからを暗示しているように思えた


























そうして俺の日々は再び回り始めた





































──君がいた五月の



 花はもう散りました



大好きなあの歌は 



刹那僕を焦がす──



































あとがき





なんぞ、コレ……




どうも、光速ベスパです。






えーと、自分で書いといてなんですが、何なんでしょうね、今回の話。




「どうしちゃったのかな、二人とも。私の書き方そんなに間違ってた?」




って心境です。





おかしいな、普通の話で少しギャグ成分を入れるだけのつもりだったのに……

いつの間にか一話以上にぶっ壊れたフェイトさん(妄想)と手の施しようがないくらいイカれたティアナが…………

色んなネタを一つの話に詰め込み過ぎました。全部分かった方、おめでとうございます。別に嬉しくないですよね、分かります。




あと、前回のお話ですが、携帯から見られた方にはネタバレバレでしたね。その辺すっかり考慮に入れてませんでした。すみません。

自分で携帯から見てビックリでした。あんなに頭捻って考えたギミックがまさかまったく反映されてないとは……





あと今回、一度、半分以上文章が消し飛ぶという事態に見舞われました。ゴールデンウィークがなければもっと更新が遅れていた事でしょう。

セーブ(保存)は小まめにしないとダメですね。










さて、今回色々と謎の会話が繰り広げられましたが果たして私はすべての伏線を無事回収することが出来るのか!?


や、しないとダメですよね。リリカルマジカル頑張ります。







それではここまで読んでいただいてありがとうございました。





























コメント返信





・・・・・・WAWAWA・忘れ物~♪《←挨拶》



さて、今回は凝っていましたね色々と。

更新遅いなーと思っていましたが、なる程こういうわけだったのですね。



ティアナさん、まさかの大奮闘ですね。

圧倒的に不利な状況から、一気に敵を捕縛するまでにいくという・・・・・・・てか、もう凡人じゃないですよね、これ?確実に天才の域ですよ。

それと、まさか飛行魔法がないのをスバルのウイングロードで補うとは!?

ウイングロードさえも習得しているとは・・・・・・驚きですね。

私はこういう設定もアリだと思いますよ?実際面白いですし。

ですが、やはり一筋縄ではいかない相手でしたね。

最後の最後で油断してしまったティアナさんに何が―――――――!?

多分死んではいないんじゃないかな、とは思ってますが。


そして新キャラの登場というわけですが・・・・・・・このキャラが今回の事件とどう関るのか、そしてティアナと対峙する怪人との関係は!?


というのを期待しまして、今回はこのあたりで。

それと・・・・・なんか、すみませんヒメガミさん。

私が疑ってばっかりなんで、そんな事に・・・・・・・・・・・


それでは、次回も期待しまして・・・・・・・この辺りで!











毎回感想ありがとうございます。それとヒメガミくんの事は気にしなくていいですよ。あの子がアホなだけなんで。



凝った結果あとがきでも言ったように携帯から見た人にはとっても優しくない仕様になりましたが……

ギミックだけでなく文章の方も凝ったんですけどね、一応。

苦手な戦闘シーンをどうやったら分かり易くかつ、

臨場感、緊迫感、疾走感溢れる物にしようかと考えて捻り出した一つの解答がやたら数字に拘るあんな感じでした。

本編でも言ってますが実質一分にも満たない攻防です。



まぁ、こう言っては身も蓋もありませんが、不利な状況をひっくり返してこその主人公でしょう。



ウイングロードに関しては執務官を目指す以上飛行魔法は必須です。そこを補うためのティアナさんのアイデアでした。


実はそこで一悶着あるのですがそれは書く機会があれば…………





そして、ウチのティアナさんは間違いなく天才ではありません。

ただし、自分の中のイメージとしては秀才です。出来ない事は出来るようになるまでやる。その上で使うかどうかを判断する。

天才は基本的にやればなんだって出来てしまうので努力ってモノが必要ないのです。


まぁ、それでも今回の敗北は仕方ない事です。あそこから復活する相手なんて今までいなかったでしょうから。

それと、ご推察の通り死んではいませんでした。まぁ、本編の後にも普通に出てきたのであれでしたが……



新キャラは……さて、敵か味方か、はたまたミスリードへの供物なのか?



今後の展開をお楽しみにということで、一つよろしくお願いします。
















小説、面白かったです! 続き楽しみにしてます










ティアナ「感想、ありがとうございます。続き、頑張って書きますのでこれからも読んでいただけると嬉しいです。

感想やご意見、要望、批判等をいただけると活力源になりますのでもしよろしければまたお願いします。

……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

………………………………コレでいいんですか?  っていうかなんで私が………………



「作者に言われるより貴方に言われた方が嬉しいでしょう。」



「そういうもんですか?」



「そういうもんでしょう。」





というわけで、次回も見ていただけたら嬉しいです。




















拍手は、リョウさんの手によって区分されています。

感想を頂く身でありながら大変恐縮ですが宛名を書いていただけると幸いです。

リョウさんのためにも是非とも私宛に限らず拍手には宛名をお書きになるようお願いします。








































「んで、またこの檻の前でコメント返信かよ。今何時だと思ってんだ、3:43だぞ、コラ!!」



「こっちだって早く投稿したいから眠いの我慢してやってんだ、文句言うな、コラ!!」



「テメー、今日の6限目寝てただろうが、コラ!!」



「2日間で正味30分も寝てないわ、だいたいリアル過ぎるネタはヤメろ、コラ!!」



「うるせー!! だいたいまた今回の話で俺の怪しさ指数うなぎ昇りじゃねーか!! 死ね、コラ!!」



「出番があるだけありがたいと思え、コラ!!」



「うっせー!! 死ね、過労で死ね、コラ!!」



「テメーが死ね!! 黒幕かと思ったら全然中ボスでしたー、みたいな残念な勢いで死ね、コラ!!」






……えと、私もう帰ってもいいですか?」











終わってしまえ








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